「優秀なのになぜか評価されない…」
「会社の扱いが不遇だと感じる…」
「目立たない仕事のせいか正当に評価されていないように思う…」
このようにお悩みではありませんか?
仕事において「優秀な人ほど評価される」と思われがちですが、それは幻想でしかなく、現実は会社内で不当な評価が当たり前に行われていたり、誰かに貶められる形で不当に低く評価されるなど、正当に評価されるためには様々な立ち回りの工夫や適切な自己アピールが不可欠です。
ところで、ある調査では「IQの高い人ほど自己評価を過小評価する傾向にあり、IQの低い人ほど自己評価を過大評価する」という結果が出ています。
この結果から見えてくるのは、能力がない人ほど過大に自己評価や自己アピールを行い、本当に能力がある人ほど目立たないしわざわざ自分の能力をひけらかしはしないという傾向です。
また、多くの会社では必ずしも評価する側が能力のある人を正当評価できるとは限らないばかりか、他人の人間の言うことを真に受けるばかりに能力の低い人の過大な自己評価をうのみにしてしまうことが往々にして起こるということです。
その結果、本当に能力の高い人であったり、会社へ貢献している人物への評価を適切に行わなれず、功労者ほど不遇な思いをするということが起こってしまうわけです。
ですので、もし読者の方が自分の能力に自信があるにも関わらず正当に評価されていないと感じることが多かったり、会社の評価が不当で過小評価されていると感じているなら、自己アピール不足だけでなく、社内の評価制度が適性であるかどうか、自身の評価を下げる厄介な存在が社内にいないかなど、あらゆる可能性を排除せず、こちらも「会社の評価制度が正当か?」を評価するべきです。
そこで当記事では、優秀な人が評価されないばかりか不当に低く扱われる人間心理や組織のメカニズムを解説した上で、会社の評価が不当だと感じた際に社内の評価制度が適切かどうかを見分けるための方法、また不当評価が続く会社環境での対処法まで、まとめて知りたい情報をお伝えしていきます。
優秀な人なのに評価されない原因は?
まずは優秀なのになぜか評価されない人の特徴についてお伝えしていきます。
社内評価が低い原因は本人の能力だけでなく、社内環境も絡んできますので、以下の記事も合わせてお読みください。
関連:社内評価が低い場合に見直したいこと。仕事で評価されないなら辞めるべき?
周りと足並みを揃えない
優秀なのに評価されない最大の原因が「周りと足並みを揃えない」というところです。
組織で働く以上はチームワークが原則となるので、周りと足並みを揃えないことで様々な問題が生じやすくなります。
具体的は、以下のような例に覚えがあるなら注意です。
- 良かれと思って他人の仕事を奪う
- 上司や周りの許可なく勝手に仕事を進める
- 決められた仕事のやり方を無視して自分流のやり方でこなす
上記のようなことは、仕事が効率的になったり、職場内の課題が解決できるとしても、周りの許可なくやってしまうと、思わぬトラブルを巻き起こすこととなります。
詳しくは以下の記事でも解説しております。
関連:仕事に「協調性」って本当に必要?「チームワーク」を言い訳にするのはいい加減やめたほうがいい
仕事を進めるのに他者と調整を行わない
仕事を進める際に他者と調整を行わないで独断で物事を進めてしまうのも、優秀な人が評価されない原因です。
前述の通り、仮に優秀な人の仕事のおかげで仕事が効率化されたり売上が上がるとしても、然るべき責任者との事前調整なく行われることは、混乱を招く結果になりがちです。
優秀な人にとって、いちいちめんどくさい会議を挟んだり、細かい調整を重ねるまで仕事に取りかかれないのは、煩わしく感じる部分もあるかもしれません。
ですが、仕事が大きなプロジェクトになり、関わる部署や会社が多くなればなるほど、めんどくさい調整が必要になってきます。
何も早く仕事を行うことだけが優秀さではありません。
時には「待つことも仕事」と知り、細かい調整や段取りを経ることも覚えておくといいでしょう。
上司に成果を横取りされている
上司に成果を横取りされるような職場では、どれだけ優秀な部下が成果を出しても手柄を横取りされることも考えられます。
以下のようなことに思い当たるところがあったら、それは部下の手柄を横取りする上司と言えるかもしれません。
- 何もしてないのに部下の成果を自分のおかげだと言い張る
- 上司の失敗は部下に押しつけて責任放棄する
- 部下の失敗をフォローしない
- 部下の相談や話を一切聞かないで非協力的
この手の上司が上にいる場合、どれだけ優秀な部下でも本来のポテンシャルが発揮できないどころか、仕事で成果を出せば出すほど上司の横暴な態度にモチベーションが低下していくことになってしまいます。
求められていない仕事までこなしてしまっている
優秀なのに評価されてしまう人の特徴として、求められていない仕事までこなしてしまうというものもあります。
- 周りの同僚や上司の仕事を許可なくやってしまう
- 頼まれてもいないのに他の人を手伝ってしまう
- 納期前にあまりに早く仕事を終わらせてしまう
上記のようなことは一見すれば優秀だと思われがちですが、他人の成長機会を奪ったり、意思疎通なく他人の仕事範囲にまで干渉するなど、あまり好ましいことではありません。
ただ、実際問題としては「言わなくても出来てしまう人」というは、職場で知らず知らずのうちに頼られてしまい、キャパオーバーになりやすいという問題もあります。
この場合、周りからは評価され感謝されるものの、昇給・昇進などの実際的な評価にはつながらないという点で注意が必要です。
また、一人で抱え込みすぎて途中でシビレを切らして黙って辞めていくタイプでもあるので、身に覚えがあるなら以下の記事もご参考ください。
関連:仕事ができる人ほど辞めていくたった一つの理由。なぜ優秀な人ほど辞めるのか?
縁の下の力持ちで目立たないとこでしか成果を出していない
縁の下の力持ちで目立たないところでしか成果を出せていない場合も、評価されない原因かもしれません。
とくに、技術者・エンジニアの場合、会社に高い貢献をしているにも関わらず、売上などの数字に直接結びつくわけではないので、過小評価されがちです。
他にも、社内外の対人関係の折衝を担っていたり、取引先への営業で徐々に友好関係を築いて大きな契約を取っていくようなタイプも、目に見えない小さな努力を積み重ねているにも関わらず、目に見えた大きな成果が出せないことで過小評価されることとなります。
謙虚さが足りない
ある程度実績や経験がある優秀な人は、例外なく謙虚さを身につけています。
その理由は単純で、どれだけ能力があってもそれをひけらかすような真似をしてしまっては、不要な敵を作ってしまいがちだからです。
ただ、これに関しては若いうちは仕方のない部分もあるかとは思います。
転職した方がいい優秀な人材の条件とは?
すみません、ちょっと暗くなってしまいましたが、気を取り直しましょう。
実は、クソ上司や人事の見る目のない会社で不遇な思いをしている人ほど、転職すれば成功しやすくなるんです。
…とはいえ、会社でしっかり評価されていないと、なかなか自信が持てませんよね。
そこで「転職すれば成功する、実は”優秀な人”の特徴」をご紹介していきます。
業務習得・スキルアップの速度が高い
転職すれば成功する優秀な人は、基本的に業務習得度・スキルアップの速度が他人よりも高いですね。
周りよりも仕事の覚えも早く、仕事自体も卒なくこなせます。
簡単に言えば「学校の勉強はとくに努力もせずに習得できるのに、やる気がなかったタイプ」ですね。
クラスに「全然勉強してないのに、テストで100点ばっかだわ〜」という感じの人がいましたが、そのタイプですね。
会社で考えると、振られた仕事はだいたいこなせちゃうタイプ。
しかし、表立った向上心がないので、傍目からは「意欲が低い」と見られがちなので、社内ではなかなか評価されません。
会社では「簡単にテストで100点とれるタイプ」よりも「努力して99点をとれるタイプ」が評価されますからね。
「100点取ったから給料上げて」よりも「次は100点とるから、100点取ったら給料上げて」の方が、なぜか会社では評価されちゃうんです。
もともと、日本は外資系企業と違って、成果主義制ではありません。
そのため「成果を出した人間」よりも「成果を出せる信頼のある人間」の方が、なぜか評価されるわけですね。
そのため、素のスペックが高い優秀な人よりも、平凡だけどやる気のある人材のほうが評価されます。
効率的・合理的な思考ができる
転職すると評価される優秀な人は、効率的・合理的な思考が出来ます。
日本の企業は、効率的・合理的ではない人間の方が多いので、下っ端の社員は効率的・合理的であってもなかなか評価されません。
とくに「努力すればなんとかなる」「時間をかければかけるほどよい」と勘違いしているバカは、非効率的な努力をしている人を評価する傾向があります。
これについては「社風」も関わってくるので、効率・合理性を評価しない会社であれば、生産性の高い人材はこの先も不当評価されていくハメになりますね。
周りの2倍の速度で仕事ができて、2倍の仕事をこなしても、給料は周りと同じ。
こんなにバカげたことはありませんよね。
そうなると、手を抜いたほうが得になるので、やる気も向上心も失われていくわけです。
内心では他人を見下しているところがある
転職で成功する人は、内心では他人を見下しているところもあります。
とくに周りよりも仕事が出来ると、どんなに性格の良い人でも「こいつより出来るのに、給料一緒かよ…」という不満が募り、ついついバカらしくなることもあるでしょう。
ですが、安心してください。
「他人を見下している=自分が優れている=自分が優秀であることの証明」になるわけです。
つまり、転職での自己アピールに使うことが出来ます。
◯:上司のミスを事前にフォローし、常にサポートしていました。しかし、上司はその事実に気づかずにいたので、私の不満は絶頂に達し、転職しようと決意しました。
◯:部下の仕事の覚えが遅い時は積極的にフォローに入り、後進育成に励んでいました。
…という感じで、見下している(あるいは呆れている)部分を、前向きに表現すれば、あら不思議。
出来るビジネスマンらしい、アピールに変換可能です。
決断力があり意思決定が迅速
転職できる優秀な人は決断力があり意思決定のスピードが速いです。
決断や意思決定は何も衝動的なものではなく、これまでの経験や知識、先を読む能力が必要となりますが、優秀な人は常日頃から考えているため「今がチャンス」と見極めることができ、迅速に行動することができます。
転職を成功させられるかどうかも、最終的には「決断できるかどうか?」にかかってます。
そういう意味で、一般企業の手続きの煩雑さや決断の遅さは、優秀な人材にとっては生温く退屈なものに感じやすいと言えるでしょう。
出世や年収アップよりは仕事で能力を発揮できることに価値を感じる
転職で成功する人は、優秀な割に人が良すぎるところがあります。
「やれやれ…」と言いつつも、仕事を請け負ってしまうため、都合よく扱われるわけですね。
さらに言うと、出世に関しては受け身で、ガンガン上司や人事にアピールしないので、他の仕事の出来ない口だけ人材に、都合よく扱われることになるのです。
やる気がないのに優秀
優秀なのに評価されない人にありがちなのが、傍から見るとやる気がないように見られて第一印象で評価を落としているタイプです。
ちなみに筆者もこのタイプで、就活時や面接時に「やる気がないのか?」と説教されるような人間でした。
とくに新人時代ですと、やる気や熱意のある人材が重視されがちなので、やる気のなさはマイナス評価になりやすく、本来のポテンシャルがあるにも関わらず過小評価されがちです。
詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
関連:意外!実は仕事ができる人の特徴。本当に仕事が出来る人の圧倒的な共通点とは?
今の職場から転職を成功させるためのコツとは?
そんなわけで、今の職場で都合よく使い倒せれている、本当は優秀な人材について紹介してきました。
だいたい、全部当てはまってたのではないでしょうか?
もしそうであれば、そろそろ転職を意識する頃合いかもしれませんよ。
どうせ、今の会社で頑張ったって、一生評価されませんから。
日本の企業では「能力のある人」や「成果を出す人」よりも「口だけ野郎」と「頑張ってますアピールが上手い人」の方が評価されますからね。
ですが、転職すれば別です。
転職すれば、年収や待遇がアップする分、さらに上の仕事が求められます。
今の会社にいても、上の仕事をこなすだけ骨折り損。
ならば、今のうちに転職をしっかりと考えておいたほうがいいでしょう。
転職で成功するには自己アピールを考えておく必要がある
転職では、自己アピールをしっかりと考えておく必要があります。
いくら今の会社で優秀であっても、経歴だけでは「周りの無能な社員」と同等にしか見られません。
「周りよりも有能」という意識があるなら、思い切ってガンガン自己アピールに替えましょう。
上司の仕事もこなしているのであれば、それもガンガンアピールしちゃうべきです。
転職は少し過剰に大きく自分を見せることが、上手く行くコツです。
「周りの3倍の速度で仕事をこなしていた」
「自分の部署以外の仕事も、積極的に手伝っていた」
どうせ、転職先には今の会社での仕事っぷりなんてバレないので「全部、私が行っていた」「私がいなければ、今の職場は回らない」というレベルで、ガンガンアピールしておきましょう。
転職では”苦労した話”も有効
転職では「前の職場で苦労した話」も有効なアピールに使えます。
よく有名人の苦労した秘話などが好まれますが、あれと同じですね。
「乗り越えた修羅場の壮絶さ=人材のすごみ」
逆に悠々と困難を乗り越えている人材は「こいつ苦労してなさそう」というワケのわからん理由で、低く見積もられます。
ここはひとつ、不幸自慢ではありませんが「私はこれだけの苦境を耐えてきた。この先の困難も乗り越えられる粘り強い人材だ」とアピールしておきましょう。
転職支援サービスを有効活用して自己アピールを手伝ってもらう
優秀なのに評価されない人が、自己アピールの足りなさだけならともかく、会社の人事制度と相性が悪いことで評価されない点や、直属の上司の影響で過小評価されてしまうと言った問題は、既に解説した通りです。
これは自分自身の力や判断だけで転職活動を進めた場合にも起こりやすい問題で、本来しっかり自己アピールしておけば年収が上がったりより良い環境で働けたにも関わらず、遠慮して自分を小さく見せてしまうことで過小評価されてしまい、内定がもらえる転職先も過小評価してくる企業ばかり…という事態も想定できます。