当サイトの記事作成をするに当たり、ネットで集めた「転職先・仕事が決まらない時の悩みや改善点」「人事が知りたい・見ているポイント」「採用の決め手や選考基準」について、とくに有用そうなものをまとめました。
これらはすべてを参考にする必要はありません。
すべてを完璧にしようと思うと、膨大な時間がかかってしまうからです。
ですので、自分に合ったものを参考にしましょう。
当記事の情報が、転職活動につまづいている方の参考になれば幸いです。
転職先が決まらない理由1.求人の選び方が間違っている
書類選考(またはエントリーシート)で頻繁に落ちる方は、求人選び自体が間違っている可能性が非常に大きいです。
未経験採用が見込める20代前半のうちならともかく、それ以降は年齢を重ねるにつれ未経験からの採用が厳しくなります。
つまり「自分の選びたい仕事」ではなく「自分が選ばれそうな仕事」を見極めないといけないわけです。
恋愛で言えば「高収入イケメン男性じゃないとダメ」と言っている人に、並スペックの普通の男性が告白するようなもの。
日本の就活では「数撃ちゃ当たる戦法」がまだまだ主流ですが、転職活動ともなるとそれはただの”徒労”に終わる可能性も十分ありえます。
まずは、求人選びが適切かどうか見直しましょう。
自分のキャリアに合った求人を選んでいない
転職先が決まらない人の中で、とくに書類選考にすら通らない方が意識しておきたいのが「自分のキャリアに合った求人を選んでいるか?」ということです。
「キャリア」と一言に言っても、人それぞれに経歴があるので一概には言えませんが、おおよそ「分類」と言えるものは存在します。
さらに男性・女性という”性差”も当たり前に存在し、さらには”実質的な年齢制限”など、いわゆる”隠れ経歴差別”も存在するので、見極めが大事になってきます。
求人選びで肝に命じておきたいのは「人材選びに平等など存在しない」ということです。
チャンスが平等でない以上、自分が選ばれそうな求人に的を絞るのは当然の考え方ですね。
自分に合った求人を選ぶためには、素直に転職サイトや転職エージェントを有効活用しておくことです。
転職業者はビジネスである以上は「採用見込みのある求人」を優先して紹介してくれるので、少なからず「まったく採用見込みのない求人」に応募する手間はなくなります。
求人情報をうのみにし過ぎている
求人情報はあまり参考にしすぎてはいけません。
なぜなら、求人情報は「実際の職場で働く人とは別の人が書いた」ということが多いからです。
つまり「実態と求人情報がかけ離れている」なんてことは、当たり前に起こり得るのです。
求人情報と実態がかけ離れている事例
要資格→資格がなくてもOKだった
要大卒以上→高卒でも実務経験があったおかげでOKだった
要勤務経歴◯年以上→あくまで目安なので、満たしてなくてもOKだった
月給が低すぎる→面接時に交渉したらあっさり前の職場と同じ給料で採用してもらえた
求人情報をうのみにし過ぎると、以上のような「行動してみたら意外となんとかなった」というラッキーチャンスを潰すことになりかねません。
ですので、あくまで”求人情報はただの目安程度”であることを知っておきましょう。
適性年収・給与体系を把握していない
転職先選びの際に気になるのが「給料・年収」ですが、生活がかかっている方は「最低限のライン」もあるかと思います。
ここで気をつけておきたいことは、求人票からの情報だけでは「正確な年収・月給・手取り額」はおおよそしか割り出せない
月給:月当たりの給料(賞与が出る会社の場合、基本給を低めにしていることが多め)
手取り:税金や保険金を引いた、実質的な給料支給額。
これに残業手当て・昇給・賞与がつくわけですので、求人票の給料条件が低くても予想以上に上がることは十分ありえます。逆に、求人票の給料が平均よりも高い場合は、残業手当・賞与込みで計算している可能性も考えられます。
つまり、求人票の給料は”ただの目安”でしかないことがわかることかと思います。
また、多くの中途採用求人では年収・月給幅が大きく取られていることがあり、結局の所は「内定が決まるまでわからない」わけです。
そもそも、給料については労働者側に実質的な決定権や交渉余地はほとんどありません。ですので、どうしてもこだわりのある方は事前に「最低限このぐらいは出ないと生活できない」とハッキリと意思表示しておきましょう。
職務形態(派遣・契約)のメリットを把握していない
最近の転職先の決まらない中途採用者に多いのが「正社員にこだわりすぎている」ということ。
「非正規雇用」と聞くとイメージが悪いでしょうが、効果的に活用すれば企業側にとってメリットが大きいため、優良企業ほど実は非正規雇用形態で採用していることも珍しくなくなってきます。
・中途採用で非正規社員を選ぶメリット
契約社員のメリット:”正社員見込み人材”を募集する際に使われている。正社員採用するとリスクが大きい中途採用者は、まず正社員で様子見という企業が増えている。
派遣社員のメリット:ワークライフバランスの重視、フリーランス的な働き方をしたいなら派遣社員の方が相性がいい。紹介予定派遣で正社員のチャンスも。管理職になる気がない・現場仕事の多い技術職と相性がいい。
以上のような非正規雇用のメリットを抑えておくと、正社員にこだわり過ぎると意外なチャンスを潰すことにもなりかねません。
イメージやブランドで仕事先を選り好みしている
転職先が決まらない人は、求人選びをイメージやブランドで選り好みしている可能性があります。
ステレオタイプな職業イメージ
事務職→人と関わらないで済む、楽な仕事。
営業職→ブラックな職場が多い。コミュニケーション能力がないと就けない。
大企業→安定している仕事。ただし、高学歴ないと就けない。
公務員→楽で安定している仕事。頭のいい人じゃないと就けない。
以上のようなステレオタイプなイメージはすべて間違いです
まだ社会を知らない就活中の学生ならともかく、中途採用者がこの手の「ブランド・イメージ」にとらわれて仕事を選ぶのは社会人として問題ありです。
ですので、イメージや偏見を捨てて「まずは面接で人事の話を聞いて、自分の目と耳で判断しよう」という基本を徹底しましょう。
「自分に出来る・出来ない」を応募基準にしている
そもそも、転職は「今まで自分に出来なかった仕事に挑戦する」わけですから、自分の基準で「出来る・出来ない」を判断するのはナンセンスです。
自信がなくとも「私はこの仕事をこなしてみせる!」とアピールするしか選択肢はありません。
そして、それを判断するのは応募先の人事・面接官ですので、自分で自分の能力を決めつけるのは愚かと言わざるを得ないでしょう。
資格・経歴・学歴を過信している
転職先が決まらない人は、自分の「資格・経歴・学歴=ブランド」を過信している節があります。
「資格・経歴・学歴」は判断材料の一部になることはあっても、その人の絶対的な価値になることはありません。
そもそも、人事からすれば「その資格本当に必要なの?」「在職中に並行してとれなかったの?」と疑問を抱かせることにもなりかねません。
わかりやすく言えば、企業が欲しいのは「テストで100点とる人材」ではなく「テストに書いていない問題を見つけ出し、自分から解ける人材」だと言うことです。

自分に合った転職サービスを選んでいない
転職先が決まらない人は、そもそも使っている転職サービスを選んでいない可能性も考えられます。
転職サービスはあくまでビジネスですので、それぞれ思惑や事情があり、利害が一致していない利用者はいい待遇を受けられません。
また、転職活動をスムーズに進めるためには「素直にプロの言うことを聞く」ことです。
なぜなら、今まで何人もの転職を成功させてきた人物と、せいぜい数社からしか内定をもらっていない人材ですと、どう考えても前者のほうが間違いない判断が出来るからですね。
転職先が決まらない上に、一度もキャリアアドバイザー・キャリアコンサルタントなどのプロのアドバイスを受けたことがない方は、必ずプロに相談しておくべきでしょう。
ハローワーク・転職エージェント・派遣会社など、無料の人材サービスを利用すればプロに相談できます。
転職先が決まらない理由2.履歴書・職務経歴書の書き方が悪い
転職先が決まらない理由として、考えられるのは「書類作成」が適当すぎることです。
完璧な書類を作る必要はありませんが、最低限しっかりと「読んでもらえる」書類作成は意識しておくべきでしょう。
- 履歴書:丁寧な文字でしっかりと記入する
- 職務経歴書:簡潔でわかりやすくまとめる
書類自体が採用の是非に大きく関わることはありませんが、基本ができていないだけで本来面接に行き着けるはずの選考で落ちる可能性は十分考えられます。
ですので、何か見落としがないか確認しましょう。
どうしても書類選考で通らない場合は、素直にプロに相談してアドバイスをもらっておきましょう。
ライター業である筆者ですら「人にちゃんと読んでもらえる文章」には毎日悩み、未だに満足行くレベルには達していませんが、それだけ「人に読んでもらえる文章を書くのは難しい」ということです。
そもそも、企業側もそこまで選考書類はしっかり目を通していないことが多いので、プロに相談して要点だけ掴んでおくのがスマートなやり方でしょう。
転職先が決まらない理由3.面接対策をしっかりしていない
関連:転職活動では落ちて当たり前?面接で落ちまくる時に見直すべきことは?ショックを受けた時の対処は?
基本がしっかりしていない
転職活動の面接となると、なまじ社会経験のある人は”基本”がしっかり出来ないことが十分ありえます。
転職活動の面接で見直したい”基本”
- 最低限の身だしなみは整えておく
- 出来る限りのビジネスマナーは徹底する
- 面接の受け答えはハッキリと
- 姿勢をシャキッとする
- 面接官の目を見て話す
- 場合によってはジェスチャーや笑顔を混ぜて話す
転職活動・中途採用ともなると「何か特別な能力や実績が求められる」と考えがちかもしれませんが、それは間違いです。
どんなに優秀で実績のある人材でも、基本が出来ていなければ面接で落とされかねないのです。
わかりやすく言えば、超優秀で経歴のある人が政治家に立候補しても「こんな人選んで大丈夫か?」と警戒されて、落とされるのと同じ。
小手先の受け答えの技術や、自己アピールにこだわる前に、まずは”面接の基本”を徹底して見直してみるといいでしょう。
模擬練習をしっかり行っていない
転職先が決まらない人は、模擬練習をしていないケースも多い。
これはミュージシャンがリハーサルなしでライブに臨んだり、政治家が台本や練習なしで演説するようなものです。
さらにわかりやすく言いましょう。
面接なんてただの”茶番”である以上は「用意された脚本を読み上げるだけでいい」と考えておけばいいのです。
逆にダメなのが雑談・議論のように「その場で考えて受け答えすること」ですね。
「余計なことは一切話さず、必要なことだけを話す」
ドライかつビジネスライクに、これを意識しておけばいいのです。
転職活動の面接で何度も落ちてしまうような人は、模擬練習を受けておくといいでしょう。
模擬練習はハローワークはもちろんのこと、転職エージェントなどでも無料で行っています。
こちらから質問を一切していない
面接で好ましくないのは「こちらから一切質問をしないこと」です。
わかりやすく言えば「御社の事業内容にはまったく興味が無いけど、働いてお金がもらえればいい」と言っているようなもの。
ただし、場合によっては「余計なことをアレコレ聞いてこない人材」「会社の言うことを素直に聞いてくれる人材」を求めている会社から内定をもらえることにもなるので、質問の仕方に自信がない場合は「ありません。御社の規定に従います」と潔さを見せることも重要でしょう。
相手に”インパクト”を残せていない
面接で意外と重要になるのが”インパクト”です。
あるいは「個性」とも言いかえられますね。
面接で建前・模範解答しか話せない人材はせいぜい”無難”止まり。
テストで100点満点を取ることは出来ても、最後のもう一押しである1点を追加することは出来ません。
要は、人事や面接官に「この人を採用しよう!」と思わせる”決め手”がなければいけません。
でなければ、面接官は「この人を採用しようかどうか迷っている」と他部署や経営者に相談して審議するだけで終わります。
その結果「あれが足りない」「ここに不安が残る」など、減点方式で内定を審議する結果になります。
逆に面接官にその場で「この人を採用したい!」と思わせれば、少なからず面接官を”味方”にすることが出来ます。
そうすれば、面接官は少なからずこちらの味方ですので「いや、この人材は必ず入れておくべきだ」「直接会った私が言うのだから間違いない」と力説してくれることに期待できます。
わかりやすく言うと、面接官に「必ず自分を採用しろ!」と相手の背中を押すような強烈なアピールが必要になるわけです。
面接が茶番や建前ばかりであるのは一つの側面に過ぎません。
内定を掴み取りたいのであれば、それを越えて効果的な”切り札”を面接で見せつける必要があるのです。
転職先が決まらない理由4.メンタルや考え方に問題がある
自信の無さが漂っている
転職先が決まらない人には、自信の無さが漂っているという特徴があります。
しかも、いくら応募しても転職先が決まらないで「もうダメだ…」「どこも雇ってくれない…」と、ネガティブスパイラルになるとさらに自信を喪失してしまい、転職活動もますます上手くいかなくなる結果に。
転職先が決まらず、自信がなくなっていく気持ちはわかります。
しかし、だからこそ自信を持たなければいけないのです。
「自分の可能性を信じられない人間を、信頼して雇ってくれる会社などない」
つまり、面接時点から「私はすでにこの会社の社員になったつもりだ」という根拠のない自信を持つべきだということです。
自分が先ず自分を信ずることだ。
それがあって初めて他人が信頼を寄せてくれるようになる。
一たん自信がぐたついて、表情におぼつかなさが表れるや否や、他人はたちまち寄りつかなくなる。
顔に出た自信喪失の表情はカインの額につけられた罪のしるしと同じことだ。智慧袋/森鴎外
ネガティブな動機やアピールを口にし過ぎている
転職先が決まらない人に共通する特徴が「ネガティブ」ということ。
ネガティブさが全身に漂っているため、志望動機や自己アピールもいくら考えても、知らず知らずのうちにネガティブさが出ています。
ただし、ネガティブさを無理やりポジティブに転換するのも難しいのも確かですね。
ですので、意識しておくのは「自分の非を素直に認め、謙虚に反省すること」「決して他人のせいにしないこと」の2つ。
コツとしては「ネガティブがダメ」なのではなく「過去のネガティブさを受けいれて、将来のポジティブな動機」にすることです。

感情・経験の伴うアピールが一切出来ていない
転職活動の志望動機や自己アピールにおいて、企業側に嫌われるのが「自身の感情や経験が一切伴っていない」というパターン。
とくに最近の若者はネットで簡単に答えが手に入るようになり、小学校の読書感想文丸写しレベルの志望動機や自己アピールをする人も多いだとか。
感情や経験の伴っていない志望動機や自己アピールの例
- 転職サイトで見た「志望動機の例」をそのまま流用している
- 自分が共感できない・理解できない自己アピールを棒読みしている
- 自分の感情や経験ではなく「~べき」「社会が〇〇だから」などの批評の類を志望動機に使っている
- 「相手に悪く思われたくない」という意識があり、無難な建前しか口にしていない
ある程度社会経験を積むとわかりますが、自分の本心を語っていない人間というのは少し話せばすぐに見抜けます。それも、人を見る目のある人事や面接官相手であれば、変に取り繕ったり誤魔化すのは逆効果でしょう。
「自分は後ろめたいことをしていて、それを必死に隠している」という不審者のような印象を与えるので、建前ばかりを並べるのはあまりいいことではありません。
大事なのは自分の感覚や経験を信じて、ウソ偽りなく話すこと。
誠実さと謙虚さを示すには、自分自身の言葉で話す必要があるのです。
たんに言葉としての感情や、本で読んだ感情や、自分の貧しい想像力をとおしての感情は知っている。
自分がそういう感情をもつことは、想像できる。
つまりそれがどんなものかは知っているが、実際にはそう感じていない。
私は37歳だが、ませた子供みたいなものだ。
私には少年のような熱情しかない。出典:ジャック・アボット(猟奇殺人犯)/診断名サイコパス-身近に潜む異常人格者 より
転職先が決まらないなら転職エージェントを使っておくこと
どうしても転職先が決まらない方は、転職エージェントを有効活用しておきましょう。
転職エージェントとはプロのキャリアアドバイザーが転職に関するサポートをしてくれるため、今回紹介したような問題点の改善にも期待できます。
しかも、転職エージェントは完全無料で最後まで利用できるため、使ってみるだけ転職活動の助けになります。
仮に読者のあなたがすでに転職エージェントを使っているにも関わらず、転職先が決まらないなら、以下のような理由が考えられます。
- 担当者の実力・サポート不足
- エージェント側に適当に対応されている
- 面接で致命的なミスを犯している
- エージェント側の提案求人と自分の適性が一致していない
原因はいくらでも考えられますが、今の転職エージェントが根本的に合っていない可能性もあります。
その場合は他社の転職エージェントも利用しておき、しっかりとしたサポートをしてくれる担当者を見つけ出しましょう。
まだ転職エージェントの登録がお済みでない方は、まずは大手を使ってみることをオススメします。