「会社に行きたくない…」
朝、このような感情、倦怠感に襲われるようなことが続いていませんか?
もしそうなら、それは心と体がSOSを出し続けている証拠かもしれません。
「それでもがんばらなきゃ…」
「仕事に行かないのは甘えだ…」
「今の仕事を辞めたら将来はない…」
このように自分に言い聞かせ、無理にでも体を動かしているなら、それは危険の兆候かもしれません。
その結果、うつ病になって壊れて退職するまで、自分がおかしくなってることに気づくことなく、無理に働き続けるという毎日を送り続けることもあります。
この記事では、「会社に行きたくない」という感情にどう向き合えばよいのか、その解決策を探っていきます。
会社に行きたくない心理や症状【内的な要因、よくある事例】
毎日会社を辞めることを考えるようになった/会社に行くこと自体が憂うつ
あなたは、朝起きた瞬間、すぐに「今日も会社に行かなきゃ」という重い感情に襲われることはありませんか?「昨日は一日頑張ったんだから、今日は少し気楽になるかな」と期待するも、一向に楽にはならず、逆に日増しにその重圧は大きくなっていく。
「昔はこんなことなかったのに…。」
「何でこんなに会社に行くことが嫌になってしまったんだろう…?」
「もしかして、私だけがこんな感じるの?」
いいえ、あなたは一人ではありません。多くの人がこのような症状を経験しています。毎日、会社を辞めることを真剣に考えるようになり、会社に行くこと自体が憂うつな感じるのは、心と体の疲れがピークに達しているサインかもしれません。
こんな時、無理に感情を叩き伏せるのではなく、心の声を大切にしましょう。もしかすると、この症状はあなたの心が、今の環境や状況との適合性を問いかけているのかもしれません。感じるその痛みや苦しみは、自分自身の生活や価値観との整合性を再確認するための大切なサインです。無視せず、しっかりと向き合ってみましょう。
働く意欲(モチベーション)を維持するための報酬や目標が見えなくなった
会社に行く動機は人それぞれ異なります。しかし、多くの場合、明確な報酬や目標が存在することで、働く意欲を維持できます。逆に言えば、それらが見えなくなると、「何のために働いているのか」がわからなくなり、毎日の業務がルーティン化し、感情の沈滞が訪れるのです。
- 昇進の機会が閉ざされた:
例えば、数年間努力しても昇進の機会が全く見えなく、上司からも何のフィードバックも受けられないと感じたら、会社に行く意欲は失せてしまいます。 - 実績に見合う評価や報酬が得られない:
成果を上げてもそれに見合う評価や報酬が得られないと感じると、「自分はこの会社で評価されていないのでは」と思い悩むようになります。 - 仕事の目標が明確でないまたは変わってしまった:
仕事の目標が明確でなかったり、途中で変わってしまったりすると、日々のタスクに対する意義を見失い、やる気を保つことが困難になります。
これらの状況は、個人の働く意欲やモチベーションに大きく影響し、「会社に行きたくない」という心情につながります。このような状況を打開するためには、自分にとって何が重要で、どのようにそれを達成するかを再評価し、必要であれば職場環境やキャリアパスを変える勇気も必要かもしれません。
関わるのが苦痛となる人物が社内にいて関係を避けられない
人間関係のトラブルは、労働者の心理的ストレスの主な原因の一つです。特に、毎日のように接する必要がある人物との関係が悪化すると、会社に行くこと自体が重荷となります。
- 上司との意見の相違:
あなたの意見や提案を一切受け入れてくれない上司。せっかくの努力も認められず、日々のコミュニケーションがストレスの源となっています。 - 同僚の悪口や陰口:
陰口や悪口が絶えない同僚。彼らの態度により、自身の人間関係や仕事の進行にも影響が出て、気持ちが沈んでしまいます。 - 無責任なチームメイト:
任されたタスクを怠けたり、責任を放棄したりするチームメイト。その結果、あなたが余計な負担を背負うハメになってしまいます。
「また明日も彼らと顔を合わせなければならないのか…」そんな思いが、会社に向かう足を重くさせてしまいます。
どうあがいても達成できない無茶なノルマや負えない責任を課せられていて考えるのも嫌になる
勤務先から無理な要求や過剰な責任が求められると、会社に行くことが精神的に苦痛になることは避けられません。このような状況は、労働者の自信とモチベーションを大きく低下させ、長期にわたり精神的な健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
- 途方もない販売ノルマ:
たとえば、経済状況が厳しい時期にも関わらず、前年度の2倍の販売ノルマを達成するよう求められる。このような現実離れした要求は、「達成不可能だ」と感じさせ、毎日の仕事に対する恐怖を増幅させます。 - 大規模プロジェクトの単独管理:
経験や知識が不足しているにも関わらず、大規模プロジェクトを単独で管理する責任を押し付けられる。不安や焦りが募り、「自分には無理だ」との思いが頭をよぎります。 - 短期間での業務過多:
短期間で多くのタスクを遂行するよう求められ、しかも質も求められる。時間との戦いとなり、毎日が「締め切りとの闘い」の連続で、心身ともに疲れ果ててしまいます。
「今日もあの無茶なノルマをどうクリアするか…」「どうにかして逃げ出したい…」と思いつつ、無理にでもその責任に応えようとする日々。しかし、健康とバランスを保つことも大切です。
仕事での努力や工夫の余地がない、あるいはすべて否定される/努力がまったく評価されないばかりか叱責や非難の対象となる
仕事を通じて成長や達成感を得ることは重要な要素であり、その逆に、努力や工夫が全く評価されないばかりか否定される環境は、従業員の士気を大きく低下させます。
- 提案の全否定:
新しいアイデアや提案を出すも、上司やチームから一切受け入れられず、常に否定される。この状況は、「自分の意見は無価値なのか」という疑問を生む。 - 未達成の責め:
どれだけ努力しても達成できないターゲットに対して、達成しなかったことでのみ非難され、努力自体が全く見えないものとされる。「いくら頑張っても評価されない…」と感じる日々は精神を消耗させます。 - 過剰なマイクロマネージメント:
上司からの過剰なマイクロマネージメントにより、自分の裁量や創造性が完全に抑えられ、ただ指示に従うだけの日々。「自分の能力を信じてもらえないのか?」と不信感が募ります。
「また今日も努力が無意味になるのか…」「いつになったら私の努力は認められるのだろう…」という無力感が、会社に行くことを恐れ、厭にさせる。しかし、これはあなたの能力の問題ではなく、組織文化やマネージメントの問題かもしれません。
仕事で発生する時間/精神的な拘束による生活習慣の乱れが生じている
「休みはあるはずなのになぜか休めない」
「これじゃあ、生きるために働いているのか、仕事するために生きているのか、わからない…」
私たちの日常生活は、仕事とプライベートの時間のバランスによって大きく影響を受けます。しかし、「会社に行きたくない」と感じる際、その根底には生活習慣の乱れが見られることが多いです。
- 仕事中心の生活:
日々の仕事が忙しく、プライベートの時間を確保するのが困難に。「ゆっくり休んで家族との時間を楽しむべきなのに、何故か仕事のことが頭から離れない…」 - 休日の負担:
休日でも仕事に関連する学習や準備に時間を割かなければいけないと感じ、「本当に休めていない、でも休んだら後が怖い…」 - 健康への影響:
精神的なストレスと時間の拘束が、健康を害する可能性が。「仕事のプレッシャーで夜も眠れなくなってきた、これでは身体が持たない…」
「いつも仕事のことばかり考えて、自分の時間を楽しめない…」という感覚は、次第に会社に対するネガティブな感情を増幅させていきます。この状況から脱するためには、仕事とプライベートの明確な境界を設けること、そして心地よく休息を取る時間を確保することが重要です。
燃え尽き症候群(バーンアウト)に陥っている
バーンアウトは、長期にわたる職場ストレスが原因で起こり、これが「会社に行きたくない」という気持ちを強く感じさせる要因となります。
- 疲労感の蓄積:
「もう心身ともに疲れ切ってしまって、毎日がただの繰り返し…何のために働いているのかも分からなくなってきた。」 - 効率の低下:
「以前は一日でたくさんのタスクをこなせたのに、今はほんの少しの仕事でも全てが重く感じる。やる気も能力も確実に失われていくのを感じる。」 - 冷淡な態度:
「仕事に対する情熱やコミットメントが失われ、同僚やプロジェクトに対する興味もなくなってしまった。全てが無意味に感じる。」
バーンアウトは、自身の能力の低下を感じさせ、仕事に対する価値観や意欲を大きく減退させます。そして、それが「会社に行きたくない」という気持ちに繋がります。
会社に行きたくない原因【外的な環境要因】
上が自身の意見や相談に聞く耳を持たない、または要求に対して根本的な解決を図らない
会社における外的要因の一つとして、上司や管理層が従業員の意見や相談に耳を傾けない、または要求に対して根本的な解決を図らない事例があります。この状況は、従業員の「会社に行きたくない」という気持ちを生む土壌を作り出します。
- 意見無視:
「何度も改善提案を出したけれど、全く聞き入れてもらえない。僕/私の意見は何も価値がないのだろうか?」 - 問題の先送り:
「具体的な解決策を求めて相談したのに、上はただ“後で考える”と言って話を終える。問題は永遠に解決されないのだろうか?」 - 責任の放棄:
「要求に対して、上はただ責任を他人に押し付ける。根本的な解決を目指す意図は全く感じられない。」
従業員は、意見が尊重され、問題が解決されることで職場環境に満足感を得るものです。しかし、上がこれらの要求や意見に対して無関心である場合、従業員は無力感やフラストレーションを感じ、次第に会社に行くこと自体が嫌になってしまいます。
一方的かつ理不尽な指示や命令が相次いでいる
会社の外的環境要因として、一方的かつ理不尽な指示や命令が相次ぐ状況は、従業員の「会社に行きたくない」という心情を大いに助長します。
- 無理なデッドライン:
「明日までにこれを完成させろ、と言われたけど、それは一週間かけても厳しいタスクだ。でも、断る勇気もない…」 - 変更しすぎる指示:
「プロジェクトの途中で突如として方針が変わり、また一からやり直し。努力が無駄になるのは見て見ぬふりできない。」 - 不明瞭な要求:
「具体的な指示もないのに、期待通りの結果を出せと言われる。どうすればいいのか全くわからない…」
これらの状況は、従業員に対する尊重や理解が欠如していることを示し、それが毎日の労働の喜びを奪います。従業員は自身の能力や努力が認められないと感じ、結果として仕事に対するモチベーションを失ってしまいます。一方的かつ理不尽な命令は、従業員が職場で価値を見出すことを困難にし、会社に行くこと自体が重荷となる原因となります。
やりたくない高ストレスの仕事ばかり押し付けられている/押し付ける割に必要なことは誰もやらない
外的環境要因として、避けられない高ストレスの仕事が自身に押し付けられることは、「会社に行きたくない」という気持ちを生む大きな要因です。
- 緊急のトラブル対応:
「いつも私が火消し役にされる。深夜や休日も呼び出され、対応させられるのは公平じゃない…」 - 人手不足による過重労働:
「人手不足で毎日残業。他の誰も手を貸そうとしないのに、なぜいつも私ばかりが…」 - 面倒なクライアント対応:
「難しいクライアントの対応はいつも私。他の人にも分担してほしい。心が折れそうだ…」
これらの高ストレスの仕事は、従業員の心身ともに大きな負担を生じ、他の仕事やプライベートの時間も侵食します。さらに、高ストレスの仕事が押し付けられる一方で、必要なタスクやプロジェクトの進行がスムーズに進まないのは、組織の効率と従業員のモチベーションを低下させます。
結果として、「やりたくない仕事ばかり押し付けられる」「必要なことは誰もやってくれない」と感じ、毎日の勤務が苦痛となり、会社に行きたくないと感じるようになります。
仕事ができればできるほどしわ寄せばかりで一向に楽にならない状況に置かれている
仕事の能力が高いほど、その責任と期待は増すもの。しかし、それが過度になると、職場でのプレッシャーは増し、楽に呼吸する時間も奪われます。
- 余計なタスクの押し付け:
「能力が認められれば認められるほど、余計な仕事が押し付けられる。これが評価されているのか疑問だ…」 - 他人のミスの修正:
「他の人のミスを直すのが、いつの間にか私の仕事になっていた。誰も責任を取ろうとしない。」 - 期待値の過大評価:
「仕事ができるという評価は、過大な期待と無理な締め切りを生む。自分の時間はどこに消えたんだろう…」
このような状況は、勤務意欲を削ぎ、将来的なキャリアの見通しも暗くさせます。従業員は、「いつになったら私の努力が正当に評価されるのだろう?」と不安に思うようになります。
さらに、一人で抱えきれない程の仕事量により、会社に行くことが恐怖に変わってしまう可能性も。
結果として、能力を正当に評価し、助けを提供する環境の欠如が、従業員の心に大きなストレスと不安をもたらし、毎日の勤務が怖くなり、会社に行きたくないという感情を生むのです。
社内での協力や支援の不足、助け合わない冷めた職場環境
職場環境は、個人の仕事の質や心地よさに大きな影響を与えます。
協力や支援の欠如は、個人の孤立感を増幅させ、結果として職場に対する不満や不安を生む可能性があります。
- 助けを求めた際の無関心:
「困った時に助けを求めても、皆、自分の仕事にだけ集中していて誰も手を差し伸べてくれない…」 - 知識や情報の共有不足:
「新しいプロジェクトを始める際に必要な情報を聞こうとしても、誰も情報を共有しようとしない。自分で全てを把握するのは難しい…」 - チームワークの欠如:
「チームとして行動することが求められるのに、実際には皆個別に行動してお互いの助けにはならない。一体全体、何のためのチームなんだ?」
これらの具体例から、個人のストレスは不可避で、職場環境の冷たさが作業効率やモチベーションに影響を与えていることが伺えます。
助けを求めることが当たり前であるべき職場で、協力や支援が得られない事実は、結果として「会社に行きたくない」という感情を引き起こします。人間関係の悪化は、次第に仕事の質を低下させ、個人の成長やチーム全体の進歩を妨げてしまいます。
得られる報酬や待遇を魅力と感じなくなり、負担やストレスのほうが勝るようになった
「こんな仕事続けても、何も手に入りはしない」
仕事とは、個人の努力と時間を対価として報酬を得る交換の場です。しかし、時として報酬が労力や時間の投下に見合わないと感じられることがあります。これは、徐々に「会社に行きたくない」という心境に繋がります。
- 報酬の不相応:
「勝ち組と言われても、この報酬で私の時間と労力が報われているのか疑問に思うようになった…」 - ストレスとのバランス:
「給料は良いけれど、日々のストレスがそれを上回る。毎日の繰り返しに意味を見出せなくなっている…」 - 自己実現の欠如:
「毎朝、機械のように動いて仕事をこなすが、実際には何も成し遂げていないように感じ、自己実現の欠如を痛感する…」
このような状況では、仕事の魅力や報酬の価値が薄れ、代わりにストレスや不満が前面に出てきます。仕事に対する熱意や満足感が失われると、個人は自分の能力や時間を他の有意義な活動に投資することを望むようになります。
他者への貢献を感じにくく、フィードバックも得られない
労働の喜びはしばしば、自身の努力が他者にどれだけ影響を与え、またどれだけ評価されているかによって生まれます。しかし、このフィードバックが得られない環境では、徐々に仕事へのモチベーションを失います。
- 明確な成果の不可視:
「毎日の努力が具体的な成果につながっているのかさっぱりわからない…」 - 感謝の欠如:
「何もフィードバックがないため、頑張っていることが認められているのか疑問に思ってしまう…」
チームの連携不足:
「チームとしての目標達成感が感じられず、個々が孤独に努力しているような感覚に陥る…」
これらの状況は、自分の仕事が他人や組織全体に何の影響も与えていないか、あるいはその貢献が無視されていると感じさせ、モチベーションを低下させます。人は自分の努力が認められ、評価されることで労働の満足感を得ることができます。
しかし、そのフィードバックが得られない時、または他者への明確な貢献を感じられない時、会社に行くことへの抵抗感が生まれます。
自分自身の意志で納得して選んだ会社ではない/会社が不利な情報を隠して採用している
「上手く行っているはずなのに、なぜかそれが無性に腹が立つ」
「何一つ自分自身の意志や本当の気持ちで選んでいなかった」
人は自分の意志で選んだ仕事に対しては、多くの困難やストレスにも耐える力を見いだせます。しかし、自分で納得せず他者の意向や外部要因で仕事を選んでしまった場合、会社に対する愛着や責任感は薄れ、行きたくない気持ちが募ります。
- 世間体での選択:
「周りからどう見られるかで仕事を選んだけれど、本心ではこの仕事に満足していない…」 - ステータス追求:
「高いステータスの仕事に就くためには、無理してこの会社を選んだ。でも、実際は想像していたより遥かにストレスが溜まる…」 - 親や教師の意向:
「親の期待に応えるためにこの道を選んだけど、毎日が辛い…」 - 年収や条件:
「良い条件に惹かれて入社したけど、実際の仕事内容は自分に合っていない…」 - 能力や適性:
「能力があるからと言ってこの仕事を選んだけれど、心から楽しめていない…」 - 会社の情報隠し:
「入社してから初めて会社の問題点が見えてきた。採用時には隠されていた情報により、仕事への期待が大きく裏切られた…」
これらの例は、外部の期待や偽の情報に基づいて仕事を選んだ結果、自身の本当の意志とは異なる道を歩んでしまうことの困難を表しています。このような状況は、本来なら満足感や達成感を感じるべき仕事でさえも、日々の負担と感じさせ、会社に行きたくないという気持ちを生む可能性があります。
今の会社や将来の自分に展望を持てなくなった
「人生の先が見え切ってしまった」
「今の会社で仕事を続けて、果たして予想もしない未来があるのか?」
「本当に欲しいものはここにはなかった」
今の仕事を続けたって、どうせ卒なくなんでもこなせてしまい、実績が評価されれば管理職になって余計な苦労を背負い、よかれば経営陣にでもなって年収が上がってさらなるストレスに悩まれ続ける…。
仮にそうならずに出世できなくても、代わり映えのないつまらない仕事をこなし続け、仕事ができない人のサポートをし続け、とくに感謝されることもない、そんな毎日が続くだけ。
人生は絶えず変化する流れの中で進行していきますが、自身の将来に対する明確な展望がない場合、毎日の労働が意味のないものに感じられてしまうことがあります。それは、本当に欲しいものが何かわからないまま、時間だけが過ぎていく恐れを感じさせます。
- 未来の不確実性:
「毎日似たようなルーチンを繰り返し、将来に向けて何かが良くなる兆しを見つけることができない…これで本当にいいのだろうか」 - 成長の停滞:
「かつては新しいことを学ぶ楽しさを感じていたけれど、今は学ぶ機会もなく、成長が止まってしまったように感じる」 - 報酬の不満:
「一生懸命努力しても、期待していた報酬や評価を受けられない。これ以上の努力は無意味なのでは?」
読者の心の声を代弁すると、今の仕事で得られる報酬や評価が、心のどこかで本当に求めているものとマッチしていないのを感じています。
かつては熱心に取り組んでいた仕事でも、自分自身の成長や目指すべき未来が見えなくなると、会社に向かう気持ちも自然と失せてしまうものです。
年収や名誉などの一時的な成果ではなく、本質的な満足感や人生の意義を見つけることができない現状が、会社に行きたくない気持ちを生んでいます。
仕事に行きたくない感情が強い場合は病気の可能性もある
「仕事に行きたくない」と感じる場合、心身の健康に関連するいくつかの病名が考えられます。
▼仕事に行きたくない時に陥っている病状の代表例
- うつ病:
気分が持続的に沈んでいる状態。仕事に対する興味喪失、集中力の低下、極度の疲れなどが特徴。 - 新型うつ:
従来のうつ病が一般的に気分の低下が主な症状であるのに対して、新型うつは外向的には元気そうに見えるが、内面では疲弊している状態を指す。 - 焦燥(ジェノム)症:
過度な緊張や不安により、精神的に不安定になる状態。仕事への行きたくない感情が強くなる - 自律神経失調症:
自律神経が乱れ、頭痛、吐き気、めまいなどの症状が出る。これが原因で仕事に行くことが困難になる場合も - 適応障害:
特定のストレス源(例:仕事のプレッシャー)に適応できず、抗うつ症状や不安症状を呈する - 社交不安障害(SAD: Social Anxiety Disorder):
人前や社会的な場で過度な不安や恐れを感じる症状。仕事場での人間関係が原因で発症することも - パニック障害:
突然のパニック発作が起き、それが仕事に影響を及ぼす場合がある - 精神的過労(バーンアウト):
長期間にわたる業務過多やストレスが積み重なり、心身ともに疲弊する状態 - 不眠症:
睡眠の質や量が不足し、それが日常生活や仕事に悪影響を与える。
以上は一例であり、実際には個々の症状や状態に応じて異なる病名が考えられるため、当てはまると感じた場合は、専門の医療機関(心療内科/メンタルクリニックなど)の診断を受けることを強く推奨します。
仕事を辞めるにしても気力が必要です
退職するにしても手続きを行う気力や体力、その後の転職について考える時間が必要となります。
もし、身体面でも悪影響が出ていて仕事に行きたくない感情が募るばかりでしたら、うつ病や適応障害などの可能性も考慮しておき、メンタルクリニックで診断を受けるのも手でしょう。
また、会社によってはうつ病の診断書があれば休職を申請しやすくなったり、仮に辞めるにしても失業手当の大きくなる会社都合退職になるケースもあるため、いずれにしても、診断を受けておくことが第一段階となります。
「会社に行きたくない…」と思ったら、もうゴールしてもいい
もし、読者の方が「会社に行きたくない…」と思っているのであれば、どうか自分の心の声に正直になってください。
苦しいと感じた時は、もうゴールしてしまってもいいのです。
世間では、なぜか「仕事を続ける方がエライ」「困難な状況でも立ち向かえる強い人間はすごい」みたいに言われていますが、それはあくまで困難に立ち向かえる強い意志や守りたいものがある人間に限った話です。
別に私は、当時も今も、強い意志も守りたいものも、とくにありません。
ただ、世間で「仕事ができる強い人間が必要」と求められていたので、その要求に応え続けただけに過ぎません。
本当にただ「それが当たり前」だったから、強くあり続けようとしただけに過ぎません。
そこに、大義とか、やりがいとか、誰かの思いとか、意志の力とか、そんなものは微塵もありません。
ただただ「出来るからやっただけ」なのです。
ですが、そんなものは根本的な土台が崩れたような状態ですので、いつか綻びが生じ、ちょっとのきっかけで壊れてしまいます。
ですので、もし、読者が私の経験に共感できる部分や思い当たる節があるのであれば、早めに自分自身を見つめ直してください。
「会社に行きたくない…」と思って、身体を動かすのもだるいと感じるのであれば、それは無理をしている証拠です。
自分自身の心のSOSに気づけるのは、自分だけです。
残念ながら、世の中には察しが悪い人間や、自分のことで精一杯な人間ばかりで、他人の異変に気づける人はほとんどいません。
そして、仕事ができる人間や上手く行ってる人間の「助けて…」という心の悲鳴は、残念ながら無視されるのが常です。
自分自身を救えるのは、結局、自分だけなんです。
仕事にも人生にも「ゴール」はありません。
困難を一つ乗り越えたと思ったら、休む暇もなく次の課題が与えられるのが、仕事というものです。
それは、まるで無限に続く地獄のようなもの。
ですので、ゴールは自分で設定しなければいけないのです。
それが「仕事で結果を出す」「年収を上げる」「新しい仕事を覚える」など、プラスになるものなら、それはとても素敵なことです。
ですが「自分の心に正直になって、仕事を辞める」というマイナスになることが簡単にできない人も世の中にはいます。
おかしい考え方かもしれませんが、人によっては仕事を辞めることがゴールになるのです。
仕事を辞めると決意した時、私はなぜかほっとして涙を流しました。
もう、無理をする必要もないし、将来の不安に怯えることもない。
無職になる不安よりも、仕事を続ける苦しみから逃れられたことの安心感の方が、大きかったのです。
仕事を辞めることは逃げかもしれません。甘えかもしれません。無責任で弱い人間の行う行為かもしれません。
ですが、そのような考え方ばかりになってしまったら、辞めずに続けられる強い人間の逃げ場所はどこにあるというのでしょうか?
ですので、朝起きて「会社に行きたくない…」と心底うんざりするのであれば、ゴールを決めてください。
人によっては辞めることがゴールになるかもしれませんし、辞めようとして行動するうちに続ける理由が見つかるかもしれません。
ただ、今が苦しいのであれば、これまでの考え方を変えて、何かしらのゴールは見つけなければ、ただただ「強くあらねばならない」という苦しみに囚われるだけです。
そういったことを考えながら「会社に行きたくない…」という、自分の心の声と素直に向き合ってください。
自分を許せるのは、自分自身だけです。
会社に行きたくない…と思ったら転職活動を通して次のアテは見つけておこう
会社に行きたくない…と悩んだら、それはもう今の仕事を辞めるべきだというサインです。
ただ、無策に今の仕事を辞めてしまっても、今度は次が見つからない不安に怯えることになります。
ですので、余裕があるなら在職中でも転職活動を始めておくといいでしょう。
転職活動では新しい自分の可能性を知ることができます。
今の仕事で成長し続けて年収が上がっても、果たしてそれが本当に幸せなことかどうかは、自分自身にしかわかりません。
少なからず、私はそれが幸せなことだとは思わなかったため、最終的には心と身体が拒否したのです。
何も転職活動を始めたからと言って、必ずしも転職する必要はありません。
「新しい転職先を見つけること」がゴールとなることもあれば「転職先候補がたくさんある」と知って心が楽になる人もいます。
転職活動を行う意味や目的は、人それぞれでいいのです。
言わば、転職活動は新しい自分と出会うための「旅」のようなものだと思ってください。
転職活動を始めるのであれば、転職エージェントの利用がオススメです。
転職エージェントは無料で利用でき、気軽な相談からオススメの求人の紹介まで、転職に関する様々なサポートを行ってくれるサービスです。
転職エージェントで相談するだけでも自分の気持ちが整理でき「今の仕事を続けるべきか?」「仕事を辞めて転職するべきか?」と、自分の本心が見えてくるかと思います。
ぜひ、この機会に気軽に転職エージェントを利用してみてください。