突然ですが「職人気質って時代遅れかも…」と感じたことはありませんか?
もしそうなら、それは現代の働き方や価値観の変化を真剣に考えている証拠です。
なぜそう言えるのか?
現代では、技術の進歩や働き方の多様化が進み、職人気質だけでは乗り越えられない課題が増えているからです。
「昔ながらのやり方で、本当に通用するのか?」
こういった疑問を抱くのは、当たり前のことです。
いえ、むしろ疑問を持たなければ、自分やチームの成長が停滞してしまうだけです。
その結果、競争力が低下し、職場での評価も下がる状況が続くのは、なんとしてでも避けたいですよね?
でも、この記事を最後まで読めば大丈夫。
読み終わる頃には、職人気質の良さを活かしつつ、現代に適応するための新しい視点や方法が得られることでしょう。
職人気質の「時間をかければいい」という勘違い
職人気質の日本人は「とにかく時間をかければいい」という性質を持っています。
たしかに、伝統工芸品は、職人の経験や熟練した技術の積み重ねがあって初めて完成する世界です。
しかし、プロダクト製品は伝統工芸品ではありません。
効率よく、誰でも簡単に作れるほうが、商品としてはいいわけですね。
実際、ここを勘違いしている人間は相当数いるはずです。
品質の高さ=ブランド力=職人技
日本のマーケティング戦略の巧みさに、職人気質を活かした「品質の高さ」というものがあるわけですね。
緻密さや繊細さ、そして正確さや安全性において、日本人の職人気質が活かされるわけです。
戦前の高い技術力を活かし、自動車業界を始めとした製造業では、日本人の職人気質が存分に活かされ、高い経済成長につながったわけです。
ところが安易に品質を落とすような会社も次々と増えています。
これは一重に、品質を維持するためのPDCAサイクル…つまり業務改善が出来ずに、安易にコストカットを選ぶ企業が多すぎることが原因でしょう。
人員が足りなけりゃ、さっさと生産量落として品質維持する方針をとればいいわけですが、なぜか安易にコストカットという選択肢を選ぶわけですね。
なぜなら、コストカットは一番楽な選択肢ですから。
職人気質の「難しければいい」という勘違い
職人気質をこじらせた日本人は「とにかく難しいことがすごい」という発想が色濃く残ってます。
これはあらゆる分野において顕著に現れてますね。
一言で済むような説明をクソ堅い文章で説明する頭の堅い公務員などを見ていれば、容易にわかりますね。一般向けの文書ですら、いちいち難解な言い回しで書いているのは、頭の悪いバカが多い証拠ですね。法律はわざと難しく書いているので別です。
また、技術についても「難しいほどいい」と思っている人も多いですね。
車は「男ならマニュアル車!」などと言っている化石頭も未だにいますが、簡単に運転できる方がいいに決まっているじゃないですか。そーいう連中は、人工知能車が普及したら「運転に人間味がない」だのいい出すんじゃないでしょうか?娯楽としてのドライブは、そういう施設でアミューズメント業にすればいいだけですからね。
とにかく時間をかけて、専門知識があることがすごいと思っているんです。
そして、技術革新で今まで難しかったことが簡単になった時に、適応できない頑固な人間が増えるわけです。Appleに二度殺された印刷業界なんかは、まさにその例ですね。
職人=プロとしての誇りは大事ですが、時代動向に合わせて、その誇りを投げ出す判断力よ勇気も大事なわけです。人間の技術なんか、技術革新で1日でゴミになるわけですからね。
、一つの技術に固執する時代はとっくに終わってます。
伝書鳩飛ばすような技術が、今の世の中に必要ないのと同じですね。
職人気質の「見て学べ」という陰湿さ
職人独特の「見て学べ」という、現場のルールや暗黙知、経験至上主義も、今の時代には合っていないと言えるでしょう。前項の「難しければ難しいほどいい」という勘違いとも被るところがありますね。
仕事なんて、誰でもわかりやすく、簡単にできる方がいいじゃないですか。
こんな簡単なことに気づけないから、どんどん職人気質の仕事は職を奪われていくんです。
大企業では、社内の仕事がマニュアル化され、終いにはアルバイトで学生から主婦のおばちゃんまで、一定品質で商品を生産できるわけです。さらには、言語の違う外国人までも同じものがつくれますからね。
いかに「見て学べ」という職人特有の陰湿さが、資本主義に反したものかお分かりいただけることでしょう。
だいたい「見て学べ」というような人間は、技術者・職人としては一人前ではあっても、指導者としては素人なわけです。作るのが上手いからと言って、教えるのが上手いとは限りませんからね。
「見て学べ」というのは、教えるのが下手な人間の言い訳です。
職人気質の「商売力・交渉力のなさ」
職人気質の日本人は、商売や交渉が下手くそです。
これが、奴隷体質と言われるゆえんですね。
いいものを作っても、高く売れなきゃゴミです。
1年かけて作った伝統工芸品と、1分で作った大量生産品が同じ値段で売られれば、そりゃあ儲からなくなって当然です。
本来、日本人の職人気質というのは「何が何でもオレらの技術は安売りしねえぞ!」という矜持から、高い技術力と完成度を誇るものであったわけですね。
それが、薄利多売のような発想でデフレスパイラルで安売りしだすから、ブラック企業がポンポン生まれてくるわけなんですよ。
まあ、バカ正直にいいもの作っても高く売れるとは限らないので、どんな汚い手を使っても高く売る…まあ、強引な特許取得やブランディング戦略なども必要なわけですが、そこが出来ない業界はデフレスパイラルに陥ってしまうわけです。
職人気質の人は頭が悪いからイライラする?
職人気質の人は、同じ職場で働くと以下のような頭の悪い非効率的な仕事にイライラすることでしょう。
- どうでもいいところに無駄に時間をかける
- 余計なこだわりを他人に押し付けてくる
- 「見て学べ!」と指導に対する理解がまったくない
職人気質の日本人が今後生き残るには?
まあ、かくいう私も引きこもりカチカチ頭の職人気質ではあるんですけどね。
戒めも込めて、書かせていただいております。
まあ、私などは机上論でゴタクを並べるだけの立場なので、あくまでヒントしか出せません。
その上で、要点をまとめてみましょう。
- 「何が何でもオレらの技術は安売りしねえぞ!」という誇りは大事
- デフレスパイラルに入ったら、品質低下、薄利多売に絶対負けます
- ただし、基本的に技術は外部にパクられるもの
- 技術革新で技術がゴミになった時、判断力を求められる
まあ、かのビル・ゲイツが「オタク(技術屋)は大事にしろ!」と言ってましたが、そーいうことなんじゃないでしょうかね。
もともと職人気質で高い技術力を誇る日本人が、人材や技術の低単価買い叩きなんかすれば、そりゃあ品質低下していく一方ですよ。
技術も商品や付加価値として、大切にして扱っていくことが、日本人らしいこれからの在り方なんじゃないでしょうか。