転職エージェントに登録したにも関わらず「面談の案内が来ない」という方は、決して少なくはありません。
ひどい場合には「面談の案内が来ないから自分は転職出来ないんだ…」と勝手に決めつけてしまい、チャンスを逃すこともしばしば。
実際、ネットの口コミや評判を見てみると「面談の案内が来ないから転職エージェントはクソ」「経歴がないと転職エージェントは登録すら出来ない」と言った一方的な言い分が目立ち、転職エージェントに対して誤解を生んでいる一因にもなっています。
厳し目に言って「この人、本当に社会経験あるの?」というレベルの愚痴まで見受けられますので、そういった一方的な言い分を参考にするのは得策ではありません。
本当に転職を成功させたいのであれば、前向きかつ建設的な意見のみを参考にすべきです。
そこで今回は転職エージェントの面談に呼ばれない原因を、エージェント側の都合なども鑑みた上で、ご紹介していきます。
「受け身な利用者にはチャンスは巡ってこない」と知っておこう
就職・転職関わらず、あらゆる仕事全般に言えますが「いつまでも受け身な人材」は、どんなに経歴やポテンシャルがあってもチャンスをつかむことは出来ません。
転職エージェントの場合、まず面談に呼ばれないのが「登録して後は待つだけで理想の転職先を公開してもらえる…」という考え方の人ですね。
受け身でも転職エージェントで面談に呼ばれることはありますが、それはただ”運がいい人”。
具体的には「たまたま募集の多い条件に合致している」「担当者の目に止まった」「担当者が面談を実施しやすい時期に登録した」など、転職エージェント側にとって”都合のいい人”であることがほとんどです。
つまり、運を引き寄せる努力をしていない人は、転職エージェントに登録したところで何も変わらずおしまいということです。
そして、多くの「利用するだけで人生が変わる!」と思い込んでいる人間は、転職エージェントで面談に呼ばれる段階にも至らず、勝手に「自分はダメな人間だ」とくじけて、今の嫌な仕事を続ける結果に。
そういう「何もせずに転職エージェント側に拒否された被害者意識の強い人」が、転職エージェントの悪評や愚痴をばら撒いているのが、今のネットの実情。
私も代理営業として転職エージェントを紹介する以上、そんなレベルで留まる人材には転職エージェントを利用して欲しいとは思いません。
どうせ登録するのであれば、読者のみなさんに出来る限り最高条件の転職先を見つけ出していただきたい。
ただし「受け身な転職希望者」は圧倒的に多いと知っておくこと
そうは言っても、実際問題、日本人の多くが「受け身な転職希望者」に分類されることも確かです。
その証拠に、効率重視でスマホから応募できる「リクナビ」が就活生必須ツールとなっており、社会人向けの転職総合情報サイト「リクナビNEXT」も、受け身な人の効率重視ツールという売り込みで宣伝されています。
もちろん、忙しい社会人にとって「効率的・合理的」であることは望ましいことではありますが、それは決して「受け身で待っているだけでチャンスが訪れる」ことを意味しません。
リクナビNEXTは、転職希望者の8割が利用し、毎週2.6万人もの登録者がいます。
「スカウト」や「オファー」でいい求人が届いて「いい求人が来た!」と思った場合、自分と似た経歴の人の大多数も、同じことを考えているのです。
つまり、自分と同じような条件の人間なんてたくさんいる事実に気づかないと、いつまで経っても「自分は特別な人間だ…」と思い込んだまま、何も出来ずにおしまい。
結局、社会は「行動したほうが勝つ」ように出来ているのです。
そうして考えた場合、転職エージェントに優遇される(面談に呼ばれやすい)人の順位は、以下の通りになります。
- 即レスして「とりあえず話だけでも聞いてみよう」と行動する人
- 希望に合わない提案に、ハッキリと理由とともに「NO」と返答する人
- メールを無視、ないし返答が遅い人
- 面談の案内を完全無視or予定をすっぽかす人←社会人として論外
こうして考えた場合、多くの方が「求人メールを無視(読むだけで終わり)」「求人メールに返信しない(応募すらしない)」という分類に属するはずです。
そうした場合、人手に限りもある転職エージェント側が、優先して「面談に呼びたい」と考える人材になるための条件は、シンプルにひとつ。
それは「行動する人材」です。
そのシンプルな条件さえ満たせば、他の転職希望者よりも面談に呼ばれやすくなるのです。
経歴や資格なんて、二の次。
多くの転職希望者が「転職したい…」「転職情報を集めてるだけ」「いい求人が見つからない…」なんて迷っている間に、あれこれ悩まず「まずは応募してみるか」「話だけ聞いてみよう」「自分に足りないものを知るために転職活動しておこう」と考えて、行動する人だけが転職を成功させやすくなるわけですね。
転職エージェントの面談に呼ばれるために事前にしておくこと
…とは言っても「”行動”って、実際に何からすればいいの?」と悩む読者も多いことかと思います。
私自身、事前にリサーチして「行ける!」と思った時しか行動しないタイプでしたが、元キャリアアドバイザーの著作本などを読んで情報を集めていくうちに、以下のような条件が面談に呼ばれやすくなる条件だと感じたので、登録の際には意識しておくといいでしょう。
登録時に意欲が高いことをアピールしておく
転職エージェントでは、登録段階から意欲を試されていると考えたほうがいいでしょう。
登録時に気をつけておくことは、以下の通り。
- 出来る限り、登録情報を入力しておく
- 転職予定を「すぐに」「3ヶ月以内」と短期に設定しておく
- 面談の希望日程をしっかり記入しておく
- 職務経歴書・自己アピールで転職意欲の高さをアピールしておく
一番ダメなのは「入力必須以外の項目に一切記入しない」人ですね。
自ら「なんとなく転職したいだけ」「転職してもしなくてもいい」と自白しているようなもの。
仮に、そこまで転職意欲が高くなくても、エージェント側から有利な提案を受けられるように「転職意欲が高い!」と思わせておいたほうが、後々チャンスを得やすくなるに決まってます。
大げさに言えば、登録情報から「すぐに転職を手伝ってくれ!」と必死さが伝わるぐらいが、ちょうどいいぐらいでしょう。
職務経歴書のアップ・自己アピール文の記入
転職エージェントでは「職務経歴書の入力・アップ」や「自己アピール文」により、自分を売り込むことが可能です。
とくに職務経歴書は書くのがめんどうな分、アップロードor入力しておくだけで面談に呼ばれる可能性が高くなります。
また、職務経歴書自体が希望先の企業に合わせて書き換え必須ですので、転職エージェント側に「この人の職務経歴書なら、ここを改善すれば転職先に強くアピールできそう」と思わせることが出来るのです。
そうなれば「職務経歴書の添削に関するアドバイスのため」という、面談に呼ぶための口実が生まれやすくなるわけですね。
一方で、職務経歴書をアップロードしない人はどうでしょうか。
実物のないものにアドバイスが出来るエスパーのようなエージェントは、存在しません。
簡単に言えば、イラストに挑戦しようか悩んでいる人が、始めてみる前から「どうすれば絵が上手くなるか?」とプロに尋ねているようなものです。
職務経歴書は各サイトや業界・職種によって、かなり書き方が変わってきますので、めんどうでも「自分なりに仕上げる」ことを意識し、まずは転職エージェント側に見てもらうことを目標にしましょう。
案内された求人に積極的に応募する
転職エージェントとの面談に呼ばれるためには、まずはとにかく「届いた求人に応募してみる」ことです。
これは、必ずしも採用されたい求人に応募する必要はありません。
基本的に、国内の転職エージェントは「オトリ求人」と呼ばれる「最初から受かる見込みの低い求人」で客引きをしている傾向が強めです。
つまり「登録者に意欲があるかどうか?」を確かめる意図で、わざとハードルの高いor倍率の高い人気求人を送っている転職エージェントが存在するのです。
完璧主義・効率主義の人は、このオトリ求人を「セコい」「転職希望者の自信を奪うため」と言っていますが、それは視野の狭い人の意見です。
転職エージェント視点で考えれば、そもそも「面接に落ちて、いちいち愚痴を言ったり落ち込む人材」や「提案求人に難癖つけてくる人材」は、非常に厄介なのです。
一方で、オトリ求人でも積極的に応募してきて、落ちても前向きに職務経歴書や面談の改善を行える人材であれば、エージェント側してもサポートする価値がある人材だと認識されます。
つまり、オトリ求人自体が「面談に呼ばれるための条件」でもあるのです。
ですので、あえて「どうせ採用されないだろうが応募しておいて、転職エージェントの出方を伺おっておこう」と考えてみるべきでしょう。
また、オトリ求人だけでなく、転職エージェントの担当者側は「ノルマ」「応募期限」に追われていることが多いという点も、考えておくべきポイントです。
応募に追われている求人を保有しているエージェントが、真っ先に面談に呼びたいと思う人材は誰か?
これはもう、考える間もなくわかりますよね。
答えは「すぐに応募して面接まで行き着くことが可能な人材」です。
経歴なんて二の次。
そうなると、担当エージェントからすれば、その人材は「自分のピンチを救ってくれた人材」になるわけですから、心証が上がることは言うまでもありません。
仮に面接において不採用であっても、担当者からすれば上への報告は「応募者は見つけ出せたが、利用者の実力不足で落ちた」と言い分を与えられるので”恩を売る”ことが可能です。
その結果、本来転職エージェント側に都合よく使われがちな利用者側は、転職に関する提案においてイニシアティブを握ることも出来ます。
「転職エージェントを利用する」というのは、結局はそういうことです。
「受かる・受からない」「希望の求人・そうじゃない求人」に関わらず、エージェント側の提案を前向きに受け入れて”協力してくれる人材”こそ、転職エージェントとその取引先である企業が欲しがる人材であることは、忘れてはいけません。
担当者宛に直接メールで営業を仕掛ける
転職エージェントを利用する際に、個人名記載・会社の個人アドレスの場合は、直接メールで交渉を仕掛けるという手段も非常に有効です。
なぜなら、多くの人が応募フォームから律儀にエントリーするorアクションすら起こさずにスルーするから。
しかも、転職エージェントは個人の担当者が求人を送ってくる上に、担当している職種・業界・経歴の幅が一定なので、直接メールで交渉した方が有利になりやすいに決まっています。
ただし、期待し過ぎは禁物。
事務対応で流される可能性があり、とくに日本の企業は融通が利かない担当者もかなり多いので、相手の判断力や交渉力を測る程度に留めておきましょう。
ただし、融通が利く担当者であれば、面談の機会やより自分に合った求人を優先的に紹介してもらえる可能性も高くなるので、やっておくだけチャンスです。
少なからず、受け身で求人メールを受け取り続けるよりは、よっぽど話を通しやすくなると言えるでしょう。
また、外資系企業の運営エージェントは、ビジネスメールでの求人案内が主流です。
とくにアデコの「LHH転職エージェント」は個人宛に担当者から直接営業メールが届きますので、担当者に直交渉したい方は登録しておくといいでしょう。
転職エージェントから面談の案内が来ない時に見直すポイント
上記のポイントはあくまで「登録前に知っておくこと・試しておくべきこと」ですが、すべて試してみても面談に呼ばれない場合は、根本的に何かが間違っている可能性が高いです。
ですので、以下の点を確かめておきましょう。
- 転職エージェント側からして「面談に呼んで話してみたい人材」と思わせているか?
- 転職エージェント側が保有している求人と、登録者の経歴・職歴がマッチしているか?
転職エージェントは登録の間口は広くとっているものの、条件が合わなければ面談対象に選ばれないことも十分ありえます。また、転職自体が経済状況や時期に左右されやすいため、単に「時期が悪い」という可能性も十分に考えられます。
あらゆる可能性と選択肢を考えておくべきでも、面談に呼ばれない場合は素直に「他の転職エージェントも複数利用しておく」ことを意識し、ひとつの転職エージェントに固執しすぎないようにしておきましょう。
そもそも「実在している人物」であると思わせているか?
そもそも、転職エージェント利用の大前提として「登録情報は自己申告制のため、ウソの情報も入力できる」という点は忘れてはいけません。
ですので、転職エージェント側からすれば「本当にこの登録者は実在しているのか?」レベルで疑われている状態がスタートラインになるのです。
冒頭に述べた通り「受け身ではダメ」と伝えたのも、それが大きな原因です。
とくに最近の若者はネットでの出会いやサービス利用が当たり前なので想像しにくいでしょうが、企業側からすれば「ネットでの面談予約者」というのは、虚偽の情報登録から面談予約のキャンセルなども平気で行う人も多く、信憑性が低い事実は忘れてはいけません。
ですので、以下の点は必ず意識しておきましょう。
- ログイン履歴を定期的に残しておく
- 担当者からの面談案内・スカウト・オファーは、なるべく早めかつ最低限のビジネスメールの形式で返信する
- 気になる求人にはエントリーをしておく(履歴書・職務経歴書作成の練習程度に考えておけばOK)
- 面談の案内が来ない場合は、担当者に直営業をかける・問い合わせで面談を受けたい旨を伝えるなど
とくに、個人名担当者からのビジネスメール対応は、出来る限り早くしておいた方がいいです。
社会人であれば当たり前に出来るでしょうが、お客様感覚の抜けていない登録者の場合は「メールがうざい」「誰?」と返信すらしない人もいるようなので、念のために。
利用している転職エージェントは自分のキャリアに最適か?
何をしても面談に呼ばれない場合、そもそも自分のキャリアと転職エージェント側のニーズが一致していない可能性があります。
たとえば、第二新卒・既卒層向けサービスにバリバリのキャリア層が登録したところで「この人に未経験の求人紹介してもいいのか?」とエージェント側は判断に迷うことになります。
「キャリア」というよりは、そもそも「転職エージェント側の利害(紹介できる求人)と自分の人材価値が一致しているか?」が重要になってくるわけです。
ただし、転職エージェント側はあまり情報を公開していない手前、自分に合っているかどうかを判断するのは非常に難しいのも事実です。
職歴・経歴関係なく利用できるものの、社風や運営方針、あるいは得意先、さらに担当者毎の受け持ち範囲が変わってくるため、エージェント側も「どの人材層が優先的に対応できるか」を明言できないという複雑な事情があるのです。
つまり、実際は”運”の要素がかなり大きいのです。
仮に面談に呼ばれなかった場合も、あまり「何が悪いのか?」と気に病まず、次の転職エージェントを活用するのが建設的な選択でしょう。
第二新卒・既卒・未経験者の場合
大手転職エージェントで面談サポートが受けられない主な原因として、経歴や実績が足りていないというケースです。
ただ、管理人自身も正社員経験なしの20代として多くの転職エージェントに登録していますが、実際には多くの求人が届きますので「若ければいくらでもチャンスはある」と言ってもいいでしょう。
事実、人材サービス業界・転職市場全体を見た場合、既卒・第二新卒(20代のフリーター・ニート)層の需要はかなり高めの傾向です。
それぐらい、日本の企業では若手が不足しているのです。
既卒・第二新卒層の場合、大手企業の求人はキツイ反面、中小企業の選択肢はかなり広い傾向がありますので、定着率を高めるためにも「しっくり来る担当者や紹介先企業」を選んだほうが、自分のためになると言えるでしょう。
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正社員・契約社員の求人案内が難しい場合
また、転職エージェントの面談に呼ばれない主な原因としましては、正社員・契約社員としての採用が難しいと考えられる経歴・条件である場合です。
正社員・契約社員での転職が厳しくなるのは、以下の通り。
- 年齢層が高い(未経験の案内が難しくなる30代中盤以降)
- 学歴・職歴が原因で弾かれやすい(中卒・職務経歴が特殊すぎるなど)
- 要求が正社員向けでない(過度なワークライフバランスの重視、休日・出勤時間に対する要求が強すぎるなど)
- 派遣社員での就業が盛んになっている職種(事務・コールセンター・一部専門職など)
とくに注意したいのが、一部の職種は派遣社員形態での業務委託が増えている事情もあり、職種や経歴によっては、派遣社員を選んだほうがいいケースも増えているところです。
最近は、職種や業界によって、非正規と正規の待遇も変わらないケースも増えてきているため、転職エージェントだけにこだわらずに、派遣会社の話も聞いておくのも現実的な選択肢と言えるでしょう。
関連:正社員から派遣社員はもったいない?働き方をしっかり考えれば派遣は必ずしも負け組ではないと知っておこう
専門性が高い・要求がニッチな場合
転職エージェントで面談に呼ばれない原因として「あまりに専門性の高い職種」「最適な担当者がいないような経歴」など、大手転職エージェントの”広く浅く”では対応しきれないケースが考えられます。
極端な話、プロ野球選手が転職エージェントを利用して「他のプロ野球球団に転職させてくれ!」と言っても、転職エージェント側が対応できるはずもありません。
その場合、地道な情報収集になりますが、自分のキャリアをサポートしてくれるエージェントを見つけ出す必要があります。
専門性で言えば、製造系・ものづくりエンジニアであれば「メイテックネクスト」が候補です。
登録情報の自己アピールは十分か?
何度も言っておきますが「転職エージェントに登録できる情報の範囲で、有効に自己アピールしておくこと」はかなり重要な要素になります。
とくに転職希望者は自分の経験や経歴、あるいは資格だけを頼りにするあまり「個性」をないがしろにする方も多めです。
たとえば「英語ができる営業、TOEICスコア750点取得」だけでは「で、仕事で何が出来るの?」と思われておしまい。最悪、面談の案内を決める転職エージェント側が「TOEICスコア750点の価値を知らない」可能性も、ゼロではないのです。
一方で「ビジネスメールで英語使用経験あり、現在TOEICスコア取得に向け自己学習中」と書けば、少なからずエージェント側は「ビジネスメールで英語を使う会社」には紹介しやすくなります。
世間一般常識で言えば、前者の「TOEICスコア所持者」の方の評判が高いかもしれませんが、転職では違います。
転職エージェントに「この人は転職先に紹介できそうだ」と思わせ、企業側には「この人は役に立ちそうな人材だ」と思わせることが一番大事なのです。
資格や経歴などは、あくまで「説得のための材料の一部」にしか過ぎません。
面談に呼ばれないような人は、一度「経歴や資格に頼りすぎていないか?」「知識のない人間にも自分の魅力が伝わる情報で登録しているか?」を確かめておきましょう。
希望条件が高すぎないか?
最後に確認しておきたいのが「希望条件が高すぎないか?」という点です。
とくに一番シビアな条件が「年収」です。
転職エージェントにおいて、転職希望者は非常に弱い立場ですので、年収ふっかけ交渉はほとんど無意味と考えたほうがいいです。
ぶっちゃけ、転職エージェントに登録の際の「年収」の項目は自己申告制のため、実際の相場より釣り上げることが可能です。
しかし、転職エージェント側もバカではないので、職種・業界ごとの年収テーブルでかなりシビアに判断してきます。
そもそも、転職エージェントの担当者側からすれば「年収アップにつながる転職を成功させたところで、自身の評価や年収アップにつながらない」ということの方が多いので、わざわざ無理をして年収アップにつながる転職のサポートをしてくれるわけもありません。
これを自分の立場で考えてみましょう。
上司や会社から理不尽だけど、かなり頑張れば達成できる仕事を振られたとします。
しかし、年収アップする保証もなく、会社側からの評価も得られない、しかも上司も相性は良くない。
そんな状況で仕事に精が出せる人材、そう多くはいません。
しかも、転職エージェントは無料で利用できる上に担当者は複数の利用者を抱えており、わざわざ骨を折ってまで1人の利用者に尽くす必要性はかなり薄いです。
結局の所、転職エージェントは「ベストではなくベター」を目指すためのものであり、何事も妥協を許さないでベストを目指したい人には、やや向いていないところもあるのです。
年収面に強いこだわりがあるのであれば、素直にヘッドハンターに対等な立場で直交渉出来る「ビズリーチ」を使うのが最善の方法でしょう。
ビズリーチは本格利用は有料になる分、自身でヘッドハンター側に転職サポートの依頼が可能で、企業側の費用負担も少なめですので、ベストな転職先を見つけるのであれば最終的に行き着く転職サービスだと言えます。
関連:BIZREACH(ビズリーチ)の特徴・強み・メリット・デメリット。他エージェントと違う仕組み?審査基準は厳しい?
まとめ
長くなりましたが、最後にもう一度今回の要点をまとめておきましょう。
- 転職エージェントは「受け身」過ぎてはダメ
- 限られた登録情報内で「自己アピール」する必要もある
- 担当者に直交渉するなど「こちらからアプローチ」するのもあり
- どうしても面談に呼ばれないなら、潔く他社エージェントを使う
ハッキリ言って、転職エージェントは利用者側は不利な立場になりやすい分、限られた選択肢を駆使して、少しでも有利な立場を確保しておく必要があります。
ネットの転職エージェントの評判や口コミを見ていると、どうにも「受け身過ぎる人」や「事前にリサーチや準備をしていない人」「自分から交渉をしかけて有利な提案を引き出そうとしていない人」が多すぎて、あまりに転職エージェントに過剰な期待を寄せすぎている人も多く感じます。
転職は自分自身の人生を左右する選択肢なのですから、転職エージェントに依存しすぎない考え方や情報収集も大切です。
また、私自身広告屋である以上「転職エージェントで楽に転職を決めちゃおう!」と訴求できますが、このような記事ではしっかりと厳しい見解についても書かせてもらってます。
なぜなら、転職を本当に成功できるポテンシャルのある人は、都合のいい情報に流されず、しっかりとした情報を吟味できると思っているからです。
この記事を最後までお読みいただけている方は、間違いなくそういったポテンシャルを持った人であるはず。
ぜひ、自分自身の力と判断力を信じ、後悔のない転職を成功させてください。