「引きこもりに社会復帰は絶望的…」
「引きこもりニートが就職するのは無理…」
このように悩んでいませんか?
私は転職カウンセラーとして、数多くの引きこもりと関わってきた経験を持ちます。
その中で、引きこもりニートの社会復帰のために、転職活動のサポートをしてきました。
そこからわかってきたことは、引きこもりニートは偏見で見られがちで、なかなか理解されにくい存在だということです。
しかし、引きこもりニートの方と時間をかけて話し合ってみると、ちょっとしたきっかけがあったり、周りに理解者さえいれば、社会復帰はさほど難しくないという事実も見えてきました。
私が当サイトで記事を投稿するようになった背景には「もっとネットで、本当に就職や仕事で悩んでいる人に、参考になる情報を届けたいから」という思いもあります。
引きこもりニートと言っても、人によって抱えている事情や悩みは様々ですので、すべての人に参考になる情報が提供できるとは思っていません。
ですが、一人でも多くの方に、社会復帰の大きな一歩を踏み出してもらうためにも、私の経験から「引きこもりニートが社会復帰するための考え方や方法」をご紹介していきます。
引きこもりニートが抱えている問題は”ずっと複雑”
私が引きこもりニートと関わって感じたことは、世間で思われている以上にずっと「複雑な性格」をしている方が多いということです。
普通の社会人からすれば「なぜ、そんなことで悩んでいるかわからない…」という悩みも抱えていたりします。
もちろん、それを表立って指摘してしまうと、引きこもりニートは自分の殻に閉じこもり、信用してくれなくなります。
ですので、他人からすれば「この人はやる気があるのか?」「本当に働く意欲はあるのか?」「めんどくさい人だなあ…」と思われがちです。
しかし、実際は「本当は働きたいと思っているのに、なかなか踏み出せない…」という人が多いぐらいです。
わかりやすくいえば「ツンデレ」ですね。
そこに気づけば、引きこもりニートの方は実は単純で純粋で、きっかけさえあれば社会人として立派に成長できるポテンシャルを秘めた人ばかりだと、わかってきます。
引きこもりニートのジレンマ
引きこもりニートが抱えている問題は「ジレンマ」だと言えます。
どういうことかと言うと、大人であれば「白黒ハッキリさせず曖昧にしておくべき」だと割り切れることも、どちらか片方でないと安心できないということです。
もっとわかりやすく言えば「妥協を知らない」とも言えます。
- 本当は外に出たいけど怖い→引きこもりにならざるを得ない
- 働きたいけど8時間労働は嫌だ
- 他人に迷惑はかけたくないけど、他人に助けて欲しい
- 仲間が欲しいけど、他人と関わるのは嫌だ
- ブラック企業は嫌、ホワイト企業以外も嫌だ
…他にも様々な事例がありますが、引きこもりニートは良くも悪くも「世間を知らなすぎる」「視野が狭すぎる」「妥協や折り合いをつけることを知らない」という感じの人が多い印象です。
これらを一つ一つ説明していくのは時間がかかるので省略しますが、一つだけ確実に言えるのは「引きこもりニートの方が思っているほど世間は厳しくないし、かと言って本人が思っているほど理想の職場も存在しない」ということです。
これについては、人材会社のアドバイザーや企業の人事としっかりと話し合わなければ、解決できない問題です。
ですので、引きこもりニートとして悩んでいる方は、まずは外に出てしっかりと仕事している人と正直に話し合ってみてください。
色々な人と関わって、様々な考え方や価値観を知るだけでも、仕事や社会に対する物の見方は変わってきますよ。
引きこもりニートが社会復帰できない原因とは?
挫折から立ち直れない
引きこもりニートが社会復帰できない大きな理由は「挫折から立ち直れない」からでしょう。
たとえば、引きこもりニートになってしまう人の多くは、以下のような挫折を経験しております。
- 就職活動に失敗して、そのままニートへ
- 新卒入社した会社で早期退職、そのままニートへ
- うつ病などのネガティブな理由で退職、そのままニートへ
- 理不尽なリストラなどで退職、立ち直れずにニートに
もともと、日本の教育課程自体が「途中でドロップアウトしたらいけない」という風に思われがちで、企業側も終身雇用前提の「途中で辞める人の面倒まで見ない」という方針ですので、挫折から立ち直れない人が出てくること自体は仕方ないとは思います。
しかし、一度の失敗や挫折で、すべての物事を決めつけてはいけないのです。
恋愛で言えば、一度振られた人が異性に対してトラウマを持っているようなもので、すべての人間が振られた相手のような性格であるわけがありません。
また、決して一度挫折や失敗したからと言って、自分が無能で才能がないわけでもありません。
むしろ、誰しもが見えないところで挫折や失敗を経験して、人として成長していくのが当たり前だとも言えます。
もちろん、挫折や失敗をすれば傷つきますし、その傷が癒えるまでには人によって時間がかかります。
ただ、ひとつだけ言えることは、過去の失敗や挫折としっかり向き合って受け入れなければ、決して社会復帰はできないということです。
ですので、受け入れ難い挫折や、目を背けたい過去の失敗も、まずは素直に受け入れるところから始めましょう。
マジメ・完璧主義過ぎて行動に踏み切れない
社会復帰できない引きこもりニートに多いのが「マジメ・完璧主義過ぎて行動に踏み切れない」というタイプです。
このタイプは、以下のような思い込みをしており、挫折を味わうことになります。
「資格を取って準備万端の態勢を整えてから就活するも、資格がまったく評価されない」
「履歴書や職務経歴書を完璧に仕上げて応募しても、書類選考にすら通らない」
「面談対策で模倣回答を意識しすぎて、まったく自分の本音や人間性が見えてこない」
事前準備し過ぎたり、正解にこだわりすぎなのです。
仕事では多くの場合が「行動しながら考える」「まずはやってみる」という考え方で進められているので、事前に準備や下調べしすぎないで気楽に試してみることも大事ですよ。
対人関係に自信がない
社会復帰できない引きこもりニートに多いのが「対人関係に自信がない」からという理由です。
これはよく勘違いされているのですが、対人関係に自信がある人なんてそうそういません。
仕事以外で初対面の人と打ち解けられる人なんて多くありませんし、同じ会社内の人間でも対人関係が上手くいかないなんてことも、現実ではよくあります。
これは、上に紹介した通り「マジメ・完璧主義過ぎる」からこそ、抱く勘違いでしょう。
仕事における対人関係も、社会で人と関わるうちに身につけていけばいいのです。
少なからず、実社会で「誰とでも仲良く、しっかり付き合える」なんてことは、まずありません。
働くことに偏見を持ちすぎている
社会復帰できない引きこもりニートに多いのが「働くことに偏見を持ちすぎている」というパターンです。
これはたとえば「大企業・公務員=勝ち組」「残業時間が月20時間以上はブラック企業」など、非常に狭い視野で偏見的な物の見方しかしていない人のことです。
また「営業職は新規飛び込みばかり」「事務職は人と関わらずに済む」など、職業に対する偏見も強いです。
ある程度社会経験があればわかりますが、現実の仕事は一言で表せないぐらいに複雑で様々な業務を行うので、事前の情報やイメージだけですべてを知ることはまず無理です。
世の中の多くの仕事は「やってみなければわからない」ことばかりであることを、知っておきましょう。
就職・転職の具体的な方法を知らない
引きこもりニートに多いのが「就職・転職活動の具体的な方法をまったく知らない」という特徴です。
ビジネスマナーや面接対策などは、いくら勉強が出来て頭のいい人でも、他人から指導を受けなければまったく出来ないことも十分ありえます。
これに関してはハッキリ言って「経験あるのみ」ですので、どれだけネット情報を集めてみても、基本の部分は自分一人ではどうこうしようもありません。
恋愛経験のない人が、ファッション誌や恋愛テクニックの本を読んで小手先の技術を使ってみても、まったくモテないのと一緒です。
また、履歴書作成や職務経歴書も、ある程度プロに添削してもらわなければ、相手にしっかりと自分の強みや価値が伝わっているかは判断できません。
そこに気づかず、自分流で独りよがりな方法で就職・転職活動すれば、まず失敗するに決まっています。
企業側もわざわざ不採用理由を説明することはしないので、第三者の客観的なアドバイスを受けなければ、改善点に気づけない可能性も十分にありえるのです。
引きこもりニートが社会復帰するための方法は?
引きこもりニートが社会復帰するためには、いくつかのステップを踏む必要があります。
間違っても、いきなり求人に応募するようなことはしてはいけません。
確実に落とされて、自信をなくしますから。
まずは、カウンセリングを受けて心理状態を安定させてから、じっくりと就職・転職活動に望むことをオススメします。
…とは言っても、引きこもりニートの方は「誰に相談すればいいのかわからない…」「カウンセリングをどこで受けられるのかわからない…」という方がほとんどだと思います。
そういう方は、以下のようなサービスの利用を検討してみてください。
- ジョブカフェなど、国の運営する機関を使ってみる
- 派遣会社を活用しておく(正社員にこだわりがない場合や30歳以上の方の場合)
- ニートでも利用できる就職支援サービスを使っておく(ただし20代の若手が対象)
これらの方法は本人自らの意志で選んで行動しなければ、大きな効果は期待できないことは、知っておきましょう。
「自分自身で選んだ選択肢でなければ、本当の意味で引きこもりニートは社会復帰できない」のです。
テレビで「親が引きこもりニートを矯正施設にぶち込む」という番組が放送されていますが、あのやり方は強引な方法ですので、オススメはできません。
間違っても、引きこもりニートの家族や友人が「本人のために…」と思って、余計なお節介を焼いてはいけません。
仮にすすめるとしても「気分転換に使ってみたら?」という感じで、強引に押しつけないようにしてください。
国の運営する機関を利用する(ジョブカフェ・ハローワークなど)
引きこもりニートの方で、とくに社会経験が浅い方や働くことに不安があるのであれば、まずは国の運営する機関の利用からオススメします。
ジョブカフェ…若い人向けの職業支援サポート。職業訓練や悩みの相談なども受け付けているので、すぐに就職する気がない人でも気軽に利用できる。全国展開。
ハローワーク(公共職業安定所)…国の運営する職業紹介所。地方住まいや30歳以降の方は、人材会社のサポートが受けにくいため、消去法でハローワークの利用しか選択肢がなくなる。ホームページの情報が充実していないので、しっかり現地に足を運ぶことを推奨。
心の耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト…厚生労働省が運営する、仕事でのストレス・精神面の不安・悩みに関しての総合的な情報が公開されているサイト。各種相談窓口の案内もあるので、カウンセリングを受けたい方はチェックしておこう。
これらの公共機関は、国民であれば誰でも利用できる点が強みです。
とくに地方住まいの方と、人材会社のサポート対象外になりやすい30歳以上のニートの場合は、実質的に国の運営する機関を利用するしか選択肢がないので、有効活用しておきたいものです。
派遣会社を活用しておく
引きこもりニートが社会復帰するのであれば、派遣会社に登録しておくのも手でしょう。
とくに20代後半以降からは正社員の紹介が少なくなり、30代以降は人材会社のサービスでもサポート対象外となるため、派遣社員を選ばざるを得ません。
ただし、派遣会社の場合はあまりカウンセリング面は強くない点には注意です。
どちらかというと、
「他人に相談するのが面倒だけど、とりあえず職に就きたい」
「経歴も経験もない上に、年齢も30歳以上でまともに求人を紹介してもらえない」
「正社員になる気がまったくないけど、引きこもりニートで居続ける気もない」
…という人向けです。
大手の派遣会社であれば、福利厚生やキャリアアップ支援も充実しているので、下手な会社で正社員になるよりは安定していますし、アルバイトよりかはスキルも身につく上に給料も高めです。
ニートでも利用できる就職支援サービスを活用しておく
ここまで解説したように、ニートが社会復帰するには「まともな社会生活を送るために健康的な生活を送る」「他人とのコミュニケーションを行う」など、段階的な訓練を行っていくのが最善です。
そのためには、ニートになってしまう人にも理解のある事業からサポートを受けながら就職活動していくといいでしょう。
そのための第一歩として、まずは20代向けの就職支援サービスでプロに相談してみることがオススメです。
20代向けの就職支援サービス?
怪しくない?ブラックばかりじゃない?
このように思われる方も多いでしょうから、20代向けの就職支援サービスが成り立つ理由について少しだけ解説させてください。
職歴なしは卒業後3年以内なら「既卒」と呼ばれます。既卒は人材市場では「若いという理由だけで価値がある人材」として需要があります。卒業後3年が経過していても、20代までは未経験職への就職をサポートしている業者は数多く存在します。
これは企業目線で考えた際にも、若手向けの人材紹介サービス経由で採用するメリットが大きいからです。
「企業は完璧な採用ができる!」と思いがちですが、実際にはそうではありません。
企業からすれば、若手の採用の際に判断ポイントとなるのが「すぐに辞めないかどうか?」「社内で問題を起こさないか?」といった点です。「職歴なしかどうか?」「経歴が足りない」「能力がない」といった要素は、実はさほど見られてません。
「採用ノウハウがなく求人を出しても人がこない」
「応募が来ても自社に合うかどうか見抜けない」
「誰でもOKな無料求人で募集したら変な人まで来て面接の負担が増える」
「すぐ辞める社員やモンスター社員の採用だけは避けたい」
こういった悩みを抱える企業の代わりに、就職支援サービスを運営する会社が採用や面接の負担を背負っている…という構図になるわけです。
ここまで説明すれば勘の良い方はお気づきかもしれませんが、就職支援サービスを利用すること自体が「採用企業の代わりに人材の選考や教育を行う=就職支援サービスのサポートをちゃんと受ければまともな職に就ける」ということになります。
自分一人で就職活動する場合に、ゼロから「求人探し→履歴書作成→面接対策」しなければならない負担を、就職支援サービスが代わりにしてくれるというわけです。その証拠に、ほとんどの就職支援サービスでは「履歴書なしで面接可能」となっています。
「自分一人で就職活動しなきゃ…」と思ってたけど
そんなことしない方が実は効率的だった…!?
企業目線で見た場合も、無料求人で「誰でも応募できる」状態にするよりは、実績のある就職支援サービスを経由して人を雇った方が「すぐ辞める人材や問題社員を採用するリスクを減らせる」というメリットがあります。
ですので、採用に慎重で「いい人ほどを雇いたい」という優良企業ほど、実は表に求人を出さず、就職支援サービスを経由して人を雇おうとするわけです。
今までハローワークや無料求人サイトで
条件の良くない求人ばかり見ていた時間が
無駄だったかも…
この記事に訪れた「仕事の探し方がわからない…」という人ほど、就職支援サービスに相談した方が間違いのない仕事選びができるはずなので、この機会にチェックしてみてください。