「職場で人がどんどん辞めていく…」
「中堅社員のベテランや上層部が辞めていくので会社に不安を感じる…」
「すぐに辞める人が多くて自分に仕事のしわ寄せ来そう…」
このようにお悩みではありませんか?
世の中には、人が辞めていき入れ替わりの激しい会社と、そうでない人が定着して長く働きやすい会社、どちらも存在します。これらは、一見すると原因がわかりにくいように見えますが、人材マネジメントや経営学の観点から見た場合、一定の法則が見えてきます。
たとえば、人材マネジメントの用語には「職務満足」という言葉があります。職務満足はハーバード大学の研究者エルトン・メイヨーによって提唱され、職務満足度が高いと離職率や欠勤率を抑えられるという研究結果も出ています。
また、弊サイトではキャリア情報を発信する都合上、転職希望者や経験者から仕事の愚痴、たとえば「上が聞く耳を持たないため、従業員の話が反映されない」「現場に上が行うべき仕事を理不尽に押し付けてくる」といった話を聞きます。このような人物は、遅かれ早かれ職場を辞めてキャリアアップ転職していきます。
以上のように、人が辞めていく会社には出来る人ほど「何かがおかしい…」と薄々と感じて、職務満足度が低下すると辞めることを現実的な手段として考え出すわけです。
もし、読者が人がどんどん辞めていくような職場で不安を感じていたり、あるいは人を雇ったり指揮する立場で人が辞めていく現象に課題を感じているなら、組織の問題や人の心を理解して、より働きやすい環境を作り出したり見つけ出すためのチャンスなのかもしれません。
そこで本記事では、人が辞めていく会社の特徴や原因を、組織構造の問題と辞める側の心理の双方から解説した上で、参考になりそうな対処法も合わせてご紹介していきます。
- 人がどんどん辞めていく会社の特徴とは?
- 新人の顔ぶれが頻繁に変わり、名前を覚えるよりも先に新人が知らぬ間に辞めている
- 社内の雰囲気がお通夜ムード:挨拶や交流がほとんどない
- ロッカーやデスクに退職者の忘れ物:名札や手帳、制服などが放置されたまま…
- 入社1年未満の社員が重要役職を与えられる:経験豊富な先輩が不在
- 上司や先輩に報告しても、ちゃんと情報が行き届いてない:情報管理体制が整ってない
- ベテラン社員が使い物にならない新人ばかりで常に不機嫌
- 社内チャットでの退職告知メッセージが頻繁に鳴り響く
- SNSに会社の愚痴や悪口を書いてる情報が職場内でもなぜか知られている
- 社内のマニュアルが古く更新されてない、そもそも存在しない
- 面接や入社時に「うちの会社、正直大変だけど…」という前置きで初日から不信感が募る
- ミーティングで「前にも言ったけど」と前置きするが、聞いたことがない説明を受ける:何度も新人に説明しているので誰に話したか覚えてない
- 新人研修がテキトー、そもそも行わないこともある
- 知っておきたい「離職率」と「定着率」
- 人がどんどん辞めていく会社が抱える問題とは?原因はどこにある?
- どの社員が辞めるかで会社に潜む問題を特定する
- 人がどんどん辞めていく会社で働き続けるとどうなる?自分も辞めた方がいい?
- 人が辞めていく会社から転職する時のポイントは?
人がどんどん辞めていく会社の特徴とは?
人の入れ替わりの激しい会社でよくある光景についてご紹介します。
ここで紹介する項目が当てはまるほど、会社単位で人が辞めないようにする工夫ができていない可能性が高いため、身に覚えがある場合、今の会社の採用や人事の状況に疑いを持っておくに越したことはないでしょう。
新人の顔ぶれが頻繁に変わり、名前を覚えるよりも先に新人が知らぬ間に辞めている
新人が入社しても知らぬ間に消えていたり、あるいは新人が入社するという報告が現場になされないため、誰が誰だかわからなくなってしまいます。
「あれ?この間の新人、今日来ないの…?」
似たような例として、
新人同士が顔を合わせてもお互いが新人だと知らない
研修中に新人がいつの間にか消えている
そもそも新人か部外者なのかすら見分けがつかない
などがあります。
社内の雰囲気がお通夜ムード:挨拶や交流がほとんどない
社内の雰囲気が重苦しく、社員同士のコミュニケーションが取られていないことが感じられます。
「朝、会社に来ても挨拶すらない。まるでお通夜のような雰囲気…」
類似の状況として、休憩時や昼休みにも社員同士がほとんど会話をしないこと、社内でのイベントや交流の場が全く設けられていないこと、新人や若手社員が孤立している感じを受けることなどが考えられます。
ロッカーやデスクに退職者の忘れ物:名札や手帳、制服などが放置されたまま…
社内のロッカーやデスクには、退職した先輩の忘れ物がそのまま放置されています。
「この名札、もう何ヶ月もここにあるんですけど…」
類似の状況として、退職者のロッカーに私物が残されていること、退職者のデスクがそのまま片付けられずに放置されていること、退職者の名前が社内の連絡網に残っていることなどが考えられます。
入社1年未満の社員が重要役職を与えられる:経験豊富な先輩が不在
入社して間もない社員が、驚くほどの早さで要職に就いている様子が見受けられます。
「え?あの新人さんがもう課長代理?!」
類似の状況として、異動が多いため役職名がよく変わること、先輩が辞めるたびに新人が昇進すること、経験や実績よりも会社の都合で昇進させられることなどが挙げられます。
上司や先輩に報告しても、ちゃんと情報が行き届いてない:情報管理体制が整ってない
何か問題や報告を上司に伝えても、その情報が正しく共有されていないことが多々あります。
「その件、先週上司に報告したんですけど、まだ伝わってないんですか?」
類似の状況として、ミーティングの内容が文書化されずに忘れられること、情報が一部の社員間でしか共有されないこと、報告した内容が次回のミーティングで再度取り上げられることなどが考えられます。
ベテラン社員が使い物にならない新人ばかりで常に不機嫌
会社には経験を積んだベテラン社員がいるものの、そのベテランたちが新人社員の働きっぷりに頭を抱えているようです。
「もう、あの新人たちには何を教えても無駄なんだから…」
類似の状況として、新人がミスを繰り返すこと、ベテラン社員が新人に冷たい態度を取ること、ベテランと新人間でのコミュニケーションが乏しいことなどが挙げられます。
社内チャットでの退職告知メッセージが頻繁に鳴り響く
最近では在宅ワーク環境も増えているため、新人の参加も離脱もChatworkやLINEなどのチャットツールで済ます機会も増えています。その際に「うちの職場辞めすぎじゃない?」と不安にさせる要因となるのが、考えなしにチャットツールのグループ内で退職に関する通知が頻繁に鳴るという事態です。
「また誰か辞めるの?先週も退職のお知らせがあったのに…」
類似の状況として、退職する人たちの送別会が連続して行われること、新人の歓迎会よりも送別会の頻度が高いこと、社内ボードに常に退職のお知らせが掲示されていることなどが考えられます。
SNSに会社の愚痴や悪口を書いてる情報が職場内でもなぜか知られている
社員たちがSNSに会社の不満を投稿することがあり、それが会社内で知れ渡ってしまうことがよくあります。
「昨日、〇〇さんがツイートした会社の愚痴、もうみんな知ってるよね?」
類似の状況として、社員同士が会社の悪口を言い合うこと、社員間のトラブルが社外に漏れてしまうこと、会社の評判が業界内で悪いことなどが考えられます。
社内のマニュアルが古く更新されてない、そもそも存在しない
社内の業務に関するマニュアルが十分に整備されていないか、古くて使い物にならないものばかりのようです。
「あのマニュアル、5年前のものだし、今は全然違うから参考にならないよ…」
類似の状況として、新人研修が不十分で新人が放置されること、社員間で「マニュアル通りにやってもうまくいかない」という声があること、業務の手順が社員によってバラバラで統一されていないことなどが考えられます。
面接や入社時に「うちの会社、正直大変だけど…」という前置きで初日から不信感が募る
新人が新たな職場に馴染めるかどうかは、内定が決まってから実際に入社するまでの、引き継ぎや過程も重要です。
新卒生が入社式で経営者のありがたい一言を聞くと身が引き締まるものですし、面接官と実際に働く現場の上司が異なる場合、事前に伝達ができているかどうかだけでも、その会社の新人の受け入れ体制が推し量れるものです。
面接や入社の際に、会社の現状を正直に伝えられるのは良いことですが、あまりにもネガティブな言い回しで伝えられると、新入社員は不安になることも。
「入社前からこんなこと言われるなんて、本当にこの会社で大丈夫かな?」
類似の状況として、オリエンテーションで先輩社員から「頑張れば乗り越えられるけど、大変だよ」という話を聞くこと、新入社員が上司や先輩に相談した際に「これくらい我慢しないと」と言われること、入社後すぐにハードな業務に就かされることなどが考えられます。
ミーティングで「前にも言ったけど」と前置きするが、聞いたことがない説明を受ける:何度も新人に説明しているので誰に話したか覚えてない
ミーティングや打ち合わせで、「前にも説明した」との前置きをされるものの、初めてその話を聞くことがよくあります。
「え、それ初めて聞いたけど…前に誰に説明したんだろう?」
類似の状況として、重要な業務の変更点や新しい方針が突然伝えられること、社員間での情報共有が不足していること、上司や管理者が社員の業務の進捗状況を把握していないことなどが考えられます。
新人研修がテキトー、そもそも行わないこともある
人がすぐ辞める職場は「自分で覚えてね」というスタンスなことが多く、研修やトレーニングが適当です。あるいはそもそも行わないことも。自発的に育った社員だけ重宝する方針なのです。
「先輩から特別教えてもらうこともなく、とりあえず自分なりにやってみるしかないんだけど…」
似た状況として、新人が先輩に質問をしても「自分で調べて」と言われること、社員同士で業務の進め方や知識が統一されていないこと、自己流で業務をこなす古参社員が特別評価されること(いわゆる「属人化」)などがあります。
知っておきたい「離職率」と「定着率」
人が辞めていく会社の特徴を紹介する前に、まずは「離職率」「定着率」についての知識を簡単に解説していきます。
人が辞めていく割合を「離職率」と呼び、逆に人が辞めないで残り続ける割合を「定着率」と呼びます。離職率が高い会社ほど人の入れ替わりが激しく、定着率が高い会社ほど人が残る割合が高いと言えます。
離職率は、ある時点で仕事に就いていた労働者のうち、一定の期間(たとえば、ひと月、ないし、1年なり)のうちに、どれくらいがその仕事を離れたかを比率として表わす指標。この値が極端に高ければ、労働者がその仕事に定着しにくく、入れ替わっていくことが常態化していることが含意され、逆に極端に低ければ、労働者がその仕事に定着し、転職や産業間の労働力移動が行なわれにくくなっていることが示唆される。
離職率と同じ現象を、逆に、どれくらいの労働者がその仕事に残っているかという観点で捉える場合は定着率という表現が用いられる。
この離職率ですが事前に調べることは難しいことが多く、公開されていても集計方法が不明なことも多いためあくまで目安程度にしか使えない点には注意です。
たとえば、離職率が公開されている「就職四季報」での数字を見てみても、3年後離職率しか公開されていないため、新卒3年以内の離職者数や、男女別の離職率状況、雇用形態ごとの離職数はわかりません。
また、厚生労働省のホームページでも定期的に離職率が公開されていますが、これも業種/職種別でなおかつハローワーク経由での統計結果なので、全体の傾向としてしか参考になりません。
離職率の調べ方は以下の記事でもご紹介してます
ただ、逆に言えば会社単位での離職率の正確な数値はわからないものの、業界全体での離職率傾向は公開されている情報からもわかるということです。
離職率の高い業界や企業の傾向から人が辞めていく原因はある程度推定できるので、改善策を考えたり、あるいは転職活動時に離職率の高い業界/会社を避けることはできます。
読者が一端の社員か、人が辞めていく問題に取り組まなければならない管理職/経営階級の方かはわかりませんが、仕事を続けていく上で「離職率」「定着率」を知っておくことは必ず今後の役に立つはずです。
離職率の高い理由や原因は
以下の記事でも解説しているぞ
人がどんどん辞めていく会社が抱える問題とは?原因はどこにある?
人が辞めていく会社には大きく分けて5つの原因があると考えられます。
▼人ほど辞めていく5つの原因
- 職場の人間に問題がある
- 会社の待遇/労働条件に問題がある
- 会社の採用方法/人事制度に問題がある
- 会社の経営方針に問題がある
- 業界全体の構造に問題がある
前者の2つは社員側も体感としてわかりやすい原因だと思いますが、後者3つは現場だけでは気づきにくい問題だと思います。
職場の人物に問題があり人を辞めさせる要因となっている
職場の一部の人に問題があると、人が辞めていく職場になりやすいです。
▼職場の人間に問題があって人が辞めていくケース
- 性格の悪い一部の人が職場の人間関係を悪くしている(→職場の人間関係が最悪)
- 部下への嫌がらせ/いじめが趣味のお局などがいる(→お局のせいで辞めたい)
- 上司/先輩が無能で下に仕事を押しつける(→無能な上司の特徴)
- 上司/先輩が部下/後輩を潰すクラッシャー気質(→部下を潰す上司の特徴)
- 使えない社員を重宝している(→使えない部下、コネ採用が使えない)
上記のような問題はどこの職場にも大なり小なりあるものですが、とくに社内で権限のある人間の人格に問題があると、辞めていく人が増えやすい傾向があります。
また、上司に問題がなくても、一部の社員が人間関係を悪くしやすい性格であったり、極端に仕事で使えない社員が過大評価されるなどの問題があると、職場の人間のストレスが溜まって辞めやすいと言えます。
人間関係の悪い職場の特徴は
以下の記事も参考にしてみてください
会社の待遇/労働条件に問題がある
人が辞めていく原因として、会社の待遇/労働条件に問題があることも考えられます。
大前提として、労働法に違反していない/ブラック企業でないことは最低限のラインで、そこを下回るとどれだけ社内の人間関係が良くても、辞めていく人は増えていきます。
人間関係が良いのに人が辞めていく会社は
会社の待遇/労働条件に問題あるかもしれません
待遇/労働条件の良い・悪いの判断は、社員それぞれによって変わってきます。
ただ、目安としては、
- 残業は日2時間まで、月45時間以内か?
- 時間当たりの給料が最低賃金を下回ってないか?
- プライベートの時間はしっかり確保できてるか?
- 有給休暇の取得などの社内制度は使えるか?
…など、法律で保障されている社員の権利が守られているかどうかで考えてみるといいでしょう。
会社の待遇/労働条件がおかしいと感じてるなら
以下の記事で自分の職場の状況をチェックしておこう!
会社の採用方法/人事制度に問題がある
人が辞めていく原因として、会社側の採用方法や人事制度に問題があることもあります。
▼会社の採用/人事に問題があって辞めていくケース
- ハローワークなどの無料求人掲載頼みの採用
- コネ採用/縁故採用頼みで人材を確保している
- 非正規雇用者に重要な仕事を任せている
- 人事に中途採用者を受け入れるノウハウがない
- 社員を育てる意識がない
これらの原因は、現場・人事ともに一見すれば気づきにくい問題ですが、会社から人が辞めていく根本的な原因となっていることも多いです。
というのも、以下のような会社から優秀な人ほど辞めていく負のスパイラルに陥っているからです。
- 採用時点で優秀な人材を確保できない
- 社員が育たないのでベテランの負荷が増える
- 残った社員が不満を抱えて辞めていく
このケースに当てはまる会社の場合、会社の人事/教育が機能していない可能性が非常に高いので、企業側は人事について見直す必要があると言えるでしょう。
会社の経営方針に問題がある
人が辞めていく原因として、会社の経営方針に問題があることも考えられます。
▼会社の経営方針に問題があって人が辞めていくケース
- ワンマン経営についていけない
- ベンチャー/零細企業でついていけない
- 会社の社風や組織風土と社員の価値観が合わない
- 企業理念と実際の仕事内容がかけ離れている
- 組織再編により従来の社員の働き方が大幅に変わった
このケースの場合、会社の目指す方向性と従業員の考え方が合わないことが根本的な原因なので、良い・悪いというよりは、単に相性の問題だとも考えられます。
業界全体の構造に問題がある
会社/企業だけでなく、業界全体の構造に問題があって人が辞めていくケースもあります。
▼業界全体に問題があって辞めていくケース
- 効率重視のビジネスモデルで人材を使い捨てしやすい業界構造(小売、飲食など)
- 人手不足が続いていて1人当たりの仕事量が増えている業界(→人手不足で辞めたい)
- 収入源が限られるので賃金を上げにくい職種/業種(公務員、社会福祉など)
- ブラックな経営体制が当たり前となっている業界(不動産、金融など)
これらの業界は「離職率」が高く、大手企業であっても人の入れ替わりが激しい傾向にあるため、会社ではなく業界全体に問題があると考えておくべきでしょう。
業界全体に問題がある仕事は「底辺の仕事」と揶揄されることもあって
現場で働く人もネガティブになりがちだ…
どの社員が辞めるかで会社に潜む問題を特定する
人が辞めていく会社と言っても、辞めていく社員のキャリア段階や雇用形態によって、会社に潜む問題の本質は変わってきます。ですので、人が辞めていく職場で悩んでいる方は「どの社員がどのような辞め方をするか?」についても知っておき、原因を考えておくといいでしょう。
新人/若手/新入社員がすぐ辞める原因は?
新入社員(中途の新人や若手含む)がすぐ辞めるような会社は、以下のような問題ある場合が多いです。
▼新入社員が辞める職場の特徴は?
- 研修・教育がないまますぐに実戦に放り込む(→即戦力は求めすぎ?)
- 上司や先輩が高圧的で委縮してしまう
- 入社時に紹介・歓迎会などがないので馴染めない(→転職先に馴染めない)
- 指示がないので何をすればいいかわからない(→仕事で何をすればいいかわからない)
総じて言えば、会社側に新入社員を受け入れる余裕がなく、上司や先輩側が研修・教育・指示に時間をかけない職場であれば、新入社員が辞めていくことが多い傾向にあります。 中には1年に10人以上辞めるような会社もあり、そのような会社は新入社員に対する研修・教育について見直すべきかもしれまん。
若手社員が辞めていく会社の特徴は
以下の記事でも解説しています
優秀な人材/まともな人ほど辞めていく原因は?
職場の仕事の割り振り・業務負担が一部の人間に偏っていたり、職場の人間が悪いと優秀な人やまともな人材ほど辞めていく結果になりがちです。
基本的に優秀な人材・まともな人は、社内では表立って他人の悪口を言ったり、不平不満を漏らさずに卒なく仕事をこなすことが多いですが、内では不満を蓄積させていき、辞める時はキレることすらせずにあっさり辞めていくものです。
逆に辞めない人ほど、社内で愚痴や文句を垂れたり、好き嫌いの感情を持ち込んで社内で身勝手に振る舞い、まともな人や優秀な社員に負担をかけていることにすら気づかないことが多いです。
まともな人ほど辞めていく理由は
以下の記事を参考にしてみてください
また、実務面で優秀な人材は理不尽な社内評価や、人間関係・社内派閥などによる感情的な都合が仕事に悪影響をもたらすことを嫌う性格の人が多く、そのような人物はキャリアアップ思考が強いため転職する時はあっさり会社から離れていくものです。
優秀な社員ほど辞めていく理由は
以下の記事でも紹介しているぞ!
中堅社員やベテランが辞めていく原因は?
人が辞めていく会社の中でも、とくに痛手となるのが中堅社員・ベテラン社員が辞めていくケースでしょう。
▼中堅社員・ベテラン社員が辞めていく理由
- 前々から会社に不満があって辞める前兆があった
- 会社・業界の課題が見えるようになって将来性に不安を感じるようになった
- 経営方針が変わりついていけなくなった
- 給料引き下げ・ボーナスカットによる収入面の不満
- 給料と仕事が釣り合っていないと感じるようになった
- 職場に人間関係に不満があった
中堅社員・ベテラン社員ともなると、感情面・待遇条件など複雑な要因が絡み合って辞めることになるので一概にどの原因で辞めたとはわかりにくいものです。
ただ、共通して言えることがあるとすれば、
「前々から不満があったが辞めるきっかけがなかっただけ」
「仕事の内容と待遇・給料面で割に合わないと感じ始めた」
「会社や業界が抱える課題の解決が無理だと感じた」
…など、総じて言えば「会社に期待できない/将来性を感じないから」という動機が強いことが多く感じます。
最近では終身雇用制が崩れ、ひとつの会社で長く働くという選択肢に希望を感じない若者が増えているので、逆に言えば「なぜ、中堅社員が辞めないと思った?」とも言えるかもしれません。
一気に人が連鎖的に辞めていく原因は?
人が辞めていく職場では、一気に連鎖的に人が辞めていくことも珍しくありません。
▼連鎖的に人が辞めていく理由は?
- 元々社員の不満が溜まっている中で誰かが辞めたことを機に周りも辞め出した
- 求心力のある中堅社員・ベテラン社員が辞めたから
- 会社の方針の変更についていけないと感じている社員が多かった
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という言葉もありますが、誰かが辞めたことをきっかけに周りの人間も不満を爆発させて辞めていくことは、集団心理を考えると当然のことです。
行動のきっかけとして「誰かが辞めたこと」がトリガーとなり、周りが引きつられて辞めていくのであれば、会社の経営方針が悪かったり上司の人格に問題があるなど、社員が不満を溜め込んでいたと考えるべきでしょう。
芋づる式に辞めていく連鎖退職については
以下の記事でも解説しています
特定の部署の人間が辞めていく原因は?
中規模以上の会社で特定の部署の人間だけが辞めていく会社の場合、以下のような要因が考えられます。
- 上司のマネジメント方法に問題がある
- その部署が担っている仕事内容が無茶ぶりすぎる
- その部署(事業所)の地域の人材傾向と会社の方針が合ってない
上司に人格が問題があるケースはともかく、部署が抱えているミッションが無茶ぶりで上手く行く見込みがないものであれば、部署全体で士気が低下してしまい、社員の離脱を招いてしまうものです。
また、部署・事業所の地域が本社と離れている場合、その地域特有の問題(給料相場、地域性、取引先との関係)に何かしらの食い違いがある可能性も考えられます。現場で働く人の生の声を聞いてみないことには見えてこない課題も多いはずなので、自分の目と耳で確かめることを忘れないようにしておくべきでしょう。
非正規雇用者が辞めていく原因は?
非正規雇用者(派遣社員、アルバイト)ばかりの職場は人が辞めていく頻度が高いです。
そもそも、どちらの形態も長く続くことが前提ではないので、終身雇用が前提の正社員の感覚で考える方が間違いだと言えるでしょう。
非正規雇用者が長く続かない問題に関しては
以下の記事にも書いてあります
人がどんどん辞めていく会社で働き続けるとどうなる?自分も辞めた方がいい?
人が辞めていく会社で働く人の中には、自分も辞めるべきかどうか悩んでいる方もいるかと思います。そのような人はよほど会社に愛着があったり恩義がないのであれば、辞めることを考えておくべきでしょう。
▼人が辞めていく会社に残り続けるデメリット
- 人が辞めていくと1人当たりの仕事量が増える
- 人が育たないので先輩・上司の負担が増え続ける
- 人が辞めていくのに改善が見込めないのは人事や経営が仕事してない証拠
早い話、人が辞めていくような会社で問題を放置している会社は、辞める理由やきっかけがない人が残り続けてダラダラと寿命を引き延ばしているだけなので、経営階級や人事が改革を行わない限り、現場で働く人の負担は増え続ける一方です。
とくに優秀な人材やまともな人材であれば、自分1人だけ貧乏くじを引き続ける割には給料が上がらないという事態になりがちなので、辞めて転職することを検討しておいて損はないはずです。
人が辞めていく会社から転職する時のポイントは?
周りが辞めていく会社だからと言って、多くの人は「辞めた後が不安…」「転職先が見つからない…」という理由で行動を渋り、辞めないことが多いのもひとつの事実です。
そのままダラダラと続けるのもいいですが、仕事の負担が増えて給料も待遇も上がらないことを思うと、転職して環境を一新した方がキャリアのプラスになるはずです。
ですが、多くの人は「仕事の辞め方わからない」「行動するのがめんどくさい」と思って、転職活動を始めようとすらしません。その理由は単純で今の会社を辞めるよりも続ける方が楽だからです。
記事内で何度もお伝えしている通り、人が辞めていく会社に残り続けても自分の負担が増えるばかりでいいことはありません。
もし、読者が少しでも今の会社に危機感を感じていて自分も辞めた方がいいと悩んでいるなら、この機会に転職活動を始めておくといいでしょう。