「手取り11万は低い?年収はどれぐらい?」
「手取り11万円だと生活保護の方がマシ?」
「手取り11万だと生活はきつい?」
周りに相談しにくいお金の話の中でも、自分の手取り額が高いか低いかどうかは気になる問題だと思います。
一概に手取り額11万円というだけでは高いか低いかの判断はできませんが、正社員ならかなり低いと言える一方で、フルタイムパートなら扶養控除から外れる可能性があり高すぎるなど、雇用形態や生活状況によってもその評価は変わってきます。
また「手取り額」は、税金などの天引きがされており、いわゆる「額面給料」とは差が出ますので、実際の月収と差が出る点には注意です。加えて、正社員であれば「賞与(ボーナス)」が支給されて年収で見るとトータルでは月当たりの手取り額がプラスされる可能性も考慮する必要があります。
加えて言えば、
- 一人暮らしかどうか?
- 家賃手当は出ているか?
- 地方住まいか都市部住まいか?
- 新卒3年以内かどうか?
- 生活にかかる固定費は?
など、様々な判断基準が出てくるため、手取り11万という額が高いか低いはその人の生活スタイルやキャリアによって異なるものです。
一方で、社員として長く働くことを考えているのであれば、手取り11万円という額はかなり低い給料である可能性もあるため、会社次第では早い段階で転職を意識しておく必要もあります。
そこで当記事では、手取り11万という額を多角的な判断基準で高いか低いかを考えていきながら、読者の経歴や雇用形態に合わせて給料を上げる方法や生活を楽にする知恵など、総合的な情報をお届けしていきます。
手取り11万はワーキングプアになる?
社員であるにも関わらずフルタイムバイト並の給料で苦しんでいる人はかなり増えています。
日本では二極化が進み「ワーキングプア」と呼ばれる存在が増えていますからね。
ワーキングプアとは?
ワーキングプア(英:working poor)とは、貧困線以下で労働する人々のこと。「働く貧困層」と解釈される。「ワープア」と省略されることがある。
これまで貧困はよく失業と関連づけられてきたが、しかし雇用に付きながらという新しい種類の貧困として米国・カナダ、さらにイタリア・スペイン・アイルランドなどの先進国で見られると論じられるようになった。
日本では国民貧困線が公式設定されていないため、「正社員並み、あるいは正社員としてフルタイムで働いてもギリギリの生活さえ維持が困難、もしくは生活保護の水準にも満たない収入しか得られない就労者の社会層」と解釈される事が多い。
「手取り11万」という額は、紛れもなく”ワーキングプア”と言ってもいい給料額と言ってもいいでしょう。
しかし、悲観的にならないでください。
日本という国は、真面目に頑張る人にはしっかりとチャンスを与えてくれる国なんです。
もし、あなたが今まで頑張ってきたにも関わらず手取り11万で苦しんでいるのであれば、それは単に「努力の方向性が間違っている」だけに過ぎません。たとえるなら、大学卒業しても就職しなければどうにもならないのと同じです。
手取り11万の仕事で苦しんでいる人は、単に努力の方向性が間違っているだけなのです。
手取り11万はバイト以下の給料だと知っておこう
最初に厳しい現実の話をしておきましょうか。
手取り11万は、ハッキリ言ってバイト以下の給料です。
地方の中卒アルバイトですら、フルタイムで働けば11万円ぐらいの手取りは稼げます。つまり、あなたの価値は地方の中卒アルバイト以下だと、暗に会社に言われているようなものです。
その証拠に、大して仕事も出来ない大学卒業の新卒ですら、将来性に期待されて月20万円ほどの給料を初任給としてもらえます。この事実からもわかりますが、給料とは決して「仕事が出来るかどうか」「能力や技術、資格」だけでは決まりません。
労働者にとって”給料”とは交渉によって決まるものである
では、何が給料の額を決めるのでしょうか?
簡単です。
給料は”交渉”によって決まるのです。
これはプロ野球選手で考えるとわかりやすいでしょう。国内で活躍した選手が年商数億クラスでメジャーリーグからスカウトされますが、あれは「プロ野球選手にそれだけ払う価値がある」からですよね。その後、思うように結果を出せなかろうが、契約時の額は保証されます。
試合で結果を出せなかろうが、有名選手を球団に招き入れることでのファンの注目度や宣伝効果などを考えれば、球団からすれば「数億払ってでも招き入れたい人材」なわけです。
ここで一度よく考えて欲しいのですが、たかだか野球が上手いだけのプロ選手、社会や仕事においては何の役に立ちませんよね?仮にあなたの職場にやってきて、あなたと同じポジションで仕事しても「使えない奴」程度で終わりに決まっています。
何もあなただけでなく、多くの平凡な経営者や人事が「プロ野球選手の人材なんてウチに来ても何の役に立たない」と決めつけることでしょう。なぜなら”前例がない”から。新卒採用組ご違い”前例がない人材”というのは、会社からすれば非常に扱いにくいものなんです。
しかし、プロ野球選手が自ら「私の知名度を活かし、御社の製品の売上を何倍にもして差し上げます」「仕事とは別に、御社の所有するスポーツクラブのコーチとして結果を出してみせます」「プロ野球選手時代の人脈を活かし、新たな販路を拡大してみせます」と提案してみればどうでしょうか?
途端に人材価値が膨れ上がること間違いなしですよね。なぜなら、真面目に仕事をこなす社員よりも何倍もの売上アップが見込めるから。
これは何もプロ野球選手に限らず、すべての人材に同じことが言えるのです。
会社が人材を雇う本当の理由は「今の会社の人員では出来ないことをしてもらうため」ですよね。会社の人員が持っていない経験や知識を持つ人材を採用すれば、それだけでその会社の仕事の幅は広がります。
しかし、採用の際に「自分はこういう面で御社の役に立てる」と強気にアピールできない人材が運よく採用されたとしても、それはすべからく「会社の都合のいいように扱える人材」としてしか採用されないわけです。
そんな会社の都合だけで採用されるだけの人材、正社員であろうがアルバイトレベルの仕事しかこなせません。そして、そういった「都合のいいように扱われているだけの人材」は会社の言うことを聞くことが仕事だと勘違いしているため、資格取得に必死になるなど、見当違いの努力をしてしまうわけですね。
こういった「指示待ち人間」は、当然ながら「仕事をするだけで給料がもらえる」と勘違いしているため、一向に給料は上がりません。なぜなら、自分から交渉して給料を上げてもらうという考えがまったくないからです。
先ほど例に出したプロ野球選手の話のように「自分にはこれが出来る、やってみせる。実現したら給料を上げてくれ」と強気に交渉できない人材、給料が上がらなくて当たり前なのです。経営者もいつまで経っても受け身の人材の給料を上げるほど、あなたの仕事なんかしっかり見ていません。
”正社員”にこだわりすぎてませんか?
手取り11万以下のワーキングプアは、なぜか”正社員”にこだわってしまうあまり、アルバイト以下の給料で仕事で苦しむハメになります。「正社員になれば、人生は安泰だ」と勘違いしているため”正社員”の肩書きにこだわってしまうわけですね。
現在の日本では働き方の多様化、派遣労働法の改正に伴い、必ずしも”正社員”が一番安定した選択肢とは言えなくなっています。
正社員であっても時給換算でアルバイト以下の給料の会社もあります。
あるいは派遣社員でも正社員以上の給料を得られる業界もあります。
また、アルバイトや契約社員から努力して、正社員に格上げしてもらえる人も数多くいます。
こういった事実に目を背け「とりあえず正社員になっておけばいいだろう」と勘違いしてしまった人が”名ばかりの正社員という肩書き”欲しさに、安い給料で働くことになるのです。
優良求人は”契約社員”にこそあり!
最近では企業体力のある優良企業のほとんどが未経験の中途採用は「契約社員」からでスタートしています。その理由は単純で、企業側からすれば中途採用の人材をいきなり正社員で採用するのはリスクが高いからですね。
いくら採用された人に熱意や能力があったとしても、実際に働いてみるまでは仕事が出来るようになるかどうかなんてわかりません。その上、最近はすぐ辞める若者のが増えているため、企業側も雇用に対してかなり慎重なんです。
そのため、まともな企業ほど中途採用は「契約社員」からスタートさせるようにしています。なぜなら契約社員で採用すれば、成長できない人材は契約期間が切れればすぐに解雇できますからね。
一方で、いきなり中途採用枠を正社員で採用すると、企業側からすればリスクが高い上に負担も大きくなります。正社員は一度雇ってしまうと、解雇するのに膨大な事務手続きがかかる上、すぐに解雇ばっかりしていると信用問題にも関わります。
企業側の気持ちで考えてみてください。
本当に戦力になるかもわからない中途採用の人材、しかも自己アピールで強くに提案もできない人材、いきなり正社員として採用したいと思いますか?まともな判断のできる人事であれば、どんなに優秀な経歴のある人材でも「とりあえず契約社員として様子見しておくか」と予防線を張りますよね。
もし、こんな当たり前のことに気づいていないのであれば、それはあなたが「”会社目線”で仕事を考えていない」証拠です。そんな人材、いつまで経っても給料が上がらなくて当然ですよ。
手取り11万の安月給で働いている人材は”自業自得”
こうして考えてみると「手取り11万で働いている人材は自業自得」としか言えないことがわかってくるはずでしょう。名ばかり正社員に必死にしがみついて、会社が求めていることとは見当違いの努力をし続けては、いつまで経っても給料が上がるわけがありません。
経営者や上司もバカではないので「いつか給料を上げる」と口だけ言っておきながらも、決して仕事の出来ない人材に給料を上げるようなことはしません。「正直者はバカを見る」という言葉がある通り、人の言うことを素直に聞いて守っているだけの人材、どんなに学歴や資格があろうがアルバイト以下なのです。
大切なのは「企業に対してしっかりと”交渉”する」ことと、交渉が出来るように「会社に利益をもたらす」ことです。それも出来ず、目先の作業や資格取得ばかりに努力していては、給料が上がらなくて当然ですよ。
なぜなら、全然会社の役に立っていないから。
「手取り11万」「ワーキングプア」にはそれ相応の理由があり、結局は「本人が悪い」ことがほとんどなのです。
手取り11万の人は”考え方”を変えるだけで上手くいく
やや厳しめになってしまいましたね。自分の間違いに気づいて凹んでしまった読者もいるかもしれません。ですが、何もくじける必要はありません。
20以上も過ぎた大人が性格を変えることは難しいですし、ましてや経歴なんて変えることはできません。
しかし”考え方”なら今すぐにでも変えることが可能です。
たとえば、先ほど紹介したように「正社員ではなく契約社員も転職先の視野に入れる」なんてことは、すぐにでも実践可能です。また、会社目線に立って「周りの同僚や上司が出来ない仕事を、率先して実行してみる」なんてことも、周りをよく観察していけばすぐにできることでしょう。
手取り11万で正社員採用する会社では頑張るだけ無駄
ただし、一つ言っておきたいことがあります。
手取り11万クラスで正社員採用する会社なんて、労働者を舐めているにもほどがあります。
正社員となれば責任も重くなるわけですが、いくらなんでも手取り11万というまともに生活を送れるかすら怪しい賃金で人を雇うのは、あまりに経営者が従業員を大事にしていない証拠です。まだ、潔くアルバイトなどの非正規で雇ったほうが、マシと言うものでしょう。
元から従業員を大事にしていない会社ですので、どれだけ頑張ろうが給料が上がらないのは当然です。そんな会社のために、バカ正直に努力しても何一つ得られるものはありません。
そして、そんな会社に自分を安売りする労働者も問題があります。心の奥に「この程度の給料なら手を抜いてもいいだろう」「自分にはこの程度の仕事しかない」という、自信のなさや怠けた態度があるから、いつまで経っても会社に都合よく使われ続けるしかないわけです。
一日8時間以上、会社のために必死に働いているというのに、アルバイト以下の月給なんて腹が立ちませんか?私なら社長を呼び出して、一発ぶん殴ってやるぐらい、腹が立ちますね。結局はそういうことなんです。
安月給に怒ることもなく、都合よくコキ使われているから、いつまで経っても手取り11万の生活から抜け出せないんですよ。
少しでも悔しい気持ちがあるのであれば、今すぐ行動しましょう。行動し続ければ、今まで努力してきた分は必ずどこかで取り返せますから。
手取り11万以下ならすぐに転職を考えておこう!
手取り11万クラスの安月給の仕事なんて、転職すれば一発でどうにかなりますよ。前にもお伝えしたとおり、あなたの給料が低いのは、単に交渉能力がないからです。自分から交渉できない人間は、どれだけ優秀で真面目な人材であっても、会社に都合よく使われて終わりです。
…とはいえ、日本の学校教育では交渉の仕方なんてひとつも教えてくれないので、何歳に鳴っても自分から交渉出来ない人間がいても、不思議ではありません。
そこで手取り11万以下のワーキングプアの方にオススメしたいのが「転職エージェントに転職の交渉をすべて任せる」という方法です。転職エージェントとは簡単に言えば「求職者に変わり、企業側と採用に関しての調整をすべて行ってくれる交渉人」のことです。
面接では聞きにくい、年収や待遇についてしっかりと交渉してくれるので、自信がない人にはピッタリのサービスですね。とくに経歴や資格のある人に関しては、エージェントがガンガン企業側に交渉を持ちかけてくれるので、大幅な年収アップも期待できますよ。
逆に転職エージェントを使わずに一人で転職活動してみても、自己アピール出来ずに不採用が続いた挙句、今の月収目安で給料の低い会社を選んでしまうことになり、いつまで経ってもワーキングプアから抜け出せません。
手取り11万の苦しい生活を抜け出したいのであれば、素直に転職エージェントでプロの力を借りて年収アップにつながる転職を成功させましょう。