「勤務歴が長いので店長候補になってしまった…」
「店長候補や副店長として働いてるけど正直きつい…」
「流れで店長になってしまったけど降りたい…」
このように悩んでいませんか?
「店長」とは、店舗の責任者を指す言葉で、主に「飲食業(居酒屋、レストラン、カフェなど)」や「小売業(ディスカウントストア、スーパー、コンビニなど)」などの責任者が「店長」と呼ばれます。
会社によっては「店舗マネージャー」「店舗オーナー」といった役職がつく場合も。
そんな店長の仕事ですが、アルバイトが行っている「接客対応」「商品の陳列や在庫管理」「調理」に加え、「売上の管理」「従業員の管理(教育含む)」「店舗管理」など、社員相当の責任と役割を背負うことも少なくないです。
アルバイトから軽い気持ちで
受けてみた店長候補の仕事だけど
思っていた以上にハード…
自分は店長に向いてないかも…
このように考えてしまう方も多いのではないでしょうか?
そこで当記事では、店長候補や副店長になってしまって悩んでいたり、店長になったものの降りたいと考えている方に向けて、
- なぜ、店長になりたくない・向いてないと感じるのか?
- 本当に店長になりたくない時はどうするべきか?
という2つの視点から、店長になるべきかどうかの判断ポイントを紹介していきます。
店長になりたくない理由や降りたいと感じる瞬間は?
店長は、一般的には、
- アルバイトから店長候補として社員として雇用される
- シフトリーダーから昇格され社員として雇用される
- 新卒や中途採用から店長候補~店長として雇用される
という形で就任することが多いです。
そんな店長としての仕事ですが、一般の会社で言えば「中間管理職」相当になるぐらい、きつい仕事内容を振られやすく、なりたくないと考える人や辞めたいと思う人が出てきても不思議ではありません。
ここでは、店長候補になりたくない人から店長を降りたい人、また長く店長を続けて辞めたいと悩んでいる人に共通して言える、店長としての辛い部分やしんどい部分を解説していきます。
部下とのコミュニケーションがとれない
店長に致命的に向いていない人は「部下とのコミュニケーションがとれない人」でしょう。
なぜなら、店長職はアルバイト社員を有効に活用しなければ、店舗管理が出来ないからです。
この事実に気づけていない人は、致命的に店長に向いていないと言ってもいいでしょう。
部下とのコミュニケーションがとれていない店長の特徴
- 部下に任せておけばいい仕事をわざわざ自分で行う
- 部下を叱ってばかりでフォローをしない
- アルバイトに社員クラスの仕事を求めすぎている
店長職は「自分の仕事だけこなしておけばいい」という平社員・アルバイトクラスの視野ではなく、管理職としての視点も持たなければいけません。
他店舗との連携や上長とのコミュニケーションがとれない
店長職は店舗を任せる立場でありながらも、社員という難しい立場にあります。
そして、店舗では自分が一番偉いため、部下に相談することは許されません。
そのため、他店舗の店長との情報交換や、上長との密接なコミュニケーションが必要不可欠です。
社員同士での連携が出来ない人は、店長職にはあまり向いていないと言えるでしょう。
自分の業務範囲を把握していない
店長に向いていない人は、自分の業務範囲を把握できていません。
店長の業務範囲
- 部下のマネジメント(指示・シフト管理・育成など)
- 本社指示の遂行
- 店舗売上の改善
このような店長本来の役割を忘れ、アルバイトスタッフと馴れ合っていたり、アルバイトでも出来る仕事を自分でこなしていては、店長失格です。
店長=管理職としての自覚を持って、時に厳しく仕事に臨みましょう。
新しい仕事やわからない仕事に取り組む意欲がない
店長ともなると「わからない仕事」「新しい仕事」にも、無理でも成し遂げないといけません。
間違っても「自分には出来ないからやりたくない」「新しいことを覚えたくない」などと口にしては、店長失格です。
新しい仕事やわからない仕事に挑戦する意欲がないのであれば、それは店長失格の証拠です。
売上に関して当事者意識を持てない
店長は管理職として部下の育成や指導も去ることながら、本社・上長から「売上」についてうるさく言われる立場となります。
シビアな話をしますが、本社からすれば「売上を出せない店長=仕事が出来ない無能」という評価をされます。
それも本社と管理店舗の違う店長職であれば「頑張っているから…」なんて甘えた評価は一切されません。
たとえ店舗でアルバイトスタッフから人望があろうが、お客さんから好かれようが、売上を上げられなければ店長としての評価は下がるのみです。
売上のために嫌われてまで成果にこだわる店長や上長がいますが、あれが「店長に向いている人」です。
部下に嫌われる勇気を持っていない
店長は時として、部下に嫌われる覚悟を持たなければいけません。
だらけている部下には厳しく叱り、逆に都合のいいバイト相手は褒めて伸ばしておき、味方として確保しておく。
部下の能力が平等でない以上、八方美人な態度は許されないのです。
管理職として部下から嫌われてでも仕事を成し遂げる気がないのであれば、潔く店長を降りましょう。
店長に向いてない人や辞めて良かったと思える人の特徴は?
店長というポジションは、責任と権限を持ちながら店舗の経営や運営を担当する重要な役割です。
しかし、店長としての適性や向き不向きは人によって異なります。
この項目では、店長に向いていない人や辞めてよかったと思える人の特徴について探っていきます。
店長としての仕事に向かない人や、無理に続けることで後悔する可能性のある人々の特徴を見ていきましょう。
プレイングマネージャーとしての激務やプレッシャーに耐えられない
店長は管理業務だけでなく、現場での実務も担当します。
忙しい時間帯やイレギュラーな事態に迅速に対応しなければならず、激しいスケジュールやプレッシャーに耐える必要があります。
しかし、プレイングマネージャーとしての激務やプレッシャーに対して精神的に耐えられず、ストレスや疲労感が溜まってしまう人もいます。
その会社で一生働き続けるほどの覚悟がない
店長はその店舗や会社の中心的存在として長期間勤めることが求められることがあります。
しかし、その会社で一生働き続ける覚悟がない場合、店長としての意欲やモチベーションを持ち続けることは難しいかもしれません。
転職やキャリアの変化を望む人にとっては、店長のポジションは長期的なキャリアパスとは合わないかもしれません。
足下見られた雇用条件や給料に不満がある
一般的に、店長は責任のあるポジションであり、その分給料や待遇も高いと期待されます。
しかし、中には足下見られた雇用条件や給料に不満を抱える人もいます。
給料の面だけでなく、労働環境や福利厚生なども自分の価値に見合っているかどうかを考える必要があります。
どうしても店長になりたくない時や店長として続けられる自信がない時の対処法
店長というポジションには、多くの責任とチャレンジが求められます。しかし、どうしても店長になりたくないと感じる時や、店長としての自信が持てない時もあるかもしれません。そんな時には、自身の適性やキャリアの方向性を考え、対処法を見つけることが重要です。
以下では、どうしても店長になりたくない時や店長として続けられる自信がない時の対処法を探っていきます。
他店舗店長と交流を持ったり上長に相談する
店長として続けるかどうか迷っている時には、他店舗の店長とコミュニケーションを取ることが役立ちます。
彼らの経験や意見を聞くことで、自身の適性や選択肢を見極めることができるでしょう。
また、上司や上層部との相談も重要です。自身の悩みや疑問を共有し、アドバイスを受けることで、適切な判断を下すことができます。
自社の経営方針や業界事情全体について知っておく
店長として働く場合には、自社の経営方針や業界のトレンドについて理解しておくことが重要です。
経営方針を把握することで、自身の役割や目標を明確にすることができます。
また、業界の動向を把握することで、自身のキャリアの展望や可能性を見つけることができるでしょう。
店舗管理やマネジメント、流通・販売に関する基礎知識を学んでおく
店舗長として活躍するためには、店舗管理やマネジメント、流通・販売に関する基礎知識を身につけておくことが大切です。効果的なスタッフの指導やスケジュール管理、在庫管理など、店舗運営に必要なスキルや知識を習得しましょう。これにより、自信を持って業務に取り組むことができます。
リーダーとしての自覚を持つ
「店長に向いていない」と感じる人は、まずはリーダーとしての自覚を持ちましょう。
リーダーとしての自覚を持つためには?
- 部下は全員ボロ雑巾のように使い潰すための駒として見る
- ただしチームワークを大事にしないと辞められるのでバランスが大事
- 売上に対してシビアな感覚を持つ(数字出せない店長は本社からすれば「ゴミクズ」同然)
- わからないことや新しいことにも積極的に取り組み、必ず最後までやり遂げる
本社から信頼されて一店舗を任せているのですから、この程度の心構えは持っていて当然です。
会社から「店舗を預かっている自覚」を持つ
店長職として長く働くためには「店舗を預かっている自覚」をしっかり持ちましょう。
店舗は会社のものであって、自分の私物ではない。
組織人であれば、これぐらいの当事者意識は持ってて当然です。
新しい仕事や出来ない仕事にも前向きに取り組む
店長ともなると、常に本社指示で新しい業務やわからない仕事にも取り組まざるを得ません。
「出来ない」なんて言葉は許されません。
管理職となった以上、逃げ道はないのです。
わからない仕事や新しい仕事に挑戦するのが嫌なら、バイトとしてダラダラ働く道を選びましょう。
細かな売上アップの努力を惜しまない
店長職は店舗の売上を上げるのが重要な役割です。
細かな売り場の改善から施策の実施まで、小さな商機をコツコツ拾える努力家でなければ、店長職として評価を得るのは難しいでしょう。
なぜなら、不況だろうがなんだろうが本社からすれば「売上を出せない店長=仕事が出来ていない、努力していない」と冷徹に評価されるからです。
日々の細かい努力が嫌なら、店長を降りて楽な生き方を選びましょう。
店長を辞めたい時は:降りたい時の伝え方~次の仕事の見つけ方のコツまで
思い切って転職を考える
店長職が向いていないと感じたら、転職を考えるのも手ですよ。
なぜなら、店長職は厳しい割に待遇や給料が良くないからです。
以上のように本社勤めの管理職以上に厳しい資質を求められる割に、待遇も給料もよくありません。
また、店長職の多くなる「小売」「販売」「飲食」業化は離職率が異様に高く、それだけ店長が割に合わないと感じて辞める人が多いのです。
しかも、店長が勤める業界は平均年収も低めで出世チャンスも低く、やり甲斐を感じたり適性がなければ、将来的にモチベーションも保てません。
「店長向いていない…」と感じるのであれば、早めに転職を考えておくといいでしょう。
…でなければ、店長職として他の会社を転々とする人生しか待っていません。
転職サービスでプロのサポートを受けておく
以上のように、店長に向いてない人は、向き・不向きそのものというよりは「成り行きで店長になってしまったので、責任や激務に耐えきれない…」ということが、本質的な悩みである可能性が高いです。
そういった人ほど、しっかりと転職活動して納得できる職業を選べば、ストレスなく働けて年収や待遇も向上する可能性は高いです。
そのため、今の仕事を続けるにしても辞めるにしても、まずは転職サービスでプロに相談してみることをオススメします。