ニートが正社員になるのは、世間が思っている以上に簡単です。
ぶっちゃけた話、採用してもらえるまで片っ端から応募すればいいだけの話ですからね。
ただし、今まで挫折や失敗経験のあるニートにいきなりそれをさせようとするのは、酷な話というものです。
ニートが正社員として社会復帰するには”心構え”が死ぬほど大事です。「マインド」「心がけ」とも言いかえられますね。
よく「行動しろ!」と言っている人間がいますが、それはバカの言うことなので、気にしなくてもOKです。
実際、世の部下を持つ上司なんかは、部下が思ってくれるように働いてくれずに悩んでいますが「これをやれ!」「自分で考えて動け」と言ってみたところで、人の心はまったく動かないのです。
それと同じで、ニートに「働け」「行動しろ」と言ってみても、まったく心に響かないわけです。
それも踏まえて言っておきましょう。
あなた自身を動かせるのは、あなた自身の意志だけです。
あなた自信を動かすのは、親や友人や社会人、あるいは成功者や有名人などの名言などではありません。誰かがきっかけを与えてくれることはあっても、最初の一歩は自分自身で踏み出さなければなりません。
ニートの「最初の一歩」は死ぬほど重い
日本では、学歴重視のエスカレーター式採用社会です。
学校卒業して就職して働いていれば、誰かに決められたレールに従っておくだけで社会人として成長していけます。
しかし、このレールから一旦外れてしまうと、たちまち社会復帰が難しくなります。
仕事を指示してくれる上司も、地位や立場などの責任も、すべてなくなってしまいますからね。
あなたを動かしてくれる存在は、なくなってしまうわけです。
貯金がなければ嫌でも動かなければなりませんが、そうでなければなおさら働く理由もなくなります。
コネや人脈などで仕事を紹介してくれる人がいるような、人間関係に恵まれている人であればチャンスはあるかもしれませんが、そうでなければ社会的には”孤立”してしまいます。
もし、あなたがニートでそのような環境にいるのであれば「最初の一歩」は死ぬほど重いことを意識しておきましょう。
誰も助けてくれない。
どの道を歩めばいいかもわからない。
希望も見えない。
周りや社会から、どんどん取り残されていく。
一度道を外れたニートでしか、味わえない経験です。
だからこそ、自分の今までの経験を大事にするべきですね。
すべてを「ゼロ」にしよう
ニートが正社員になるためには、一度すべてを「ゼロ」にして考えるべきです。
大人というものはしょうもない生き物で、自分勝手に常識や先入観にとらわれています。
「一度、レールから外れると先はない」
「正社員として働き続けなければ、負け犬」
「働かざる者食うべからず」
「ニートは怠けているだけ」
「正社員はエライ!」
あなたの中にも、こういった先入観や常識が、無意識のうちに侵入しているはずです。
あなたが”行動しない理由”にも、それは現れているはずでしょう。
「自分にはアピールできる職務経歴がないから」
「社会人経験がなく、同年代の人材より劣るから」
「自分には積み上げた実績や資格・技術もないから」
「今まで大した苦労も努力もしてきていないから」
こういった”行動しない理由”というのは、実はあなた自身の感情や考えではありません。
「他人にこう思われるから」「社会にこう思われるから」という、他人の目を恐れる心から生まれるのです。
”事実”を極めてドライに認識しよう
言ってしまえば、あなたが”行動できない理由”というのは、思い込みでしかないわけです。
ニートが行動できない理由は、単純に自分の経験や失敗を”事実”だけでなく、先入観や常識などにあてはめて考えているわけです。
早い話、別にニートで生活に困らないから一定期間仕事をしていなかったことは、ただの”事実”でしかありません。
そこに、良いも悪いも、怠けているも頑張っているも、存在しません。
勝手に「悪い」「怠けている」と決めつけている人間がいるだけの話です。
別に犯罪行為でもないのですから、ニートとして過ごした期間は「私が選んだ選択肢だ!」と堂々としておけばいいだけですからね。
面接とて、同じことが言えます。
「なぜ、数年間働かなかったのですか?」
「働く理由も動機もなかった」
「やりたいこともなかったので、ニートとしてやりたいことを探していた」
別にこれだけで、OKですからね。
これで不採用にしてくるような会社は、その程度の会社です。ニートが採用されたところで、働き甲斐もない仕事しか待っていないので、むしろ落とされたほうがマシです。
逆に新卒生の面接アピールのように、
「御社の理念に惹かれて~」
「資格を勉強中で~」
「家族の介護が必要で働く余裕が~」
…なんて、薄っぺらいアリバイのような志望動機の方が「こいつはウソをつく人間だ」と判断されかねませんからね。
ニートが本気で就職を目指すのであれば、いっそ「ニートだけど、なにか?」「ニートを選びたくて選んだんだ!」ぐらい、堂々としておくべきです。
「ニートでも採用したい」という会社は少なくない
世の中には、ニートは問答無用で書類選考を通さない会社も多いです。
まあ、世の人事は”人を見る目がない”ので、学歴や経歴、あるいは実務経験や資格などで判断して人材を選ばないと、ミスマッチ採用が多くなってしまうわけです。
そうしておけば、どんなに会社に合わない人材や、人格に問題がある人材でも、一定以上の仕事は間違いなく行ってくれるからです。
しかし”人を見る目がある”人事や会社ほど、学歴や経歴にとらわれないで、人柄や会社との相性を重視して、人材採用を行います。
レール通りに生きてきた学歴・経歴のある人材よりも、失敗・挫折を経験してきたニートの方が成長性や将来性に期待できるからです。
ニートの方には想像しにくいかもしれませんが、20代の社会人なんて会社側から見ればまだまだ未熟な人間ばかりで、誰を採用しても大して変わりありません。
むしろ、変に学歴や経歴がある人材は、今までの経験則に自信があるばかりに、新しい職場環境に適応しにくいというリスクもあるわけです。
であれば、あえてニートのようなキャリアが評価されない人材を採用して、一から育てたほうが成長性や将来性に期待できるわけです。
働きたくなかったニートに「選ばれた会社」だと考えてみよう
ところで、会社側の企業人事の気持ちを考えてみましょうか。
人事も会社もしょせんは人ですから、面接においては感情的な判断をします。
どの会社も、学歴や経歴だけで人材を評価するような機械ではありません。
仕事の本質は”人”です。
今まで働く意欲もなかったニートが、重い腰あげて面接を受けにいくわけです。
今まで、いくつもの求人票にも、社会人としてのステータスにこだわりもなかったようなニートが「選ばれた会社」です。
ビジネスマナーとか、とってつけたような志望動機とか自己アピールとか、どうでもいいんです。
面接でアピールすることは、ただひとつです。
『今までニートとして働く意欲のなかった私が、心の底から「働いてみたい!」と思える会社だったので、志望しました』
これだけで十分なんです。
人事としても「ニートでも進んで面接を受けてみたくなる素晴らしい会社」と言われれば、人間ですから嫌な思いはしません。
完全に精神論ですが、機械のように冷徹に採用を決め込んでくる会社相手だからこそ、人間性で勝負するべきなのです。
要は、仕事なんて機械相手じゃなくて人間相手にするんだから、ビジネスマナーとか面接アピールとか機械みたいに喋ってねえで、自分の言葉で語れよ!…ちゅう話です。
それで入社できないような会社は、機械のような仕事と人間関係しか待っていないので、落とされるだけクソ企業に入社しなくて良かったと、前向きに考えましょう。
「正社員になることとは何か?」
最後に「正社員になることとは何か?」という、哲学的なことについて少し考えましょう。
ぶっちゃけ、ニートの方は金や生活に困っていないため、働く動機自体は希薄だと思います。
この時点で、すでにニートは有利です。
しょーもなく嫌々働いている社会人は「金のため」「生活のため」だなんて、消極的な理由でしか働いていませんからね。
その程度の意識でしか働いていない社会人よりも、ニートは伸び代がデカイわけです。
「金のため」「生活のため」に働くのなんて、原始人が狩りをしたり、兵隊が敵をぶっ殺すのと大して変わりない、超野蛮な理由です。そういう奴は、金や生活が一定以上なら頑張らなくなるような人材ですからね。
その点、ニートは、働く動機としてはそれ以上のものを抱ける素養がすでに出来上がっているわけです。
企業側がニートを採用したがる理由の本質もそこにあります。
「正社員になることとは何か?」という問いに、答えを見つけ出せるならば、この先仕事選びに困ることはありません。
そして、もし見つけ出せなくても、働きながら考えていけばいいわけです。
「正社員になって、新しい仲間を得る」
「会社を家族だと思って正社員として働く」
「正社員になることで社会貢献」
「正社員で自分の能力を100%以上発揮していきたい」
「どうせ働くなら、将来社長の座を奪い取ってやる!」
「正社員になることとは何か?」を考えて行動していけば、必ずあなたの理想に近い職場にたどり着けます。
ニートという経験バネにして、社会に己の存在を突きつけましょう。
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