「なぜ、誰も何を言わない?なぜ黙り続けたままなのか?」
…無告。何も進まない状況に苛立ちは募る。
意見を言わない人間に対し、どうしてここまでイライラするのか、私は何年も思案してきました。
その結論がようやく腑に落ちたので、同じ悩みを抱えるあなたの突破口として、ここに記そうと思います。
自分の意見を言わない人の特徴と心理
「あんたらのために決めてんのに黙ってうなずくだけか?」
こんな風に「意見を言わない人」に対して苛立ちを感じたことはないか?
たとえば、以下のようなシーン。
- こっちが気を使って聞いてるのに「うーん…」と曖昧な返事しかしない
- 話し合いの場では黙ってるのに決定後に「実はこう思ってた」とか言い出す
- 「どっちでもいい」って言ったのに後から不満を漏らす
こちらは建設的な話をして物事を進めたいだけなのに無言でやり過ごす意見を言わない人のせいで、余計なストレスを抱えるハメに…。
筆者自身、こうした場面に出くわし、ある時にはクライアントのいる会議で「なんで黙ってるんですか?何も提言しないならいる価値ないんけど?」とキレたこともあります。
そうした経験を経て見えてきた意見を言わない人の生態や心理とその背景を、同じ悩みを抱えるみなさんにお伝えしていきます。
誰かに決めてほしい「その他大勢」
「自分で決めるのは嫌。誰かに決めて欲しい」
大半の人間の本心はこれです。
要は、自分自身にとって重大な決断であっても誰かに決めてもらってそれに従うほうが楽だということです。
なので、意見を言わない理由としてシンプルに「楽な方を選んでるだけ」という見方ができます。
これは、下記に説明するように普遍的な人間心理として「そういう人ばかり」と受け入れるほか、ないです。
空気を読んでるつもりの「日和見主義者」
日和見主義とは、状況を見て有利な方に味方したり自分の都合の良いように行動することを指します。
▼日和見主義の特徴
- 状況判断:常に状況を判断し、その状況に合わせて行動を変える。
- 自分の利益を優先:自分の損得を基準に判断し、行動する。
- 明確な信念や主義主張を持たない:状況に応じて、考えや行動を変えるため、明確な信念や主義主張を持ちにくい。
- 中立的な立場:どちらの側に立っても良いように、中立的な立場を保とうとする。
この日和見主義者のイラッとくる言動の例として、以下のようなものがあります。
「YESともNOとも言わない。自分は中立」
「場の雰囲気を壊したくない」
「反対意見を言いたくない」
要は「自分が悪く思われたくない」「何かを言うことで伴う責任を負いたくない」という心理が透けて見えることに、ストレスを感じるのでしょう。
「事なかれ主義」で静観を決め込むヤツ
事なかれ主義とは、物事がややこしくなりそうだったり、面倒だったりする状況を避けて、平和にやり過ごそうとする考え方、あるいはそのような行動をとることです。
▼事なかれ主義の特徴
- 問題回避:問題やトラブルを避けることを優先します。
- 責任回避:責任を負うことを避け、現状維持を好みます。
- 変化を嫌う:新しいことや変化を恐れ、現状を維持しようとします。
- 他人の意見に合わせる:意見の衝突を避け、周囲に合わせようとします。
この事なかれ主義者に私がイライラした事例は、下記のとおり。
- 問題が起こっているのに「そんなことない」と呑気に無視する
- 問題の解決に向けてパフォーマンスとして説明会や会議を開くが誰も提言しない
- 問題意識が高い人物が何か意見すると意見したものが全部やらされるハメになる
この例に思い当たりがあるなら、私の経験則上「良い人なんだけど頼りない」という人物がリーダーポジションだったり、社内に「言いにくい人を率先して言える人物」がいないことが多かったです。
たとえば、対人トラブルが起こっているというのに注意しない、あるいはどちらか片方側だけに味方するなどどこかズレた対応をする人物で、率先して汚れ役を請け負う人物に不満を抱え込ませるような職場環境が出来上がってたりします。
で、そういう会社ほど「うちは挑戦する人材がいない…」とかぼやいてたりするので、本気で自分たちに問題があると気づいてないのだと思います。
責任を取りたがらない責任者
個人的に一番ムカついて、過去、トラブルに発展したことも多い人種の特徴です。
有名企業で不祥事が起こった際、謝り方が何一つ問題を理解しておらず、その場しのぎで責任回避しようという魂胆が見え透いてる、いつものアレです。
要は、管理職やマネージャー/ディレクターといったリーダーポジションなのに責任を下になすりつけるような人物を指します。
こういった人物に共通する特徴として、
- 偉そうにすることだけが仕事だと勘違いしている
- 指摘や批判はいっちょ前だが自分からは何一つ提言は出さない
- 指摘に反論するとすぐ話を逸らそうとする
- 部下の意見や成果を自分の手柄にするのだけは上手い
といったものがあります。
困ったことに、コンサル業に関わり出してからというもの、経営者や役員、管理職クラスにもこうした人物は意外と多いという現実を知る結果となりました。
慣れない頃は「なんで自分より年齢も上で肩書きも経歴も立派なヤツがこんなんなの?」とブチギレまくってたものです。
それがなぜなのか考えたり、ビジネスコミュニティなどで色んな方の見解を聞いた結果、下記のような3つのおぞましい原因が見えてきました。
1.昇進に能力やリーダーシップとか関係ない
大前提として「昇進する人物は必ずしも優秀とは限らない」ということを知っておく必要があります。
むしろ、年功序列の組織であれば「一定期間働いたことが昇進条件」、人が足りてない職場なら「管理職が辞めてポジションが空いたので適当に希望者を選出」とか、能力や適性以外の基準で決めていることがかなり多いです。
なので、ちゃんとした会社を選ばないと「なんでこんな人がリーダーポジションやってるの?」「自分のほうが能力あるのでは?」と、不満を抱えやすくなります。
私自身、経験が浅い頃は「高学歴の大手企業出身者だから能力が高いはず」「管理職ポジションだから自分より専門知識や経験もあって正しい判断ができるはず」と思い込んでいて蓋を開けてみればあまりに相手が情けない人物であることが発覚し、何度も割を食ったことがあります。
2.「仕事をしてるフリ」が上手いヤツが生き残る
仕事ができない人のキャリア生存戦略として、どうにも「仕事をしてるフリだけ上手い」「仕事ができるように思わせる」というものがあるようです。
たとえば、過剰なまでに経歴や実績を盛った自己アピール文を並べたり、プレゼン資料でそれらしい理論や図解を並べるものの矛盾だらけで”見た目だけ”のようなケースです。
どうにも、こうした人物のの言うことを鵜呑みにするような組織も多いみたいで、そういう組織だと「意見(本当のこと)を言うヤツ=厄介なヤツ」と思われ、仕事ができてるフリだけ上手いヤツからやたら敵視されがちです。
3.「責任回避が上手いヤツ=優秀」で出世する
極めつけに「あ~こいつガチの無能だな~」と確信して見切りをつけるのが「責任回避が上手いヤツ」です。上記の特徴にこれが加わったら役満です。
この記事の主題でもあるように「会議で決定もしないし提言もしない」だけならまだしも
- 本質的でない議題を持ち出して話の腰を折る
- 他人の揚げ足取りだけして周りのやる気を削ぐ
- 鋭い指摘やツッコミがきたらいつも話を逸らす(わからないのがバレバレ)
- 何も決めないので発言者に勝手に仕事のしわ寄せが来る
など、正直「お前、いない方がマシなんだけど?」レベルの害悪です。
で、どうにも大手企業出身者でもこういう人種とよく出くわすので驚きです。
世間の認識では「建設的なことは何一つ言わないで誰かに意見させて、上手く言ったら自分の成果、失敗したら部下や取引先の責任」という考え方でリスクを回避するヤツが優秀で出世するような組織が多いのでしょう。
自分の要望を代弁させようとするヤツ
公私ともに「こいつガキか?」と呆れるのが、ここで紹介するような自分の要望を他人に代弁させようとするヤツです。
要は「察してちゃん」です。
たとえば、何か自分のわからない分野に関して相談が来た際に「自分がどこまでやって、何がわからなくて、あなたにどういう回答を求めてるのか?」まで整理しないまま「私が抱えてる問題を言い当ててくれ」レベルの状態で相談にくる…といったケースです。
こういう人種は、まるで赤ちゃんが自らが要求する行動を親が取ってくれるまで泣き止まないように、自分の求めてる回答や意見が出るまでガチャを引き続ける感覚で他人の時間や労力を奪ってくると相場が決まってます。
これが「自分より歳上のおじさん」にも結構な割合でいるというから、驚きです。
で、これも「なんでなんだろう?」と考えた結果、おおむね以下のような結論にたどり着きました。
多くの人は自分の意見や考えを「言語化できない」
シンプルに、多くの人は自分の意見や考えを言語化できないという事実を知っておく必要があります。
1.「言語化する」というは高等スキル
そもそも、自分の意見や考えを言語化するということ自体、以下のように高等スキルの類であるということは、あまり知られていません。
▼自分の意見や考えを言語化するために必要な資質
- 見えていない問題を正しく認識する能力
- 自分の要求を具体的に伝える能力
- 具体化するために必要な専門知識や技術
- 自分の感情や主義主張を認識する能力
2.他人の要求を整理し言語化するのはスキル
これに気づく要因となったのが、ビジネスシーンで「要求定義」が重要スキルとして規定されている背景があるからです。
要求定義とは、システム開発やソフトウェア開発など、何か新しいものを作り出すプロジェクトにおいて、その製品やサービスが満たすべき機能や性能、そして品質などを、具体的な言葉で定義するプロセスのことです。 AI Geminiによる解説
要は、クライアントにしろ上司にしろ、ハッキリと言わない相手に「こういうものが欲しい」「こういうことをして欲しい」という発言を引き出し整理するというのも、立派なビジネススキルの一つだということです。
最初から答えの決まってる人
もう一つ、私が未熟な頃にイライラしてたパターンで「最初から自分の中で答えが決まっているのに何度も相談してくるヤツ」です。
よくあるのは「恋人が変わってくれない。別れようか迷っている…」と言ってくるものの、本人の中では「別れたくない!」と答えが決まっている類の相談です。
答えの決まってる相談は「聞くだけ」で十分
当初は面倒なので「だったら別れればいいじゃん」「恋人に変わってもらうように話し合ったの?」と真面目に聞いてましたが大半は自分の言いたいことだけ言って満足して終わり…となるケースが大半です。
当人が「恋人が変わってくれない状況も受け入れられるほど愛してる」なら別れないでしょうし、我慢できないなら他人が何を言おうがいつか別れるでしょう。
こういった相談は、端から見れば「答え決まってるじゃん」としか思えませんが、当人の中では答えが決めきれていない…あるいは答えを決めるに値するほどの実体験や決断に至る判断材料が足りていないだけなのです。
なので、大半の場合は相手の愚痴や考えを聞いてるだけで勝手に自己解決してくれます。
必ずしも相手は「意見」を求めてるとは限らない
なぜ、この話をしたかというと「こちらのアドバイスや考えなど一切求めていない」という類の相談もあるということを伝えたかったからです。
もっと言うなら、自らの意見を主張するよりも、相手側に意見や考えを吐き出させるほうがさらに高等スキルだということです。
意見を言わない人への正しい対処法
ここまで紹介したように、意見を言わない人がずるいと感じるのには非常に複雑な問題が絡んでいることが大半です。
ここでは正しい対処法とは言ってるものの、多くの場合はケースバイケースなので、冷静に状況を観察し、相手の求めてるものや本音を見極めて、相手に合わせた適切なコミュニケーションを行う必要があります。
そして、ここまで読み進められているということは、少なからずあなたにはそれができる資質があるということを意味します。
自分の考えや意見を言える人は優秀
まず大前提として自分の考えや意見を言える人は優秀だということを自覚しましょう。
なぜなら、大半の人は「相手が悪い」と他人に責任転嫁するか、そんなことすら思わず何も考えてないで生きているものだからです。
だからこそ、自分とは違う「意見を言わない人」「自発性や課題意識がない人」「自分の要求や要望を言語化できない人」を「ずるい」と感じてしまうのです。
意見を言うだけが正義ではない
一方で、なんでもかんでも思ったことを言うのが正しいというわけではないことには注意です。
私自身、思ったことやアイデアをポンポン言うほうではありますが「こいつらの前で何か言ったら面倒になるな…」と思った相手は、慎重になるよう変化してきました。
要は「言っても通じる相手か?言ったら面倒になる相手か?」を、以下のような基準で冷静に見極めているわけです。
組織の問題と個人の問題を切り分けて考える
組織においては
- あなたと同じことを思っていても立場上言えない
- 会議で本音を言ったら不利になる
- 相手が信用できるまで言えないことも多い
など複雑な事情が往々にして存在するものです。

ん?どういうことなの?
イマイチ、ピンと来ない方も多いでしょうから、以下に私の実体験を交えて解説していきます。
「発言するほど不利」な状況を生み出しているのは誰か?
たとえば、意見を出した人間に面倒事を押し付けるだけ押し付けて、失敗したら非難してきて成功したら成果を横取りするような上司のもとだと、どんなに挑戦的で自発的な人物もそのうちやる気を失くしてしまうものです。
不満の根本原因を正しく見極める
この場合、問題を正しく認識するなら「意見を言わない人間が悪いのではなく、意見を言った者が損する構造を生み出している上司」か「その上司を配置している会社(人事部門や経営者)」が悪いと言えます。
上司が悪いのか?会社が悪いのか?
単に上司が無能で部下の自発性を奪うだけなら、そいつがいなくなるまで耐えればいいでしょう。しかし、その上司が評価される組織風土があるなら、そもそも「意見を言う自分が間違っている」と会社から評価されている可能性もあります。
「自分が悪」となる場合も…
耳が痛い話ですが「自分では正しい意見を言ってるつもりが自分のほうが悪だった」というケースも、かなりあります。
たとえば、察しが悪いやつらしかいないプロジェクトに参加して、ミーティングであまりにもレベルの低い話ばかりダラダラ続けるので「これやればいいだけじゃないですか?」と言ったら、なぜか私がそれをやるという前提で話が勝手に進んでいたというような例です。
これは、言ってしまえば小学生がサッカーで遊んでるところにプロ選手が入り込んで本気でプレイして場をぶち壊してるようなものです。
仕事ができない奴らの認識「言ったヤツがやる」
「意見やアイデアを出しただけ」という意図を、勝手に「発言した人がすべてやってくれる」と受け取っているだけで「じゃあ、それをどうすればできるか?」「誰がやるか?」というプロセスを踏んで上で決めることができない証拠だからです。
私の経験則上、自分でどうこうする能力がない人や他人に任せてばかりで生きてきた人ほど、上記のような認識で勝手に解釈しがちです。
「平気で他人の成果を横取りする」のが板についてるヤツらに注意
たとえば「IT関係の会社で営業をしてるけど自分でコードを書いたことがない」など、現場作業をほとんど経験せず、知識や人付きだけでしか仕事してこなったようなヤツらです。
信じられませんが、この手の人種は「自分で何かする」のは仕事ではなく「誰かにやらせるのが自分の仕事=誰かに貧乏くじ引かせた自分が優秀」としか思ってないので、平気で他人に失敗の責任を押し付けてきます。
意志決定の場で事前準備をしない職場
そもそも「自分の意見を言わない人がずるい」と感じさせてしまう職場、下記のように「事前準備」や「仕組み化」「明文化」といった根本的対処を誰もやってないケースが大半です。
事前に「アジェンダ」を用意して話が進むようにする
アジェンダとは、会議やイベントなどで話し合われる内容や予定をまとめたリストのことです。
私が「あ、これは意見言ったら貧乏くじ引かされる地雷案件だな…」と警戒するのが、アジェンダといった事前準備なしにいきなりミーティングを組んでくる相手です。
その背景は、おそらく「上から言われたから事務的にミーティングの予定だけ組んでる」とか「とりあえずミーティングだけ開いておけば仕事した気でいられる」とか、しょうもない理由かと思われます。
とくに私の場合、フリーランスで「時間=お金」なので、何も決める気がないミーティングとか参加するだけ無駄にしかならないというのに、平気で事前説明なしにスケジュール組んでくる輩はかなり多いから驚きです。
議事録作成しない
議事録とは、会議などで話し合われた内容や決定事項を記録した文書のことです。会議の参加者全員が共有できるよう、議題、発言内容、決定事項などを時系列に沿ってまとめます。
ちゃんと議事録を取っておくだけでも「誰が何を言ったか?誰が何をやることになったか?」が後から客観的にも見ることができるので、トラブルを防ぐにはかなり効果的です。
これが、東証プライム上場企業で相手方に何人も立ち会う人がいたというのに、誰もやってないせいでトラブルに発展したという事態もあるから驚きです。
じゃあ、なんでやらないのかと考えた結果が
- 単に面倒なだけ
- 教わってないからできない
- 記録が残ると嫌なのでやらない
などの要因があるのだと思われます。
この記事の主題通り「意見を言う人が不利にならない」という仕組むづくりのためにも重要な議事録ですが、なぜか取らない会社もかなり多いです。
「議事録をつける必要性を理解していない=誰が担当するか、誰が何に責任を持つか」すら決めたくない、他力本願なヤツラばかりの組織だということなのでしょう。
長期的に見れば意見を言える人のほうが勝つ

なんか知れば知るほど意見を言う自発性がある人ばかり損する社会で嫌になっちゃいますね…
ここまで読んできて「意見を言わないヤツラのためにそこまでしないといけないの?」と絶望されてる方も多いことでしょう。
私自身、意見を言わない優柔不断・他力本願のヤツラのせいで、実質ボランティアみたいな形で会社員たちの無責任さに振り回されてきて、苦汁を飲まされてきた経験を経てきています。
その経験から一つだけ言えることは、短期的には苦労したり貧乏くじを引かされることが多いものの、長い目で見れば得することのほうが多いということを、お伝えしていきたいです。
本質的なビジネススキルが勝手に上がっている
意見が言えるということは、
- 組織で起こっている問題が見えている
- 専門知識や経験があるから問題が正しく認識できる
- 当事者意識が高いから意見せざるを得ない
- 組織や他人のために自己保身せずに理不尽に立ち向かえる
というリーダーシップを持つことを意味します。
会社の評価と自分の成長度が見合わなくなってきている
にも関わらず、
- 自分より上の立場の人間が決めない・頼りない
- 自分に相応の権限と役割が与えられない
- 意見するものを疎ましく思って評価しない
という状況にあるからこそ「意見を言わない人はずるい」と募りを感じているのだと思います。
問題がわかる人の言うことの価値は無能には理解できない
かくいう私自身も似たような経験をしていますし、割に合わない仕事を平気で振ってきたり、自らが汚れ役を請け負いたくない一心でこちらに意見を言わせようとする方々には、それなりの費用を支払っていただくような形で仕事しております。
なぜか?
自分で意見を言わない、責任を負う気もない人には、その苦労や価値が逆立ちしても理解できないからです。
そういう人は、そもそもが「意見を言うことで何かを決めることのストレス」や「発言に伴う責任」というのを、本質的には理解していません。
あなたの抱えた不満は”本当にできる人”は必ず通っている
なぜ、私がそう言えるかというと本当に優秀で実力ある人ほどだいたい同じ苦労を経験しているからです。
大して考えてないヤツラの無理解に苦しむ
本気でどうにかしようともがき苦しんで、それでもどうにもならなかった経験がある人にしか、その苦しみは理解されません。
なので、大した苦労もせずにのうのうと生きてる人に相談したところで「考えすぎじゃない?」「余計なこと言う君が悪い」などと無理解なことしか言われず、終わりです。
実際、私も上に相談して「余計なこと言う君が悪い」などと言われたので、ブチギレて裁判案件に仕立てあげたことがあるぐらいです。
同じ道を通ってる者の苦悩は同じ人種にしかわからない
見方を変えれば、本気でどうにかしようともがき苦しんでいる人の苦悩を理解できる人は、同じ苦悩を乗り越えた者だけということです。
で、だいたいもがき苦しんでいれば、いつしか自分を理解してくれる人間と出会うこととなります。
つまり、ここまで読み進められている時点で、あなたも「こっち側の人間」だということです。
正しくチカラを身につければ、
意見を言わない者を一方的に従わせる力が君にはある。
――すなわち君は支配者側の人間なのだ。
おめでとう。
そしてようこそ。
逆になぜ君は意見を言わずにはいられないのか?
あなたが今何に悩み、何に不満を感じ、心の奥底で何を望んでいるのか?
その正体を突き止める、本質的な問いはこうだ。
「なぜ君は意見を言わずにはいられないのか?」
その答えを知るとき、あなたは真の自分の姿と出会うこととになると断言します。
普通の人は意見など言わない
見方を変えれば「意見を言わずにはいられないあなたが異常者側」とも言えるのです。
…おっと、俺からすればこれは褒め言葉なので、悪く思わないでいただきたい。
大半の人間は、決まった時間に出社して、ダラダラミーティングに参加して黙っておくだけで給料がもらえるのですから、意見など言わないのが当たり前だからです。
意見を言わない人がずるいのではない…
意見が言わない人がずるいのではない。
意見を言わない人はそうすることでしか生きる術を持ち合わせない凡人なのだ。
そういう人間は、何が悪いかも自分で考えられず、自分の意見も考えすらも持ち合わせず誰かの言いなりでしか生きられない奴隷だ。
そして、残念なことに、そういう奴隷体質の無能でもたまたま出世してしまうことは、できてしまうのが社会ってヤツだ。
これは己の魂を賭けた闘争である
仮に、今あなたが「自分は意見を言うのに評価されないし邪険に扱われるだけ」と感じているなら、それは「意見を言うあなたを封殺する会社との尊厳を賭けた戦い」に巻き込まれていると考えたほうがいいです。
思い返してください。
今の会社は、あなたのアイデアや意見を取り入れようとしてくれましたか?
あなたが今抱える苦しみや不満を理解して、どうにかしようとしてくれていますか?
答えが「No」なら、もうそれはあなたがいるべき場所でないと証明されたようなものです。
転職後に初めて気づく「クソだった会社環境」
自分の意見が邪魔者扱いされるばかりか、意見を言わないずるいヤツばかりの会社環境、それもうあなたの才能やポテンシャルを活かせないクソな会社だと見え切っているので、転職を考慮したほうが間違いなく今後の人生のためになります。
転職活動は何も「転職することだけが目的」ではなく「転職活動を通して他の選択肢を知り自らを覚醒させる手段」や「クソな会社環境にすがりついて自分を押し殺さないための防衛策」ともなります。
たとえば、コンサルタントとして仕事するようになれば、それまで一向に言うことを聞かなかった今の会社を経営戦略レベルから改善させることだって、やり方次第では可能となります。