「書類選考が全然通らない…」
「何十社応募しても面接にすら行き着かない…」
転職活動において、このようにお悩みになられる方は多いです。
考えられる原因や改善ポイントはたくさんあるのですが、とくに書類選考にまったく通らない人に多く見られる過ちが以下の2パターン。
- 書類(履歴書・職務経歴書)の書き方が悪い
- 応募している企業がそもそも採用見込みがない
書類選考にまともに通らない方は、おそらくこのどちらかで引っかかっている可能性大です。
それ以外の「手書きか?PCか?」「職務経歴書は何枚にまとめるか?」と言った”小手先の技術”は、大した要素ではありません。
当記事では「書類選考が通らない…」と悩んでいる方で、共通して見られる改善点をご紹介していきます。
書類選考が通らないで悩んでいる方は、今後の参考にしてみてください。
書類(履歴書・職務経歴書)の書き方が悪いケース
書類選考が通らない原因として考えられる大きな理由の1つは「書類の書き方が悪い」ケースです。
この場合、
- 本人の経歴や性格に問題はないのに、なぜか書類選考に通らない
- 職務経歴書の書き方が下手で、人事に自分の経歴を伝えきれていない
- 「手書きorPC」などのこだわりが強すぎて、ケースバイケースで柔軟に応募方法を使い分けていない
…など、書類の書き方を改善すれば劇的に選考通過率が上がる可能性も高いので、しっかり見直しておきましょう。
履歴書作成の基本が出来ていない
書類選考にまったく受からない場合、履歴書作成の基本がまったく出来ていないのかもしれません。
履歴書作成の基本
- 文字を丁寧に書いているか?(手書きの場合)
- エントリーシートの規定はしっかり守られているか?(求人サイト経由での応募の場合)
- 証明写真の写りはしっかりしているか?(撮影スタジオで撮ることが好ましい)
これらのすべてを完璧に行う必要はありませんが、余裕があるなら出来るに越したことはありません。
書類選考は限られた情報で相手に自分の魅力や強みを伝えなければいけないので、必然的に「基本がしっかり出来ているだけでチャンス」となります。
とくに、以下のような会社は履歴書作成の基本が出来ていないだけで不採用になりやすい傾向にあるので注意です。
- 手書きの文字で人柄を判断する古風な会社
- 応募者数が多いため、減点方式で書類選考をしている人気求人
- 仕事に丁寧さや書類マナーが求められる事務職など
逆に言えば上記以外の会社は「履歴書作成が多少大雑把でも選考に通ることもある」ので、応募前に企業側の情報や人事の判断基準を予測しておくことも大事です。
職務経歴書の内容がわかりやすくまとめられていない
書類選考が通らない方は、職務経歴書の内容がわかりやすくまとめられていないのかもしれません。
- 職務経歴書はA4用紙1~2枚で簡潔にまとめる
- 過去の業務内容も助長になりすぎないように、要点だけをまとめる
- 余計な情報は書かない(過去の会社の愚痴、理想・理念など)
職務経歴書の役割は「面接に呼んでもらうための判断材料」です。
そのためには、企業の人事担当者に限られた時間で的確に相手が知りたい情報を伝える能力が求められるのです。
逆に言えば、長ったらしく無駄な情報が羅列されている職務経歴書は、読む気すら失せてポイされてしまうということでもあります。
人事が知りたい情報が一切書かれていない
履歴書・職務経歴書は、何も丁寧に決まりどおり書くことだけが正解ではありません。
一番大事なのは、人事に「面接に読んで話を聞きたい」と思わせる情報をしっかり書くことです。
つまり、「自分が伝えたいこと」を書くのではなく「相手が知りたいこと」を書くのが大原則です。
企業の人事側の目線で考えるとわかりますが、以下のような要素はしっかり書いているでしょうか?
企業の人事が書類選考で知りたい要素
- 今までどういう考えで経歴を作ってきたのか?
- 現時点で何が出来て、何が出来ないのか?(自己分析)
- 採用された後、即戦力としてはどれぐらいの仕事をこなせるか?
- 採用された後の企業で、どのように成長していきたいのか?
- その他、応募者の人柄や人格
これらの要素は、決して「履歴書・職務経歴書はこう書けばいい!」と書いてある本やサイトだけからは得られない情報であり、自分自身の頭で考えて、企業側のニーズを読み取る能力が求められます。
どれだけ書類送付マナーが完璧であっても「企業目線」「人事目線」が欠けていては、受かるわけがないことは心がけておきましょう。
例文などを参考にしすぎている
書類選考がまったく受からない人は、本・ネットに掲載されている例文を参考にし過ぎている可能性も大きいです。
ネットで簡単に例文を探せるようになった現代では、人事側も例文を丸写ししただけの書類には見飽きており、うんざりしています。
とくに悪い例としては、
- 例文に習って書きすぎており、具体的な経験をアピールできていない
- 自分の本心にもないことまで、例文通りに書いている
- 転職サイトの「〇〇してはいけません」という主張を真に受け、書いたほうがいいことまで書いていない
…など、例文を参考にし過ぎているせいで、自分の良さを殺してしまっているケースもあるのです。
例文を参考にするのは問題ないのですが、その情報が「本当に自分にとって有効か?」という判断基準はしっかり持っておきましょう。
ネガティブなことが書いてある
書類選考が通らない場合、必ず見直しておきたいことは「あまりにネガティブ過ぎることを書いていないか?」ということです。
人事に避けられるネガティブな自己アピール
- 前の会社の愚痴や悪口を書いていないか?
- 過去の失敗を責任転嫁していないか?
- 「自分はこう思われている」など被害者意識の強いことを書いていないか?
別に「前向きになれ」「ポジティブになれ」と言うわけではありませんが、あまりにネガティブで卑屈な自己アピールが書かれていると、誰も一緒に仕事したいとは思いません。
過去のことはどうにもなりませんし、自分の評価を決めるのは企業側です。
卑屈になりすぎず、かと言って傲慢にもならないよう、客観的かつ冷静に自分をアピールしましょう。
応募している企業が間違っているケース
書類選考で落ち続けてしまう場合、早めに気づいておきたい原因が「そもそも、応募している企業に採用見込みがまったくない」ケースです。
これはどういうことかと、
- 自分の人材価値よりも上の求人ばかりに応募している(理想が高すぎる)
- 人気求人ばかりに応募して落とされている(競争倍率が高いため)
- 自分の経歴・スキルとまったく合致しない企業に応募している(未経験職への応募)
…など「他の応募者の存在を考えていない」「企業側のニーズをまったく考えていない」場合に、こういったケースは起こりえます。
このケースの場合、どんなに書類を完璧に書いても最初から受かる見込みが低いので、落ち続けて当然です。
ですので、根本的に転職活動方針・希望する求人条件を見直す必要がありますので、しっかりと現実を認識しておきましょう。
自分が受かるはずもない求人ばかりに応募している
書類選考が何十社も通らない人は、自分が受かる見込みのない求人ばかりに応募している可能性が高いです。
具体的には、
- 前の職場の条件を基準にしすぎている(通常、新卒入社した会社の年収条件が一番いい)
- 自分の経歴に合う年収・月収相場よりも上の条件ばかり望んでいる
- 休日・残業時間の面でまったく妥協していない(完全週休2日、残業20時間未満という条件を譲らないなど)
…など、理想が高すぎる場合は、書類選考すら通らなくて当たり前です。
これがなぜかというと、書類選考にまったく通らない人が望んでいるような条件の会社は存在しないorあまりに人気すぎてよっぽど優秀な経歴がなければ受からない…という現実が見えていないからです。
ですので、転職の現実を知るために意識しておきたいことは、
- 会員制の転職サイトに登録しておき、自分の経歴に合わせて届く求人に応募する
- プロのアドバイザーから意見をもらい、現実的に自分が受かる可能性のある待遇条件を知っておく
- 「理想」ではなく「妥協」で求人を選ぶ
…など、とにもかくにも「自分でも採用見込みのある求人」をハッキリとさせておくことです。
人気求人ばかりに応募している
書類選考がまったく通らない人に考えられる原因は「人気求人ばかりに応募している」というケースです。
応募が殺到しやすい人気求人の特徴
- 無料求人誌・求人サイトの目立つ位置に表示されている求人
- 似たような求人と比べて、ずば抜けて待遇条件がいい求人
- 未経験者でも就ける、経歴を求められない仕事の割に条件がいい求人
- 会社の知名度が高い・大企業グループで待遇がいい求人
- 職種・業種自体が人気が高く競争倍率が高い(事務職など)
これらの求人は、仮に応募者が適性があったとしても、採用人数が決まっている以上は、年齢・今までの経歴に光るものがないのであれば、問答無用で落とされてしまいます。
年齢別・書類選考に落とされるケース
書類選考に受からない原因ですが「企業側の年齢制限に引っかかっている」可能性も十分ありえます。
これは国の規定で表面上は「年齢制限なし」となっているので、気づかない人がいてもしょうがないかもしれません。
ただし、実情としては企業側に暗黙の了解で「年齢制限」が設けられているのです。
どういうことかと言うと、法律のせいで「求人票には年齢制限を書けないが、企業側の採用基準としては年齢制限がある」という、求職者側が判断に困ってしまう状況が成立してしまっているわけです。
ですので、書類選考で落ちる方は「自分の年齢に合った求人に応募しているか?」を判断するためにも、年齢層毎のおおよその転職活動方針を知っておくといいでしょう。
20代で書類選考が通らない場合は?
20代の転職の場合、大した経験も経歴もない時期ですので、書類選考自体大して重要ではありません。
ですので、20代で未経験職を目指す方で書類選考が通らない場合は、いっそ書類選考なしで応募できる20代向けの就職支援サービスを使うのが手っ取り早いでしょう。
とくに職務経歴書に書くことのない方の場合は、律儀に書類選考を通すだけ時間の無駄です。
既卒・第二新卒含む20代向けの就職支援サービスは、その多くが「履歴書なしでも紹介先企業と面接を組んでもらえる」ので、書類選考で通らない場合は使っておくといいでしょう。
20代向け(既卒・第二新卒)向けの就職支援サービスについて
ただし、20代後半以降のキャリアアップ転職を意識する場合は、職務経歴書の書き方を意識しておいたほうが採用確率は高まります。
ですので、ハローワークや転職エージェントなどに相談して、しっかり職務経歴書を作成しておくといいでしょう。
転職活動においては「職務経歴書(レジュメ)は定期的に更新するのが当たり前」ですので、すぐに転職する気がない方でも、早めに職務経歴書の作成にとりかかっておくだけ損はありません。
30代で書類選考が通らない場合は?
30代で書類選考が通らない場合、考えられる原因は以下の通り。
- 20代と比べ、今までの経歴が重視される傾向にあり
- よって未経験職への転職は非常に厳しくなる
- また、キャリアアップ転職の際は「管理職・マネジメント」に関しての経験や方向性も求められるため、管理職視点がないと採用されにくい
30代の転職活動でとくに重要になってくるのが「管理職としての素質」になってきます。
管理職経験があったり、あるいは管理職候補として働く意志がある方はともかく、そうでない方は転職活動は厳しめになります。
管理職候補として有効にアピールできる要素がない場合は、以下の転職方針も考えておくべきです。
- 希望条件を妥協して、受かりやすい職種・業種に的を絞って応募する
- 派遣社員での採用も視野に入れておく(管理職を目指さない場合)
- 職業訓練校などで一からスキル習得しての再就職を考えておく
40代以降で書類選考が通らない場合は?
40代以降で書類選考が通らない場合、考えられる原因は以下の通り。
- 管理職経験がまったくない
- 家族扶養などの企業負担面で妥協が出来ていない(家庭持ちの場合)
- 今までの経歴・経験が活かせる転職先を選んでいない
40代以降の転職の場合、多くは「他の会社で、自分と同じポストが空くのを待つ」という状態になりがちです。
ですので、書類選考で一から応募するよりも、転職エージェントで自分の経歴と合う採用範囲を担当しているアドバイザーに相談しておき、優先的に自分に合った求人を紹介してもらうのが一番手っ取り早いと言えるでしょう。
完全な未経験職への転職を希望すれば待遇の悪い仕事しかありませんし、かと言って自分で一から応募し続けれもまず受からない…。
となると、現実的に「自分が受かる見込みのある、席の空いた求人」を優先的に紹介してもらって応募するしかないので、40代以降の転職は必ず人材会社を通してプロの担当者とコネを作っておくといいでしょう。
書類選考が通らないのであれば転職エージェントに相談しておこう
以上のように、書類選考が通らない理由や原因は、挙げればキリがないぐらいにたくさんあるので、出来れば一度プロに相談して客観的なアドバイスを受けておくことが、採用の近道だと言えます。
少なからず、今回紹介したような原因や改善点を思いつきもしなかった方は、転職活動に関する知識や人事目線が欠けていますので、いくら自分で工夫したところで良い応募書類が作れるわけがありません。
そういった方のために運営されているのが「転職エージェント」です。
転職エージェントでは、転職に関する総合的なサポートを行っており、今回紹介したような、
- 効果的な書類作成や自己アピールの指導
- 受かる見込みのある求人を優先的に紹介
- 事前に面接官の情報を教えくれ、企業の採用傾向がわかる
…など、様々なサポートをすべて無料で行ってくれます。
やる気や人間性だけで勝負できた就職活動と違って、転職活動はシビアに経歴が採用の是非を左右するようになるので、市場分析・企業分析が出来ない方は、素直に転職エージェントに相談しておいた方がスムーズに転職を成功させることができます。
書類選考が通らないで悩んでいる方は、早いうちに転職エージェントに相談しておき、無駄のない転職活動を行っておきましょう。