接客業に向いている人ってどんなタイプの人だと思いますか?
よく言われているのが「コミュニケーション能力がある」「笑顔が得意で愛嬌がある」という特徴ですね。
…はい。これ全部ウソです。
そんなものは仕事しているうちに嫌でも身につくので、ぶっちゃけ必要ないです。
コミュ力や愛嬌はあるに越したことはありませんが、どの職業でもそれは一緒です。
接客業は、実は意外な能力がある方が向いてる可能性は高いです。
逆にコミュ力や愛嬌だけで接客をしている人は、実は伸び悩むことも多いです。
そういう人は、真の意味では向いてない可能性もあります。
当記事では、巷の診断ツールでは測れない「実は接客業に向いてる人/向いてない人」の特徴を紹介していきます。
接客業に向いている人の意外な特徴
接客業って、実は明るい人や元気な人よりも、
陰でこっそり頑張ってる人や、内気な人ほど向いています。
というのも、笑顔とかあいさつとか、ぶっちゃけ誰でもできますから。
しかし、実は表では見えない部分の仕事の方が、接客業の仕事では10倍大事なんです。
その、表では見えない接客業の仕事に向いている人の特徴を紹介します。
好奇心旺盛
まず、好奇心旺盛な人には絶対に向いていると思いますね。
好きな商品を扱っている店が一番理想ですが、「なんとなく好きかな」という程度でも全然OKです。
どんどん商品について詳しくなっていくので、好奇心旺盛なタイプには向いています。
また、トリ熱い商品ってトレンドや店ごとにも特徴があるので、そういった分析ができるようになってくると、売上上昇にも貢献できるようになってきて、やり甲斐があります。
こまめな努力・コツコツ積み上げるのが好き
接客業はこまめな努力が超大事です。
商品をこまめに補充したり、お客さんの抱き合わせ購入をうながしたり、人気の品を事前に仕入れたり…そういう、地味な努力を重ねていくのが、接客業の基本ですね。
内気・目立つのが嫌い
実は、内気で目立つのが嫌いな人も接客業は向いてます。
まず、接客業に就けば、嫌でも目立たないといけないので、ある程度は克服されます。
また、接客業では基本的に役割分担することが多いので、内気な人は裏方に回されることも多いですね。
実際は、ある程度仕事が出来るようになると、裏方の仕事のほうが大事になってくるので、内気で目立つのが嫌な人ほど、すぐに重要な仕事を回されることも多いです。
競争心があまりない
接客業というと、ノルマなどで競争心が必要に思われがちですが、実はそんなに競争心は必要ありません。
というのも、こまめな努力でコツコツ売上を上げていく都合上、競争心をギラギラ燃やしたところで、短期的に売上が伸ばせるわけじゃないからです。
体育会系の「やってやるぞ!」という熱血漢よりも、冷静に売上の数字などとにらめっこして、こまめな改善のできる人の方が向いています。
気づかいができる
接客業に大事なのは、気づかいですね。
お客さんの細かな仕草や、隠れた要望を見抜くことで、顧客満足度を高められます。
逆に押し付けがましい気づかいは嫌われますね。
「クレームを大切にしろ!」という上司も言いましたが、本当に大事なのはクレームを声に出さないお客さんの動きをしっかり観察し、適切な気づかいができる能力です。
人と話すのが嫌い
意外かもしれませんが、私は仕事以外ではかなり無口です。
逆に仕事ではセールストークバリバリですね。
プライベートと仕事の話し方が一緒のテンションの人って、印象はいいかもしれないんですが、商売人としてはちょっと余計なこと話し過ぎで、愛嬌がいい店員止まりですね。
逆に話すのが嫌いな人ほど、仕事と割り切ってセールストークが上手くなるので、人と話すのが嫌いな人ほど、接客業での伸びしろがあります。
接客業で磨かれる能力
今回挙げた「接客業に意外と向いている人の特徴」を伸ばしていくと、接客業でもドンドン能力が伸びていく傾向が強いですね。
「笑顔とあいさつが大事」というのは、正直、バイトレベルの話です。
本当に接客業に向いている人は、それ以外の仕事に本当に大事な能力を磨く必要があります。
接客業で磨いた能力は、他業種でも通用するので、接客業は実は将来性も高い仕事だと言えますね。
とくに、私が接客業で鍛えられたと思う能力を紹介します。
商品知識
とにかく、商品知識についてはめちゃくちゃ詳しくなりますね。
トレンドや定番品などに詳しくなるので、同業界内での転職はスムーズになります。
また、新商品や他業界の商品についても知りたくなってくるので、買い物する時の分析力もめちゃくちゃあがりますね。
また、ドラッグストアにバイトで勤めていた時に「登録販売者」の資格を取得したんですが、これがあるととりあえず接客業の仕事には困りません。
マーケティング知識
接客業に数年以上勤めていると、マーケティング視点が嫌でも身につきます。
机の上で「マーケティングどうこう」言っている奴らよりも、よっぽど現場での生のマーケティング知識が身についたと感じますね。現場でコツコツ努力して商品が売れたり、お客さんの動きや買うものを観察していると、上で企画している人よりも、よっぽど直観的なマーケティングの本質を理解できます。
将来自営業に挑戦したい方や、物を売ってみたい人は、まず接客業で販売経験をしてみるのもいいでしょう。
トラブル対応力
不特定多数の個人のお客を毎日何人も相手にする仕事って、実は接客業ぐらいなものです。
他の業種は、得意先や特定個人と時間をかけて対面することがほとんどです。
つまり、他業界では経験できないことができるわけですね。
これは、いくら給料の低いチェーン店のアルバイトでも、かけがえのない経験になります。
大勢の客をはく能力が身につくので、困難にも動じない肝っ玉が身につきますね。
接客業に勤めて、自分の知られざる能力を発揮しよう
接客業は笑顔や愛嬌が大事と思われていますが、それは基本中の基本で、正直誰でもできるレベルの話です。
本当に適性があって伸びる人というのは、実は冷静で分析力もある、普段は目立たないタイプの人間です。
とくに、仕事中は割り切ってセールストークできるので、プライベートな会話とは別の、ビジネスで必要なトーク力が鍛えられます。
よく、仕事モードで声色変える人いますけど、そういった演技力が鍛えられるわけですね。
接客業で経験を積めば、どんな仕事でもやっていける自身がつきます。
接客業は最初は誰でも就きやすい仕事ですので、未経験の方や、何も技術も経歴もない人も挑戦してみるといいですよ。やり甲斐さえ見つければ、本当に自分の能力が上がっていく実感が持てます。
転職サービスを利用してプロのサポートを受ける
今回紹介したように、実は「接客に向いてる・向いてない」よりも、
- 接客そのものが好きか?
- 売ることが好きか?
- 売る商材は好きか?
- 接客相手となる客層と自分の価値観は合うか?
といった要素が、本当に自分に合った仕事を選ぶ上では重要です。
こういった自分の中に眠る資質は、診断ツールを入力するだけではわかりません。
「じゃあどうすればわかるんだ?」と思われる読者もいるでしょうが、答えは簡単。
実際に働いてみるか、働く前に企業や職業の情報を詳しく得ることです。
その上で、自分の才能や価値観と、仕事で求められる能力が合うか合わないか判断しないと、どんなに適職診断を使ったり、向いてる・向いてない人の特徴という情報を読んでも、仕事選びには役に立ちません。
もし、読者の方が向いてる仕事を探していたり、今の仕事が向いてないと感じるなら、まずは転職サービスでプロに相談してサポートを得るという方法を試すのがオススメです。