当サイトでは2018年からMBTIに注目していました。
それから7年経った今、残念ながらMBTIは企業サイトが薄っぺらい知識だけで語る占い以下のツールと成り下がってしまいました。
その結果、間違ったMBTIの使い方をしてしまい苦しむ人達が跡を絶ちません。
たとえば、INFJであれば「自分はこういう欠点があるから社会適性がない…つらみ…」と自虐につかうだけで、自分の成長やキャリアを良くする方向性には扱えない…といった形です。
当サイト「スコシテン」は「従業員を苦しめる企業を滅ぼす」というミッションを掲げています。
この手で終わらせよう。
INFJの理解されない苦しみを。
INFJが抱える3つの苦悩
まずはINFJがキャリアで抱えがちな苦悩からご紹介します。
筆者自身、MBTI系の診断ツールではINxxタイプの診断がよく出ますし(大半はINTP)、身近にもINxx系の人物が多く集まりがちです。
おそらくN(直観機能)の「常識とは異なる洞察や感性」に高い理解を示せるからだと自己分析しております。
内向(I)と直観機能(N)は若い頃は社会適応できずに苦悩しがちですが自分の活かし方を見つけることで持ち前の洞察力や大局的な視点で化けることが多いです。
以下に、とくにINFJが未成熟な際に抱えがちな苦悩を3つ紹介していきます。
仕事に意味や目的を見い出せない
INFJが仕事が続かない理由に「意味や目的を見い出せない」というものがあります。
とくにINFJは、仕事や人間関係だけでなく、所有物にも「意味」「目的」を見い出そうとします。
自分の仕事や人との関係でなく、ものを所有することにさえも、意味や目的を見い出そうとします。
出典:MBTIタイプ入門 第6版
また、仕事のモチベーションとして「人や組織への忠誠心」があり、自分自身の「理想(ビジョン)」が理解されることを強く望みます。
他者との関係性や共感性がモチベーションにつながるという意味では、他のF(感情機能)優位なタイプと似てます。
しかし、E(外向)が「仲間と一緒にいれればいい」とライトな付き合いを求めるのに対し、INFJは「自分の洞察や理想を理解してほしい」「それが理解されることがモチベーションにつながる」という点で、言葉を選ばずに形容するならかなり面倒な性格だと言えるでしょう。
対処法1.「仕事なんかに意義などない」と割り切る
INFJどうこう関わらず、仕事に意義や目的を見い出そうとするのはキャリアのある段階で誰もが通る道です。
「キャリアのある段階」とは、言ってしまえば「余裕ができて考える暇ができた時期」か「思うようにいかずに心が折れそうになってるタイミング」です。
私自身、しょっちゅう「こんな仕事、なんのためになるんだ?」「こんなことをしても誰の役にも立たない」と自問自答することがあります。
しかし、そんなものは「労力に見合ったお金さえもらえればなんでもいい」「面白い仕事ができて結果が出せるんならさらにいい」程度の動機で、だいたいどうでも良くなります。
シンプルに考えれば「お金になる=誰かの役に立っている」と言えるからです。
対処法2.仕事外で理解者を求めたり意義を見い出す
個人的には、仕事外で自分の理想や洞察に対する理解者を求めたり、意味や目的を見い出すのがオススメです。
というのも、仕事だけに限定すると「即物的で実践的な知識」だとか「鋭い洞察よりもわかりやすい説明」ばかり求められがちだからです。
私自身、そんなものは「心底くだらねー」って感じで、仕事では心にもない建前ツラツラ並べることのほうが多いです。
また、仕事の関係になると利害も関わってくるので、不用意に理想や洞察を共有できなくなりがちです。
独自の洞察が「何言ってんだこいつ?」と頭おかしい人扱いされる程度なら良いのですが、筆者の場合は洞察がクリティカルな提案として周りから注目されてしまうレベルまで来ちゃってるので、ウッカリ発言しちゃうと仕事を増やされて潰される…という別の問題が発生しております。
なんなら直接仕事が関わると関係者全員敵と化す…ぐらいの気持ちでやってます。
幸いにも、ビジネスコミュニティなどで気の合う人を探してると、そこで得た情報やスキルが本職でも活きたり、新たな仕事につながることも多いので、金稼ぎのためのつまらない仕事にすべてを求める必要もないでしょう。
正しい情報の取捨選択と判断ができない
INFJが仕事が続かない…というよりも「自分に合った仕事が見つけられない」原因の大半がこれ。
たとえば「INFJは社会不適合者なので会社員は向かない」という情報ばかりを信じて、他の視点や情報を一切信じない…といった具合。
あるいは、企業の評判を見て「ネガティブな口コミばかりだからブラック企業だ」と決めつけて、客観的な数字やデータを見ないと言った具合。(後者はINFJ関わらずスキル的にできてない人も多いが…)
過去、私自身も陥っていた経験がありますし、今でも他人と関わらない期間が長いと無意識に陥ってることが多いです。
今でこそ、MBTIなどの診断ツールを参考に、
- 意識的に異なる価値観の人と関わる機会を持つ
- 自分の思考に閉じこもりがちになったリフレッシュする機会を設ける
- データや数字で客観的に分析する(これはT-思考機能優位なので得意分野)
というのを意識的に行っています。
これらを意識して行えていないとかなり偏った情報や価値観で間違った判断をしがちです。
しかも、大半の場合は「自分では正しい」と思い込んでるのが厄介なところ。
ある意味では、N(直観機能)優位なタイプが「自分は正しい!」と確固たる信念を持つのは、自身の強みや個性を際立たせるためには大事なことだとは思います。
何も「お前は間違っている。今すぐ個性を捨てて常識に従え」と押し付けたいわけではありません。
ただ同時に「自分が間違っているのではないか?」「例外もあるのではないか?」と疑うなど批判的思考をしながら””正しさを洗練”させていく過程も必要です。
対処法1.客観的判断をくれる相手を見つける
私が若かった頃を自己分析すると、I(内向)とN(直観)によって「他者と関わらない期間(あるいは固定の人物としか関わらない期間)が長く、自分の世界にこもりがち」なのが起因して「自分と異なる人の意見や考えを取り入れる機会が極端に減る」という状態が生じやすいように思います。
なんなら、未だに他者と関わる中で「自分が異常であることを初めて知った」という機会が多いぐらいです。
MBTIを始めとした診断ツールが流行りまくってますが真なる自己分析は他者と関わることによって完成形へと至るものであると忠告しているメディアは少ないように思えます。
最良は客観的なアドバイスをくれるメンターやコーチを見つけること、次点で意識的に客観的な評価が得られる場に参加することです。

それが見つけられないから苦労してるんですけど…
…とツッコみたい人も多いでしょうし、私自身も過去にはそう思ってました。
ですが、日頃から意識してちょっと行動を変えるだけでそのうち見つかります。
コツは「誰か1人だけの評価に依存しないこと」です。
なぜなら、極論そいつの評価が見当違いで的外れだと「やっぱり他人に聞かなければよかった…」と、かえって塞ぎ込む結果になるからです。
個人的には、まったくの初対面の人と話していろんな人物評や感想をもらうことを意識するのがオススメです。
さらに手っ取り早いのは、社交性が高い人や色んなコミュニティとのつながりがある人(要は「E-外向型」)と関わると、その人の人脈網から芋づる式に色んな人と関われるので、手っ取り早いです。
対処法2.失敗と孤独を何度も経験して直観力を磨こう
N(直観機能)優勢のタイプに共通して言えますが、たとえ他者に理解されずとも、独自の洞察力や直観力を磨き上げることで強みが発揮されることとなります。
この特性が真に発揮されるのは一通り経験やスキルが身について色んなことがこなせるようなキャリア段階になってからです。
そこに至るまでには、数多くの「失敗」と「他者からの無理解」を経験しなければなりません。
とくにセンスのない連中や鈍感なヤツほど、N(直観)タイプの洞察に対して「そんなことないでしょw」「何言ってんだこいつ?」みたいな目線を向けてきますが自分の中の直観を信じ抜くことを忘れてはなりません。
INFJにとって自分の中の洞察や理想を信じ抜く根気強さとそれを理解して活かしてくれる相手を見つけることが最大の成功の鍵になるからです。
自分の洞察を論理や実践に結びつけられない
INFJは以下の特性から実践に弱いという欠点があります。
「感情機能」が発達していないと、判断を下したり、目標を達成する方法がわからないため、貴重な洞察や創造性が内界に閉ざされてしまう。
INFJが本来指向しない「感覚機能」や「思考機能」を無視しすぎると、以下のような行動となって表れることがあります。
- 自分の洞察を、わかりやすいことばで伝えられない。
- 自分の洞察や論理を実践に結びつけることができず、実現性の乏しいビジョンを追い求める。
- 自分のビジョンを追求することに固執する。
具体的には「理想を形(言葉や表現)にする」「理想を実現するための道筋や目標が設定できない」といったことが直観機能や感情機能が成熟していない頃は難しい傾向にあります。
昨今、仕事においてはロジカルシンキングなど「言葉でわかりやすく説明する能力」が重視されているのでINFJにとって息苦しさを感じる場面も多いでしょう。
ただ、これもコンサルティング業で色んな相手と仕事で関わる私の立場からすれば「言うほどみんなロジカルシンキングできてなくね?」「ロジック的には正しいけど数字で見ると全然正しくないぞ」みたいな事案ばかりなので、言うほど気にしなくていいと思います。
なんなら、むしろロジカルなことしか理解できない人ほど「わかった気でいるだけの人」が多い印象で、そういうのに限って「自分の理解力が低いことに気づいていない」「他人の話をわかるまで聞こうとしない」だけの輩ばかりなので気にするだけ無駄です。
対処法:洞察を受け入れてくれる相手と組む
欠点は欠点なので意識して自分の洞察や理想を実践に活かしてくれそうな人と組むのが最善でしょう。
私自身はT(思考機能)優勢で、イメージを言葉にしたり実践に落とし込むのがかなり得意なので、F(感情機能)優勢な人がテンパってる時に理路整然と状況を整理して解決策を提示してあげるなどの役割を担いやすいです。
一方で、自分の気持ちを感情を一切伝えずに解決策だけ突きつけるなどしがちなので、その手の感情面の対人折衝はだいたい他者に任せてます。
MBTI16タイプ傾向を把握しておくと「だいたいこの人はこのタイプだな…」と目星がつくようになります。
その点で言えば、INFJは他人に関しての洞察力はかなり高い方なので他者と上手く補える立ち回りを考えておくと成功しやすくなると言えるでしょう。
人や人間関係がどう発展するか等の可能性や人間間のドラマを洞察し、気づき、理解し、それがこのタイプ本人から伝えられるときに、周囲の人の気持ちを高め、刺激を与えます。
出典:MBTIタイプ入門 第6版
仕事が続かない理由にはパターンがある
「仕事が続かない」ということ自体が悩みなら、INFJ関係なく、おおよそ決まって”陥りがちなパターン”が存在します。
それは大きく分けて以下の2つ。
- ファーストキャリアで挫折した
- 仕事選び方が根本的に間違っている
言い換えると、
- 正しいキャリア設計の仕方を知らない(なので離職が続く)
- 正しい仕事の探し方を知らない(なので合わない仕事ばかりに就いてしまう)
ということになります。
ただし前述の通りINFJは直観機能(N)が発達していないと情報収集が不十分になったり、自分の洞察と一致する情報しか収集しない傾向が強く、不適切な判断をしがちなので正しい仕事の探し方を意識外に遠ざけがちです。
これは心理学用語で「確証バイアス」とも呼ばれてます。
確証バイアスとは、自分の持っている考えや仮説を正しいと信じたいがために、それを裏付ける情報ばかりに注目し、反対する情報や証拠を無視してしまう心理的な傾向のことです。 byGemini
たとえば「どうせ理解されるわけがない」と自らの考えや理念を伝えることを放棄したり、誰かに相談したりしないなどです。ひどい場合には陰謀論を信じてしまうなどのケースも…。
そうした考えが適職を遠ざけ、合わない仕事ばかり引き寄せて仕事が続かない原因になっている可能性が極めて高いので、当てはまった方は下記の記事もチェックしておくといいでしょう。
INFJが長く仕事を続けるためのキャリアパス
最後に、INFJがよりキャリアで活躍できるキャリアパスを軽くご紹介します。
カスタマーサクセス
職業解説: 企業の顧客サポートを行い、長期的な関係構築を担当する仕事。
向いている理由: 課題解決を通じて顧客の成功を支援できるから。
セールスオペレーション(営業支援)
職業解説: 営業チームを支え、業務効率化やデータ分析を行う仕事。
向いている理由: 戦略的に物事を考え、組織全体の成果向上に貢献できるから。
UXリサーチャー
職業解説: ユーザーの行動を分析し、プロダクトやサービスの改善を行う仕事。
向いている理由: 人の心理を深く理解し、より良い体験を設計できるから。