リクナビNEXTのグッドポイント診断は当たらない「バッドポイント診断」だと思った話

編集長
自己分析懐疑論者の
スコシテン編集長です

最近、改めてリクナビNEXTの自己分析ツールである「グッドポイント診断」を研究・分析しているのですが「あれ?正直、これ”バッドポイント診断”じゃね?」と気づいてしまいました。

関連:リクナビNEXTの「グッドポイント診断」を使ってみた!診断に30分もかかる本格自己分析ツールの実情やいかに!?

ぶっちゃけ、ちまたにはアフィリエイト報酬のために「ヤバイ!超当たってる!」だとか「なんだか、こう言われるとうれしい!」だとか「自分の強みを知ることが出来ました!」だとか、グッドポイント診断を持ち上げている記事は多いです。

別に私も、金のためにそういう浅い記事を適当に書いてもいいのですが、正直それでは面白くありません。

ですので「あえて、批判的・懐疑的にグッドポイント診断を考えてみる」ことで、グッドポイント診断の使い方を考えていきたいと思います。

※ちなみに、リクナビNEXT自体は「良くも悪くも、リクルートらしく無難に最近の若者のニーズに合わせてるな…」という感じなので、登録しておく価値はあります。

グッドポイント診断が当たらない原因とは?

「グッドポイント診断が当たらない!」

そう考えてしまう人の原因は、ざっと思いつく限りで以下の通り。

  • 自己肯定感が極端に低く、卑屈な性格
  • 成功経験がないので、自分の強みに無自覚
  • そもそもが、占い・診断ツール自体に懐疑的

「グッドポイント診断が当たるか当たらないか?」についての答えは「統計学なので、7~8割ぐらいは当たるように出来ている」としか言い様がありません。

しかし、私みたいな「思考がメタとアンチ特化」みたいな人間ですと、その気になれば「当たっていないと思うように解釈可能」ですので、どうとでも受け取れるんです。

で「当たっている前提で解釈する場合」と「当たっていない前提で解釈する場合」の心理状況を踏まえると、以下の通りに分類されます。

グッドポイント診断が当たっていると感じている人→自分の強みを活かせる職場で働いている、またはその経験がある
グッドポイント診断が当たらないと感じている人→自分の強みを実感する経験に欠けている、あるいは弱みばかり指摘してくる人との付き合いが多い

まあ、要は「結果論」に終始するのです。

転職して自分の強みを実感できればグッドポイント診断は当たっていると言えますし、逆に転職もせずに自分の強みを発揮できない職場に居続ければ、構造的に当たらないように出来ています。

リクルートらしく「ポジティブ」に寄り過ぎ

グッドポイント診断は、良くも悪くもリクルートらしく「ポジティブ」な結果になってしまうのが、一つの問題点と言えます。

診断結果がすべてが肯定的で前向きな表現ばかりなので、自己アピールへの転用にも使えます。

これはおそらく、リクルートがポジティブ体育会系のバリバリの営業・広報が集まる企業であり、お互いの長所を伸ばし合う社風なので、その社風が反映されているのだと思います。

参考文献

…が、すべての企業や人間が、リクルートのような業界No.1・リア充のメンタルで働いているわけではない点は、知っておかなければいけません。

現実問題として「面接は落とすためにやる」わけですので、多くの企業や人事は欠点探しやあら探しに終始しやすくなるはずです。

(その証左として、企業は自分たちに都合の悪い情報を隠したがる)

ですので、グッドポイント診断ツールで強みを探すと同時に、他のアセスメントツールで弱みも知っておく必要もあります。

だいたい、初対面からペラペラと「自分の強み」「自分のいいところ」ばかり喋ってくる人間、普通は信じません。

そんなもん、実力と結果と行動で示せばいいだけですから。

ですので、自慢気に自分の強みばかり語る人間は「ウソくさい、あら探ししてやるか…」と思うのが、普通の人間感情です。

それも、採用に失敗したら責任を追求される立場の面接官なのですから、慎重になって欠点探しをしてくるに決まってます。

そして残念ながら、私のグッドポイント診断結果である「悠然性」「独創性」「親密性」「慎重性」などは、明らかにリクルート的な体育会系社風とは相容れません。

「未来」は観測できないため、自己アピールに転用しにくい

グッドポイント診断の診断結果は「自分の中に隠れた強み」になるので、その真価は採用企業側が「将来性に期待」することで発揮します。

ですが、ここで採用企業側と求職者側で、矛盾が発生します。

将来性に期待して若手を採用する企業側が、採用人材に「過去の功績や経験」を求めだすと、根本的に論理破綻しているので、がんじがらめの心理状態になってしまうのです。

そもそも、過去の功績や経験が、自社内で活かせる保証など一切ありません。

ですので、極論で言えば経歴ですら無価値に帰す場合もあります。

じゃあ、なぜ過去の経歴や経験が重視されるかと言うと「採用する企業側が安心感を得たいから」です。

この前提で踏まえると「採用面接では第一印象が大事」「話していることの7割以上は聞かれていない」「人柄や直観の方が大事」なども、ほぼ説明できます。

私は面接を「心理戦」だと思ってますが、人事・面接官側が自分の心理状態を把握できていないケースは、往々にしてありえます。

ですので、企業側が人材に求める要素は「安心感=無難で間違いないコト」になります。

(コネ入社が最強なのも、そのため)

よって、グッドポイント診断の強みの中で、自分が実感できない要素はすべて機能しなくなります。

人材会社の中の人の見解を見ているとわかりますが「自分自身の実体験から、強みをアピールして欲しい」と、しつこいぐらいに言われております。

それが何を意味するかと言うと「診断結果や他人の受け売りを、そのままコピペして話している人が多すぎる」という事情が見えてきます。

で、実体験が伴わない”強み”のアピールに関しては、人事側はほぼ確実に見抜きますので、グッドポイント診断はまったく役に立ちません。

…例のサイコパス犯罪者の名文を引用しておきますね。

たんに言葉としての感情や、本で読んだ感情や、自分の貧しい想像力をとおしての感情は知っている。
自分がそういう感情をもつことは、想像できる。
つまりそれがどんなものかは知っているが、実際にはそう感じていない
私は37歳だが、ませた子供みたいなものだ。
私には少年のような熱情しかない。

出典:ジャック・アボット(猟奇殺人犯)/診断名サイコパス-身近に潜む異常人格者 より

この名文を読めば理解できますが、実感の伴っていない”強み”など、自分自身で実感できていないのですから、どうあがいても相手には伝えられないのです。

そうなると「自分が実感できていない強み=将来、開花するかもしれない才能」は、実証不可能となります。

結果は結果として表面化して、初めて認識されますから。

そして、企業側は「未来にどういう人材に育つか?」よりも「過去にどんなことをしてきた人材か?」を重視します。

仮に結果が出せていないにしても「こういう方向性で今まで努力してきた」という実績が必要になるので、努力した経験がない人間はどれだけ診断ツールを使ってみても、自分の強みを実感できないという状態に陥ります。

(ちなみに、私の場合は「一般的に努力と言われるものを努力だと認識しない」という欠陥を抱えているみたいなので、それが障壁になっております)

「将来、こういう人材になりたい」と、口ではなんとでも言えますが、そこに至るまでの具体的な行動や努力がなければ、まず信用されません。

ですので、グッドポイント診断は「自分が経験したことのある強み」以外は、たとえ将来そうなる資質があったとしても、まったく実用的ではありません。

そのあたりが「アセスメントツールの限界性」という…よりも「採用人材の将来性や可能性を信じられない、企業側の弱さ」とでも言えます。

会社側に「社員を最後まで面倒を見てやる!」という器量がなくなっている時代なのですから。

長ったらしく説明しておりますが、この問題は一言で言えば「単に人生経験が欠けているだけで片付く問題でして、そんなもん20代の若者はみんな当たり前なので、とくに気にする必要はありません。

このタイプの「過去に大した成功経験がない若者」に関しては、謙虚さ・やる気でしか勝負できないので、素直に人柄重視の既卒・第二新卒向けの転職サービスを活用するほかないでしょう。

関連:【決定版】既卒・第二新卒・フリーター・ニートの転職情報まとめ

アセスメントツールの「主観から抜け出せない」危険性

アセスメントツールはその性質上「主観から抜け出せない」という危険性をはらんでおります。

※アセスメントツールとは、適職・能力・性格診断ツールのこと

関連:自己分析・性格診断に有効な「アセスメントツール」一覧。自己理解を高めるために有効な使い方とは?

「主観から抜け出せない危険性」というのは、どういうことかと言うと…

「思い込みが強くなる」
「都合のいい情報しか読み取らない」
「当たっていると思える結果で出るまで施行する」

…など、悪い言い方をすれば「独りよがり」「自分勝手」に、自分を認識することが出来るということです。

(グッドポイント診断が一回しか使えないのも、意図的な結果の改竄防止だと思われます)

この手の心理テストはメタると、ある程度は狙って自分が出したい結果を出せます。

学校の傾向対策して100点取るのと変わりないので。

あんなもん、ただの対テスト問題制作者戦だし…。

ですので「利用者側がウソ偽りなく答える」という前提がなければ破綻しますし、本人にその気がなくとも、実際の自分とは違う回答をしてしまう可能性もあります。(認知の歪み)

そうなると「自己分析をしっかり出来ていない人が、自己分析のためにアセスメントツールを使って、ますます自己分析を見誤ってしまう」という、がんじがらめになる危険性もあるのです。

これは別にアセスメントツールの問題ではなく、文章などの「一方的に受け取るものすべて」に当てはまります。

確証バイアス」「バーナム効果」などがわかりやすい心理効果の代表例で、私も文章書く時は”意図的”に使ってます。

グッドポイント診断を”メタ思考で考えていない”問題

最後は完全に筆者の持論ですが「グッドポイント診断(=アセスメントツール)は、その背景となる統計学・心理学を理解して、初めて有効活用できる」と思ってます。

あらゆる知識や情報は、メタ的に理解しないと、その答えが何を意味するかは理解できません。

わかりやすく言えば、グッドポイント診断の結果を見て当たっている・当たっていないと騒いでいる人は「数学の答えだけを見て、数学が出来た気でいる」人です。

一方、メタ的に理解している人は「答えに行き着くまでの、証明段階の数式を理解している」人だと言えます。

で、学問の本質は「先人の経験を自分で経験せず、知識として理解できる」というところにあるので、答えが正しいかどうかではなく「先人の経験を理解しないと実用に活かせない」という問題をはらんでおります。

そこさえ理解しておけば、統計学ベースであるアセスメントツールが何を意味するかは、自然とわかります。

…が、数学の課題で「答えだけ書き写した人」や「ただ、言われたとおりに式を解ける人」が、何一つ理解できないことは自明ですよね

ですので、ガチで自己理解や統計学ベースの人事配置をやりたいのであれば、心理学・統計学を体系的に学んで実践する必要があるんです。

それを「このツール使うだけで、適性がわかるよ!」と真に受けて、診断結果を盲信する人間、ただのアホです。

過去にも「クレペリン検査」など、理論体系自体に疑問点の残るアセスメントツールが導入された事例もありますが、あれも「どこぞの権威が提唱しているから、就職・転職活動に転用しよう!」と、思考停止で導入するアホ企業・アホ人事がたくさんいるからです。

で、私の経験則上、社会はそういうアホが9割以上占めていると学んだので、アホに合わせて世の中の大半が動いていると理解しております。

よって、グッドポイント診断もアホが使うと「当たっている・当たっていない」という、めざましテレビの朝の占いレベルの価値しか持たない結果になります。

(なので、集客パンダとしてしか機能しないグッドポイント診断は、マスコットキャラクターがパンダなのである)


結論:グッドポイント診断は「ただの集客ツール」

後半の方でだいぶぶっちゃけていますが、グッドポイント診断は「ただの集客ツール」ですので、当たっている・当たっていない自体は、そんなに重要じゃないです。

もちろん、元ネタ自体は心理学・統計学ベースですので、それなりの信憑性や精度はあります。

…が、活用できるかどうかは「強みを実感できる経験がないと無理」ですので、大した成功経験のない人にとっては、むしろバッドポイント診断にしかなりません。

正直、私の診断結果である「悠然性」「親密性」「慎重性」あたりは「これ、どうやって自己アピールに転用すればいいの?」と、本当に嫌になってくるレベルですから。

まあ「アセスメント(適職診断)ツールだけに頼りすぎるのは危うい」という、警告も込めて、今回書かせていただきました。

リクナビNEXT自体は、よく出来た転職ツールですので、登録しておく価値はあります。

とくに提携他社エージェントからスカウトが届く点は、リクルートのブランドパワーだからこそなせる、最大の強みだと言えます。

もし、リクナビNEXTに不満があるのであれば、上位互換の「ビズリーチ」などもあるので、その辺もちゃんと人材業界内で差別化できていますし。