「空求人」は存在しない?採用する気がない面接は実在するのか?

「空求人」とは、わかりやすく言えば「まったく採用される見込みのない求人」のことです。

とくにハローワークなどは無料で求人が出せるためか、この空求人の疑いのある求人が多く見受けられるという報告が、ネット上ではよく話題になります。

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しかし、空求人に関する情報をよく見ていると、どうも「落とされた人の被害妄想なんじゃないの…?」と疑いたくなる部分が多かったので、企業側の事情を考慮した上で、空求人が生まれる仕組みを解説してまいります。

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「空求人」と思われる求人が生まれる理由

空求人が生まれる理由にはどんな理由があるのでしょうか?

ひとつひとつ、考えていきましょう。

会社の採用方法が未熟だから

大前提として、採用方法が未熟な企業はたくさん存在します。

それぐらい人事の仕事は難しいのです。

とくに人材採用があまり上手ではない企業は「とりあえずハローワークに求人出しておこう」としか考えておらず、求人内容もテキトーになるなんてことは、別に珍しくありません。

本来、求人票の情報を確かめ、企業側と認識の差を埋めていくことこそが、面接で求められる「コミュニケーション能力」のひとつなのですから。

そういった事情も知らずに「企業側はいつも完璧な人材採用をしているんだ!」と思い込んでいると、企業側の採用方法に不信感を抱いて、挙句の果てに空求人という被害妄想を抱くことになります。

中長期的視野で募集している会社は採用に慎重だから

企業側目線で考えればよくわかりますが、正社員の採用は誰もが慎重になります。

企業が求人を出す理由は、大きく分けて以下のような理由があります。

  • 人手不足ですぐにでも人材が欲しい
  • 急な退職で抜けた人材の穴埋め
  • 新規プロジェクト・事業拡大で適正のある人材が欲しい
  • とくに人手不足ではないが、将来を考えて若手人材を確保しておきたい

最初の「人材不足ですぐにでも採用したい」場合以外は、企業側は採用に非常に慎重になります。

というのも、正社員採用ともなれば、一度雇ったらよほどの理由がなければ解雇出来ないからです。

また、採用した人材が戦力になる前に辞めてしまえば、支払った給料や教育にかけた時間が無駄になります。

こういった企業側の事情を考えておけば、10人応募して10人が落とされるなんてことは、珍しくもなんともないことがおわかりいただけるかと思います。

「採用する気がない」ではなく、採用は人件費も責任も発生するわけですので「安易に採用できない」のです。

それを「採用する気がない」「空求人だ」などと言っているのは、あまりに企業側の事情を察する想像力が足りないというほか、ないでしょう。

そこまで考えが及んでいないのであれば、空求人を疑う前に、自分の無知さを恥じましょう。

ハローワークの求人は無料なので掲載しておくだけ損はないから

空求人はハローワークなどの企業側が無料で掲載できる求人システムで、生まれやすいです。

無料でリスクなく掲載できるのであれば、求人を出しておくだけ損はありません。

働いたことがある人や、社会人と仕事の話をすればわかりますが、どこの会社も常に「人が足りない」と思っているものです。

わかりやすく言えば「出来れば優秀な人材が来てほしいけど、求人会社に頼んでまで募集するほどではない」という状態の場合に、空求人となりやすいのです。

これは出版社が常にマンガの持ち込みを募集しているのと、同じものでしょう。

しかし、出版社の編集者も暇ではありませんし、多くの持ち込み作品を見てきているわけですので、1ページ目だけを見て「これはダメだ」と判断することはよくあります。

一般企業の選考の場合、履歴書や職務経歴書の送付が、マンガの持ち込みだと考えていただければ、わかりやすいかと思います。

職務経歴書に目を引くような経歴やスキルがあれば、とりあえず面談に呼んで「話だけでも聞いておくか…」と人事は考えます。

ですので、上記のような「人手不足ではないが、優秀な人材が応募してくれば採用したい」と考えている企業は、とりあえず求人を出しておくだけ得なのです。

こうして考えていけば「企業側に採用する気がない」のではなく、単に「採用される見込みがない企業に応募してしまった」だけだと、おわかりいただけるでしょう。

求職者側は「何が何でも採用されたい!」と焦っているでしょうが、企業側は「別に無理に採用する必要はない」と思っているので、そのあたりの温度差が「空求人ではないか…?」と疑わせる原因でしょう。

企業側の手違いやミスは十分ありえる

まともに企業で働いたことのある人であれば「細かいミスについては、直接相手と話して確認した方が早い」と考えます。

また、企業の採用や求人出稿は、いくつかの部署や複数の人間、場合によっては他の会社も関わっているので、時間差や手違いも十分起こりえます。

ですので、何らかの手違いで求人を取り下げることを忘れていたり、あるいは連絡が送れて採用が決まっているのに面接をせざるを得なくなった…など、いくらでも空求人を疑われてもしょうがない事態は発生し得ます。

そういった企業側の手違いやミスにいちいち怒ったり疑いの目を向けていては、受かる採用も受からなくなります。

空求人なんていう被害妄想をするよりは、心を切り替えて次の求人を見つけたほうが建設的でしょう。

企業側に「採用する気があるかないか」は判断不能

企業側に「採用する気があるか?ないか?」を判断するのは、まず無理です。

仮に採用する気があれば採用されているわけですし、採用する気があっても落とされれば、落とされた人は「本当は採用する気がなかったんだ!」と勝手に思い込みます。

仮にまったく採用する気がない空求人を出している企業があったとしても、企業側がわざわざ「採用する気はなかった」「あれは空求人ですよ」などと言うことは絶対になく、建前上は「採用する気はあります」と言うしかないのですから。

ですので、求職者側からすれば、空求人が本当に存在するのかどうかは、判断不能です。

これは求職者の方にも同じことが言えます。

空求人を本気で信じている人は「受かる気がないのに面接に来ていないか?」と思われている可能性だってあります。

これは恋愛で言えば、いきなり好きな芸能人に結婚を申し込むようなもので、芸能人はあなたのことをまったく知らないので、結婚を申し込まれても戸惑うしかないでしょう。

ですが、芸能人はファンを失いたくはないし、口コミや評判も気にしますので、建前上は「気持ちはうれしいんですけど…」と断るに決まってます。

「空求人」を気にしてもしょうがない

以上のように、企業側の事情を踏まえておけば「空求人だと言われているもの」の正体は、明らかになってきます。

冷静に考えていけば、空求人の可能性を考えるだけ、まったくの無駄です。

空求人であろうがなかろうが、落とされた時点で「諦めるしかない」のですから。

恋愛で言えば、勝手に「あいつは気がある」と思い込み、告って振られてしまった相手に「いや、口ではああ言っているけど、自分のことが好きなんだ」と都合よく受け取って、ストーカーと化す人みたいなものです。

そんな妄想に時間をかけるのであれば、もっと建設的に「どうすれば受かりやすい企業が見つかるのだろうか?」「自分の転職活動方針が間違っていないか?」と考えて、次の面接で採用される前向きな考え方をしましょう。

また、もし仮に空求人なんていうバカで無駄なことをする企業があった場合、むしろ「落とされてラッキー」とも言えます。

もし、あなたがそう思えないのであれば、それは「せっかく時間かけて応募したのに落とされてしまって、時間が無駄になってムカつく!」と、余裕がなくなっている証拠です。

就職・転職活動で不採用が続くと不安でイライラしてくる気持ちはわかりますが、一度落ち着いて冷静に考えて、切り替えていきましょう。

わざわざ可能性の低い空求人を疑っているようでは、次の求人の応募や面接にまで悪影響を与えてしまいかねません。

空求人を避けたいなら素直に転職エージェントを活用しておこう

どうしても空求人を避けて効率よく採用される求人を見つけておきたいのであれば、素直に転職エージェントを使っておきましょう。

転職エージェントとは、プロのアドバイザーに転職の相談やサポートを頼めるサービスのことで、無料で利用できます。

転職エージェントはビジネスの仕組み上、空求人が必然的に少なくなる効率的な運営がされています。

転職エージェントに空求人が少ない理由

  • エージェント側は「採用されやすい求人」を優先的に紹介してくれるから(ビジネス上の利益効率のため)
  • エージェント側が企業側に営業訪問しているので、採用に積極的な企業を優先的に紹介してくれる
  • 企業はエージェントに手数料を払って利用しているので、採用に関して消極的な企業は利用しない
  • 最新の求人や自分の経歴に合わせた求人を紹介してくれるので、ハローワークの空求人のような求人はエージェント側が弾いてくれている

また、転職エージェントでは「非公開求人」という、決して表で出回っていない求人も紹介してもらえるので、適正があれば意外な優良企業を紹介してもらえるチャンスでもあります。

記事内でもお伝えした通り、企業側も「採用の方法をよくわかっていない…」ということは珍しくありませんが、そういう企業でも転職エージェントを通すことで、採用見込みの高い人材に優先して求人を届けることが出来るわけです。

空求人の存在を疑っている方や、空求人らしき求人に応募して一向に採用されない方は、素直に転職エージェントにお世話になり、効率よく転職活動を進めましょう。

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