「子どもたちのために働く」という夢を抱いて、私は児童養護施設での仕事を選びました。
希望に満ち溢れていた私の心は、現実の壁に何度も打ち砕かれました。
理想と現実のギャップ、施設内の厳しい環境、不当な扱い…。
これらが積み重なり、私はついに施設を辞める決断をしました。
毎朝起きるたびに、今日もまたあの施設に行かなければならないという思いが私を苦しめました。
子どもたちの笑顔を見たい一心で頑張ってきたけれど、施設の体制やスタッフの態度に限界を感じました。
心が折れるたびに、自分の選んだ道に疑問を抱く日々が続きました。
この記事では、私が児童養護施設で経験した辛い現実と、それでも子どもたちのために奮闘した日々、そして最終的に辞める決断をするに至った経緯についてお話しします。
児童養護施設を辞めようと思った理由
児童養護施設で働くことは、私にとって大きな夢でした。
子どもたちの未来を支える仕事に、やりがいと使命感を感じていました。
しかし、現実は私の想像とは大きく異なり、次第に心身ともに疲弊していきました。
施設の運営や業務の過酷さに加え、様々な問題が積み重なり、ついには辞める決断をするに至りました。
ここでは、私が児童養護施設を辞めようと思った具体的な理由についてお話しします。
児童養護施設を辞めようと思った理由
児童養護施設で働く中で、最も辛かったのは、子どもたち一人ひとりに十分な時間をかけて面倒を見ることができなかったことです。
施設のスタッフは常に不足しており、一人で多くの子どもたちを見なければなりませんでした。
そのため、子どもたちが抱える問題や不安に十分に対応できず、心苦しい思いをすることが多かったです。
「もっと寄り添ってあげたいけど、時間が足りない…」と感じることが何度もありました。
私がどんなに努力しても、物理的に限界がありました。
子どもたちの笑顔を守りたい一心で働いていたのに、その思いが叶わないことに、次第に心が疲れていきました。
これでも、昔と比べてユニット方式で少人数の子供に複数人の職員が割り当てられているというのだから、驚きです。
子どもの面倒を見切れない
親御さんとの対応もまた、悩みの種でした。
子どもたちの家庭環境や背景は様々で、その一つ一つに対応するのは簡単ではありませんでした。
親御さんと話すたびに、「この対応で本当に良かったのだろうか?」と不安になることがしばしばありました。
特に、親御さんの期待に応えられない時や、感情的なやりとりが生じた時は、自分の力不足を痛感しました。
「もっと上手く対応できれば…」と何度も思いましたが、現実はそう甘くありませんでした。
この状況が続くうちに、私自身の精神的な疲労も積み重なっていきました。
問題児の素行不良への対応に振り回される
宿直や夜勤もまた、辞めたいと思った大きな理由の一つです。
昼間の業務だけでも忙しいのに、夜もほとんど休む暇がありませんでした。
夜中に子どもたちが問題を起こしたり、緊急対応が必要になることは日常茶飯事でした。
そのため、常に緊張状態が続き、まともに眠ることができませんでした。
「こんな生活、いつまで続けられるんだろう?」と、体力的にも限界を感じることが増えていきました。
体調を崩すことも多くなり、心身ともに疲れ切ってしまいました。
仕事の社会的意義や責任の重さに対して給料や待遇が見合わない
そして、給料の低さも無視できない問題でした。
重い責任を背負いながらも、給料は決して高くありませんでした。
手取り額で月14万円~17万円ぐらいです。
「この給料で将来やっていけるのだろうか…」と、常に不安を感じていました。やりがいは確かにありましたが、それだけでは生活していくのは難しいという現実に直面しました。
日々の生活費や将来のことを考えると、このまま働き続けることに大きな不安を覚えました。
「もっと自分を評価してくれる場所で働きたい」という思いが強くなっていきました。
今だから思う、児童養護施設に向いてない人の特徴
児童養護施設で働く経験を通じて、どんな人がこの仕事に向いていないかが見えてきました。
ここでは、私が感じた「児童養護施設に向いてない人の特徴」についてお話しします。
他者に感情移入しすぎる
他者に対して深く感情移入しすぎる人は、この仕事が特に辛いと感じるかもしれません。
私も最初は子どもたちの気持ちに寄り添おうとするあまり、彼らの悲しみや苦しみを自分のことのように感じてしまいました。
すると、日々の業務が精神的に非常に負担となり「このままでは自分が持たない」と感じるようになりました。
子どもたちのために一生懸命になりすぎると、逆に自分が疲れ果ててしまうのです。
問題児への対応にストレスを感じる
児童養護施設では、様々な背景を持つ子どもたちが生活しています。
その中には、問題行動を起こす子どもたちも少なくありません。
そうした子どもたちへの対応に対して強いストレスを感じる人は、この仕事が難しくなるでしょう。
私も、問題行動を起こす子どもたちに対してどう接すれば良いのか悩むことが多く、そのたびにストレスを感じていました。
「どうして分かってくれないんだろう」と感じることも多く、心が折れそうになることが度々ありました。
仕事を続けるための信念や支えを見い出せない
最後に、仕事を続けるための信念や支えを見い出せない人も、この仕事には向いていないかもしれません。
私自身、初めは「子どもたちのために頑張る」という強い信念を持っていました。
しかし、現実の厳しさに直面する中で、その信念が揺らぎ始めました。
さらに、自分を支えてくれるものや人が見つからず、孤独感に苛まれることが多かったです。
「このまま続けていけるのだろうか」という不安が募り、最終的には辞める決断をすることになりました。
児童養護施設職員の将来性は?無理に働き続けた末路はどうなる?
児童養護施設での職員の将来性については、コンセントは福祉職としての将来性や安定性が高いと言えます。社会的なニーズが高まる福祉領域での専門知識や経験は貴重であり、求人も比較的多い傾向にあります。また、児童養護施設での経験は、他の福祉分野でのキャリアにも繋がる可能性があります。
しかし、無理に働き続けることで末路には様々な影響が及ぶことも考えられます。
児童養護施設の現場では、職員は深い責任を負い、多くの困難な状況に耐えます。精神的な負荷は常態変化、職業におけるストレスや心身の健康への悪影響が憂えます。過労や精神的な疲労により、職務への熱意や情熱が薄れ、職場離れや仕事への意欲の低下といった末路をゆくこともあります。
福祉職の将来性や安定性は高いが収入や精神面の不安は残る
福祉職の将来性や安定性は高いと言われますが、収入や精神面の不安が残る面もあります。 福祉職は社会的なニーズが高いため、就職や転職の機会は比較的豊富です。
しかし、そのために福祉職の収入は他の職業に比べて低いことが多く、生活の安定面での課題があります。また、福祉現場は厳しい現実と向き合うことが求められるため、職員の精神面にも大きな負担がかかります。
他の業種や分野でスキルや才能が通用しにくいキャリアの幅が狭い
児童養護施設で働く職員の一つの覚悟は、他の業種や分野へのキャリアの変革が難しいことです。児童養護施設での経験や専門知識は、その現場での業務に特化しております、他の特定や業種では直接的には残念な場合があります。
児童養護施設ではとの関わりや家族支援、虐待防止などの専門的なスキルが求められますが、これらは他の一時や状況で重要視されるわけではありません。転職やキャリアの変更を考える場合、スキルや経験が直接的に通用しにくいと感じることはないかもしれません。
このような状況において、児童養護で働く職員はキャリアの幅が狭いまる可能性があります施設。 他の業種や分野に転職する際には、独自のスキルや経験を他の分野にどれだけ活かすか転職に関しては、自分の強みや他の分野でのニーズを見極めることが重要です。また、専門的なスキルや資格を取得するなどの自己啓発もキャリアの幅を広げるために役に立ちます。
ただし、児童養護施設での経験は人間関係やコミュニケーション能力、忍耐力などの貴重なスキルを磨く機会でもあります。これらのスキルは他の職業でも活かされる可能性がありますので、自己分析やキャリアプランニングをやりながら、将来の道を見据えていくことが重要です。
人材不足や施設運営における問題は多い
児童養護施設の現場では、人材不足や施設運営における問題が多く存在しています。スキルや資格を持った職員が必要です。問題があっても、職員はその中で業務を遂行しなければなりません。
職員のストレスや心身の健康への悪影響の懸念も
児童養護施設で働く職員は、日々の業務において様々なストレスや心身の負担に耐えます。 苦痛や家庭環境の問題といった深刻な現実と向き合うことは、職員の心に大きな影響を覚悟しております長時間労働や残業、過負荷などのストレスは常態化して心の健康や身体の健康が悪くなる可能性があります。 職員の心身の健康を守るためには、正しいサポート体制や心理ようなケアが必要とされます。
児童養護施設を辞めるためにしたこと
児童養護施設を辞める決断をしたとき、次のステップに進むために具体的に行動を起こしました。
ここでは、私が施設を辞めるために実際に行ったことについてお話しします。
お金に関する情報集め
まず最初に行ったのは、お金に関する情報集めでした。
転職活動をするにはある程度の資金が必要ですし、辞めた後の生活費も考えなければなりません。
私は、貯金の見直しや支出の削減を始め、必要な生活費を計算しました。
また、失業手当や退職金についても詳しく調べました。
「どれだけの期間、無収入でも生活できるか?」という点を明確にすることで、安心して転職活動に集中できる環境を整えました。
次の仕事を探す
次に、次の職場を探し始めました。児童養護施設での経験を活かせる職場を見つけることが重要でした。
教育関係や福祉関係の仕事、またはカウンセリングや支援活動に関連する職種などをリストアップしました。
「自分の経験が役立つ場所はどこだろう?」と考えながら、求人情報をチェックし、自分に合った職場を見つけるために様々な選択肢を模索しました。
転職サービスでプロに相談する
最後に、転職サービスを利用してプロに相談しました。
転職エージェントに登録し、キャリアカウンセラーからのアドバイスを受けました。
彼らの助言をもとに、自分のスキルや経験をどのようにアピールすればよいかを学びました。
「プロの意見を聞くことで、より良い転職先を見つけられる」と感じました。
また、履歴書や職務経歴書の作成方法についてもアドバイスを受け、自信を持って転職活動を進めることができました。
最後に:児童養護施設を辞めたい人へのアドバイス
もし、あなたも今、児童養護施設で働くことがつらいと感じているなら、辞めることを前向きに考えてみるべきです。
私もかつて同じように感じていました。
子どもたちの笑顔を支えるために日々努力していましたが、心の中には常に不安やストレスが押し寄せていました。自分自身に正直になることがどれほど大切か、私はようやく気づきました。
毎朝、起きるたびに「今日も頑張ろう」と思いながらも、「本当にこのままでいいのだろうか?」という疑問が消えませんでした。
子どもたちのためにもっと何かできるのではないかと自問自答し、周囲の期待に応えようと必死でしたが、その重圧に押しつぶされそうになっていました。
そんな時、信頼できる友人や家族に話を聞いてもらうことで、少しずつ自分の気持ちを整理することができました。
彼らの温かい言葉に支えられ、「自分を大切にすることも必要なんだ」と思えるようになりました。
もし、あなたも悩んでいるなら、周囲のサポートを求めてください。
誰かに話すことで、心が軽くなることがあります。
転職を考える際には、プロの意見を聞くことも大いに助けになります。
私は転職エージェントに相談し、自分の経験やスキルをどう活かすかを考える手助けをしてもらいました。
専門家のアドバイスを受けることで、新しい未来への道が開けるかもしれません。
次のステップに進むために、自分にどんな選択肢があるのかを知ることが大切です。
そして、何よりも未来を見据えて行動してください。
児童養護施設を辞めることは終わりではなく、新しいスタートです。次はどんなキャリアを築きたいのか、自分の夢や目標に向かって前進しましょう。
新しい環境で、あなたの力が発揮され、さらに成長する機会が待っています。
この決断は簡単ではないけれど、自分の心と体を守るために必要な選択です。
私の経験が少しでもあなたの助けになれば幸いです。

