接客業から営業職への転職を考えている方に向けて、志望動機や自己アピールの考え方を例文を交えてご紹介いたします。
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接客業から営業職への転職、志望動機のポイント
接客業から営業職への転職はどちらも未経験からでも採用されやすく、コミュニケーション能力が重要な文系職ですので、あまり難しいことは書く必要はありません。
ただし、理系職・技術職と違って専門性やスキル面のアピールがそこまで必要ない分、コミュニケーション能力や仕事に対する考え方や取り組み方が重要になってきます。
接客経験は「コミュニケーション能力」として評価されやすい
「コミュニケーション能力」と言っても、仕事で必要とされる「コミュニケーション」は色々な種類があるので「とくに仕事の人間関係で何を重視したか?」を見直してみるといいでしょう。
ぶっちゃけ、本当にお客さんとの関わりを天職だと感じている方は、接客業から営業に転職しようとは思わないはずですので「人と関わるのが好きだから」などのキレイゴトを志望動機にするのはあまり得策ではないでしょう。
少し汚い考え方になりますが「周りの同僚よりも自分のほうが優れていると感じている部分」を自己アピールに加えると効果的です。
あいつよりも接客の丁寧さでは負けていない→誰よりも接客の丁寧さにこだわりました。人一倍、他人に丁寧に関わることを常日頃から意識しております。
バカな上司よりも部下に上手く指導できる→上司や先輩があまり部下に指導しないタイプだったので、率先して新人の指導にまわりました。他人に教えることに関しては積極的ですので、将来的には管理職や人事としてのキャリアも見据えております。
クソクレーマーの対応力が上がった→取扱い商品の性質上、クレームが多発しておりました。その際、とくに意識したのが「笑顔で対応する」「お客さんを絶対に怒らせない」「相手の感情に流されない」ということです。
同僚や後輩、部下が使えない→職場では率先して様々な仕事をこなしていたためか、同僚や部下に頼られることも多く、仕事のコツや工夫をレクチャーすることが多かったです。様々な業務範囲に携わっていたので、自身の仕事だけにこだわらず、多岐にわたる仕事もこなせるように努めたいです。
結果として、キレイゴトや理想論ばかりの中身のない志望動機よりは、生々しくて説得力のあるアピールになるので、少し視点を変えた考え方も大事でしょう。
「より、深く仕事で人と関わりたい」と挑戦心ある志望動機を
職種・業界関わらず、転職を成功させるには「挑戦心」が大事です。
転職では少なからず「前の職場が嫌だから…」という”逃げ”の気持ちもあるでしょうが、上手く逃げの姿勢を”攻めの姿勢=挑戦心”に変えることが大切です。
金にならない客の対応に疲れた→仕事や売上に関して、より密接に顧客と関わりたいと感じるようになりました。営業職として、より仕事に関して高いレベルのコミュニケーションに挑戦したいと燃えております。
上司や本社の一方的で理不尽な指示に愛想尽きた→前職では上司や本社との距離が遠く、仕事でのコミュニケーションもメールが中心であることに疑問を持っていました。御社では上司との距離も近いはずでしょうから、前職の反省を踏まえ、より上司とのコミュニケーションをとって仕事にフィードバックしていきたいと考えています。
職場の人間関係がクソだった→前職の人間関係はお世辞にも活気があるとは言えないものでした。私自身、なんとか前向きに明るく振る舞ってみても、なかなか職場環境は良くなりませんでした。御社は活気のある会社であると感じ、私のポテンシャルをより引き出せる環境で働けるに違いないと感じております。
以上が「物は言いよう」とも言える、逃げを攻めに変える志望動機の例です。
考え方次第で、前職の不満を前向きな動機に変換可能なので、柔軟に考えてみてください。
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スキル・キャリアプランなどの将来性もアピールしておこう
20代の未経験職への転職の場合、そこまで高い能力や即戦力性は求められません。
では、何が重要かと言うと「将来性」「成長性」といった、長い視野で見た場合の人材価値です。
つまり「自分はこんなに出来る人材だ!」と無理にアピールするよりは「自分は御社の将来を考えて成長する意志を持って転職を望んでいる」とアピールした方がいいということです。
業界分析・企業研究もしておくとベスト
転職活動でよりマッチング精度を高めるためには「業界分析・企業研究」もしっかりしておくとベストです。
「求人情報や企業ホームページの情報から見えない、転職先の”見えない情報”を分析で導き出す」ことで、企業側の人材ニーズを読み取ることができるからです。
ただし、これはかなり先見の明や分析力が必要なので、あまり無理に考えなくてもOKでしょう。
やる気・元気・若さ・熱意でゴリ押そう!
営業職で一番大事なのは「やる気・元気・若さ・熱意」と言った”パワフルさ”です。
逆に言えば、経歴や実績、頭の良さやスキルは二の次だと言えます。
もちろん、営業職でも語学力や基本的なPCスキル、あるいは専門知識を活かせる場合もあるので、出来る限りアピールに加えておくといいでしょう。
しかし、最後に営業職に求められるのは”最後までやり遂げる”という気持ちの強さ。
具体的な志望動機なら、以下のような志望動機が人事の心に響くでしょう。
接客業や営業職では理不尽なことなんてよくありますが、評価されるのは「最後まで誠意を持って対応する根気強さ」です。
性格傾向や仕事で大事にしている部分で、自己アピールや志望動機の方法は変わってきますが、接客業で得た経験を有効活用して転職を成功させましょう。
自分自身の「考え」と「経験」が一番大事
これは私自身の持論ですが、仕事で関わる人間で一切本音を話さない人間というのは、人間性や人柄が伝わってこない上に、肝心なことを後から「思ってたのと違った…」「そうじゃないんだけど…」と後出しで言って来るので、イマイチ信頼できません。
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面接で嫌われたり信用を得られないのも、そういった「建前だけの上手い人」「どこかで見たありきたりなキレイゴトしか言わない人」だと言えるでしょう。
簡単に言えば、政治家や経営者が「社会貢献が~」だのキレイゴトを言っているにも関わらず、裏金問題や不正をしているのと一緒です。
嫌われたり悪く思われる可能性があることでも、一番大事な本音は必ず自己アピールや志望動機に交えておくと、面接官にも個性や人柄が伝わるはずです。
たとえば、接客業なら以下のような志望動機や自己アピールも有効です。
常識的に考えれば「こいつは何を言ってるんだ?」と思われるリスクがある一方で、似たような考えを持つ人事であれば「こいつはウチの社風をわかっているな」「見どころがあるな」と注目されるチャンスでもあります。
本音を交える部分だけは「批判されそうなインパクトのある自己アピール」で、自分の印象を残すわけですね。
逆に言えば、とってつけた建前は面接官に「ふ~ん」程度にしか思われないただの前置きみたいなものですので、面接官を仕留める志望動機や自己アピールは、自分自身の経験や考えからひねり出しましょう。
志望動機・自己アピールが思いつかない場合は?
どうしても接客業から営業職への志望動機や自己アピールが思いつかない場合は、以下のような手段を使っておくといいでしょう。
アセスメントツール(性格診断・自己分析)で自分を知る
就職活動・転職活動・職業選択でよく使われているのが「アセスメントツール」という、性格診断・適性検査の出来るツールです。
これらのツールを使って参考にしておけば、普段自分では気づけないような自分の強みや性格傾向を知ることができます。
ただ、注意点はアセスメントツールに頼り切らないこと。
とくにネットで無料診断できるツールは自己申告制なので「当たってる」と思ってみても、かなり思い込みの強い独りよがりな判断になりがちです。
ですので、時間や余裕があれば必ず第三者から志望動機や自己アピールに関しての指導を受けておくといいでしょう。
転職エージェントでアドバイスをもらっておこう
接客業から営業職への転職活動で、志望動機や自己アピールに悩んでいる方は、転職エージェントを活用しておくことを強くオススメいたします。
転職エージェントとはプロのキャリアアドバイザーが転職に関するサポートを行ってくれ、無料で利用できます。
しかも、自分に合った求人を紹介してくれるので、効率よく転職先を見つけ出すことも可能で、事前に面接官の情報や職務経歴書の指導も行ってくれるので、採用確率も高まります。
また、事前に転職先の社風や人間関係も教えてもらえるので、間違った転職先に就くリスクを大幅に下げられます。
とくに転職エージェントでは接客業・営業職の転職先は多く扱っているので、未経験者でもいい条件の転職先が見つかる可能性が高くなるでしょう。
接客業から営業職への転職を検討中の方は、ぜひとも利用しておきましょう。