アートディレクターになるにはどうすればいい?クリエイティブディレクターから転職するための秘訣

「アートディレクター」というと、多くのデザイナーが憧れる、ひとつの目標とも言える仕事でしょう。

しかし、アートディレクターになることはとても困難と言えます。

センスや努力は当然のことながら、一般職で言うところの「管理職」に求められるような、リーダーシップやスケジュール調整能力、そしてクライアントや上の指示を受けながら、部下をまとめあげる能力も必要です。

いい制作物を作っているだけのデザイナーは、決してアートディレクターにはなれないのです。

そこで今回は、デザイナーがアートディレクターになるための心構えをご紹介いたします。

そもそも「アートディレクター」とは?

そもそも、まず「アートディレクターとは何か?」をしっかり把握しておかなければ、アートディレクターを目指すための努力や方法すら、デザイナーでは掴めないはずです。

結論から言えば、アートディレクターに明確な定義はありません。

デザイナーの延長線上でアートディレクターになって活躍している方もいますし、マルチスキルで多彩な現場を統括するアートディレクターもいます。

さらに言えば、会社や業務内容により、アートディレクターに求められる能力は変わってきます。

大手広告代理店クラスの会社であれば、クライアントや会社の社風を守れる高い対人関係構築能力も必要になります。また、大企業では組織が細分化しているので、その分能力や知識も尖ったものである必要もあります。たとえば、紙媒体の広告を手がける部署であれば、Webの知識は一切なくても通用します。

逆に中小企業クラスであれば、専門的な知識や能力が尖っているよりも、あらゆる分野を一定水準でこなせるアートディレクターの方が重宝されます。大企業のような芸能人を起用して展開するような広告戦略に長けているアートディレクターがいても、何の役にも立ちませんからね。

そのため、アートディレクターには「絶対に必要なスキル・経験」というものは存在しません。

組織から求められる能力を、自分で探し出して身につけていかなければ、アートディレクターになることはできないのです。

ですので「アートディレクターとは何か?」と考える場合には、さらに踏み込んで「自分の目指すアートディレクター像は?」「今の会社で求められるアートディレクター像は?」と考えていく必要があります。

中小企業のデザイナーが大手広告代理店のアートディレクターに求められる能力を身につけても、意味がありません。

「アートディレクター」に求められる能力

しかしながら、アートディレクター級の人材に求められる最低限の能力は、どこの会社や業界においても共通するものもあります。

どんなに素晴らしいデザインセンスがあっても、アートディレクターとしての最低限の適性もなければ、現場をまとめてクライアントを満足させる仕事はできませんからね。

デザイナーがアートディレクターを目指すためには「デザインセンス」「いい物を作る」という発想から抜け出し、さらにアートディレクターの視点を身につけていく必要があります。

アートディレクターには「リーダーシップ」が必要

アートディレクターとは、一般職で言えば「管理職」的な立場です。

つまり、指揮官・リーダー・責任者…のような立場なのですから、リーダーシップがなければ話になりません。

アートディレクターは「デザイナーの上に立つ者」です。

「どうすれば現場のデザイナーを使っていい制作物が出来上がるか?」という視点もなければ務まりません。

自分の仕事で手一杯であったり、他人の仕事を評価できないような部下視点では、いつまで経ってもリーダーシップは身についていかないことでしょう。

アートディレクターには「豊富な実務経験」が必要

アートディレクターには、当然のことながら「豊富な実務経験」が必要です。

デザイナーと言っても、DTPオペレーターとしてソフトの扱いで下請けレベルの仕事ばかりしていては、経験値も大して上がりませんからね。

逆に、積極的に色んなクライアントの仕事を請け負ったり、多彩な業務に携わった人のほうが、得ている経験値はデカイと言えるでしょう。

アートディレクターになるための経験は「量よりも質」が求められるのです。

10年間、一定の顧客から同じような仕事ばかり請け負っていたデザイナー。
3年間、多くの顧客から様々な仕事ばかり請け負っていたデザイナー。

この2種類では、当然ながら後者のほうがアートディレクターになる素質はあると言えますからね。前者は自社と特定の顧客との中でしか、成長していないわけです。

アートディレクターには「多彩な知識」が必要

アートディレクターになるためには、デザイナーとして必要最低限の知識だけで満足してはいけません。

たとえば、グラフィックデザイナーであっても、Web系のプログラミングの基礎や、マーケティングの基礎、あるいはカメラ・文字デザイン・キャッチコピーなどについての知識があれば、それだけ制作における視点やアイデアの幅が広がるわけです。

極端な話、手書きで素晴らしい制作物が作れるデザイナーであっても、デジタルデータを意識したデザイン案が出せたり、商業ベースでの利用を想定した考え方が出来なければ、ただの芸術家としてしか評価されません。

自分の現場・自分の仕事・自分の能力を何倍にも膨れ上がらせることができるのは「多彩な知識」です。

政治家や経営者、企業のエリートなども高学歴=知識人が多いですが、それは豊富な知識で多角的な考えから答えを見つけれ仕事できるからなのです。

アートディレクターには「柔軟な判断力」が必要

アートディレクターには「柔軟な判断力」も必要です。

柔軟な判断力=変化に適応できる能力とも言えます。

クリエイティブ業界は、変化の激しい業界であり、トレンドや業界動向を見誤ると途端に食っていけなくなるリスクが背中合わせにあるわけです。

「今までこれで通じた」ということも、一年後には「まったく通用しない」ということも考えられるわけです。

柔軟な判断力で、方針転換したり、時にはギャンブルまがいのことも出来なければなりません。

アートディレクターには「意思決定力=責任感」が必要

アートディレクターに最も必要なものは「意思決定力=責任感」です。

クリエイティブな仕事には一切正解はありません。

強いて言えば、クライアントが「OK」と言ってくれることが、もっとも正解に近いものです。

人間とは不完全で感覚的な生き物である以上、テストや機械相手のように「一定の数字以上出しておけばいい」という仕事は出来ません。

仕事の基準は、すべて自分で決めなければならないのです。

それを「間違っていない!」と判断し、現場を指揮していくことは強い意志と、間違った時にもしっかり責任を負う能力が必要です。

誰かに言われたとおりに仕事しているだけのデザイナーで満足していては、そのような意思決定力や責任感は、自発的に身についていくこともありません。

アートディレクターになるためには?

ここからは具体的に「アートディレクターになるためには?」という、将来設計について考えていきます。

ここではあえて「こうすればアートディレクターに近づける」という具体的な行動例は一切紹介していません。

なぜなら、それは自分で考えて実戦しなければいけないからです。

そのため、読者の方が「自分は何をすればいいか?」という答えにたどり着くためのヒントだけを記していきます。

「アートディレクター」には誰でもなれます

極論を言えば、アートディレクターには誰でもなれます

クリエイターを集めて指揮する立場になれば、誰でも「アートディレクター」と言える立場になれますからね。

個人事業主、あるいは経営者として、デザイナー・クリエイターを集めて制作の仕事をすれば、アートディレクターになれるわけです。ですので、別にデザイン経験もクリエイター知識がなくても、誰でもアートディレクターにはなれるわけです。

今までデザイン経験がない人でも、独立して「デザイン製作会社兼アートディレクター」と名乗れば、明日からでもアートディレクターにはなれます。

組織の中で「アートディレクター」になることを心がけよう

しかしながら、実際問題、会社などの組織の中でアートディレクターになる場合は「誰でもなれる」なんてことは、まずありません。

デザイナー・クリエイターとしての数々の実績や、多種多様のクライアント・クリエイターなどと仕事した経験など、今までの努力や実績、そして高いリーダーシップや積極性がなければ、会社としてはアートディレクターとして昇進させようとは思わないはずです。

たとえば、実力はあるけど人の好き嫌いが激しくチームワークに向いていなかったり、あるいは素養はあるけど実務経験がまったく欠けているなどしていれは、せっかくアートディレクターになれる素質があっても、チャンスはいつまで経っても訪れません。

どうしたらアートディレクターになれるか?と必死に考え行動した上で、さらに「何が何でもアートディレクターになってやるぞ!」というやる気を、会社にも見せつけなければならないわけです。

「アートディレクター」には運も重要です

また、アートディレクターになるには「運」も重要です。

これも極端な話、現場に既にアートディレクターがいて、その席が空かなければ出世できないとしたら、いつまで経ってもアートディレクターになることは出来ないのです。

いくら能力があっても、運がなければいつまで経っても不遇の扱いをされ続けるのは、どの会社や業界であっても一緒です。

いつまで待ち続けても「運」をつかめないような職場では、努力し続けても決して「運」を掴めませんからね。

報われない努力ほど、虚しいことはありません。

「運をつかむ」ためには、ひとつの職場や環境にこだわり続けてはいけません。

アートディレクターを目指すならキャリアアップ思考を持とう

アートディレクターを目指すには「キャリアアップ思考」がとても重要です。

キャリアアップとは「業務遂行能力」「経歴向上」「年収・待遇」の向上を目指すことを意味します。

今の職場のデザイナーとしての仕事に満足せず、常に高い意識で求められる以上の仕事をこなしてかなければキャリアアップは出来ません。

たとえば、今のあなたが「もっと出来る!」と思っていても、それ以上の能力を求めてこない職場であれば、それは既にその職場での成長限界を迎えているわけです。

そうなると、今の職場で地位向上を狙うか、あるいは職場を変えるかしなければ、今以上の能力を発揮して成長していくことは難しいことでしょう。

徹底した自己分析としっかりとした将来設計を持つべし!

また、キャリアアップには「徹底した自己分析」と「しっかりとした将来設計」が必要です。

自己分析がしっかり出来ている人は、自分の長所・短所をしっかり把握しているため、仕事においても自分をしっかり動かすことが出来ます。

まあ、わかりやすい話が「自分もしっかり動かせない人間が、人を動かす立場になれるかよ」…ちゅう話です。

また、将来設計もキャリアアップにはとても大切です。

「アートディレクターになりたい」という願望があれば、それを具体的に実現していくための計画性や、現実的な手段を実践していく必要があります。

ただ闇雲に仕事して努力しているだけでは、目標にたどり着けませんからね。

努力していく方向性を見定めることは、仕事においては重要です。

アートディレクターを目指すなら転職を常に意識しておこう

アートディレクターを目指してキャリアアップを狙うなら、クリエイター業界では転職は必須と言えます

とくにクリエイター業は環境の移り変わりもめまぐるしく、個性や適性なども重要な仕事です。

「合わない」「先はない」と感じるような職場であれば、即刻転職を考えるべきです。

また、現場で積める経験がしょぼい下請けレベルの仕事であっては、アートディレクターになるのも夢みたいな話になることでしょう。

「転職はマイナス評価になる…」と不安な方もいるでしょうが、逆です。

転職も経験したことないクリエイターが、めまぐるしく変わる環境を生き残り、新しいものを生み出せるわけねーだろ!…という話ですよね。

とくに前向きな転職であれば、クリエイター業界では大歓迎の会社も珍しくはありません。

アートディレクターを目指すのであれば、自分の将来像を明確にし、様々な現場で経験を積むために転職するべきでしょう。

最近ではクリエイター専門の転職支援サービスも多数登場していますので、アートディレクターを目指すなら早めに登録しておき、業界の求めるアートディレクターの人材像をしっかり知っておくことも大事です。

アートディレクターを本気で目指している方は、プロからのキャリアアドバイスを受けるためにも、早めに転職支援サービスを利用して、現状を正しく知っておきましょう。

とくにオススメの転職エージェントは「マイナビクリエイター」です。

マイナビクリエイターは大手求人サービス「マイナビ」が運営する、Web・ゲーム業界勤務者やクリエイター向けの転職エージェントです。

関連:マイナビクリエイターの特徴と強みを徹底解説!クリエイター向けの総合転職サービスとしては利用しておく価値あり!

大手会社ならではの、Web・ゲーム・クリエイティブ業界情報や有名企業と太いコネを持ち、専門のキャリアコンサルタントが集結しています。

求職者には専門知識を持つ担当がついて、相談者の適性をしっかり診断した上で、より活躍・成長できる転職先を紹介してくれます。また、年収や待遇の向上にもつながったと、利用者の評判もかなり高いです。

とくに、

  • Web業界勤務
  • ゲーム業界勤務
  • デザイナー・イラストレーターなどのクリエイター
  • プログラマーやSEなど技術者

…など、業界に携わっている方は、希望する条件の会社が見つかりやすくなるので、キャリアアップを目指すなら、必ず登録して面談を受けておくべきです。

現在Web・ゲーム・クリエイティブ系の学校に通っている卒業見込者や、フリーターの傍らに創作をしている方、あるいは一般職だけどクリエイティブ業界に強い関心のある方も利用できますので、是非登録してみてください。

マイナビクリエイターは登録から利用まで、完全無料です。

業界の特性上、転職先との相性が大切になるので、じっくり時間をかけて転職希望者が納得いく勤め先が見つかるまで、丁寧に対応してくれます。1年以上かけて転職を成功させた事例も少なくないので、慎重に転職したい人でもしっかり対応してもらえます。

その上で、履歴書・職務経歴書から面談の指導はもちろん、クリエイティブ系の転職者が悩む「ポートフォリオ作成」まで企業受けのいいように指導してもらえるため、コミュニケーション力や自己アピールに自信のないクリエイターの方でも、十分に企業に自分の能力をアピールして正当評価してもらいやすくなりますよ。

超大手の優良求人や、ビッグタイトルの関わるプロジェクトの求人、そして非公開の穴場求人など、思わぬ転職先と出会えるチャンスもたくさんあるので、是非クリエイター職の方は登録して面談を受けてみましょう。

マイナビクリエイターの登録方法(簡単1分)

「マイナビクリエイター」への登録は、公式ホームページから「無料申込」をタップして、必要事項を記入していくだけで完了です。

最後に「今までの経験」とありますが、記入例があるので、それを参考に簡潔にまとめましょう。どうしても思いつかない場合は、クリエイティブ経験・実務経験を箇条書きでもOKです。詳しい来歴や技術は、面談を通してキャリアコンサルタントと考えていくことになるので、簡単な紹介で問題ありません。

Web登録後はそれだけで満足せず、必ず来社登録を済ませておきましょう。

マイナビクリエイターは新宿にありますが、遠方で来社登録できない場合は電話対応もしています。

来社登録を一ヶ月以内に済ませておかないと、エントリー無効で冷やかし登録扱いされるので、有料求人を紹介してもらえるチャンスがなくなってしまいます。

「私はサービスを利用する意志がある」という意志提示のためにも、必ず来社登録は済ませておくべきです。最低でも、登録後の返信メールは早めに対応しておくべきです。

ここでしっかり誠意ある対応をしておかないと、担当のキャリアアドバイザーからも「やる気のない人材」と見られてしまい、優良求人を紹介してもらえるチャンスが減りかねません。キャリアアドバイザーは多数の相談者を抱えていますので、やる気のない人材の対応は後回しにされてしまうことを覚えておきましょう。

転職活動に時間をかける方針であっても、初動の対応は迅速に行っておいた方が、転職を成功させる鍵になります。