「デザイン専門学校や芸術大学に通ってたけどデザイナーになれなかった…」
「デザイナーになれなかった人のその後を知りたい…」
「デザイナーを挫折した人や失敗した人の末路は悲惨だと思う…」
「デザイナーになれなかった人はその後どうするべきなのか…」
このようにお悩みではありませんか?
デザイナーと一言で言っても、最近では「WEBデザイナー」の需要が多いですし、紙媒体や映像媒体であれば「グラフィックデザイナー」「DTPデザイナー」「エディトリアルデザイナー」「CGデザイナー」、立体物であれば「インテリアデザイナー」「インダストリアルデザイナー」、衣装なら「テキスタイルデザイナー」など、その種類や職業区分は様々です。
デザイナー関わらず、今の時代では多くの人がクリエイターを目指す機会が増えたかと思いますが、その中でもクリエイターとして生計を立てられるのは、ほんの一握りだけの実力や運に恵まれた人のみです。
では、それでは他のデザイナーになれなかった者は、デザイン以外の仕事をするしかないのでしょうか?
答えはNOです。
なぜなら、多くの会社では「デザインもできるけど普段は一般職同様の仕事もこなしている」「あくまでデザインスキルは実務スキルの一つとして求めている」ということが多いからです。
また、最近では個人デザイナーや副業デザイナーに低単価でネットで仕事が頼みやすくなったり、ITツールやAIツールの普及で簡単なデザインなら誰でもできることになった影響で、純粋に「デザインだけしかしないデザイナー」の需要は低下しているように思えます。
これだけ聞くと、デザイナーになれないで悩んでいる読者にとっては厳しい話に聞こえるかもしれませんが、何も専門学校や芸術大学などでデザインを学んだからと言ってデザイナーになる必要はありませんし、無理にデザイナーになったからと言って仕事で成功するとも限りません。
では、デザイナーになれなかった人はどのようにすればいいのか?
また、デザイナーになれなかった人の末路は悲惨なものなのか?
本記事では、そのようなデザイナー志望にも関わらず就職できずにご不安を抱かれている読者に向けて、デザイナーになれなかった人のキャリア例を挙げながら、これからどのようにするべきかのヒントをお伝えしていきます。
クリエイターを目指すか否か、若いうちに意を決するべき
今現在、キャリア情報の収集・編集・発信を生業としている私の視点から言えば「若いうちにクリエイターを目指すか否か、さっさと見切りをつけた方がいい」と言っておきます。
なぜなら、20代のうちならキャリアの軌道修正が利きやすいからです。
とくに20代前半であれば「既卒・第二新卒」として、実質新卒扱いされるため、職業選択の自由は広めです。
「クリエイターを目指していたけど、クリエイターになれなかった」という人は今どき珍しくもないので、人材サービス側もそういった若者に選択肢を提示する方法はだいぶ成熟してきております。
「クリエイターを諦める勇気」を持とう
若いうちに「クリエイターを諦める勇気」を持つことも、大事です。
日本人は「せっかく、学校に行ったんだから、学んだことを全て活かさないといけない…」と考えがちですが、まったくそんなことはありません。
むしろ逆で、早々に「今までの過去にとらわれず、新しい考え方をしないといけない」という時代になっています。
率直に言いますが、学生時代に何かしら仕事になるきっかけが得られなかったような人は、一度クリエイターを諦めたほうが無難でしょう。
「クリエイターになるな」という意味ではなく、クリエイター候補として人材を欲しがっている会社が「学生時代に何かしらの作品を作ったか?」「仕事にするためにしっかり考えて行動してきたか?」という基準で選考する以上、学生時代にしっかり為すべきこと為していない人は仕事にするのが厳しくなるからです。
たとえば「アルバイトとして製作所で下積みの機会を与えられる」「現役プロの方から仕事を分けてもらえる」など、私の学友で今も生き残っているようなクリエイターは、学生時代からすでに仕事に対する意識が違いました。
逆に「なんとなくクリエイティブな仕事がしたい」という感じで就職した人は、数年内に辞めてしまって一般職に落ち着いている人もかなり多いです(やりがい搾取でブラックな職場が多い業界なので)。
クリエイティブ業界自体、専門学生だけでなく、フリーランス・副業で参入する人々がたくさん参入してきている、非常に競争の激しい業界です。
「クリエイティブ系の専門学校に通ったから…」という理由だけでクリエイターになれるほど、甘くはありません。
少なからず、ポートフォリオをしっかり作れるレベルで制作していなければ、クリエイターは諦めたほうがいいでしょう(ポートフォリオ作ってないと、話にならない側面があるため)。
それでもクリエイターを諦めきれないのであれば、以下の記事にあるように、クラウドワークス(ネット経由での仕事)などを通して、ポートフォリオを充実させるほかありません。
クリエイティブ業界の「一般職」を狙うのもあり
ただし「どうしてもクリエイティブに関する仕事がしたい…」という方であれば、妥協案として「クリエイティブ業界で一般職に就く」という選択肢を考えてみることをオススメいたします。
…まあ、ちょっと社会に出て見ればわかりますが、純粋に「クリエイティブなことだけを仕事にしている人」というのは、ごく少数です。
クリエイターでも下積み時代は雑用から営業までこなすこともありますし、ましてや「自分で企画からアイデアまで出す」なんていうのは、一人前になってからです。
ですので、若いうちは「クリエイティブに関する、一般のお仕事」まで視野を広げておき、選択肢を狭めずに柔軟に考えておきましょう。
実際に仕事を通して、新しい道筋が見えるなんてことはざらによくありますし、自分の隠れた適性に気づけるかもしれません。
学んできたことすべてが活きるわけではありませんが、すべてが無駄になるわけでもありませんから。
クリエイターとまったく関係ない仕事を見つけ出す
クリエイターになれなかった場合、見切りをつけてクリエイティブと一切関係ない職種・業界を狙うのも堅実な手段です。
この場合、単純に「年収」「待遇」「将来性」などを重視することが可能になります。
…というのも、クリエイティブ系の仕事は他業界と比較しても年収も低めで、待遇も悪い印象が強いです。
にも関わらず「安定した年収と待遇でクリエイティブな仕事」という要求のままでは、見つかる仕事も見つかりません。
「やりたいこと重視か?」と「年収・待遇面を重視か?」はトレードオフの関係でもあるので、これは冷静に考えて、割り切ることが必要だと言えます。
…まあ、筆者は「やりたいことは仕事にするな」派です。
クリエイティブ系の仕事を目指していた場合、割と「他の仕事にはまったく興味なかった…」みたいな人もいるので(良くも悪くもオタク気質の欠点ね)、他の職種・業界についてもよく知っておくことも重要でしょう。
…まあ、最近では本業で収入をしっかり確保し、趣味や副業でクリエイティブ系の仕事をこなしている人が多い印象なので、若いうちに一般職で経歴とスキルを積んでおくのが堅実だと思います。
20代向けの就職支援サービスを活用し早めに正社員になる準備を
専門学校や芸大などで学生時代にデザインを学んでいたり、最近流行りのWEBデザインのスクール系サービスを受講した経歴があるからと言って、必ずしもデザイナーになる必要はありません。
むしろ、在学中にデザイン系の職業に就職できなかったのであれば、それは心のどこかでは「自分はデザイナーに向いてない…」「デザイナー以外にも適職があるのでは?」と気づいていたからこそ、デザイナーになれないまま卒業してしまった部分もあるかと思います。
もし、そうなのでしたら、デザイナー以外の一般職であったり、間接的にデザインスキルを使う機会がありそうな職業に就く方が、圧倒的に選択肢も広がります。
幸い、20代のうちは人材サービスを上手く活用することで未経験からでも様々な職業や業界に就職しやすいため、早めに20代向けの就職支援サービス向けを使っておくといいでしょう。
一方で、一番避けたいのが「デザイナーになれなかったことを悔やんだまま行動しない」「過去に学んだことや経歴に縛られて選択肢を狭めてしまう」という状態のまま貴重な20代の若い期間を過ごし、採用時の年齢制限に引っかかり機会を逃してしまうことです。
そうならないためにも、早めに頭を切り替えて、現実的に自分でも就ける仕事を見つけ出したり、就職支援サービスを活用してプロのサポートを受けておくといいでしょう。