Vtuberの始め方|企業ではなく個人でVtuberを始めるメリットと初期費用や必要な知識は?

編集長
3次元を捨て2.5次元に生きる
スコシテンの中の人です

ブログ書くのが作業ゲーと化して飽きたので、コンテンツ拡充の施策の一環として「Vtuber」のやり方についてリサーチ・実践しております。

あらかじめ断っておくと、個人で3Dポリゴン作って動かして動画作って配信するまでは、かなり知識も時間も費用もかかるので、よっぽどの暇人か物好きでないとやるメリット皆無です。

ですので、当記事の想定読者は以下の通り。

当記事の想定読者

  • ある程度3Dポリゴンの作り方にこだわりたい人
  • 3Dポリゴンの動かし方を柔軟に選びたい人
  • 現状の3D動画・Vtuber動画作成事情が知りたい人

正直「ワンタッチ操作でVtuberになりた~い!」という感じの人にはまだまだ参入障壁が高いので、ブラウザバックしてどうぞ。

当記事では「現状で個人でVtuberになるのってどうなの?」と気になっている方に向けて、筆者がリサーチしながら実践している情報をまとめてまいります。

なぜ、Vtuberになる必要があるのか?

そもそも、なぜVtuberになる必要があるのか?

答えは簡単。

バーチャル世界ではすべてが許されているから。

(c) プリパラ

逆に言えば、現実世界ではすべてが許されていないってことですよ。

現実では、若くて可愛い女の子やイケメンで爽やかな男が薄っぺらいコンテンツ発信するとガンガンアクセス数伸びますが、冴えないおっさんや喪女が顔出しすると逆効果だってはっきりわかんだね。

つまり、アイカツおじさんでも幼女先輩になって神アイドルを目指すことが出来るわけです。

※1.なお、元ネタであるプリパラでも男の子が女の子になるのが許されているユートピアの模様。

※2.それっぽい建前並べておくと、アイカツでの目覚ましいまでの3Dポリゴンの進化であったり、艦これACのモーションキャプチャーの技術の進展っぷりに感動していたので、VR事業・AR事業並びにウェアラブル端末・センサー産業の発展ぷりをサブカル視点側から体験してみる…という実験的な要素もあります。「業界地図 四季報」でもVR・センサー事業は成長産業として注目されてますので…。

※3.後述しますが「VRMによる規格統一化」により、モーションキャプチャーの家庭環境での再現性と市場流通コストが低下すれば、一般普及化できる程度に技術的な下地は整っているます。

Vtuberになるための初期費用は?

Vtuberに関してですが、多くの方が「でも、お金かかるんでしょ?」と漠然と思っているのではないでしょうか。

結論から言っておきますと、スマホ・PC環境さえあれば無料でもVtuberになることは可能です。

予算 環境 知識
初心者クラス 0~ スマホアプリ+WEBカメラで数千円からでもOK わかりやすい解説の通りやればOK
中級者クラス 20万前後 ゲーミングPC+VR端末が必要 BTO・自作PCなど、PC・デジタル機器に関する基礎知識が必要
上級者クラス 100万 本格的なトラッキング機器・3Dポリゴン発注費など100万以上必要 制作会社に発注など、ビジネス経験や予算が必要

クラウド系のプラットフォームを活用すれば、スマホのみ・低単価の機材で3Dキャラクターを動かして「Vtuberになる」という体験自体は誰でも可能です。

ミドルクラスでのVtuber環境構築の場合ですが、BTO・自作PCに関する知識であったり、Vtuber環境構築するために3D・プログラム系の基礎知識が必要です。

また、VR機器のエントリーモデルである「HTC Vive」に6~7万円(PS4とSwitch買える額!)、ゲーミングPCに15万円前後かかるので、そこそこの環境を構築するための参入障壁もやや高め。

というのも、まだまだVtuber市場・技術が未成熟でこれと言って王道のソフトやノウハウが登場していないため、手探りで自分で調べてどうにか出来る人でないとめっちゃ時間かかりますし、詰まる要素盛りだくさんです。

時間的コストや専門性を考慮すれば、制作会社に発注するという選択肢も出てくるのですが、そこまでやるのは個人参入ではかなりハードルが高くなるので割愛。

3Dポリゴンの制作方法

Vtuberでとくに重要となるのは、3Dポリゴン・キャラクターの制作でしょう。

今やゲームやアプリで手軽に制作できるものから、自分で一から本格的に作成できるソフトまで登場しております。

それを可能としているのが、Vtuber人気に際して登場した3Dキャラの共通規格「VRM」なので、まずはVRM規格について抑えておくといいでしょう。

今後のVtuber(3Dキャラ)の肝となる「VRM」規格とは?

Vtuberが爆発的に普及した理由としては「VRM」という、3Dキャラクター用の共通の拡張子が生まれたことが挙げられます。

「VRM」はVRアプリケーション向けの人型3Dアバター(3Dモデル)データを扱うためのファイルフォーマットです。glTF2.0をベースとしており、誰でも自由に利用することができます。また、Unity向けのVRMファイルの読み書きを行うC#による標準実装(UniVRM)がオープンソースで提供されます。

出典:VRM – dwango on GitHub

この「VRM」の何がすごいかは、以下のブログ記事にてわかりやすくご紹介されております。

わかりやすく言えば「3Dポリゴンの拡張子を統一することで、色んなプラットフォームで手軽にキャラを動かせるような仕様になって、融通が利くようになった」ということです。

逆に言うと、VRMでない3Dポリゴンは、キャラ制作から動作のプログラミングまですべて各会社毎に規格を設定しないといけないことになり、他のプラットフォームでの互換がないということです。

ちなみにあの任天堂もVRM規格普及に参加表明しており、今後のコンテンツ業界のスタンダード規格になることに期待できそうですね。

※解凍ソフト「zip,lzh」画像データ「jpg,png,tif」音声データ「mp3,wav,flac(可逆圧縮)」あたりの互換性不統一時代に悩んだ経験がある方は、この「vrm」がいかに便利かはおわかり頂けるはず。

3Dポリゴン作成ソフトは?

上記のVRM規格に対応している3D制作ソフトの中でも、とくにキャラメイキングに関する自由度が高いのは以下の3つ。

  • VRoid Studio
  • Vカツ
  • Maya

使いやすさで言えば「Vカツ>VRoid Studio>>>Maya(プロ向け・有料)」という順位になるので、それぞれ特徴を抑えて自分の環境や予算に合ったものを使ってみてください。

VRoid Studio

3Dキャラクター制作ソフトでも自由度が非常に高く、クリエイティビティを要されるのがPixivの手がける「VRoid Studio」です。

VRoid Studio公式サイトhttps://studio.vroid.com/

VRoid Studioの魅力的なところは、なんと言っても「無料」であるところです。

VRoid Studioは、人型アバター(キャラクター)の3Dモデルを作成できるWindows・Mac用アプリケーションで、どなたでも無償で利用可能になります。作成した3Dモデルは、3Dアプリケーションで利用可能なファイルにエクスポートすることができます。リリース時にはVRM形式でのエクスポートに対応するほか、今後他のファイル形式でのエクスポートもサポートしていきます。

これは、国内のクリエイティブ事情に大きな影響力を持つPixivならではの、コンセプトがあるからです。

VRoidプロジェクトが目指すもの

3Dを扱えるクリエイターの需要が増えていく中で、既にその供給は追いついていない状況です。今後、VR/ARの普及にしたがって、3D作品はさらに身近な存在になり、3Dクリエイターの需要もますます高まることが予想されます。

3Dを使ったコンテンツを、誰でも創れるようにしたい。

想像力と表現力をすでに備えたクリエイターが、3Dという新しい創作に挑戦することを、テクノロジーの力で応援したい。

当サイトで紹介しているクリエイター向けの人材サービス「マイナビクリエイター」「シリコンスタジオエージェント」でも、3Dグラフィックに関する人材募集の告知が目立っています。

その理由としては、本格的な3Dポリゴンをプロクオリティで制作するためには「Maya」というソフトを使うのが一般的で、値段的には素人が手を出すのは厳しいという事情があります。

また、立体での制作は2Dでの制作とは違ったセンスや、動作・プログラムに関する知識も求められるため、個人で一から制作して動かすまでには時間もかかるし、専門知識も必要です。

しかし、VRM規格の登場とVRoid Studioによる直感的な操作により、個人での3Dキャラ制作が格段に簡単になったことが、Vtuber登場によるクリエイティブ業界への追い風であることは間違いないでしょう。

Vカツ

Vtuberの参入障壁を大幅に下げていると言えるのが「Vカツ」と言う、無料で3Dキャラを手軽に作れるアプリです。

Vカツ公式サイトhttp://vkatsu.jp/

超絶わかりやすく言えば、ゲームのオリジナルキャラ制作がめちゃくちゃ細かく出来るソフトといった感じ。

Steam上で配信しているということもあり、感覚的には「制作ソフト」というよりは「キャラメイキング用のゲーム」という側面が強め。

また、各種VR機器にも対応しているため「3Dキャラ制作→VRで実際に動かしてみる」ところまではVカツのみで体験可能な点で、初心者にオススメ。

筆者も軽く使ってみましたが、特殊な操作や専門知識なしで手軽にキャラメイキング出来るので、直感的に操作しやすくて初心者向け。

Vカツのメリット・デメリットをまとめてみると、ざっくり以下の感じ。

Vカツのメリット

  • ソフト・アプリで簡単に本格的な3Dキャラが制作できる
  • 無料でも利用可能
  • スマホでも利用可能
  • パーツが揃っているので専門知識やセンスは不要
  • ゲーム感覚でキャラメイキングできる
  • VR対応、作ったキャラをVR空間で動かせる

Vカツのデメリット

  • VRM出力対応先が「バーチャルキャスト(ニコニコ立体)」のみ
  • VRM出力は有料(5,000円)
  • 細かいカスタマイズが出来ない

※2019年3月時点の仕様

Vカツはまだまだ発展途上のソフトということもあり、今後のアップデートやVR事業の展開次第ではデメリット点は改善されそうなので、しばらく様子見と言ったところでしょうか。

Maya

3Dグラフィック制作ソフトとして、メーカー・プロが利用していることで有名な「Maya」もVRM出力に対応の模様。Mayaはサブスプリクション契約で年間25万円ぐらいの本格ソフト。

ただし、VRM出力には非公式(MITライセンスは取得済み)のプラグイン導入の必要あり。

これによって、理論上は商用利用されている3DモデリングデータもVRM出力により、一般家庭でもVRM環境で自由に動かせることが可能に。

※現実的には版権がネックになるので、そう簡単には事が運ばないだろうけど…。

3Dポリゴンの動かし方

  • 手打ちで動かす
  • コントローラーで動かす
  • 自分の動きと連動させる

Vtuberの動画撮影・配信方法は?

只今、調査・実践中です。

Vtuber普及のための課題は?

ここまで紹介しておいて難ですが、現段階ではVtuberとして自由にキャラを動かすレベルの動画を個人で作るのは、非常にハードルが高いという結論です。

※ただし、ゲーム実況系(モニタキャプチャ)・WEBカメラで口の動きだけ再現など、工夫すればハードルはいくらでも下げられます。

筆者が自宅環境で取り組もうと思った中で見えてきた、今後のVtuber・3Dキャラ制作に関しての課題点をまとめていきます。

VRM規格の普及

Vtuberが普及・一般化するためには、まずはVRM規格の普及が当面の課題でしょう。

VRM協会の設立が2019年2月なので、まだまだ普及には時間がかかりそうです。

ただ、VRM対応の制作ソフト・プラットフォームさえ増えれば爆発的に伸びる可能性はもう見えていますので、そこは各種コンテンツメーカーに期待したいところです。

また、気になったのはVRM形式の3Dポリゴンを動作させるソフトウェア・プラットフォームがほとんど登場していないという点でしょう。

※良くも悪くも、個人制作ソフトが主流になっている時点で「あーまだ黎明期だなー」と、昔のネット時代を思い出します。

Vtuber動画撮影の簡略化

Vtuber普及の2つ目のネックは、なんだかんだで動画投稿までの道のりが長いことです。

インスタグラムみたいにスマホでワンタッチ操作で手軽に投稿…ということが出来ないので、地道な作業やリサーチをコツコツ重ね、時間をかけて動画制作することが苦にならない人じゃないと途中で折れます。

配信環境を整えるだけでも、軽いスタジオを作るぐらいの労力が必要となるのですが、そこにVR環境まで考えると、Vtuber配信環境を構築するだけでも時間がかかります。

iPhone並に「このアプリ・ソフトひとつで簡単にVtuber配信が出来る!」ぐらいのレベルのプラットフォームが登場しないと、一般普及はまだまだ難しいと感じる次第です。

モーションキャプチャーの低コスト化・シンプル化

3Dキャラクター・Vtuber普及のためには、モーションキャプチャーの低コスト化・シンプル化も必須だと感じます。

VR機器などを活用してキャラを動かしてみるとわかるのですが、意外なまでに思った通りに動かないんです。

いずれにせよ、そこそこ高価なVR機器を導入しらからと言って動きが安定するわけでもなく、細かい調整が必須になるため、普通にめんどくさいです。

…というか、現状では普通に「これ、一から自分で動作指定して動かした方がいいんじゃ…?」という感じなので、3Dキャラのモーションの精度には期待しない方がいいです。

※1.キズナアイクラスになると、おそらくモーションキャプチャー+細部の動きは手動で微調整という形で動かしている…はず。

※2.ウェアラブル端末・センサー事業の方が伸びればモーションキャプチャーのインプット方法が増える・流通コストが下がる未来が予測されますが、人工知能自動車普及並にまだ先のお話…。

Vtuber・3Dポリゴンキャラによる収益化

Vtuber・3Dポリゴンを始めるに当たって、ぶっちゃけ気になるのが「収益化=お金になるか?」という疑問でしょう。

Vtuberに限らず、コンテンツマーケティング・キャラクタービジネスの収益化モデルとしては、以下の通り。

Vtuberの収益化・ビジネス展開の例

  • 商業戦略ありきでキャラメイキングする(キズナアイ方式)
  • キャラ版権で収益化(有名アニメ・漫画・ゲーム全般)
  • キャラ版権利用自由、サブのビジネス展開で収益化(初音ミク、東北ずん子方式)
  • タレント業としてガチVtuberとして殴り合う(ゲーム実況者、youtuber方式)

Vtuberの代名詞でありさきがけでもある「キズナアイ」ですが、制作会社とマーケティング会社がリサーチしまくって戦略設計して企画されているのが見え見えなので、あの成功事例は流石に企業でも真似できないレベルです。

もうね、自己紹介動画から「お前らこういうの好きだろ?」という意図が見え見えなので、笑っちゃうレベル。

ちなみにキズナアイを手がける会社「Activ8株式会社」も、明らかにVtuber市場拡大を見込んで出資されているとしか思えないレベルなので、コンテンツマーケティング関連会社だけではなく、広告代理店・芸能事務所クラスも絡んでいるのでは?…と色々勘繰っております。

(資本金約7億ってどこが出資してるねんwwバカヤローww)

まあ、youtuber市場は広告主的にも注目度高いので、アクセス数だけ稼いでスポンサー契約さえ取れば、どうとでもなるとは思います。

ぶっちゃけ、アフィリエイト経由の広告主からも「お前らyoutubeやれよ(本音:CM動画受注費ケチりたい)」みたいな威圧営業メールが増えてきているので、そのニーズに応える広告代理店・動画制作会社は確実に今後増えていきそうです。

コンテンツマーケティングの収益化・ビジネスモデルに関しては長くなるので、以下の業界分析・転職記事などにもまとめてますので、ご参考ください。

Vtuber関連の仕事に就くためには?

最後に、今後ますます拡大の見込まれるVtuber(Youtuber)関連の仕事に興味がある方に、軽く転職情報をご紹介しておきます。

クリエイティブ系の転職エージェント

マイナビクリエイター…若手向けのマイナビの手がける人材サービス。在学中の学生から未経験者まで支援しており、ポートフォリオの制作サポートも充実。大手とのコネも強く、求人数も多め。→マイナビクリエイターの解説記事

Geekly(ギークリー)…IT・WEB・ゲーム業界専門の転職エージェント。ビジネスライクな傾向にあるが、その分効率は良い。職務経験があれば高年収案件も見込める。→Geeklyの解説記事

シリコンスタジオエージェント…ゲーム専門の人材派遣業。ただし、技術者・クリエイター向けの求人が多いため、専門学校歴・実務経験は必須(ただしアルバイトでも可)。→シリコンスタジオエージェントの解説記事

最近では「youtuber専門の制作会社」の求人も増えてきていますので、Vtuber関連の仕事の紹介も見つかるかもしれません。

クリエイティブ系の学歴・経験があるなら制作会社への入社チャンスはいくらでもありますし、そうでない方は営業・販売系の一般職に就くチャンスもあるので、Vtuber関連の仕事を探したい方はぜひとも使ってみてください。

※ただし、必ずしもVtuber関連の仕事が見つかる保証は出来ませんので、その点は予めご了承ください。