私は35歳まで大手小売店の店長として勤めていました。
しかし、出世や昇給が厳しいことを悟り、なんとか転職に成功しました。
35歳になって転職した感想は「若いうちに転職しておけばよかった」の一言に尽きます。
というのも、店長クラスの仕事なんて、20代後半ではほぼ頭打ちだからです。
ここから出世できるかどうかは、上司(エリアマネージャー・SV)に気に入られて、本社まで報告が上がるか否かです。
私がおかしいと思うのは「なんで現場仕事も見たことない人間が出世の評価を決めているの?」という点でした。
もちろん、大手小売の一店舗ずつを本社の人事が判断するのは、現実的には無理でしょう。
しかし、自分の仕事の評価が、上司の判断と書類・データだけで決まってしまうことには、強い募りを感じました。
もちろん、それはひとつのきっかけです。
私が大手小売業界を離れようと思った理由はたくさんあります。
ですので、今回は私がなぜ大手小売業界を離れることにしたか、語っていきます。
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目次
仕事にやり甲斐がなくなってくる
大手小売の仕事は、店長クラスでもやり甲斐がなくなってきます。
もちろん、細かい改善や顧客満足度の上昇など、いくらでも仕事はあるんですが、10年以上も経験してくると、やり甲斐ではなくただの作業ですね。
いくら売上を出そうが上長の手柄ですし、そもそもが経済状況や店舗周辺の環境もあります。
自分の労力がどれだけ店舗売上に貢献しているかも、実感しにくいというのもあります。
そうなってくると「大手小売なんて店置いておけば売れるだろ…」という諦観の中、暗い気持ちで仕事するハメになります。
クレーマー対応に疲れる
大手小売といえば、やはりクレーマー対応が大変ですね。
単価が安い分、安いクレーマーもやってきます。
1円も払っていないのに「あいさつが~」「品揃えが~」などで、理不尽に時間をとられ精神を消耗します。
とくに客層の悪い店舗ですと、クレームの嵐で精神病みますね。
アルバイトの対応が悪いと、休日出社で土下座することもありました。
いくら慣れるとは言え、耐え難いクレームのリスクを考えて仕事しなければならないのは、小売店で働く恐怖だと感じますね。
買い物が嫌いになる
これは職業病ですが、ショッピングするのが嫌いになります。
というのも、大手小売に行くと現場の苦労などが見えてしまうので、色々と嫌な気持ちになるんですよね。
休日ぐらい仕事を忘れて楽しみたいものですが、小売や接客業に行く度に自分の職場と無意識に比べてしまうんですよね。
買い物が嫌いになるリスクは、プライベートの楽しみ一つなくなるので、意外と大きなデメリットです。
アルバイトの雇用状況で仕事の負荷が激変
小売店勤務で大変なのが、アルバイト人員の管理ですね。
大手小売に行くとわかりますが、基本的には常に求人出してるぐらいに、人手不足です。
人手が足りなくなると、10日連勤は当たり前です。
また、バックれも一定数出てきて、その処理も大変ですね。
アルバイトとの人間関係に疲れる
大手小売に勤めていると、店舗異動毎にアルバイトとの関係を再構築しなければなりません。
我の強い主婦層や、無責任なフリーターに仕事を増やされた例は数知れません。また、ベテランスタッフがでしゃばってくると、余計な仕事を増やされがちです。
自分も同じ穴のムジナなんでしょうが、大手小売に勤務するアルバイトは、それなりの人格ばかりの人間なので、疲れますね。
土日祝日はないと思え
大手小売にとって、土日祝日はただの地獄ですね。
とくに繁忙期は連日出勤当たり前です。
まず、休めませんね。
土日祝日出勤が当たり前なせいで、付き合った彼女3人とも別れましたね。
時間が合わないので、一般職の女性とはまず結婚まで行き着きません。
エリアマネージャー(SV)次第で命運が別れる
大手小売で一番辛いのが、上長にあたるエリアマネージャー(SV)の機嫌次第で仕事の評価も業務量も変わるということですね。
体育会系の熱血エリアマネージャーが就任すると、理不尽な仕事やお叱りが待っています。
また、そのようなエリアマネージャーは平然と店長やスタッフの頑張りを、我が物のように搾取していきます。
今後の展望が絶望的
また、大手小売は二極化が激しく、通販のせいで売上減少傾向にあります。
とくに私の勤めていた大手小売は、Amazonの影響をもろに受けていました。
ゆくゆくは、イオンやAmazonなどの最大手や地域密着型の大手小売以外は、どんどん統合されていく未来が見えていますからね。
出世が絶望的
大手小売店長は、何と言っても出世が絶望的なところにあります。
まず、エリアマネージャー(SV)とウマが合わなければ、その時点でブロック長や本社に評価が行き渡りません。社交力や接待力がなければ、出世は絶望的です。
また、単純にポストが空きにくいのも問題ですね。
店長クラスでも、同エリア内に50歳以上になっても、給料頭打ちで働いている人がいますからね。そういった身近な例をみると、いかに出世が狭き門かわかります。
そのくせして、本社の連中は適当な指示や戦略を練って、休日と祝日は悠々と休んでいますからね。現場の努力など、なんの意味もないものだと思い知らされます。
小売店長から事務職へ転職したい場合は?
飲食業や接客業から未経験で事務職を目指したい人にオススメなのが「マイナビキャレーション」という派遣サービスです。
マイナビキャレーションは他の派遣サービスと違い無期雇用の求人を取り扱っており、研修も充実しているため、未経験の人でも安心して使えるサービスです。
月給も17万~20万円と比較的高めで、とくに関東圏・東海圏・関西圏の求人に強いため、該当地域にお住いの方はチェックしておくといいでしょう。
マイナビキャレーションの詳細やについて知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:マイナビキャレーションを利用するメリット・デメリットを徹底解説!
大手小売店長の私が転職を成功させた方法
そんな感じで、大手小売業界に愛想を尽かした私ですが、35歳という年齢もあり、転職は長引くかと思いました。
物は試しに、ネットで見つけた「転職エージェント」を利用し、面談を受けることにしました。
最初は自分に就ける職があるか心配でしたが、意外と多くの求人を紹介していただきました。
私が紹介してもらった職業の例です。
- 大手小売向けの商品企画・営業
- 他業種の店舗マネジメント
- 他小売の店舗管理職
同業である中小規模の小売の店長~管理クラス、あるいは大手小売向けの企画・営業がメインでした。その他にも、職を選ばなければ、多彩な職業がありました。
ただし、昇給はあまり見込めませんでしたね。
そのため、20代の方は早めに見切りをつけてキャリアアップに挑むべきでしょう。
私はその後、中小規模の現在事業拡大中の小売に店長として転職することになりました。
というのも、やはり大手小売で培った経験を活かしたかったのと、もっと挑戦してみたかった思いがあったからです。今では、その中小小売でも成果を上げ、上長候補としてやり甲斐のある仕事が出来ています。
大手小売では消耗してやる気なく働き続ける未来しかなかったと思うので、転職して良かったと思っています。
大手小売の店長という仕事に限界を感じている方は、転職エージェントで転職先を紹介してもらいましょう。