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【宮内庁で働く】宮内庁職員になるには?実は多い皇室に関する仕事一覧。

突然ですが「宮内庁職員になりたい」と思ったことはありませんか?

もしそうなら目の付け所がいい証拠です。

しかし宮内庁職員になるためには、高い専門知識を持っていたり厳しい選考基準をクリアする必要があります。

また、よくあるウワサとして「生まれが良くないと宮内庁には入職できない」という話もあります。

それは本当なのでしょうか?

宮内庁への転職を考える方の様々な疑問に対し、答えていきます。

読み終わる頃には、宮内庁職員になるための具体的なステップや必要な資格・経験についての知識が得られることでしょう。

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宮内庁の仕事は何があるの?

宮内庁の仕事は、

  • 公務員として働く宮内庁職員や皇宮護衛官
  • 専門職として宮内庁内の仕事を請け負う内廷職員や御用掛など

に分かれます。

宮内庁職員は宮内庁管轄、皇宮護衛官は警察庁管轄となります。

それに対し、宮内庁から任命される御用掛は非常勤の公務員扱いとなり、宮内庁外で専門知識やスキルを磨いて任命を受ける必要があります。

宮内庁職員

宮内庁の一般業務から、儀式に関する事務、天皇皇族のお世話など、幅広い範囲の仕事を行うのが「宮内庁職員」です。

宮内庁には、独特の考えとして根づいている「オモテ」と「オク」と呼ばれる概念が存在します。

秘書課や総務課など、仕事の内容が明らかで一般職に近しい仕事をを「オモテ」と呼びます。

一方で、天皇家の直接のお世話をする侍従職や東宮職などは「オク」と呼ばれます。

宮内庁職員の数は約1000人で、以下のような仕事に分類されることとなります。

  • 1 特別職 70人
    • (1)国家公務員法で規定するもの宮内庁長官,侍従長,東宮大夫,式部官長,侍従次長
    • (2)人事院規則で規定するもの宮内庁長官秘書官,宮務主管,皇室医務主管,侍従,女官長,女官,侍医長,侍医,東宮侍従長,東宮侍従,東宮女官長,東宮女官,東宮侍医長,東宮侍医,宮務官,侍女長
  • 2 一般職 1003人
    • 宮内庁次長以下の内閣府事務官,内閣府技官など

出典:宮内庁の中の宮内庁についての中の職員

内部の仕事を見ると、

A.長官官房…皇室経済、宮内庁の会計、人事、報道などに関する全般的な事務を担当。宮内庁の「おもて」といわれる。
職員は各省庁からの出向者が多い。
B.侍従職…天皇の側近職。御璽(天皇の公印)・国璽(国の公印)を保管する。
C.東宮職…皇太子一家の速筋
D.式部職…宮中儀式、雅楽・洋楽、鴨場接待、外交などを担当。
雅楽担当の楽師をはじめとして、その伝統色の強うさから世襲が多い。長良川の鵜飼漁法
の保護も行っている。
E.書陵部…皇室の蔵書や公文書の管理・編修、ならびに皇族の墓所管理を担当。
編修は、少人数の修補師が手作業で行うが、その完遂には数百年を要するという。
F.管理部…皇室の生活全般の管理を担当。
工務課(電気・ガス・水道担当)、庭園課(宮中の庭木の手入れ担当。文化財級の祭宮の盆栽を扱う)・大膳課(料理担当。皇室の日常食から宮中晩餐会まで)・車馬課(乗用車・馬車担当。古式馬術伝承も行う。運転手、馬調教師、獣医ほか)など。

いずれも公務員としての色合いが強く、一般業務を行う「オモテ」と、天皇皇族の世話や文化財保護などを行う「オク」に分かれると知っておくいいでしょう。

内廷職員

皇室が私的に雇用している職員を「内廷職員」と呼びます。

皇室祭祀を担う神職である「掌典(しょうてん)」「内掌典」、その掌典や内掌典に仕える「仕女」が内廷職員に分類されます。

掌典は神職、内掌典は巫女に相当します。

また、皇居内の私的施設(生物学研究や御用蚕所)の職員も内廷職員にあたります。

公務員に該当するかどうかは雇用契約内容にもよりますが、天皇家直属の私的職員になるため、宮内庁職員とは別の予算枠で採用されることには違いありません。

御用掛

「御用掛」は、皇室・宮内庁に専門的な立場から助言したり、補佐したりする仕事です。

学問の進講では、和歌や語学など様々な分野の権威が担当することになります。

非常勤の国家公務員となり、本業と兼任する者も多いです。

皇宮護衛官

皇宮護衛官とは、皇宮警察本部に所属する特別司法警察職員で、主に天皇・皇族の護衛、皇居、御所、御用邸などの警衛を担当する仕事です。

侍医

天皇家や皇族の健康を守る医師を「侍医」と呼びます。

侍医は受け持つ天皇家の専属で医療を担当します。

宮内庁の内部部局では侍住職の職員として皇室を担当し、熟練した非常に高い技術が求められることになります。

宮内庁病院は内科、外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、歯科、放射線科の8科目の診療を行う国立病院。

皇居内にあり、皇族の他、宮内庁や皇宮警察の職員、紹介された人のみ利用可。

宮内庁で働くには?

宮内庁で働くとしたら、主に以下の4つのキャリア方針になります。

  • 国家公務員採用試験に合格して正式な宮内庁職員として採用される
  • 非常勤職員として採用される
  • 皇宮護衛官として採用される
  • 専門職として経歴を積み内廷職員や御用掛として勤める

宮内庁職員になるには?

正攻法で宮内庁で働くには、公務員として宮内庁に採用されるのが一番の近道だと言えます。

宮内庁内の職員採用のページで定期的に募集が出ているため、こまめにチェックしておくといいでしょう。

一般職相当の宮内庁職員として採用されるには国家公務員採用試験に合格する必要がありますが、非常勤で勤務する場合は特別な資格が必要ないこともあるため、未経験者でもチャンスはゼロではありません。

参考:https://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/saiyo/saiyo.html

皇宮護衛官になるには?

皇宮護衛官になるには、人事院が行なう皇宮護衛官採用試験(大卒程度試験・高卒程度試験)に合格した上で、採用される必要があります。

採用後、皇宮巡査に任命され、まず東京の皇居内にある皇宮警察学校に入学する必要があります。

大卒者6ヶ月間、それ以外の人は10ヶ月間の訓練と初任教養を受け、さらに約3ヶ月間の実習後、再び皇宮警察学校入校して2ヶ月間の初任補修科を経て配属が決定します。

大卒程度試験の受験資格は、21歳以上30歳未満の者、または21歳未満で大学・短大・高等専門学校を卒業した者、あるいは受験年度に卒業見込みの者、並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者。

高卒程度試験は、高校・中学校卒業した日の翌日から起算して5年を経過しない者、あるいは受験年度に卒業見込みの者、並びに人事院が同等の資格があると認める者。武道有段者の採用枠もあります。

内廷職員や御用掛になるには?

内廷職員や御用掛になるための明確な条件はありませんが、各分野の高い教養や専門性、皇室につながる人脈がなければ任命されるのは難しいと言えます。

内廷職員であれば、神職としての経歴を歩む必要があるため、皇室と縁の深い神社で働くことが入口となるでしょう。

御用掛の場合、和歌などの伝統文化に対する深い教養が必要なため、大学教授などの研究・教育分野で専門性を極めるキャリアを歩むといいかもしれません。

いずれにしても、高い専門性や教養を身につけた上で、なおかつ宮内庁や皇族関係者から任命される人脈や信頼が不可欠なため、狙って内廷職員や御用掛になるのは運に頼らざるを得ない要素も多いと言えます。

宮内庁で働くために必要な資格やスキル

宮内庁職員や皇宮護衛官として働く場合、国家公務員試験に合格する必要があります。

宮内庁職員の場合は「一般職試験」、皇宮護衛官の場合は「専門試験」に合格する必要があり、試験を受けるにも学歴や年齢の規定がある点には注意です。

参考:https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/top_siken.html

一方で、宮内庁から募集されている非常勤職員としてであれば、高卒相当の学歴から未経験でも採用されることもあるため、タイミングさえ合えば働ける可能性もあります。

Q5 経歴・職歴で優遇されることはありますか?
「特にありません」

Q6 出世コースはありますか?
「特にありません」

出典:これだけ優しくて親切な組織はない…宮内庁職員の特徴を明かす

また、宮内庁勤務に関してささやかれるウワサに「家柄が良くないと採用されない」「身辺調査が入る」などの話もありますが、近年では出自を問わない事務的な採用が増えているとの声もあり、日本国籍でさえあれば気にする必要はないでしょう。

強いて言えば、内廷職員や御用掛として宮内庁から任命される際には、代々皇族との縁のある生まれの方が、専門教養を修得したり人脈形成がしやすいという点で、結果的に家柄のよい人物の採用が目立つ側面はあるかもしれません。

宮内庁で働くのに向いてる人は?

・日本の伝統文化に強い興味・関心のある人
・人に尽くすのが好きで忠誠心が強い
・革新よりは保守的
・競争意識や野心が低い
・やさしい性格で感受性に優れる

宮内庁内には独自の文化や役職・業務内容が多く、日本の伝統文化や皇族に関する知識を身につけていく必要があります。

そのため、皇族および日本への伝統に対する深い興味や関心、洞察や経緯がある方が長く続けられる可能性は高いと言えます。

また、皇族に仕える職である以上、皇族および国に対する高い忠誠心や義理堅さがある方が適性は高いと言えます。何かに尽くすことに生きがいを感じるのであれば、宮内庁に関わる仕事を選ぶ価値はあることでしょう。

公務員全体に言えますが、革新的であるよりは保守的で日々の雑務をこなすことが得意方が実務面での適性は高いと言えます。逆に、仕事で革新的な改革を求めるような人にとっては、宮内庁職員や皇宮護衛官のような公務は退屈に感じるかもしれません。

宮内庁勤務では出世に対する野心や競争心はかえって邪魔になることも考えられます。そのため、競争意識が求められるビジネス寄りの職業に苦手意識がある人は、宮内庁のような伝統を重んじる仕事は天職になる可能性があるかもしれません。

最後に、宮内庁内の職員採用にも明記されている通り「感受性の強さ(=やさしさ)」も、宮内庁で勤める上では欠かせない性格的要素だと言えます。

宮内庁としては,皇室と国民との間にあって,常にこうした皇室のご活動が滞りなく進められるよう,社会の動き・人々の心に対する洞察力と感受性,日本の歴史・伝統への強い関心と深い理解を持ち,個々の事務実施における新鮮な発想と細かい配慮を心がける積極性を身につけた人材を求めています。
出典:職員採用 – 宮内庁

仮に読者が何らかの形で宮内庁関連の仕事に応募するとしたら、皇室や国民に関しての深い洞察力や感受性を感じさせるエピソードや経歴を交えた志望動機を用意しておくことで、人事選考に受かる可能性を高められることでしょう。

宮内庁と関連性の高い仕事は?

最後に宮内庁と関連性の高い仕事を紹介していきます。

公務員として宮内庁職員になるには、国家公務員採用試験に合格する必要があり、年齢制限もあるため、難易度は高めです。

そのため、宮内庁へ就職・転職しようと考えていても、他の仕事も候補に入れておいた方が選択肢が広がることは言うまでもありません。

公務員全般

宮内庁職員や皇宮護衛官は公務員となります。

そのため、宮内庁職員を目指すのであれば、国家公務員・地方公務員も選択肢として考えておくといいでしょう。

皇宮護衛官を目指す場合、採用試験が皇宮護衛官専門の試験となるため、試験に落ちた際に融通が利かないデメリットがありますが、勉強内容の応用ができるという意味ではその他の公務員も選択肢に入れておくのもありかもしれません。

神職

皇族が私的に雇う内廷職員は神職でもあります。

そのため、神職として神社や自社で働き経験を積むことが大事になります。

神職には「神主」「巫女」「僧侶」などと呼ばれる仕事があり、普段は神社やお寺で働きます。

伝統職人

宮内庁と関わりのある伝統工芸に関わる職人を目指すのもありでしょう。

神社の建設に関わる「宮大工」、神社に関わる衣装や道具を作る「神祇調度装束職人」であれば、神職絡みで宮内庁との仕事にも関われるかもしれません。

また「宮内庁御用達」という言葉もある通り、宮内庁に指名されて納品する職人職や業者も存在します。

皇室と縁のある研究職/専門職

宮内庁に専門的な立場からアドバイスしたり補佐する御用掛は、普段から研究職・専門職として働いている人が多いです。

そのため、宮内庁と縁のある分野で研究職・専門職として働くのもありでしょう。

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