「仕事を休みたいのに休めない…」
「ブラック企業勤務で休めない…」
「人手不足の職場なので休みが取りにくい雰囲気がある…」
「希望休や有給申請が通らない…」
「連勤ばかりで休めないのはおかしいと思う…」
このようにお悩みではありませんか?
仕事の中でも働いてる労働者の立場にとくに多いのが「休み」に関する悩みです。一言で「休み」と言っても、法律上では以下の3分類に分かれます。
- 休日:労働の義務がない日
- 休暇:労働者が申請することにより労働の義務から離れることのできる日
- 休業:労働義務があるにもかかわらず労働ができなくなる日
「休日」は会社側が決めた休みの日を指します。労働者基準法でも「毎週、少なくとも1日以上の休日を与えなければならない」と定められています。ですので、週7日以上連勤が続くような職場は違法の可能性があります。
一方で「休暇」は労働者側から会社への申請が必要な点が特徴で、これには有給と無休の2種類があります。労働基準法では、雇い入れた日から6ヶ月間勤務し、かつ全労働日の8割以上出勤している者に対し、雇う側は「年次有給休暇」を与えなければならないとされています。これはアルバイト・パートにも適応されます。
一方で「休業」は震災や工場の停止などでやむなく会社が休業する場合や、経営状況が傾くなどして会社都合で休業や待機状態が生じる場合を指します。
ですので、会社を休めないで悩んでいたりおかしいと感じているのであれば、まず明確に会社側の違法行為である可能性が考えられる、
- 週7日以上の勤務が常態化しており休日が満足に与えられない
- 条件を満たしているにも関わらず有給休暇の申請が通らない
の2点に該当していないかどうかを見極める必要があります。明確に会社側が違法である証拠が掴めるなら、労働基準監督署などの専門機関に相談しましょう。
ただ、昨今ではブラック企業が社会問題が問題になるなどして、会社に対するコンプライアンス(法令遵守)意識への風当たりが強いため、上記に露骨に該当するような違法な会社は少ないかと思います。ですので、上手い会社ほど労働基準法に抵触しないように対策しているものです。
おそらく、本ページに訪れた読者の多くも「会社が違法だとは思わないけど休みが思うように取れない」「会社を訴えるほどではないけど休みが取れない状況は耐え難い」といった温度感だと思います。
そこで本記事では、休みが取れない会社でよくある状況や事例、また休みにくい職場や企業の構造的な問題まで解説した上で、どのようにすれば休みを取ることができるか、どうしても休みが取れないことが不満で辞めたい場合はどうするかなど、知りたい情報をまとめてご提供していきます。
仕事を休めない理由|休めない会社の特徴
まず、しっかりと考えておきたいことは「なぜ、今の会社で休めないのか?」という理由や原因についてです。
仕事を休めない理由や原因の中でも目立つものとしては、おおよそ以下の通り。
- 人手不足で、自分が休むと職場が回らない会社
- 残業することが習慣化してしまっている会社
- 有給休暇取得を許さない会社(制度が形だけとなっている)
- 休むことで社内評価が落ちる会社
- 病欠・忌引などの正当な理由の休みですら許されない会社
会社によっては、しっかり上司に話せば休ませてもらえることもあるので、いきなり辞めることを考えずに、まずは今の会社で試せることがないか考えておくといいでしょう。
人手不足で休みを取りにくい
仕事で休めない理由で最も多いのが「人手不足で休みを取りにくい」というものです。
これには以下のような原因があります。
- 人手不足で職場が回らないので休めない
- 休んだ人の愚痴や批判が多いので休みにくい
- 自身が責任者なので休みを取りにくい
- 上記のような状況なので休みを取ることを言いづらい
人手不足の職場は余裕がなく、1人当たりの仕事量や重要度が高いため、心理的にも休みにくいものです。
残業・休日出勤が習慣化している
残業・休日出勤が習慣化しており、休むことなく働くことが当たり前と化している会社も休めない会社の特徴です。
とくに以下のような会社の場合、休日数を減らすための業務改善が行われていないので注意。
- 働いたら働いた分だけエライという風潮がある
- 週一日だけの休みで回っている会社である
- 仕事上は休みだがイベントなどで休日を拘束される
会社内で「休みが少ないのが当たり前」という風潮が強いと、休日を取ること自体が悪いと思われがちで、業務改善にも期待できないので、休めない大きな理由となることでしょう。
有給休暇が許されにくい雰囲気の会社
有給休暇の取得が許されにくい雰囲気の会社も、休めない会社の特徴です。
有給休暇申請は社員の権利ではありますが、社内状況によっては引き留めにあったり、そもそも有給休暇に向けての引継ぎする余裕がないなど、申請が滞ることもよくあることです。
また、有給休暇を取ることに対して非難が多いような職場も、気持ち的に休みが取りにくいと言えます。
休むことで社内評価が落ちる恐れのある職場
休むことが許されにくい会社ですと、休むことが社内評価に大きく影響を及ぼすことも考えられます。
休むことそのものが社内評価に響く会社はともかく、休日のイベント参加や飲み会参加など、付き合いで時間を拘束してくる会社の場合、仕事外での付き合いが実際の仕事での成果に反映されることもあるため、休日返上となりやすいです。
この場合、人手不足でなくても、会社の社風やコミュニケーションに対する考え方によって変わってくるので、自社の人間関係を見直すといいでしょう。
病欠・忌引などの正当な理由での休みを引き留められる会社
安めない会社の中でもひどいレベルになると、病欠や忌引きなどの正当な理由があっても、アレコレ難癖つけて引き留めてくる会社も存在します。
診断書の提出が必要な病欠ならともかく、不慮の事態で巻き起こされる忌引きで休めないというのは、どこかおかしい会社だと言えます。
この場合、単に上司が手続きを行うのが面倒だったり、社内規則がおかしいなどの問題も考えらるので、会社自体に問題がないか疑った方がよいでしょう。
土日が休めない会社の場合はどうする?
仕事で休めないと感じている場合、土日や祝日が休めない仕事で働いているから休みがとれていないと感じている可能性もあります。
その場合、確認しておきたいのが「完全週休二日制」か「週休2日制」かで実際の休日数が変わってくるというとことです。
・完全週休2日制(土・日) ⇒ 毎週土曜と日曜が必ず休みになります。
・完全週休2日制(水・日) ⇒ 毎週水曜と日曜が必ず休みになります。
・完全週休2日制(日・他1日) ⇒ 毎週日曜と他の曜日1日が必ず休みになります。
・完全週休2日制(シフト制) ⇒ シフトに応じて必ず毎週2日の休みがあります。・週休2日制(日、第2・3・4水曜) ⇒ 毎週日曜と第2・3・4水曜が必ず休みになります。
・週休2日制(日、月2回土曜日) ⇒ 毎週日曜と月2回土曜が必ず休みになります。
・週休2日制(土・日 ※年4回土曜出社日あり)
⇒ 基本的に毎週土曜と日曜が休みですが、年に4回土曜出社日があります。
土日が休みでないと、生活リズムが乱れて休みがとれた感じがしてないのかもしれませんが、上記の制度通りに休みがとれているのであれば、プライベートの時間の使い方が下手だけな可能性もあります。
休めない会社を辞めるかどうかの判断ポイントは?
休めない会社を辞めたい方の悩みは「本当に辞めてもいいのか?」という点でしょう。
客観的に見て、辞めてもいいケースを挙げておきますので、参考にしてみてください。
「休ませてくれないor休めない」の見極めが大事
仕事が休めないで辞めたい方は、まずは「会社が休ませてくれない」のか「自分で休めないと思い込んでいるだけ」なのかは、ハッキリさせておくといいでしょう。
仕事が休めないから辞めると言っても、会社側にかけ合うことすらせずに辞めるのは、一社会人としてはあまり褒められたものではありません。
仕事で休みを取ることは、会社側との交渉の一つです。
ですので、出来る限り「今の会社で休みをとれないか相談する」という方向性で考えておくと、辞めて後悔することもなくなるはずです。
ただ、会社や職場によっては、
- 上司が威圧的で社員に発言権すら与えない社風
- 休みを取ると露骨に嫌がらせ・いじめを受けるような職場
- 人手が足りてなさすぎて、周りに「出てくれ」と頼み込まれる会社→いい人ばかりだけど辞めたい
…など、心理的に休暇申請が難しい会社も存在するのも確かです。
ひどい会社の場合ですと、思うように退職すらさせてくれない場合もあるので、その場合は「退職代行」を活用しておくのもいいでしょう。
なお、法律上、会社側には社員の退職を引き止める権利は一切ないので、辞めると決めたら臆することなく辞めましょう。
休みをとると社内評価が落ちる会社には要注意
休みをとると社内評価が落ちる会社には要注意です。
たとえば、
- 「たくさん働くほうがエライ!」という精神論が大事にされている社風の会社
- 飲み会などのプライベートの時間も会社都合を優先させられる会社
- 一度休むと、周りに「勝手な人」などと思われ、露骨に嫌がられる会社
- 一度でも長期休暇をとったり、休養期間があると、二度と機会を与えられない会社
…などは、休みをとることを許さない社風にあると言えます。
ブラック企業とは行かずとも、上記のような「休むこと=悪」だと思っている会社が日本にはまだまだ多いのが実情です。
辞めた後の現実的な転職先と雇用条件も知っておきたい
休むことで社内評価が理不尽にマイナスになる恐れも考慮しておけば、辞めた後の転職先を知っておくと、精神的にもゆとりが生まれます。
出来れば、在職中に並行して転職活動を進めておき、内定をもらってから辞める方がスムーズですし、今の職場と同条件以上の待遇・年収の求人にこだわることも出来ます。
一方で、休職期間中や無職期間の転職活動となると、
- 休職中・無職中の焦りと不安で、転職活動に心理的な悪影響が出る
- 人材会社側に足元見られて、すぐに受かる質の悪い求人を提示されやすい
- 貯金がない場合、収入・生活費の不安から転職先選びで妥協せざるを得ない
…など、次の転職先が今よりも悪い状態になる恐れもあります。
ですので、休みが取れないという理由で辞めたい方は、どれだけ忙しくても今の仕事を続けながら空いた時間でなんとか転職活動を並行しておくことを、オススメします。
もちろん、精神・肉体的に追い詰められているのであれば、先に辞めてしまってから休んだ上で転職活動に当たるのもありです。
ただ、一般的には休職して空白期間がある場合の転職活動は不利になりがちなので、余裕があるなら在職中に転職活動しておくのがベストです。
これについては本人の置かれた環境にも寄るので、自分自身の体調と相談した上で決めてみてください。
休めないという理由で転職するための方法は?
休めないことが理由で辞めるにしても、その原因や対処法を知っておかなければ、次の転職先選びを間違えることになります。
今の仕事を辞めて後悔しないためにも、いくつかのサービス・施設を活用しておき、多数のプロからアドバイスをもらっておくといいでしょう。
最寄りのハローワークに相談する
休めないという理由で辞めて転職を考える場合、まずはハローワークは使っておきたいところです。
仕事を辞める際にハローワークを使っておくメリット
- 生活に関して、各公共施設への案内が受けられる(心療内科など)
- 失業保険受給について説明してもらえる(辞めた後の保障が受けられる)
- 職員によってはカウンセリング能力に期待できる
とくに転職先を決めずに辞める場合は、失業保険で給付金が半年間もらえるため、事前に知っておくと当面の収入を得ることが出来ます。
※失業保険については様々な条件がありますので、最寄りのハローワークでしっかり相談しておき、受給できるかどうかをしっかり確認しておくことを強くオススメいたします。
参考リンク→ハローワークインターネットサービス – 雇用保険手続きのご案内
ただし、転職先を選ぶ際にハローワークだけに頼るのは、以下の記事などにも指摘している問題点もありますので、注意が必要です。
ハローワークに関する記事
ですので、あくまでハローワークの公共施設としての特性を踏まえた上で、民間企業の運営する転職サービスと使い分けておくといいでしょう。
20代向けの就職支援サービスを使っておく
仕事が休めないことで辞めようか悩んでいる方で、とくに20代の若手であれば20代向けの就職支援サービス(既卒・第二新卒向け)の利用をオススメします。
20代向けの就職支援サービスの特徴
- 今までの学歴・経歴問わずに使えるため、未経験職へも就きやすい
- 対応が丁寧なため、自分が本当に働きたいと思える求人と出会いやすい
- 長時間労働が当たり前のブラック企業は紹介しない(不動産・飲食業などと取引していない業者もあるほど)
- ブラック企業で追い込まれたり、うつ病から復帰した人の事例もたくさんあり、カウンセリング面にも期待できる
ただし、以下のようなデメリットもある点には注意。
20代向けの就職支援サービスのデメリット
- 面談に時間をかけるため、効率が良くない業者も多い
- 面談に参加しないと求人情報が得られないため、転職に時間がかかりやすい
- 新卒向けの企業と範囲が被るため、キャリアアップ転職には期待できない
- 大手企業・有名企業は少なく、中堅以下の小さめの企業が多めの傾向
※ただし、会社の運営方針にもよる。
未経験者向けの求人が多いということは、今までの経歴を活かして年収アップを狙うのにはやや不向き…とも言えますので、性質を利用して使いたいものです。
20代であれば「休めないのが辛い…」という理由だけでしたら、給料の低下・有名でない企業でもOKという条件さえ受け入れるだけで転職しやすいので、その事実を知るためにも一度相談してみることをオススメしますよ。
20代向けの就職支援サービスについて
転職エージェントを利用しておく
仕事が休めないことで辞めたいと悩んでいる方は、ひとまず「転職エージェント」でプロのアドバイザーに相談しておくのが、間違いないでしょう。
転職エージェントでは、最短3ヶ月の転職も可能で効率が良く、土日や平日の夜の対応も受け付けていますので、休みが取れない方でも転職活動を行いやすいです。
また、プロのアドバイザーが自分の経歴や要望に合わせて求人を紹介してくれますので、自分が探す手間が省け、忙しい方でも転職が実現可能となります。
仕事が休みたくても休めないで悩んでいる方は、ぜひとも転職エージェントをご活用ください。