ネガティブな退職理由をポジティブな転職理由に替えるための考え方。実は不満がある方が転職成功しやすい!?

転職を考える際、私が最も大事だと考えているのが「自分のネガティブさや不満」を冷静に見つめ直すこと。

ところが、多くの転職情報サイトでは「ポジティブ(前向き)に行こう!」「自分の強みをアピールしよう!」と書いていて、ネガティブになっている人はそこで心が折れてしまいそうですよね。

ですが、安心してください。

転職活動を始める人なんて9割以上が今の職場や仕事に不満を抱えているものです。

ぶっちゃけ、今の職場に不満がない人はまず転職なんて考えもしないからですね。

率直に言って、転職を考えている人の不満や悩みをすっ飛ばして「強みが〜」「ポジティブに〜」だの言っているのは、前提をすっ飛ばしていると言わざる得なく、いかに日本の社会人が「ネガティブなこと言っちゃダメ」と頭ごなしに決めつけているのかがわかることでしょう。

この世に、不満や悩みを抱えていない人や、ネガティブに考えない人間なんていません。

ですので、不満やネガティブな退職理由をきっかけにして、転職活動を始めることは全然OK。

ただし、そこでしっかりと「ネガティブ→ポジティブ」に変換できないと、転職活動で難航するのも確か。

そして、ネガティブな動機や不満や愚痴は「考え方」や「伝え方」一つ変えるだけで、どうとでもなります。

当記事では「職場に不満を抱えているネガティブな方」に向けて、実践的な考え方をご紹介していきたいと思います。

ネガティブな理由から転職を考える人がほとんど

冒頭でお伝えした通り「ネガティブな理由から転職を考えだす」という人は珍しくありません。

そもそも、今の会社に満足している人が転職するはずもないことを思えば、ネガティブな理由で転職を考えることがいかに当たり前かがわかるでしょう。

就職活動ではしつこいぐらいに「前向き」「強み」「明るい人材」などの条件が重要視されますが、それはハッキリ言って大した経歴もない実績もない就活生が、唯一他人と差別化できる要素だからであり、社会人には出来ていない人の方が多いぐらいです。

要は、新社会人なんて「やる気」「明るさ」と一定の学歴があれば、誰でもいいのです。

一方で、転職活動は社会人として現実的な視野や経験が必要となるため、学生の志望動機のようなキレイゴトや理想論だけでは通りません。

むしろ、現実的かつ客観的な「失敗談」「現実的な将来設計」と言った、冷静な自己分析が必要になってきます。

つまり、ネガティブな時期を乗り越えて転職活動を成功させる必要があるのです。

転職活動の場合、今の職場に不満を抱えている人が行うものであるのは、冒頭に述べた通りですが、そもそもが「転職=今の会社を裏切る行為」であることも間違いないので、より一層不安なものとなり、非常にネガティブになりやすい。

そのため、転職活動を成功させるのであれば「己のネガティブさを乗り越えていく」ぐらいに考えた方がいいでしょう。

当サイトの広告提携先である「リクナビNEXT」と「doda」の公式サイト内でも以下のような記述があります。

・「ネガティブな退職理由」を「ポジティブな転職理由」に変換するには?(リクナビNEXTより抜粋)

「前職の退職理由を教えてください」──大半の面接で聞かれる定番質問だ。その際に、会社への不満を正直に話してしまう人が多いのが現状。いくら前職に不満があっても、それをそのまま伝えてしまっては、印象を悪くする恐れがある。企業は、仕事に対する前向きな気持ちを高く評価するからだ。

出典:「ネガティブな退職理由」を「ポジティブな転職理由」に変換するには?|転職ならリクナビNEXT

・ネガティブな退職理由を”前向き”に言い換える方法(dodaより抜粋)

STEP 1では「現状の不満」をリストアップし、STEP 2で「それらの不満が解消されたらどうなるか」を描いてみます。そしてSTEP 3では、「不満が解消されたとしたら、どんな働き方をしたいか」を考えます。そんな理想的な会社や職場は存在しないかもしれません。けれどもそれが、あなたが転職してまで手に入れたい姿であり、転職理由なのです。

出典:<面接>ネガティブな退職理由を“前向き”に言い換える方法 |転職ならdoda(デューダ)

ただ、どちらも企業サイトですので「ネガティブ」に関しては、あまり掘り下げたことは言ってませんので、あまり参考にならないと感じている方も多いことでしょう。

本当にネガティブな理由とは「クソ上司死ね!」「お局うざい!」「上司が無能!」「社内評価がクソ!」など、表に出すのもはばかれる、非常に攻撃的な理由のことです。

退職理由になりやすい”ネガティブな動機”を洗い出そう

仕事の退職理由の大半は”ネガティブな動機”ばかりです。

しかも、大半が「建前の退職理由」で辞めるため、表には出にくいものであり、なかなか気づきにくいものでもあります。

以下の記事では、統計調査などから分析した「みんなの本音」もまとめていますので、気になる方は参考にしておきましょう。

関連:転職理由・退職理由はどこまで許される?みんなの本音と統計から徹底分析!

人間関係が理由での転職

転職で意外と多いのが「人間関係が理由の退職・転職」です。

とくにネットでは、対人関係で悩んでいる人が多いためか、よく目にする理由です。

仕事での人間関係については、理想で言えば「誰とでも上手く付き合える」ですが、ハッキリ言ってそんな人間は存在しません。

人間は平等ではありませんし、時間的制約もあるので対人関係も平等は無理です。

上司は伸びしろのある部下を優遇しますし、部下は信頼できる先輩や上司を頼りにするのが当たり前。

恋人や結婚相手を選ぶのが当たり前のように、本来仕事での人間関係も選んでいいのです。

ただ「ベストパートナー」を選ばなければいけない恋愛・結婚と違い、仕事は別れる相手や嫌いな相手とも折り合いをつけないといけないだけで。

就職・転職でも「コミュニケーション能力が大事」とは言われていますが、逆説的に言えばそれだけ人間関係が上手くいっていない会社が多いということ。

そして、仕事の人間関係を良くするためには「自分が我慢・譲歩すること(ただし、結果的に損をしやすい)」「自分と相性のいい人たちと働くこと(ただし、相性の悪い人は輪に馴染めない)」の二択にしかならず、それ以外は悪い人間関係になりやすい。

そして、多くの仕事や人間関係に対するバランス感覚がない人ほど「他人を攻撃する」「周りと合わせる」「強い人に従っておく」という安易な選択をしがち。

そうなると、職場の人間関係は表面上は上手く行っているように見えても、実際はドロドロとした悪いものになってしまうわけです。

少なからず、職場の人間関係が仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼしていると感じているのであれば、転職を考えておく価値は十分あと言えます。

出世・評価

転職理由の王道とも言えるのが「社内評価・出世」に関する不満。

社内評価や出世に関しては、非常に複雑な原因が絡み合いますし、中には「運が悪かった」としか言えないケースもあります。

関連:「係長にすらなれない…」場合のキャリアプラン戦略。係長になるためには?

さらに根が深い悩みであれば「他人を蹴落とす人」「えこひいき」「上司の気分」など、仕事の能力とは関係ない人間関係の部分も出世や評価には関わってくるから困りもの。

関連:仕事の腹黒い人間関係と人間心理。「出世争い」「競争社会」の因縁に巻き込まれた場合の対処法とは?

この場合、自分が評価されない理由をしっかりと洗い出して、正当評価してくれそうな転職先を見つけ出すのが、自分のためでしょう。

待遇・給料

これまた退職理由の王道とも言える「待遇・給料」の不満も、しっかりと転職する際に考えておきたい理由です。

待遇・給料が退職理由の場合、慎重に以下のことを転職活動で把握しておきたいです。

  • 他の転職先と比べてどうなのか?
  • 転職すれば待遇は改善されるのか?
  • 現実的に転職すれば給料は上がるのか?

とくに転職業界でよく言われている「市場価値=自分の適性年収」は知っておきたいですが、的確な数字を知っておくためには、業界分析や求人情報の精査など、かなりの時間が必要となる点は注意。

また、日本の人材サービス会社の広告求人は、やや高めの平均年収を提示してくる傾向があるため、まずは転職エージェントなどを活用し、実際に紹介してもらえる求人の年収を参考にしておくべきです。

待遇については、求人情報だけをうのみにせず、かと言ってネットの口コミやブラック企業の情報も参考にしすぎてはいけません。

事前に面接で待遇の実情を確認しておき、自分の要望をしっかりと通し、待遇と給料のバランスのいい転職先を見つけることが大事です。

とくに働き方改革法案の「裁量労働制」で、法の抜け穴を悪用すればブラックな働き方も違法にならないというリスクが出ています。

労働者側も自分を守るために「会社の言いなりにならないための自衛策」を考えておくとともに、そもそもが「無茶な労働環境で働かせない会社」を選ぶことを意識しておく必要があるでしょう。

適性

転職を考える際に、とくに最近の若手に多いのが「向いている・向いていない」という”適性”ですね。

これはそもそも、日本の教育課程が職業適性に関して非合理的なので、学生時代の将来設計と現実の仕事が合わないことは十分にありえる事態です。

ただし、向き・不向きといった適性はしばらく働かなければわからないケースも多く、適性だけを理由に退職するのは得策とは言えないでしょう。

ですので「アセスメントツール」などで自己理解を深めるのはもちろん、転職活動で他の業種や職種の実情も知っておくことが大事です。

関連:自己分析・性格診断に有効な「アセスメントツール」一覧。自己理解を高めるために有効な使い方とは?

逆に一番してはいけないパターンが「他人の成功自慢を参考にする」というパターンですね。

とくに社会人の仕事観やドキュメンタリーは「良い面」ばかりが紹介されがちですので、参考にするのであれば「悪い面」「仕事でしている苦労」と言った面を見たほうがいいでしょう。

「隣の芝生は青く見える」ということわざもある通り、自分と違う環境や仕事はうらやましく見えがちですので、他人に流されないことも大事です。

「自己実現」と「世間体」「社会評価」のギャップ

転職活動の動機として、最近の若者に多いのが「自分のしたいことと世間や周りから求められることがまったく一致していない」という、歪んだ状態に耐えられないケースです。

これはそこまで珍しくないケースであり、たとえば「就活生の大企業・公務員人気」などもその一例でしょう。

つまり、親の願望や世間体、あるいはブランド志向など「周りの評価」のために、自分の将来を決めてしまった場合に起こるケースです。

俗っぽく言うと「自分を押し殺して生きてきた」というタイプですね。

当然ながら「周りから評価を得たい」という動機だけで仕事が続けられるほど、人間は強くはありません。

なぜなら、自分が本当にしたいことではなく、その分覚悟や思い入れも他とは違うから。

これは大学生にも「とりあえず大学行っておけば将来どうにかなる」と考えているタイプが一定数いることからしても珍しくはない心理で、高学歴ニートになってしまう人もいるぐらいです。

この場合、自分の動機や欲求自体が抑圧されており、建前だけは上手くなっている人が多いので、荒療治として「本音を大切にする」という方針で転職活動したほうがいいでしょう。

大人なら「建前」は大事ですが、たまには「本音」も見せなければ苦しくなるということです。

世間体や周りの評価は一度切り離した上で「自分が一番実現したいこと」と向き合ってみましょう。

関連:仕事を辞めて転職するのがもったいないと感じてしまう人の心理を解説。なぜ安定志向ほど「もったいない」と思ってしまうのか?

「反省→改善」のプロセスを大事にしておこう

ネガティブな退職理由をポジティブな転職理由に転換するためには「反省→改善」のプロセスを踏む必要があります。

具体的には「今の職場の不満も、すべて自分の”非”として受け入れる」ことが重要になるのです。

逆に「今の職場が悪い」「上司や経営者が悪い」という考え方をしていては「他力本願」「責任転嫁」として、ネガティブな退職理由から抜け出せません。

関連:人のせいにして仕事辞めるのはあり?なし?大人の本音と建前を使い分けることがコツ!

ですが、一見「自分は悪くない、会社や社会が悪い」と思えるような退職理由でも、掘り下げてみると「いや、自分にも非がある」と思える要素は見つかってくるのです。

  • 職場の人間関係が悪い→付き合い方を工夫したか?事前に職場の雰囲気などを体験するためにインターンシップに参加したか?…など。
  • 出世・評価につながらない→会社の社風や評価基準を事前に調べたか?実力主義の会社と権力主義の会社だと、求められる能力も変わってくる
  • 給料・待遇が悪い→就活時にしっかりと年収・待遇を調べたか?
  • 適性→「向いていない」と感じて辞めるか迷って続けてみたが、やり甲斐を見いだせなかった。
  • 自己実現→学生時代から社員時代まで「建前」ばかりで生きてきて、自分の本当に挑戦してみたいことを抑圧してきた。

以上のように、あくまでネガティブな理由もすべて「自分の反省点だ」と受け入れることで、少なからず「他人のせい」「会社や上司のせい」という被害者意識から抜け出すことが出来ます。

ただ、以上の反省点を掘り下げてみるわかりますが「改善に向けて何をしたか?」については、一社員ではどうしようもないレベルの問題も多いです。

たとえば、給料や待遇が悪いからと言って「なんでストライキしなかったの?」「君が先陣に立って労働組合結束すればよかったんじゃないの?」とツッコんでくる人事はまずいません。

以上のようなことを行った上で「今の職場の不満が改善されない」となれば、少なからず転職活動においては「やるべきことはやってみたが、どうにもならなかった」と説明可能になります。

また、未経験職への転職が可能な20代のうちであれば「そもそも就職活動のやり方が間違っていた」「自分の見通しが甘かった」という、就職活動失敗という反省点を踏まえた上での転職活動だとアピールしておけば、前向きに受け入れられやすくなりやすいでしょう。

つまり「ネガティブな理由の責任を”反省”に換える」→「今の職場でどうにもならない要素を転職先に求める」ことこそが、転職活動の説得性や必要性を生み出すプロセスとなるのです。

ポジティブな志望動機に変換するには?

以上のようにしっかりと「反省→改善」というプロセスさえ踏めば、ネガティブな理由は必然的にポジティブな志望動機へと変換されます。

ポジティブなことを言おう」と考えるよりも「ネガティブな面をポジティブに見せよう」と考えた方が、変に心にもない薄っぺらいことを言うよりも、かえって説得力も増す結果になるわけです。

以下に、より具体的な「転職活動でのネガティブの使い方」を紹介しておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

「ネガティブな自分」はさらけ出しておく方がいい

転職の面接の際には、ある程度「ネガティブな退職理由」は戦略的にさらけ出しておくべきでしょう。

なぜなら、自分のネガティブさや欠点をさらけ出せる人間は、それだけでプラスに評価されやすいから。

社会人経験のある人事が、まさか「この人間は欠点のない完璧な人材だ」と思うわけもありません。

面接では「欠点探し」「粗探し」をしているのですから、ならばいっそこちらから欠点と粗を開示してしまったほうが気持ちも楽になるというものです。

人材会社マイナビでは「減点方式だから絶対に欠点を見せるな」という書き方が目立ちますが、面接はテストではなく心理戦(交渉・駆け引き)ですので、学校のテストレベルで考えるのはナンセンスでしょう。

参照リンク:転職の面接で退職理由をポジティブに伝える方法 | マイナビクリエイター

スポーツなどを見ているとわかりますが、ミスしたり試合で負けても「今回は〇〇が足りていなかった。次につなげたい」と潔く記者会見で非を認めている人は、評価されやすいですよね。

逆に一番めんどくさいのが「自分は完璧だ」「自分はこんなに出来る」と言っておきながら、いざ仕事を任せるとアレコレ言い訳をしてやらない、あるいはまったく出来ないタイプです。

これは前持って「自分にはこういう欠点がある」「自分はこういう部分にストレスを感じやすい」と素直に認めず、不満を口にせずにキレイゴトばかり言うから起こるすれ違いです。

関連:自分の意見・主張を言わない人は仕事をする上では”めんどくさい”だけ。その理由を教える

テレビで言えば「不正しているのに言い訳ばかりの経営者」や「責任転嫁ばかりで逃げようとしている権力者」ですね。

恋愛で言えば「見た目やスペックはいいのに中身のない人」「言動や口説き文句は素晴らしいのに、行動が伴わない人」。

基本的に、日本の企業は「自分たちの都合の悪いところは見せない」という風潮がありますが、転職するのであれば予め「自分はこういう欠点がある」と手の内をさらしておいたほうが、相手に余計な期待をさせずに済むので、現実的な判断の求められる転職活動では非常に有効な手段です。

…少なからず、互いに「こんなはずじゃなかった」「聞いた話と違う!」と入社後にすれ違いが起こるリスクは減らせます。

ネガティブな弱みとポジティブな強みをトレードオフ

社会人経験が一定以上あるとわかりますが、人には「得手不得手」「強み・弱み」が存在し、人事もそれは経験則的に理解しています。

つまり、人事が本当に知りたいのは「ネガティブな面とポジティブな面どちらとも」なわけです。

そのため、欠点についてはさらりと強みの前に踏み台としてアピールしておくことが有効でしょう。

たとえば、人間関係の悪い職場が理由で辞める場合は、以下の志望動機でも構わないでしょう。

ネガティブの動機を”成長性”に替えるアピール例

「職場の人間関係が殺伐としており、とくに上司と相性が悪かったので転職を考えております。私は根回しやご機嫌取りよりも、仕事の成果や実力で認められたいと考えているので、とにかく仕事で成果を出すことにのみ集中しました。しかし、その成果も横取りされるような形となり不満を抱え、転職活動を決意しました」

この例では「職場の人間関係が悪い」とは口にしているものの、仕事での改善に活かされているので心証はそこまで悪くないでしょう。

ただ、上記のアピール例は「職場の人間関係を大事にする」「仕事の成果よりも”和”が大事」と考える人事であれば「この人、性格面で入社させても大丈夫か?」と警戒されるので、以下のような回答例も用意しておくといいでしょう。

Q「職場の人間関係が殺伐としていると言いましたが、何か改善はされましたか?」

A「職場の社風が”業務上無駄なことはしゃべるな”という方針だったので、それに従ったまでです。もちろん、飲み会などでの交流を持つようには努めました。また、上司からの要求を知るべく何度も相談を持ちかけましたが、聞く耳を持ってくれませんでした」

Q「御社でも上手くやっていける自信はありますか?」

A「あります。前の職場の殺伐とした雰囲気でなく、上司もしっかりと相談を聞いてくれる方であれば、より私の仕事上のパフォーマンスは発揮できると自負しております。そこでお尋ねしたいのですが、私の配属される職場の人間関係はどのような性質を持つのでしょうか?入社後の円滑な対人関係構築のためにも、参考にさせていただきます」

中には「そこま答えるか?」と思われる方もいるでしょうが、転職においてはこれぐらいの”攻めの姿勢”は見せておいても損はないでしょう。

上記の回答例は、質問に答えているように見えて、実際は自己アピールと共に転職先への要求も兼ねている回答をしています。

転職者側から「業務上無駄なことをしゃべるなという社風」「相談を聞かない上司」願い下げした上に「転職後の人間関係構築」も視野に入れているとアピールしているわけです。

転職先の企業としても「配属先に〇〇は部下とよく相談する人物だ」「我が社は積極的に業務中にコミュニケーションをとる社風だ」と自負しておけば、かえってニーズがマッチする可能性も高くなります。

少なからず「なんでも言うこと聞きます!」「どんな人間とも上手くやれます!」とポジティブに自己アピールするよりは、自分のネガティブな面や反省点を効果的に使ったほうが転職先選びも間違いないでしょう。

ネガティブな自分を受け入れることで”成長性”を感じさせる

また、社会人になるとわかりますが「自分の非を素直に認められない=反省できない人」は多いですので、ネガティブな自分をあえてさらけ出しておき”成長性”を感じさせるアピールも有効でしょう。

これはさほど難しくなく「仕事での失敗→どう克服したか?」をやや大げさにアピールするだけでOKです。

「職場の不満」を客観的に評価してみる

ネガティブな退職理由を「責任転嫁」「被害者意識」と思わせないためには、いっそどこまでも客観的に評価し、公平かつ俯瞰的に評価してみるのありでしょう。

これは将来、管理職や人事としてのキャリアを考えている場合、ありえなくはない選択肢だと言えます。

職場の人間関係が悪かった→上司が感情的なタイプで、職場が殺伐としています。私としては上司の機嫌を見計らいながら上手く職場の人間関係を取り持とうとしたのですが、どうにも他の同僚と上司の確執がありまして…。いつも損な役割をさせられるハメになり、いい加減耐えかねていたので転職活動中です。

出世・評価に関して→私の会社は昇給や社内評価に関して一切明確な基準がありませんでした。また、経営者の身内があからさまに能力とは関係ないところで優遇されており、そのことに強い募りを感じていました。これに関して社長に掛け合ってみたところ、終始「そんなことはない」「経営に口を出すな」と言われ、社員として大事にされていないことを痛感したので、この度転職中です。

ここで重要なのは「批判はしてはいけない」ということです。

当然ながら、社員の立場で経営にアレコレ口を出すのは生意気と思われかねないわけですが、アピールの仕方次第では「この人は経営者目線も持っている人材だ」と思わせることが可能なのです。

会社も人事も根はワガママなので「経営にアレコレ口を出さないものの、経営者目線で働ける人材が欲しい」と考えています。

…であれば、いっそ転職活動段階で「私は経営目線も持っている」と暗にアピールしておくのもありでしょう。

ここで上手く人事の心に刺さり、将来の管理職・役員候補として期待されれば、願ったり叶ったりです。

不満やネガティブさを前向きに受け入れることこそ、転職成功に一歩

私がネットの転職情報や人生観について読んでて思うのは、あまりにネガティブとポジティブの差が極端すぎるということです。

また、日本には「周りに合わせる文化」がありますので、周りがネガティブならネガティブ、あるいはポジティブなムードならポジティブでなければいけないような決まりがあるように感じます。

例えば「仕事を辞めたい」という悩みについても「今すぐ辞めてOK」「いや、続けるべき」と、どちらか片方の意見ばかりが目についてしまい「中間地点」が存在しないことに、ネット情報の危うさがあるわけです。

これは転職活動についても同じことで、転職成功した人は「転職して良かった」とポジティブなことしか言わなくなり、逆に失敗した人は「不満のある奴は何やってもダメ」と悲観的になります。

しかし、本当に転職活動を成功させたいのであれば、そういった極端な意見をうのみにせず、ネガティブさもポジティブさもすべて受け入れ、自分の成長の糧にすることこそ、本当に必要なことなのです。

今回紹介したのも、表面的な「ネガティブ→ポジティブ」の言い換え方ではなく、根本的な考え方を変えるためのヒントです。

根本的な不満やネガティブさを「反省→改善」できなければ、どれだけとってつけた「ポジティブな志望動機」を話してみても、心の問題は転職しても解決できません。

逆に考え方を変えることが出来れば、転職後にも仕事が上手くいくでしょうし、あるいは転職活動中に「今の職場でもうちょっと頑張ってみるか」と気づくかもしれません。

もし、ネガティブな理由や不満が原因で転職を考えているのでしたら、一度冷静かつ客観的に自分を見つめ直し、少しずつポジティブな志望動機に変えていきましょう。