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音楽業界は衰退産業でオワコン?音楽ビジネスの問題点と将来性を徹底分析!

「音楽業界勤務だけど、将来性に不安を感じている…」
「音楽業界の衰退を現場で感じている…」

このようにお悩みの方も多いのではないでしょうか。

将来性の不安が指摘されている音楽業界勤務の方の中には、

「将来のために転職を考えておきたい」
「音楽業界からの転職先を知っておきたい」
「音楽業界勤務を続けるために現状の問題点を知っておきたい」

…という方も大勢いらっしゃるかと思います。

そこで当記事では、各経済誌や統計データを参考に、音楽業界の今後の将来性について考えていきます。

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音楽業界が衰退していく原因とは?

  • CD販売型のビジネスモデルの衰退
  • ストリーミング配信の出遅れ
  • ビジネス利権が時代に追いついていない
  • 個人クリエイター・ミュージシャン登場による、メジャーシーンの求心力低下

CD販売型のビジネスモデルの衰退

音楽業界が衰退してしまっている理由は、単純に楽曲を作ってCDを販売するというビジネスモデルが時代遅れになってしまっているからでしょう。

音楽ソフト(CD・カセット・レコード)の生産額は、1998年の6075億円をピークに2017年には6割減の2320億円まで下がっております。

ここ10年内の「大手レコード店の相次ぐ閉店」「AKB48の握手券商法=付加価値の方がCDよりも販促効果がある」などの例からもわかる通り、音楽を聞く手段のためとしてのCDという培地自体が時代遅れでしかなく、今後は一部のマニアやコレクターだけにしか見向きのされないニッチな商品になっていくことは必至です。

ストリーミング配信の出遅れ

上記のCD流通型のビジネスモデルが廃れてしまったことに加え、日本国内では音楽会社のストリーミング配信への参入が遅れてしまっていることも、衰退の原因だと言えます。

これには権利関係・利権関係に関しての障害があり、参入が遅れてしまったという事情はあるかとは思います。

ですが、著作権意識などはあくまで制作者側の都合に過ぎず、エンドユーザーは「そんなこと知ったことか!」と、安くで済むレンタルショップや無料動画サイトで音楽に関する消費を済ませてしまうわけです。

そのユーザー心理やニーズを一切考慮せず、ストリーミング配信にようやく取り組んだ音楽業界の対応の遅さは、あまりに時代遅れと言わざるを得ないでしょう。

※ネット事情に詳しい方ならご存知でしょうが、P2P(Winny,WinMX)黎明期から、音楽業界は「既得権益・利権を守る」という方針でしか対策出来ておらず、結果としてネット配信の時代に対応出来なかった点で、大手レコード会社に先見の明がなかったとも言えます。

画像出典:「会社四季報」業界地図 2019年版

既にGoogle・Amazonなどの外資系の配信サービスにシェアを奪われてしまっている中、音楽業界の各レコード会社や権利者が、どのようなストリーミング配信のビジネス展開を行ってくるかが、今後の音楽業界の分かれ目になるでしょう。

音楽ビジネス利権が時代に追いついていない

音楽業界衰退の一因となっているのは、利権問題でしょう。

音楽商品を市場に流通させるためには複雑な著作権絡みの問題が出てきますので、どうしても対応が遅くなってしまうものです。

原盤権などを始めとした複雑な著作権管理は、大手レコード会社やJASRACを通さないと出来ないことですし、それによってアーティストの権利や利益が守られている側面はあります。

ですが、ユーザーのニーズはもっと単純で、いい音楽を出来るだけ安く楽に聞きたいだけなのです。

このニーズに応えるべく、時代に合わせた音楽の提供が出来ていないという点で、音楽業界は営利上の努力を怠ってきたとしか思えません。

JASRACを始めとした権利関係者がしっかりとユーザーニーズや時代に合わせた対応をしなければ、今後も市場競争で遅れをとる原因になっていくはずです。

個人クリエイター・ミュージシャン登場による、メジャーシーンの求心力低下

上記の時代遅れな音楽業界の運営方針に対抗するように、個人クリエイター・アマチュアミュージシャンがインターネットで手軽に制作物を公開できるようになったのも、音楽業界には向かい風でしょう。

いわば、かつては「インディーズシーンで活躍していたニッチなアーティスト」という立ち位置のミュージシャンが、ネット上で支持されやすい環境が整ったのです。

また、DTMの登場により、個人でもプロクオリティの楽曲制作が出来るようになったことも、アマチュアでもプロよりも支持される現象が起こった一因だとも言えます。

事実、ここ数年ではネット・同人・インディーズ出身のミュージシャンが紅白歌合戦に出場することも珍しくなくなっております。

逆に、いかにもマスコミ的な「発掘してきた大型新人」「レコード会社が露骨に推してきて流行らせているアーティスト」の求心力は低下しております。

年末番組であるレコード大賞において、出来レース疑惑が報じられた時も「やっぱりか…」と思った人も多いぐらいです。

この辺の事情は、情報産業と深い関わりのある「マスコミ業界」「テレビ業界」「出版業界」も似たような現状にあるので、気になる方は以下の記事などもチェックしておくといいでしょう。

音楽業界の今後の復活の可能性は?

音楽業界は今後、復活の兆しや業績が上向きになる可能性はあるのでしょうか?

また、そのためには何が必要なのでしょうか?

音楽業界で働いている方や、あるいは音楽業界を目指そうと思っている方が、ぜひビジネスアイデアや今後のキャリアの判断材料にしていただけたら幸いです。

個人クリエイター時代にどう対応するか?

音楽業界勤めの中で、とくにクリエイター・制作者側が意識しておきたいことは「個人でもネット中心に活躍できるようになった時代にどう対応して生き残るか?」ということでしょう。

音楽業界関わらず、従来の「マスコミ的=大衆向け」という方法は、通用しなくなっております。

具体的に個人レベルで出来ることは、以下の通り。

  • ひとつの事務所や会社に依存せず、様々な仕事相手と関係を作っておく
  • 会社・事務所の受注範囲を知っておき、大手レコード会社に依存しすぎていないか確認しておく
  • 自身もネットでの広報・営業を積極的に行っておき、新たなビジネスチャンスを作る

個人クリエイター・アマチュアミュージシャンだからと言ってバカにせず、ネット上で人気のアマチュア音楽やトレンドなどを抑えておく必要もあるでしょう。

また、音楽業界で働く一般職(営業、企画)の方は、より業界動向や課題点を認識しておき、必要に応じて転職という選択肢を確保しておくことも、この先の衰退傾向の音楽業界で疲弊せずに済む秘訣だと言えるでしょう。

ネット時代にどう対応するかがポイント

音楽業界が今後生き残るためには、ネットに対する理解を深める必要があるでしょう。

  • ネット文化・サブカルチャーに対する理解を深める
  • ネットビジネス・WEBマーケティングの成功例から学ぶ
  • ネット時代に合わせた著作権管理・知的財産権に関する扱いを考えておく

ストリーミング再生にしても、発想や構想自体は「ネット動画黎明期(youtube、ニコニコ動画)」「iTunesの登場時」「Myspace登場時」など、誰にでもあったはずです。

しかし、それを音楽業界の誰も実行で出来なかったという点で、やはり時代遅れな業界である印象は拭えません。

また、このまま音楽業界が既得権益の保守に走り続けるようでは、ネット配信中心で音楽活動を行っているアーティスト・ミュージシャン側との対立構図が生まれる可能性すら、考えられます。

コンテンツマーケティング全体で考えることも大事

音楽業界が今後も生き残るためには、音楽業界だけで問題を考えずに、より大きな枠で「コンテンツマーケティング」「文化・芸術」という視野で考える必要もあるでしょう。

2000年台後半、ニコニコ動画を機にボーカロイド文化が浸透したのも「動画+ストーリー性+ボーカロイドのキャラ性+楽曲」という形が支持され、決して音楽のみが評価されたわけではない点に着目すべきでしょう。

※当初は「こんなの歌ではない」などの批判もありましたが、その後のボーカロイドブームや多様化を見てみますと、本質的には「世界観」「キャラ性」がファンに支持されていたことは明白でしょう。

2000年後半以降、ブームしたミュージシャンを見てみても、

  • アイドル性・コンセプト性(AKB48→会いに行けるアイドル、ももくろ→週末ヒロイン)
  • アニメソング(コンテンツとの連動性→「けいおん!」「マクロスF」「ラブライブ!」など)
  • ボーカロイド(ストーリー性)
  • 歌い手・ネット出身クリエイター(キャラ・世界観)

…などの「音楽性+α」という形で、強烈な世界観を打ち出しているアーティストがヒットしている傾向にあります。

また、世界観やコンセプトがしっかりしているアーティストほど、根強い固定ファンが付き、顧客単価も上がるという状態になっています。

ですので、今後コンテンツ制作者として音楽業界で生き残るのは、映像・広告なども合わせて総合芸術的な価値観を生み出すぐらいでなければ、難しいでしょう。

※古典クラシックなどもバレェの振り付けなどを加えて「総合芸術」として生き残ってきた面を踏まえれば、文化的アプローチとしては至極当然のことです。

そこまでの制作指揮の出来るプロデューサーやアーティストが不足しているのも、メジャーシーンに活気が生まれない原因のひとつなのではないでしょうか。

イベント・ライブ主体のアーティストは根強い

音楽業界のCD販売数が減少している一方で、イベント・ライブ主体のアーティストは根強い人気があります。

大物アーティストクラスのライブともなると、一回の公演による利益は億単位に登るので、ビジネス的にも非常に儲かるのです。

もちろん、観客動員数が黒字になるレベルの有名人でなければ、採算は取れませんが、逆に言えば一度有名になればライブ・イベント中心でも問題ないとも言えます。

事実、年に新作をリリースしていないミュージシャンが紅白に出たりすることもありますが、ライブによる収益・ギャラで食いつないでいるわけです。

また、近年では「モノよりコト消費」という志向が高まっているのも追い風です。

一度売れて知名度が高くなればそれなりにやっていけるという点では、アーティスト・ミュージシャンに対する事務所側のマネジメントとして、非常に上手く機能していると言えます。

前述の「コンテンツマーケティングとして芸術性を極めていく」という方針とは別の「ライブ公演を中心としたアーティスト活動方針」という視点も持っておけば、音楽業界で利益を上げる仕組みを理解できるはずです。

まとめ

以上、ざっくりとではありますが、音楽業界の将来性や衰退していると感じる原因について、お届けいたしました。

音楽業界の近年の動向を見てみますと、やはり「著作権関連とネット時代への対応の遅れ」が目につきますし、CD販売に関してはもはや過去の遺物になりつつあるように感じます。

それとは別に、

  • ネットで活動する個人クリエイターがデビューする事例が増えている
  • 音楽だけの範疇ではない「世界観」「コンセプト」を持つアーティストがヒットしやすい
  • ライブ・イベントにおける収益で根強い人気を誇るミュージシャンも多い

…などの事情も踏まえておけば、今後のビジネスチャンスに活かせたり、あるいは音楽業界の関連会社の将来性についても冷静に見極められるのではないでしょうか。

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