「販売員の仕事がきつい…」
「販売の仕事に向いてない…」
「ショップ店員を辞めたい…」
このようにお悩みではありませんか?
一言で「販売員」といっても、その仕事内容や働く会社や職場は様々です。
小売店やディスカウントストアではアルバイトが販売員として接客から商品陳列まで行うこともありますし、家電量販店や百貨店は専門知識が豊富な派遣社員が特定の商品(カメラや化粧品など)をセールスすることもあります。
また、ドラッグストアでは「登録販売者」という資格がなければ医薬品の説明や販売が行えなかったり、取引価格の高い商品を扱う仕事ともなると「宝石鑑定士」や「カーディーラー」など、高度な専門知識や目利き、プロフェッショナルな接客能力を求められることもあります。
このように考えていくと、一言で「販売員」「販売職」と言っても、その役割やキャリアの方向性は多種多様でまったく異なることが見えてきます。
ですので、もし読者が「販売の仕事が向いてない」と感じているなら、一度、冷静に自分のキャリアの立ち位置や今の職場で求められているスキルや業務内容を整理してみるべきです。
そうすることで、今の仕事の悩みの突破口が見えキャリアアップの機会になるかもしれませんし、より自分に合った転職先を見つけ出すきっかけにもなるかもしれません。
そこで本記事では、販売職を辛いと感じたり向いてないと悩んでる方に向けて、仕事で辛い部分の解説、向いてない人の特徴、販売職の将来性、キャリアアップや転職の例、辞めたい時の具体的な計画まで、まとめて知りたい情報をお届けしていきます。
販売員を辞めたい理由や向いてないと感じる瞬間は?
勤務時間が長い・休日が少ない
販売員を辞めたい理由としては、勤務時間が長かったり、休日が少ないからでしょう。
人手不足な職場の場合、シフトの都合上、勤務時間が長くなりがちなのが、販売員の辛いところ。
また、販売員は土日祝は休めないことが多いので、これも人によってはストレスに感じるかもしれません。
クレームが多くて嫌になる
販売員を辞めたくなるのは、クレームが多くて嫌になることでしょう。
以下の記事には、私が経験したモンスタークレーマーから、クレーマーの心理をまとめておりますが、本当にクレーマー対応は精神的に消耗します。
しかも、クレーマー対応をしても給料が上がるわけでもなく、そのクレーマーが優良顧客になることなんて、万に一つもありえません。
人の入れ替わりが激しく、長く続けるほど損しやすい
販売員を辞めたくなる理由としては、人の入れ替わりが激しい職種のため、長く続ける人ほど損しやすいということです。
ノルマを達成して売上に貢献しても自分の給料に反映されない
販売員を辞めたくなるのは、セールスでノルマを達成して店の売上アップに貢献しても、自分の給料に一切反映されないということです。
私が販売員だった時の話ですが、ノルマを課された時は会員獲得数・抱き合わせ販売など結構な数を叩き出していたのですが、すべて店長やエリアマネージャーに手柄を横取りされてました。
とくにエリアマネージャーが「全部自分のおかげ、表彰も昇給も全部自分だけのもの」と平然と言ってきた時は「もう絶対ノルマを課されても本気でやらねえよ」と決意しました。
商品や客が嫌いになり、買い物も楽しくなくなる
販売員を辞めたくなる理由としては、仕事で嫌な面が見え過ぎて商品や客が嫌いになってしまい、買い物も楽しくなくなるからでしょう。
私も今は「客=金ヅル」「仕事では金出す相手にしか丁寧に対応しない」という感じの考えが、体の奥底に染み付いてます。
逆に、一銭も出さないのにクレームだけはいっちょ前の相手は無視しますし、冷たく扱います。
また、買い物に行っても「ここの店は人手足りてないなあ…」「今の時間帯は忙しいから並ぶと店員可哀そう…」など、変に気をつかうのであまり楽しめません。
疲れて判断力が弱っている時は、他の店の「いらっしゃいませ」という声に釣られて、無意識に自分も「いらっしゃいませ」なんて言っちゃうこともあります。
そういった事情もあり「休日にショッピングなんて行きたくねえよ」となっちゃうわけです。
昇進先がせいぜい店長止まり
販売員を辞めた方がいいのは、昇進先がせいぜい店員クラス止まりだからです。
その先に行けたとしてもエリアマネージャークラス。
そこから本社勤めになる可能性は、限りなく低いです。
仮にあなたに商才があって、どの店でも売上を何倍にもするほどの能力と行動力があれば、話は別かもしれません。
しかし、そうでない人は、頑張っても店員止まりなのが販売員の辛いところ。
考えてもみてくださいよ?
30代で家族が出来ても土日はまったく休めず、40代以降で体が衰えてもずっと売り場で働き続けている自分の姿を。
そこで初めて「もっと若い頃、努力しておけば良かった…」なんて後悔しても、なかなかいい転職先は見つかりません。
しかも、今後の日本は少子高齢化・外国人労働者受け入れによって、販売員として働く人の数は減っていき、カタコトの日本語しか話せない外国人を雇うしかなくなってくるので、店長クラスの将来的な負担は今よりも増えていきます。
スキルや知識が身につかない上に、コネも広がらない
販売員を辞めた方がいいのは、スキルや知識が身につかない上に、コネも広がらないからでしょう。
一般企業と違って、特別なビジネススキルや知識が身につかないので、転職市場でも未経験職に就くには一苦労。
また、販売員の仕事は、不特定多数を相手しないといけないわけですから、仕事で関わる人とのコネはまず広がりません。
これが一般職であれば、実用的なビジネススキルや知識が自然と身につき、同じ職種であればカンタンに転職できちゃいます。
また、仕事の取引や交流を通して得た人脈により、引き抜かれるチャンスを得たり、業界の最新情報を手に入れるなど、不特定多数の客と相手する販売員とは比べ物にならないほどの人脈を得られます。
ウソだと思うなら、Facebookで一般企業勤めの人の友人数を見ると、わかりやすいでしょう。
Facebookは名刺代わりみたいになっているので、友人が多ければ多いほど、仕事でも深く関わってきた人間が多いということを意味します。
販売員の方であれば、人付き合いが良くなければ、せいぜい学生時代の友人ぐらいしか友達に入ってないんじゃないでしょうか?
販売職に向いてない人や辞めて良かったと思える人の特徴とは?
販売職に向いてない可能性が高い人や、辞めても後悔せずに良かったと思えるような人の特徴を紹介していきます。
ここで紹介する特徴はあくまで代表的な例や考え方の一つで、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。最終的には読者自身の資質や適性によりますので、参考程度にお読みください。
扱う商品が好きになれない
第一条件として「扱う商品が好きになれない」または「仕事する中で嫌いになった」という人は、あまり販売員に向いてないと言えるかもしれません。
販売員には「扱う商品に対しての深い知識や興味・関心」が求められますが、それがないということは仕事へのモチベーションも上がらないはずですし、ノルマのある店舗なら思うように成績も残せないはずです。
そういった意味でも、まずは「今の自分の仕事や扱う商品が好きかどうか?」を軸に、向いているか向いてないかを考えておくといいでしょう。
人と関わるのが得意ではない
人と関わるのが得意でない人も販売員に向いてない可能性があります。販売員は不特定多数を相手に接客しなければならないため、対人コミュニケーションが苦手な人にとっては苦痛に感じるかもしれません。
仮に「扱う商品は好きだけど、不特定多数の人と関わるのがストレス…」と感じるのであれば、商品を作る側(開発・企画など)の仕事へ転職するという選択肢も考えられますし、あるいは企業が作った商品を広報・宣伝する仕事への転職という選択肢も考えられます。
何も販売するだけが仕事ではないので、自分の適性やキャリアを見直す意味でも、向いてないと感じている状況を前向きに考えてみましょう。
要領があまり良くない
販売員の仕事は、レジ対応から接客に陳列と、結構な負荷のかかる仕事で要領が良くないとこなせないものです。ですので、要領が良くない人はあまり向いてないと感じるかもしれません。
そのような方も、じっくりと考える時間が確保しやすい商品を開発・企画する仕事の方が向いている可能性はあります。
さらに言えば、販売員として勤め続けて店長クラスになったとしても、さらに要領の良さが求められることになるので、将来のことを考えるのであれば「今のまま仕事を続けても将来も耐えられるのだろうか?」は早めに考えておいて損はないでしょう。
販売職の将来性の将来性は?無理に働き続けた末路はどうなる?
販売員を辞めたいと悩んでいる人/実際に辞めた人は多い
まず、販売員を辞めたいと考えている読者に知っておいて欲しいことは、販売員を辞めたいと悩んでいる人や実際に辞めた人はかなり多いということです。
国の運営する厚生労働省のデータを見てみると、販売員に該当する「生活関連サービス業・娯楽業・小売業」の離職率がかなり高いことがわかってきます。
■ 大学 ■ 高校 宿泊業・飲食サービス業
50.4% (+0.7P) 宿泊業・飲食サービス業
62.9% (▲0.3P) 生活関連サービス業・娯楽業
46.6% (+1.6P) 生活関連サービス業・娯楽業
58.0% (▲1.2P) 教育・学習支援業
45.9% (▲0.3P) 教育・学習支援業
58.0% (+1.5P) 医療、福祉
39.0% (+1.2P) 小売業
49.4% (+0.6P) 小売業
37.4% (▲0.3P) 不動産業、物品賃貸業
46.7% (+1.2P) ※赤太字が「販売員」に該当

大卒でも約4~5割ということは
かなり高い比率で辞めてるんですね…

でもどうしてこんなに辞める人が多いんですかね?
販売員を辞めたいと考える人が多い理由は、主に以下のような原因が考えられます。
▼販売員を辞めたいと考える人が多い理由
- 求人が多くて採用されやすい分、辞めていく人の割合も高い
- 業界の構造が人材使い捨て方式なので辞める割合が高い(チェーン店方式)
- 販売のイメージとは真逆で覚えること・やることが多くて辞めやすい
- 不特定多数相手の接客でストレスを抱えやすく辞めやすい

採用されるのが簡単な分
辞めていく人の割合も多いと考えられるな

イメージに反して覚えることが多くて忙しいのも
販売員を辞めたいと考える人が多い理由かもしれないですね!
販売員の中でも辞める人が多い業界は要注意!
「販売員」と言っても、実際に働く会社/業界は様々だと思いますが、とくに辞める人が多い業界は以下の通りです。
▼販売員の中でも辞めたい人が多い業界は?
- 携帯ショップ(→携帯ショップ辞めたい)
- アパレル店員(→アパレル店員辞めたい)
- 百貨店/デパート業界(→百貨店辞めたい)
- 家電量販業界(→家電量販店辞めたい)
- コンビニ業界
- ディスカウントストア
- アミューズメント業界
- 物品賃貸/リース業

なぜこの業界だと辞める人の割合が多いんですかね?

原因は色々考えられるが
現場目線だけで言えば
主に以下のような理由が目立つな…
▼販売員辞めたい人が多い業界の問題は?
- 人手不足で忙しい職場が多い(→人手不足で辞めたい)
- 休日出勤が多い/休みが取りにくい会社が多い(→休めない会社)
- 覚えることが多すぎて対応が追いつかない
- 接客対応/販売ノルマ/店舗管理と仕事内容が多すぎる
- 接客のクレーム対応で精神を消耗する(→接客に疲れた、クレームがストレス)
- 業界全体の業績が頭打ちで年々売上減少傾向(→将来性のない会社の特徴)
元々、接客/販売の仕事は給料や時間拘束の割に覚えることが多いという問題がある上、アルバイトで現場を回ることが多いため、社員の負荷は大きくなりがちだと言えます。
その上、人手不足で人が育たない/辞めていくので、残った人の負荷が増えていく…という負のスパイラル構造にあるのです。
販売員・ショップ店員は早めに転職活動を始めておくこと
以上のように、販売員・ショップ店員は続けてもあまりいいことのない仕事ですので、辞めようと悩んでいるなら早めの転職活動をオススメしますよ。
ダラダラフリーターとして販売員を勤めるコースが一番まずいです。
もちろん、あなたに「バイトで貯めた金を使って夢を叶える!」「バイトで現場のノウハウや経営を学び、将来独立する!」ぐらいの高い目標意識があれば、それでもいいかもしれません。
ですが、そうでない「なんとなく続けてる」「販売員ぐらいしか出来る仕事がないと思ったから」という感じですと、将来、マジでヤバイことになります。
一人でも多くの読者の方に、中高年になって「あの時転職していれば…」と後悔していただかないためにも、今すぐ転職活動に取りかかることをオススメしますよ。
転職サービスを利用してプロのサポートを受ける
以上のように、「販売員を辞めたい」という悩みに対し、一概に「これをすべき」という正解はなく、それぞれの状況に合わせて最適な行動を取捨選択する必要があります。つまり、多くのことを考えて計画的に行動する必要があるのです。
それを在職中の考える余裕がないうちに行うのは、かなりハードだと言えるです。
そこでオススメしたいのが、転職サービスでプロに相談してサポートを得るという方法です。