「コールセンター辞めて転職したい…」
「コールセンターから転職したいけど経歴が評価されるか不安…」
そうお悩みの方も多いかと思います。
コールセンターの仕事は人がよく辞めることで知られており、クレームなどのストレスが負担になりやすいことは、以下の記事にも説明した通り。
では、そんなコールセンターからの転職活動は一体どうすればいいのでしょうか?
当記事では、コールセンターからの転職を成功させるための全知識をご紹介してまいります。
コールセンターからの転職は不利?
コールセンターで働いている読者は、おそらく「コールセンターからの転職は不利?」と悩んでいるのではないでしょうか。
結論から言っておきます、他の職種・業種と比べれば、コールセンターの転職が不利なのは否めない事実です。
それには以下のような理由があります。
コールセンターからの転職が不利になりやすい理由
- 主な業務内容が「電話対応」のみなので、他の職場で通用しにくい
- コールセンターの多くが派遣会社に任されているため、他職種へのつぶしが利きにくい構造になっている
- 専門的な技術やスキルが身につかないため、他の仕事で通用しにくい
コールセンターの中でも、事務処理・営業(テレアポ)・マネージャー経験があれば変わってくるでしょうが、そうでなければ転職ではやや不利になります。
また、コールセンターの多くが派遣会社へ業務委託されており、これは「企業側にとっては、正社員に任せるほどの大した仕事ではない」と思われている証拠です。
ただし、コールセンターの転職が他の職種と比べて不利になるからと言って、必ずしも転職が無理なわけではありません。
とくに20代であれば、正社員として未経験職に就くチャンスの大きい年代になりますので、コールセンター勤務の方でも転職を考えておく価値はあります。
コールセンターからの転職先候補は?
コールセンターからの転職先は、具体的にどのようなものになるのでしょうか?
主に文系職全般であったり、あるいは技術系の仕事でも人手不足の目立つ「製造業」「IT・WEB系の仕事」であれば、コールセンターからでも転職できるチャンスはあります。
同じくコールセンターに転職する
コールセンターから転職する場合、まずは「今までの経歴を活かして、他の会社のコールセンターに転職する」という方向性を考えておくといいでしょう。
単に、
- 社内の人間関係が悪い
- 社内の教育が不十分でついていけない
- 会社の商品やサービスが理解できず、対応が上手く出来ない
…という理由で辞めたいのであれば、コールセンターの中でもしっかりした会社を選べば、今の状況は改善されるかもしれません。
逆に、
- コールセンターでのクレーム対応自体が苦痛でしょうがない
- コールセンターで働き続けることに将来性を感じない
…という方であれば、コールセンターの業務そのものに向いていない可能性も高いので、他の職種・業種へ転職した方がいいでしょう。
営業職
コールセンターから転職したい方で、とくに「テレアポ」「発信(インバウンド)」の経験がある方なら「営業職」もオススメです。
営業職と言っても様々な形があり、
- 消費者向けに商品を売る営業
- 法人・企業向けに自社のサービスを売る営業
- ルート営業として得意先に訪問する営業
…など、会社や部署によって仕事内容は千差万別です。
とくに営業職は「意外な人に適性があった」「コミュニケーションに自信がない人ほど適性を発揮する」というケースも珍しくないので、転職先候補として視野に入れておけば、将来性は高くなるはずです。
事務職
コールセンターから転職を考える場合、事務職もありでしょう。
ただし、事務職は競争倍率が高い職種であり、正社員として未経験から転職するのは難しくなっている点には注意。
また、事務職では、
- 細かい数字の処理能力
- 複数の仕事を要領よくこなす能力
- 閉鎖的な職場で人間関係を上手く築く能力
…などが求められ、他の文系職とは違ったストレスもありますので、本当に事務職に転職すべきかしっかり考えておくといいでしょう。
どうしてもコールセンターから事務職に転職したい方は、派遣会社を利用しておくと、スムーズに転職先が見つかるかもしれません。
接客業(販売職)
コールセンターからは、接客業への転職も視野に入れておきたいです。
コールセンターから接客業へ転職するメリット
- コールセンターでの電話対応経験を活かせる
- クレーム対応の経験を活かせる
- 大手企業も多いので収入・待遇が向上する可能性あり
消費者(お客)の対応という点では、コールセンターの仕事と似たようなところも多いのですが、接客業ではより広い範囲の業務内容を任されるため、将来性は高くなります。
工場勤務・製造業
コールセンター勤務の中でも、
- お客への対応に心底疲れた
- 人間関係自体に疲れた
…という方であれば、工場勤務・製造業への転職も考えておくといいかもしれません。
ただし、工場・製造の仕事はルーチンワークを求められるため、コールセンターとはまったく別の仕事内容や能力を求められることとなります。
プログラマー・WEBデザイナー
コールセンターから他の職種・業種に転職したい方で、とくに20代の方であれば「プログラマー・WEBデザイナー」などのIT・WEB系の仕事もオススメです。
ネットの普及のおかげで、IT・WEB系の技術習得を支援してくれる業者も増えたので、コールセンターから未経験でも転職できるチャンスはあります。
プログラマー・WEBデザイナーを目指す場合にチェックしておきたいサービス
TechAcademy(テックアカデミー)…初歩的なITスキルから最先端のプログラミングまで学べる通信講座。大手のIT・WEB会社の社員教育での実績もある。PCさえあれば自宅からでも利用可能。→テックアカデミーの解説記事
ウズキャリ…株式会社UZUZの運営する、第二新卒・既卒向けの就職支援サービス。IT・WEB系の紹介にも強く「ウズカレ」でプログラミングなどを学んでからの就職も可能。無料で利用できる。→ウズキャリの解説記事
職業訓練校…地方自治体が運営する職業訓練校でも、プログラマー・WEBデザイナーに向けての就職支援をしている。ネットでの受付はしていないので、最寄りのハローワークに問い合わせしておこう。
IT・WEB系の仕事が気になる方は、チェックしてみてください。
コールセンターからの転職のアピールポイントは?
コールセンターからの転職は不利になりがちとは言っても、業務内容自体は他の職場でも通用する基礎的なスキルが身につく仕事です。
とくに、
- ヒアリング能力(客からの要求を聞き入れて的確に対応する能力)
- セールス能力(自社の商品やサービスを売る能力)
- ストレス耐性(クレーム対応を受け流す能力)
…などは、しっかりアピールしておくと、必ずプラスの評価になります。
ヒアリング能力
コールセンターで最も身につくスキルと言えば「ヒアリング能力=お客の話をしっかり聞いて、意図を汲む能力」でしょう。
コールセンターの経験からヒアリング能力をアピールするための例
- お客さんのクレームにどのように工夫して対応したか?
- 難しいクレーム対応をどう乗り切ったか?
- クレーム対応が長引かないように、どのように事前に対策を練ったか?
このヒアリング能力=話を聞く能力ですが、一般職の社会人でも身についていない人が非常に多いため、意外と効果的なアピール方法になります。
ですので、コールセンターからどの職種に転職するにしても、まずは自信を持って「自分がコールセンターの仕事で鍛えた”聞く力”」をアピールしてみてください。
セールス能力(テレアポ・発信・アウトバウンドの場合)
コールセンターの中でも、テレアポ・アウトバウンド(発信)を担当している方であれば「セールス能力=物を売る能力」でしょう。
コールセンターの経験からセールス能力をアピールするための例
- 成約をとるためにどのような工夫をしたか?
- 営業先に話を聞いてもらうために、どのような工夫をしたか?
- ノルマを達成するために行った取り組みは?
セールスの仕事の場合「結果が出せなければシビアに評価される」ため、自信を持てない方もいるでしょう。
しかし、転職では結果だけではなく「過程や努力」が評価されることも、珍しくはありません。
ですので、思うようにテレアポの仕事で結果が出せなかった方でも、仕事で工夫したことや意識したことがあれば、必ず転職活動でしっかり自己アピールしておきましょう。
ストレス耐性
コールセンターから転職する場合、クレーム対応などで鍛えた「ストレス耐性」をアピールするのも有効でしょう。
とくに最近の若者は「打たれ弱い」というイメージを持たれているので、過酷なコールセンターの業務を耐えてきた実績は、意外と高評価につながります。
採用側も若い中途採用者に対しては「ストレスですぐ辞めないか?」と不安になるので、コールセンターのクレーム対応で身につけたストレス耐性は自分の強みだと思って、しっかりアピールしてみてください。
コールセンターからの具体的な転職方法は?
ここからは具体的に「コールセンターからの転職方法」についてご紹介していきます。
- 20代向けの就職支援サービスを活用する(未経験職を目指す場合)
- 派遣会社を活用する(正社員転職が難しい場合)
- 転職エージェントを活用する場合(正社員を目指す場合)
それぞれ、詳しく解説していきます。
既卒・第二新卒向けの就職支援サービスを使う(20代の場合)
コールセンターから転職を考える方で、以下の条件に当てはまる方は「20代向けの就職支援サービス」を活用するのが手かもしれません。
20代向けの就職支援サービスがオススメの方
- 20代で未経験職に正社員として転職したい
- 経歴に自信がない(早期離職経験あり、就活・転職方法がよくわからない、)
- 長く働ける職場を見つけたい(=定着率重視)
20代の転職の場合は、未経験の職業に採用されるチャンスが残っている時期ですので、コールセンターの経歴関係なく、有利に転職先を見つけ出すことができます。
とくに卒業後3年以内の「既卒・第二新卒」の場合、さらに有利に転職しやすい年齢層になるので、早めに行動しておくといいでしょう。
派遣会社を活用する
コールセンターから転職する場合、派遣会社を活用するのも手でしょう。
派遣会社の利用がオススメの方
- 正社員になる意欲がそこまでない
- 30代以上でコールセンターの勤務経歴しかない
- 事務職など派遣形態の仕事を選びたい
派遣社員の場合、正社員よりも安定性が落ちる一方で、採用ハードルは下がり、場合によっては職種の選択肢が広がることもあります。
とくに事務職希望の場合は、派遣社員を選んだほうが転職を成功させやすいです。
また、他のコールセンターへ転職したい場合も、派遣会社を経由すれば次の転職の際もスムーズに進みますので、派遣社員の性質を理解して効果的に活用してみるといいでしょう。
転職エージェントを活用する
コールセンターの転職を考えている方で、まだ具体的な方針が決まっていない場合は「転職エージェント」を活用してみるといいでしょう。
転職エージェントは無料で利用でき、自分の経歴に合わせた非公開求人の紹介や、プロに相談して転職のアドバイスが受けられるサービスのことです。
転職エージェントを使えば最短3ヶ月の転職も可能ですし、気が進まないのであれば、とりあえず登録だけでも済ませて、非公開求人を受け取りながら経歴書を更新していくだけでもOKです。
また、面談ではプロから具体的な転職のアドバイスがもらえ、今の自分の経歴でどのような転職先が見つかるか聞けるので、コールセンターからの転職で悩んでいる方は、一度話を聞いて見るだけでも現実的な選択肢が見つかるはずですよ。
ぜひ、転職エージェントを活用して、コールセンターからの転職を成功させてください。