「中間管理職の責任の重い仕事に疲れた…」
「管理職の板挟み状態がストレス…」
「管理職を辞めて転職を考えたい…」
このようにお悩みではありませんか?
中間管理職と言えば、上司と部下の間でストレスを抱え、頭は禿げ上がり、日本の悲哀あふれるサラリーマンの代名詞ですよね。
そして、日本人は生真面目な人が多く、仕事のストレスを受け流すのが下手な人が多い。
しかし、仕事のストレスは考え方を変えることで、和らげることが出来ます。
関連:仕事の責任やストレスに耐えられない時に見直すべきこと。仕事で精神が壊れそうで逃げたい時に考えておくべきこととは?
今回はとくに中間管理職に就いてストレスになりやすい悩みと原因を探りながら、ストレスを緩和する考え方をご紹介していきましょう。
中間管理職のストレスの原因とは?
まずは中間管理職の多くの方がストレスに感じやすい、仕事上の原因を探り出していきます。
部下と上司の板挟みの人間関係
中間管理職の方で、とくに多くの方が悩むのは「部下と上司との板挟みの人間関係」です。
理不尽な上司。
思い通りに動かない部下。
この両者の間でサンドイッチ状態であらゆる仕事上のストレスをぶつけられる中間管理職の苦労たるや、想像を絶するものです。
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経営に関するシビアなノルマや目標設定
中間管理職がストレスで潰される主な理由が、上からの異様なまでの重圧。
経営者や役員の「シビアすぎる数値設定」と「高すぎる目標設定」に付き合わなければいけないため、そのストレスたるや平社員のレベルとは段違いです。
しかも最悪なのが「みんなで一緒に目標を達成しよう!」という連帯感あるチームワークではなく「は?お前がやれよ」「出来なければすべて君の責任だ」「その仕事は手伝いたくないなぁ~」など、総じて互いに足を引っ張り合う中で仕事に取り組まなければならないところです。
日本の組織は他人を蹴落とし足を引っ張り合う方が上手く立ち回れるようにできているので、その中で如何に上手く立ち回るかが中間管理職の見せ所なのですが、実際のところは「人間の嫌な面」「身勝手すぎる他人」に潰されてしまう人が多いのが、日本社会の闇です。
関連:仕事の腹黒い人間関係と人間心理。「出世争い」「競争社会」の因縁に巻き込まれた場合の対処法とは?
管理職としての異様なまでの責任
管理職をストレスで苛まされるのが「圧倒的なまでの責任感」ですね。
ただ、これについては上司や部下が責任を押しつけまくってくるだけですので、立ち回り方次第ではいくらでも回避可能です。
管理職が責任を和らげる処世術
- 上司にしつこく「あなたのせいですよね?」と断固して返す(細かいことでゴタゴタ言われないように、早いうちに相手に嫌われておく)
- 部下に「お前のせいだ!」と責任を押しつける(結果として、部下の責任感が育まれる)
- 「この間の案件はこなしたんですから、今回は多めに見てくださいよ」(論点をすり替える)
- 「本当はやりたくもない管理職を引き受けたんですよ?そこまで言うのであれば退職も辞さない覚悟です」(過去の功績や恩を交渉材料に使う)
- 「それは会社としての総意なのでしょうか?あなたが勝手にそう思っているのではないでしょうか?」(上司の言い分をより上の人間の責任に転嫁する)
基本的に社会人の仕事の本質は「責任回避ゲーム」「面倒なことは他人に押しつけるゲーム」ですので、以上のような言い分で自分の責任範囲を守る立ち回り方も管理職には大事です。
ただ、バカ正直に上記のような言い方を実践すると「こいつはガンダムの主人公並のガキか」と見られかねません。また社内に敵を増やすことになりかねませんので、もっと友好的で慇懃無礼な言い回しを考えておきましょう。
自分の時間を奪われる苦しみ
中間管理職がストレスが溜まる理由は、勤務中・プライベート関わらずに「自分の時間を奪われる」からでしょう。
管理職の責任に追われ、プライベートを犠牲にして仕事に時間を割かなければならないこともあり、仕事中は言うまでもなく部下や上司に時間を奪われ続けます。
場合によっては、プライベートの時間を侵食された挙げ句、家庭の問題(離婚、子供に会えない)など「一体何のために仕事しているんだ…」という悲劇もありえるところが、日本の管理職の恐ろしいところ。
中間管理職は会社の従順な犬として、定年退職まで心身ともに消耗していくしかないのです。
中間管理職のストレスを軽減する考え方
中間管理職のストレスを軽減する方法は、いたってシンプルです。
「出来る限りクズな態度で仕事に取り組むこと」
…冗談に思えるかもしれませんが、大マジです。
もちろん、表面上は社会人らしく「真面目である」と演出しておく必要はありますが、心まで会社に屈する必要はまったくありません。
「サボれ」と言っているのではありません。
「要領よく手を抜け」と言っているのです。
そのためには、以下のようなクズい考え方も身に着けておき、いざとなったら会社や上司に「NO」を突きつける勇気を胸に秘めて仕事に取り組みましょう。
真面目に仕事しない
仕事において「真面目すぎる性格」はうつ病・過労死につながりかねないため、あまり好まなしいこととは言えません。
また、管理職ともなると「物理的に無理」「経営者のあまりに理不尽すぎる要求」と出くわすことも増えるので、真面目に取り合っていては精神が持たない可能性が増えてきます。
管理職クラスともなると「他人の言うことを真面目に聞いておけばいい」というレベルの考え方ではやっていけないので、必ずどこかで「真面目に仕事しない立ち回り方」を身に着けておくべきでしょう。
関連:真面目すぎる人は使えない!?真面目すぎて仕事ができない人の特徴と対策は?
関連:損しないための真面目な人に向いている仕事を選ぶためのコツを徹底解説|性格/職種/業界から真面目な人に合う仕事を紹介
目標設定やノルマは「必ずしも達成する必要はない」と知っておこう
中間管理職が真面目に仕事しないコツは「上からの目標設定やノルマを無視する」という考え方を身につけることです。
なぜなら、経営者や上司は無責任に管理職に指示をしてくるから。
こういうと真面目な人は「いや、上からの指示はすべて守らなければならない」と思うかもしれませんが、それは間違いです。
第二次世界大戦の話などを見ればわかりますが、有能な司令官ほど「大本営の指示を守っている”フリ”」をしています。
どういうことかと言うと「表面上、指示は守っている”フリ”」「バレないところはウソの戦果報告」など、上から文句を言われないために工作をしかけるなんて、当たり前に行っていたのです。
管理職の仕事は「会社に利益をもたらす」ことであって「上の指示を守ること」ではありません。
そのためには、上の指示を無視することがベストな場合もありえるのです。
嫌な仕事は全部他人に押し付けろ!
仕事においては「面倒なことは他人に押しつける」のは基本的な考え方です。
なぜなら、優秀な管理職とは「一切自分で動かないこと」が理想だからです。
つまり、自分で動かずに他人を動かしてこそ、管理職の目指すべきスタイル。
たとえば、会社の経営者が一から十まで全部自分でやっていては、経営判断や新しい事業内容を考える時間がなくなってしまいますよね。
それと同じことです。
管理職になったのであれば、他人にどう思われようが「自分は動かず、他人に仕事させる」という意志を徹底しましょう。
一番ダメなのが「部下が頼りないから全部自分でやる」というタイプの管理職ですね。
これは部下の成長機会をみすみす奪うことになり、管理職としてはあまり褒められたものではありません。
子供の自立を阻むおせっかいな母親みたいなことはやめて、ドライに部下を使いましょう。
とにもかくにも「他人に期待しすぎない」ことが大事
管理職の基本は「他人に期待しすぎない」こと。
なぜなら、他人は思い通りに動かないからです。
とくに「部下は自分の10分の1も仕事しない」「部下は100言っても1しか理解してない」「上司にかけあっても絶対に意見を取り入れてくれない」と考えておかないと、余計なストレスを抱えることになります。
「最後に頼りになるのは自分だけだ」と断固たる自信を持つことこそ、管理職がストレスを抱えないための心構えだと言えるのです。
部下は全員無能だと思おう
管理職がストレスを抱えないためには「部下は全員無能だと思う」こと。
なぜなら、部下は管理職からすれば、すべからく無能だからです。
以下、管理職としての部下の教育方法。
- 一から徹底的に教え込む
- あえて突き放す
- サボってる部下はケツに火をつけてやる
- 仮に辞めても「あいつはその程度だ」と気にしない
知っておきたいのは「別に部下をつぶして辞めさせても問題ない」ということ。
基本的に部下も新人も「七五三の法則」という言葉もある通り、一定数辞めるのが常です。
七五三現象(しちごさんげんしょう)とは、就職して3年以内に中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が離職する現象のこと。7・5・3現象とも表記する。
理想で言えば「全員やめさせないで育て上げる」ことが管理職の務めですが、管理職自体が大事にされていない・時間を与えられていないのですから、その中で全員育て上げるのはまず無理です。
…であれば、的を絞って「使えそうな奴だけしっかりと育て上げる」と、ドライな判断をしましょう。
どれだけ愛情と熱意を持って育て上げても、転職して裏切られる可能性もある以上は、部下に期待するのはまったく持って無駄です。
上司も全員無能で当然
また、覚えておきたいのは「上司も全員無能だと思え」ということです。
なぜなら、一定数無能な上司が紛れこんでいるのは常であり、有能な上司も時には判断を見誤ります。
ですので、上の言うことは全部真に受けず、本当に自分が為すべきことだけを優先してやることこそ、中間管理職の真骨頂。
あからさまに理不尽な目標設定や指示が来た場合は「やっているフリ」「やってないのに”やったこと”にして報告」など、クズい処世術も身に着けましょう。
業務範囲・責任範囲を明確にしておこう
管理職のストレスの源となるのが「責任」ですが、これも基本的には「他人に押しつける」という考えでOKです。
政治家の答弁を見ていればわかりますが、責任は押しつけてナンボです。
少なからず、上が責任をなすりつけてくるクソ野郎ばかりであれば、こちらも同様に責任を押しつけたり、巧妙に回避する処世術は必須。
ひどい場合は、会社の大失敗の責任を理不尽に押しつけられる可能性もあり、その場合責任とって辞任・左遷もあり得ますので、常日頃から防衛意識を持っておきましょう。
仕事の責任問題は、大人の戦争ですから。
「経営のことなんか知るか!」と割り切ろう
中間管理職がストレスを和らげるためには、内心で「経営のことなんか知るか!給料さえもらえれば会社の将来なんかどうでもいいわ!」と割り切った心を持つことです。
なぜなら、会社の利益に大きく関与しても、給料や昇給に反映されることはないから。
…であれば、ほどほどに「経営のことも考えてます」「利益に貢献してます」と管理職らしく適度に仕事しておき、内心では「会社がやばくなったら逃げよ」と転職活動でキャリアプランを練っておくほうが幾分スマートです。
最悪、会社の部署・部下ごと奪い取って独立などの選択肢もあるので「経営者は敵」「ムカついたら立場利用して会社ぶっつぶす」「オレ抜きでは成り立たねえ会社にして骨抜きにしてやる」ぐらいの気持ちで仕事しましょう。
管理職とは、会社の立場や部下を自由に使って、好き勝手出来る面白い仕事なのです。
中間管理職のストレスを和らげるなら「悪役」になる覚悟を持とう!
以上、中間管理職のストレス軽減法をご紹介してきましたが、中には「そんなことは許されない」「なんて悪党じみた考えなんだ」と思われた方もいるはず。
中間管理職は部下・上司から恨まれる「悪役」になりきることこそ、ストレスを軽減する最良の手段です。
というのも、中間管理職の仕事はキレイゴトや理想論ではどうにもならない事態が増えてきますし、部下も上司も「敵にも味方にもなり得る」という板挟みの立場があります。
…であれば、さっさと手を汚してしまった方が割り切れるというもの。
ちなみにこういった「実践的かつ悪どいリーダーシップ」は、古くから「韓非子」「君主論」などの古典にも記されており、世の中はキレイゴトだけでは済まされない事実が学べるはずです。
ぜひ、管理職のストレスを和らげるためにも、自分の殻を破り悪役になりましょう。
ストレスに耐えられないなら転職活動でキャリアの見直しを
上記に記したのはあくまで「考え方」ですので、読んだだけでは問題は改善しません。
また、実践してすぐに立ち回り方や立場を変えられるわけでもなく、扱い方を間違えれば逆効果です。
ですので、管理職のストレスに深刻な悩みを抱えている方は、転職活動で本格的にキャリアプランの見直しを考えることをオススメしますよ。
関連:中間管理職辞めたい…。つらい…。管理職からの退職・転職は許されるのか?
管理職の転職は難しいと考えられがちですが、条件さえ整えばさほど難しいものではなく、慎重に時間をかけて行えば必ず道は開けます。
今の仕事のストレスの原因を突き詰めれば、新たな転職先への志望動機とつながることもあるので、ぜひ転職活動に取り組んでみてください。