慎重な人にとって、この世にはあまりに無計画に進められる仕事や慎重さを欠いてトラブルに発展する仕事が多いと感じ、悩んでいるかもしれません。
ですが、世の中には慎重な性格を活かせる仕事はたくさんあります。たとえば、設計に時間をかけて安全性の確保を行う必要のあるエンジニアであったり、国民の安全のために様々な仕事を行っている公務員の中の専門職といった仕事は、高い適性が発揮できる可能性があります。
大切はことは、まず自分の性格をよく理解した上で、どんな仕事が自分に合っているのかをしっかり調べて、求人情報や面接を通して自分に合っているかどうかを見極めていくことです。
そこで当記事では、慎重な性格の人に向いてる適職をいくつかご紹介した上で、自分に合った仕事を見つけ出すためのコツや方法まで、合わせてご紹介していきます。
目次
慎重な性格の人に向いてる仕事【解説付き】
慎重な性格の人に向いてる仕事は、以下の通りです。
- 自動車整備士
- 溶接工
- 造船技術者
- ネットワークエンジニア
- セキュリティエンジニア
- マーケター
- 金融マン
- ファンドマネージャー
- 国家公務員
- 公安警察官
- 国税専門官
- 食品衛生監視員
- 裁判官
- 公害防止管理者
慎重な人にとって向いてる仕事の多くが、準備や開発の段階でトラブルを防ぐ必要があるため、リスクを想定する慎重さが活かしやすいと言えます。一部、国家資格の取得や専門学校でのスキル習得の必要のある仕事もありますが、その分、一度就職してしまえば安定性の高い仕事ですので慎重な人にとって目指してみる価値は高いでしょう。
自動車整備士
自動車を安全かつ快適に走行できるよう、専門の知識と技術で点検と整備を行なうのが自動車整備士の仕事です。工場などに就職後、働きながら必要とされる知識や技術を身に付けていきます。
なお、自動車整備工場には、国土交通大臣が実施する「自動車整備士1~3級」の有資格者を必ず置かなくてはならないという規定があるため、この資格を取っておくと就職にも独立に有利となるでしょう。
自動車の故障などで大事故に繋がらないためにも、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
溶接工
工場や建設現場において、接合部を一時的に溶かして部品同士を接合させるのが溶接工の仕事です。働き先は機械などを生産する工場や船舶をつくる造船所、鉄骨を組み上げる建設現場などになります。
溶接の技術には、接合する素材の種類や溶接に使用する機材によってさまざまな種類があるが、よく使われているのが金属部品の溶接に使われるアーク溶接とガス溶接です。これらの技術について「労働技能講習協会」の講習会などで講習を受け、修了証を手に入れておくと良いでしょう。
溶接作業の際にわずかなズレがあってしまっては場合によっては大きな事故に繋がりますので、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
造船技術者
客船や貨物船、漁船といった船舶を設計したり、造船の作業が工程どおりに進められるように現場の指導や監督を行なうのが造船技術者の仕事です。発注主と相談して使用目的や要望に沿った基本プランを作成し、決定されたプランをもとに各パートを担当する技術者が船の構造、あるいは設備などについて設計を進めていきます。
造船に関する教育コースが設けられている大学(大阪大学・ 九州大学・東海大学・東京大学など)で専門知識を学んで、造船会社へ就職を目指しましょう。そのほか、工業高校や高専などで電気工学や機械工学などを学び、造船会社への就職を目指すこともできます。
ちょっとしたミスが大きな事故に繋がるため、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピュータを通信機器で接続して、安定したネットワーク通信を可能にするのが仕事です。情報処理サービス産業に従事するネットワークエンジニアは、顧客の要望に従ってネットワーク通信システムの設計や構築を行ない、必要に応じて運営や保守業務もすることもあります。最近では、情報処理産業以外の企業が社員としてネットワークエンジニアを雇う機会が増えており、メールやWebなど各種サーバ管理や、セキュリティの保護などを行なうのがおもな仕事になります。
ネットワークエンジニアになるために必須な学歴や資格はとくにありませんが、理工系の大学などで学校内のネットワークの運用に携わっていた人は就職に有利でしょう。資格は経済産業省管轄の「ネットワークスペシャリスト試験」があります。
組織のインフラを支える重要な役割になりますので、慎重な性格の人にも向いている職業といえるでしょう。
セキュリティエンジニア
コンピューターウィルスやハッキング、不正アクセスな どのサイバー攻撃によって、企業から機密情報などが盗まれる事件が後を絶たない昨今、セキュリティエンジニアはこうした事件を防ぐために、クライアント(顧客)の要望を聞きながら、ウェブサイトをはじめとする企業内のITシステムのセキュリティを強化するため、システムの設計や構築を行なっています。セキュリティシステムの導入後は、企業と情報交換しながらシステムに脆弱性がないかどうかを検査し、監督することも行ないます。
毎日のように新たなサイバー攻撃の手法が考え出されているため、セキュリティエンジニアになるには、技術を高めることはもちろん、日頃からIT業界の動向を観察し、新しい脅威に対抗していかなければならなりません。情報セキュリティ企業に就職して、経験を積みながら「情報処理安全確保支援士」の資格を取っておきましょう。
セキュリティシステムに穴がないように考えられる慎重な性格の人にも向いている職業だといえるでしょう。
マーケター
マーケターとは、マーケティングの仕事を関わる人全般を指す職業で、マーケティングとは簡単に言えば「物が売れる仕組みを作る」ことで、TV広告からネット広告までその範囲は幅広くなります。
マーケティングを行う際、事前の準備や調査、資料作りに大量の時間やコストをかけることも多いため、慎重な性格の人には向いているかもしれません。
金融営業
銀行で働く銀行マンや証券会社で働く証券マン、あるいは保険会社で働く保険マンなど、いわゆる金融業界で働く人は、広く金融マンと呼ばれています。いずれも特別な資格が必要な職業ではありません。
従来、文系の経済学部商学部、法学部の出身者が多かったのですが、業務の国際化が進んでいる金融業界では、語学力を重視するようになっていたり、ITやコンピュータの普及とともに、必要なプログラムを組めるだけの能力を持った理系の人材の需要増えています。
今や世界はいわゆるグローバル化で24時間、365日、リアルタイムで結びついており、そのなかでも金融業界は経済を主導する工場となっています。とくに欧米の先進国は金融が国を支える柱となっており、日本も後を追っています。そういう意味でも仕事は大変ですが、それだけ働きがいがあるとも言えます。
間違いがあっては経済活動にダメージを与えてしまうため、慎重な性格の人にも向いている職業だといえるでしょう。
ファンドマネージャー
ファンドマネージャーの仕事は、顧客から預かった資金を「ファンド(投資信託)」によって運用して収益を上げることです。市場環境を分析して、そこから独自の投資信託商品を企画し、銀行や証券会社などでその商品を販売することで、投資家から資金を集め、株・債券・為替などに投資することで収益を上げます。得た利益は商品を購入した投資家たちに分配します。
日本では、ファンドマネージャーのほとんどが投資信託委託会社、投資顧問会社、生命保険会社、損害保険会社などに所属する会社員ですが、そのほかにも投資信託会社で経験を積んだ後に自分で投資信託委託会社を設立し、個人で顧客を集めて投資信託の商品を売り出して自らオーナーファンドマネージャーとして活躍する人もいます。
大学で経済と金融の基礎を学ぶとともに、現在の株式や経済の仕組み、情勢について常に熟知しておくことが必要です。投資顧問会社や投資信託委託会社に入社して、資産運用や投資信託のキャリアを積みながら、多くの利益を上げることによって顧客から信頼されることが成功につながります。「証券アナリスト」の資格があると就職に有利でしょう。
顧客から資金を預かり収益を上げなければならないため、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
国家公務員
公務員とは日本の国の機関に勤務する者で、国家公務員の仕事は総合職、一般職、専門職の3つに大きくわかれています。総合職試験合格者は「キャリア」と呼ばれる将来の幹部候補生です。入省後、間もない時期から高度な仕事を担当することも多く、3~4年で重要な政策の立案や実行などにも携わることになります。それに対して、一般職(大卒程度試験)を突破した人は、各省庁の中堅幹部職員となって事務や調査のほか、技術的などに携わることになります。また、一般職(高卒者試験や社会人試験)は、各省庁で初級職員として各種一般事務や調査や技術的業務などを行ないます。基本的に採用された地域で勤務します。
国家公務員の受験資格は、総合職(院卒)が30歳未満、総合職(大卒)および一般職(大卒程度)が21歳以上30才未満、一般職(高卒)は17~20歳未満となっています。誰でも受験することができますが、総合職(院卒者試験)は大学院卒業程度、総合職(大卒程度試験)および一般職(大卒程度試験)は大学卒業あるいは短大または高等専門学校卒業程度、一般職(高卒程度)では高校卒業程度の学力が求められます。
試験は筆記試験と面接試験があります。筆記試験で高得点を取ることはもちろんですが、面接試験でも高い評価を得ることが必要です。筆記試験では広範囲な分野が出題されるため、出題数の多い科目や頻出度が高い問題などを過去問から絞り込んで勉強しましょう。また、面接試験対策も考え、専門の予備校や大学の特別講座などで試験対策を学んでおくと良いでしょう。
国政に係わるため間違いなく業務をこなせる慎重な性格の人にむいている職業だといえるでしょう。
公安警察官
警察庁や警視庁および道府県警察の公安部門に属する警察官は公安警察官と呼ばれています。警察庁には生活安全局や刑事局、組織犯罪対策部や交通局、警備局や外事情報部などが置かれています。そのうち国内テロや国際テロ、あるいはサイバー攻撃など、国家体制を脅かす事案に対応しているのが警備局と外事情報部です。警察庁警備局が警視庁警備部と道府県警察警備部を統括しており、それらを含め公安警察と呼ばれています。とくに警視庁の場合は、警備部とは別に独立した組織として公安部が置かれており、多くの公安警察官が専従体制で任務にあたっています。
公安警察官を目指すには、いずれにしても警察官にならなければなりません。警察庁に入るにせよ、警視庁あるいは道府県警察に入るにせよ、国家公務員試験あるいは警察官採用試験を受けて合格する必要があります。警察官採用試験に合格した場合はノンキャリア組、国家公務員総合職試験に合格した場合はキャリア組ということになり、どちらも試験合格後、ノンキャリア組は警察学校、キャリア組は警察大学校に入校し、卒業後に警察署などで現場実務を積んだ上で、本人の希望や資質、上司の意向などを受けて配属が決められることになります。
事件の捜査にミスはできないため、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
国税専門官
国税専門官は、税金に関する調査や指導を行ないます。具体的には、個人や企業が適正に税金を申告してるかどうかを調査したり、未納となっている税金の催促や財産差し押さえなどの滞納処分を行なったり、脱税を見つけ検察官に告発することが仕事です。
国税専門官試験の受験資格は、21歳以上30歳未満の者、または21歳未満で大学を卒業した者、あるいは受験年度に卒業見込みの者などとなっています。国税専門官は会計学や商法の専門知識が必要となるため、大学の法学部出身者が多いようです。採用されると税務大学で約3ヶ月間、税務職員としての基礎を習得する専門官基礎研修を受けたのち、各国税局に配属されます。
調査ミスがあっては事件になってしまうので、慎重な性格の人にも向いている職業だといえるでしょう。
食品衛生監視員
食品衛生監視員は、食品衛生法などの法令に基づき、食の安全を確保する役割を担う仕事です。食品衛生監視員は国家公務員として、厚生労働省検疫所で働く人と地方公務員として各自治体の保健所等に勤務する人の二種類があります。国家公務員として働くなら、人事院が実施する食品衛生監視員試験に合格することが必要です。
食品衛生監視員試験の受験資格は、21歳以上30歳未満で、大学において薬学、畜産学、水産学また農芸化学の課程を修めて卒業した者、あるいは受験年度に卒業見込みの者か、都道府県知事の登録を受けた食品衛生監視員の養成施設で所定の課程を修了した者、あるいは修了する見込みの者となっています。
食の安全を守る重要な役割のため、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
裁判官
裁判官は刑事裁判の場合であれば、検察官・弁護人・被告人の話をよく聞き、提出された証拠をよく見 ながら、被告人に罰を与えるかどうか、さらにはどのくらい重い罰を与えるかを決めるのが仕事です。
裁判官になるには、弁護士や検察官と同様に、司法試験に合格しなければなりません。まずは法科大学院で学び、司法試験の受験資格を得ます。司法試験に合格すれば、その後、司法修習生として司法を修習し、判事補として経験を積んだ後、裁判官になることができます。
事実を客観的に見られる慎重な性格の人にも向いている職業だといえるでしょう。
公害防止管理者
工場など公害発生施設で大気汚染や水質汚濁、騒音や振動公害などの防止と管理にあたるのが公害防止管理者の仕事です。公害防止管理者は、製造業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の公害発生施設の運転、維持と管理、燃料や原材料の検査などを行なう役割を担っています。地域住民との折衝の際には工場側の代表となることが多く、実際に職務にあたるときには、事態の収拾を図るべく交渉を行なわなければならないため、高いコミュニケーション能力が求められます。
公害防止管理者は環境省が認定する国家資格で、産業環境管理協会が実施する公害防止管理者等資格認定講習を受講するか、公害防止管理者等国家試験を受験して資格を取得できます。
人々の暮らしを守る重要な役割のため、慎重な性格の人に向いている職業といえるでしょう。
慎重な性格の人に向いている仕事が見つかる転職サービス
最後に、自分に向いている仕事が見つかる転職サービスについて紹介していきます。
ここで紹介するサービスは完全無料で使えるものも多く、登録しておくと非公開求人もしてもらえるため、自分に向いてる仕事を見つける上では必ず使っておきたいです。
また、いずれも使いこなせば心強い転職ツールではありますが、自分のキャリア段階や要望に合わせて向き・不向きが変わってくるので、いくつかのサービスを併用して活用することも重要です。
それぞれのサービスの特徴も紹介しているので、自分に合ったものを選んでご活用ください。