離職率と定着率の調べ方ガイド。数字から社内環境や人事状況を”読む”ためのコツ

この記事では一般の求職者向けに、参考になる離職率の調べ方をご紹介していきます。各情報源の特徴や留意点なども加えていますので、就職・転職において離職率を知りたい方はぜひご参考ください。

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離職率の調べ方

一般の求職者が信頼性の高い離職率を調べるには、以下の方法が代表的です。

  • 厚生労働省(ハローワーク)のデータを参考にする(国の調査データ)
  • 「四季報就活生」などの経済誌を参考にする(出版社の独自調査データ)
  • 学校・転職業者のデータを参考にする(紹介実績)

厚生労働省(ハローワーク)のデータ

離職率について、もっとも信頼できるデータと言えるのが、厚生労働省(ハローワーク)の情報です。なぜなら、離職・失業の際に必ずハローワークを通して事務手続きする必要があるからです(※ただし、雇用保険加入者のみ)。

事業所からハローワークに対して、雇用保険の加入届が提出された新規被保険者資格取得者の生年月日、資格取得加入日等、資格取得理由から学歴ごとに新規学卒者と推定される就職者数を算出し、更にその離職日から離職者数・離職率を算出している。

とくに「新卒3年以内の離職率」に関しては、厚生労働省のホームページ内に公表されているデータで一目瞭然です。業界別毎にグラフも掲載されていますので、新卒3年以内の方(いわゆる「既卒・第二新卒」の方)や就活生などは、まずは厚生労働省のデータを参考にしておきましょう。難点を上げれば、お役所独特のわかりにくい文章、見にくいサイト設計という点です。

参考:新規学卒就職者の離職状況(平成26年3月卒業者の状況)を公表します |報道発表資料|厚生労働省

また、企業毎の具体的な離職率は公開されていないため、ハローワーク職員に聞かなければならず、必ずしも答えてもらえるわけではない点にも注意が必要です。

厚生労働省(ハローワーク)の離職率の特徴まとめ

  • ハローワーク(公共職業安定所)で失業届を通しているため、精度は高い
  • お役所文書なので読みにくい・わかりにくい
  • 企業毎の離職率は、ハローワークで職員に聞かないと教えてもらえない

経済誌のデータ(「就職四季報」など)

離職率を調べるのに有用な情報源となるのが、経済誌などの出版物を参考にするという方法です。とくに人材業者ではない経済誌・新聞社などが集めたデータは公平性が保たれているため、非常に信頼性が高いと言えます。逆に、リクルート社などの人材業者が発行した情報誌は、広告などの事情があるため偏った情報になることを考慮しておく必要があります。

とくに離職率についてオススメできる文献が「就職四季報」ですね。主要な企業の離職率が一目でわかるため、中には「就活生必見!」という声もあるぐらいです。

関連:就活生なら「就職四季報」は買うべきか?それともいらない?人材業界オタクが結論を語る

四季報就活生版では「3年後の離職率(=定着率の目安)」について掲載されており、就活生のみならず、転職希望者もキャリアプランを考える際に非常に参考になる資料だと言えます。ただし、四季報就活生版には以下の欠点があることも踏まえておかなければいけません。

・就職四季報の離職率の特徴とデメリット

  • 離職率未回答の企業が多め
  • 「3年後離職率」のため、3年内の離職率は不明(厚生労働省のデータと合わせてある程度は埋め合わせ可能)
  • 東証一部上場レベルの大手企業の紹介が多いため、離職率が実態より低め(大手企業は待遇が良いため)
  • 四季報(東洋経済社)独自の調査方法なので、実態とは若干ズレがある

とくに「離職率未回答の企業が多い」というところは、冷静に見極める必要があります。離職率が高いにもかかわらず回答している企業が一方で、回答せずに求職者に都合の悪い情報を隠している企業も多めです。また、回答していないからと言って、必ずしも悪い企業だとも断言できません。

「単に離職率のデータをとっていないだけ」
「出版社に公表すべき情報でないと会社が判断した」
「離職率が高すぎるので、企業イメージを下げないように」
「そもそも、出版社がしっかり調査していない可能性もある」

…など、様々な要因が考えられます。そういった多角的な物の見方が出来ないのであれば、かえって就職四季報は就職・転職先選びの際に余計な不安をまねく資料であることを覚えておきましょう。

学校・転職業者などの「人材斡旋者」の公開情報

離職率を調べるために有効な手段は、学校や転職エージェントなどの人材斡旋業者を利用することです。学校や転職業者は、多くの場合は就業後の報告などもまとめているため、離職率に関しても生のデータを持っています。

とくに学校や転職業者はすぐに辞める人材を紹介すると、クレームにつながり信用問題に関わるため、「定着率」に対するこだわりが強くなります。より長く働ける職場に勤めたい方は、学校の就職サポートセンターや人材斡旋業者を通し、リアルな離職率を聞いておくことを強く推奨します。

厚生労働省や就職四季報と違いデータの集計量は劣りますが、その分自分の学歴や経歴に近しい人物、入社したい業種・部署ごとのリアルな離職状況についての情報が得られることは忘れてはいけません。

離職率・定着率にこだわりより長く働ける情報を知りたいのであれば、より身近で自分に合った情報源を参考にすることも重要です。そうすることで離職率の高い企業であっても「離職しない側の人材」になることができますよ。

・人材斡旋者の離職率の特徴とデメリット

  • ”業者経由の人材の離職率”のデータである
  • そのため、他の業者から入社した人材の離職率はカウントしていない
  • 離職の際に必ず紹介先に報告する義務がないため、離職率は実際より下になる
  • ただし、自分の学歴や経歴、企業・部署ごとのリアルな離職状況についての情報を得られる

離職率を知りたいなら転職エージェントを活用しておこう

転職先選びで離職率を気にしている方は、転職エージェントを利用しておくことをオススメします。転職エージェントではプロが転職先選びのサポートをしてくれるため、定着率の高い職場に就く可能性がグッと高くなりますよ。

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