向いてる仕事が見つからない人には共通する特徴があります。
この特徴に気づかないと
- 行動に結びつかず時間を浪費する
- できることが増えず転職市場で通用しなくなる
など大きなリスクを抱えることとなります。
この記事では8年間かけて当サイト運営者が見つけ出した、向いてる仕事が見つからない人の特徴を学ぶことができます。
読み終わる頃には、あなたの仕事の探し方は今までと比べ物にならないほど飛躍していることでしょう。
WILL/CAN/MUSTの混同
私が色んな方のキャリア相談に乗ってる中でも、ほぼ大半の人ができてなかったと言えるレベルなのが「WILL/CAN/MUSTの混同」です。
WILL/CAN/MUSTとは?
WILL/CAN/MUSTとは、
- WILL(やりたいこと) → 「自分が情熱を持てること」
- CAN(できること) → 「自分のスキル・経験・強み」
- MUST(やるべきこと) → 「社会的に求められること・仕事として成立するもの」
を指します。
WILL/CAN/MUSTは埋めることで思考を整理するツール
主に自己分析やキャリア計画を戦略的に行うためのフレームワークです。
フレームワークとは直訳すると「枠組み」、書き出すことで考えを整理するためのツールで、ビジネスシーンでもよく利用します。
大半の人はWILL/CAN/MUSTを埋めることができない
相談者にWILL/CAN/MUSTを埋めてもらうと、最初は大半の人が埋めることすらできません。
その根本原因が「自分が何をわかっていないか?」すら自覚できていないからです。
多くの人が自分と向き合う苦痛を避けている
または「できない自分を直視するのが嫌…」という理由で、WILL/CAN/MUSTを埋める作業すら苦痛に感じる方も大勢いらっしゃいます。
WILL/CAN/MUSTを混同している人は「自分と向き合う」という過程を避けている可能性が非常に高いです。
その結果「やりたいことが見つからない」「できる仕事が見つからない」といった悩みを混同したまま「向いてる仕事が見つからない」と「自分が何に悩んでるのかすらわからないまま」、ありもしない適職探しが延々続くこととなるのです。
わかってないことがわかるのが大きな進歩
WILL/CAN/MUSTのようなフレームワークを埋められないということは「自分がわからないこと」「考えが足りてない部分」を発見できるということです。
で、なぜ埋められないかというと、だいたい以下のようなパターンに分類されます。
- そもそもの知識量が不足している
- 心理的なブロックがある
- 他者からのフィードバックが足りない
それぞれ、詳しく解説します。
そもそもの知識量が不足している
そもそもの知識量が足りていないと「自分ができることを業界用語やビジネスで通用する言い換えができない」という問題が生じます。
たとえば、接客業アルバイトの経験であっても「接客業アルバイト」と表現するか「POSシステムの操作」「BtoC小売店での現場経験」「シフトリーダーとして他アルバイト人材のマネジメント」と表現するかでも、まったく評価が変わってきます。
つまり、キャリア知識やビジネス知識が増えれば増えるほど「自分はこれができる」と判断しやすくなるのです。
心理的なブロックがある
心理的なブロックとは「メンタル面で抵抗があって書けない」という状態をイメージしてもらえればわかりやすいです。
たとえば、過去の挫折経験が強いあまり「やりたいこと」が書けなかったり、前の職場でのハラスメント経験を思い出すので「できること」もすべて「自分はできない」と誤って認識してしまう…という形です。
ですので、WILL/CAN/MUSTを埋めることは、ある意味で「過去の自分を乗り越える行為」でもあります。
他者からのフィードバックが足りない
向いてる仕事探しに夢中な人でよくあるのが、適職診断やMBTIのような自己診断系ツールを一方向的に読むだけで、他者からのフィードバックを得ていないというケースです。
よくある例で言えば「自分はコミュ障だ」と言ってるのに、端から見ると「めちゃくちゃ喋るし親しみやすい」みたいな人は、かなり見かけます。
また何もフィードバックは直接得るだけでなく、誰かとの関わりの中で気づくことがあります。
たとえば「え?こんなことも簡単にできないの?」と無意識レベルでやってることを「できる」と認識できておらず、誰かと関わる中で「自分はこれが得意なのか」と気づくような例です。
キャリアプランを考えていない
キャリアプランとは「自分がどのようなスキルや職歴を身につけて、どういう人材になりたいか?」という計画や道筋のことです。
わかりやすく「将来設計」と言い換えても差し支えないでしょう。
このキャリアプランニングがしっかりできていない人も、目の前の情報に振り回されて向いてる仕事が見つけられないどころか、今の職場でも思うように活躍できていない印象にあります。
以下に、相談者の中でもよく見かける例をいくつかご紹介していきます。
いきなり「何者か」になろうとしている
向いてる仕事探しで悩まれてる方には、いきなり「何者か」になろうとして背伸びしすぎて地に足がついてない方がいらっしゃいます。
最初はネットのビジネス系インフルエンサーに憧れるような若い人特有だと思っていたのですが、意外と年齢関係なく見受けられます。
実際、私が相談対応した相手で見かけたのが、以下のような事例。
- Webマーケターになりたい → 自分「じゃあ、SNSでもブログでもいいので集客してみてね」→アカウント開設するものの結果が出なくてすぐ放置
- ITエンジニアになりたい→ 自分「じゃあ、言語はなんでもいいから環境構築してみてね」→環境構築がなんなのかすら理解しない
- 起業したい → 自分「じゃあ、事業計画書書いてきてね」→事業計画書の書き方すら調べない
フリーランスになりたい → 自分「じゃあ、営業してきて仕事取ってきてね」 →営業したくない言い訳をずっと並べるだけ
いずれも、先ほどのWILL/CAN/MUSTで言うところの「やりたいことばかり言うだけでやるべきことを一切していない」という典型です。
上記の例、いずれを志すとしても「目指す人が最初に越えなければならない壁」があります。端的に言えば「基礎」のようなものです。
ITエンジニアであればコードを動かすために環境構築する、起業であれば事業計画書の作り方や開業申請の仕方を調べる…といった形です。
こうした「何者かになりたいだけの人」ですが、割と相談を聞いてるだけですぐ「あ、こいつダメだな…」と気づくレベルで、共通する特徴があります。
- 夢を語るだけで具体的な行動を一切していない
- 壁にぶち当たったらすぐ諦めて自分でどうにかしようとしない
- 目標を実現するための具体的な計画がなく目の前の情報に流れる
単に誰かに相談するだけならともかく、そうした薄っぺらい動機だけで面接に臨もうなら「こいつ入社する前に何も準備してないじゃん…」と見抜かれて、不採用が続くだけの結果に終わります。
向いてる・向いていない以前に、就くための具体的な方法を自分自身で考えられるほどの基礎知識も経験もない状態です。

まさに”砂上の楼閣”だ…
何者かになろうとした人の末路
さらに厄介なのが、こういう「「何者かになりたいだけで地に足がついてない人」が運良く目指してる職業に就けたとして、下記のようなリスクが待っています。
- ガクチカや転職サイトのような「誰かの考えた自己PRや志望動機」を棒読みするだけの面接対策しかできない
- その結果「経験やスキルがある人が見抜けない」という企業にしか採用されない
- 経験者を見抜けるスキルがない企業なので先輩や上司にもスキルがなく良い指導者に恵まれない
- 上記状態を繰り返して短期離職をループ
要は、ちゃんとした企業や先輩・上司がいる企業ほど自分の考えや基礎スキルがない人を見抜いて厳選するので、そうでないダメな企業にしか受からなくなる…という状態が知らぬ間に生じてしまうのです。
よく「まともな求人が見つからない」「職場に恵まれない」という不満を聞きますが、フタを開けてみれば「自分自身に仕事を選べるだけの資質がなかっただけ」ということも十分にありえます。
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経歴に一貫性がない
「仕事が続かない…」と悩む人でよくあるのが経歴に一貫性がないというケースです。
たとえば、最初の会社を数ヶ月で辞め、その後事務職や接客業、正規とアルバイトや派遣が混じってる…みたいな経歴です。
これは採用側の目線からすれば「で、結局、君は何がしたいの?何になりたいの?」としか思われず、本人にどれだけやる気があっても「すぐ辞めそう」と警戒されます。
一方で、短期離職が続いてる人の話をちゃんと聞くと、運悪く「ブラックな職場ばかりだった」という事情もあるので、必ずしも短期離職を繰り返すこと自体が悪いというわけではありません。
ただ、働いてる職場がブラックだったとしても、共通して「何がしたいか?」が定まっていない傾向にはあるので、根本から改善する必要があります。
「何がしたいか?」は言い換えれば「将来、自分がどうなりたいか?」がどれだけ明確か、どれだけ覚悟を決めているかとも言い換えられます。
キャリア初期から現場仕事を避けようとしている
就活生や社会経験の浅い既卒生・フリーターなどに多いのですが「現場仕事が嫌」という理由だけで「楽そうな仕事」「人気の仕事」「キラキラしたイメージのある仕事」だけしか選ばない人がいらっしゃいます。
先ほどのWILL/CAN/MUSTで話したように「できることもないのになぜ仕事を選べると思ってるんだ?」というのが採用側の本音です。
たとえば「企画職やマーケティング職に就きたいけど店長などの現場仕事もあるのでちょっと…」「接客や営業はしたくないのでデスクワーク以外はやりたくない」というような例です。
このあたりだいぶ勘違いされている方も多いのですが、できる人はどの職場に配置されてどんな仕事もある程度はこなせるという前提で採用が行われることを忘れてはいけません。
というのも「できること」は言ってみれば「あなたが企業に提供できる価値」「売り込めるスキルや経験」なわけです。
それが採用時の面接時に説明できない時点で「私に価値はありません」「使い方はあなたたちで考えてください」と言ってるも同義です。
就活活動で「自分は仕事を選べる立場だ」と勘違いする人たち
では、なんで現場仕事を避ける人が多いかというと「就職活動で勘違いする人らが多い」からです。
言い換えれば「学歴さえあれば現場仕事を避けてホワイトカラーの仕事ができる」と勘違いしてるからです。
というのも、就活活動、新卒採用時はいわば「新卒だから」という理由だけで採用されやすいボーナスタイムです。
とくに新人研修が充実している企業ほど「あの大学出身者ならハズレはいないだろう」「新卒者を年間◯人雇うという決まりがあるから」という理由だけで採用されます。
つまり、能力やスキル、経験は見られないで判断されるので受かりやすいのです。
なので、新卒採用時のボーナスタイム時に「運良く、現場仕事をしなくてもいい部門に配属された」という人もいるにはいるでしょう。
しかも、そういう人ほど「実は学生時代にビジネスコミュニティで見習いとして働いていた」「起業プロジェクトで表彰されていた」など学生時代から頭角を表しています。
さらに言えば、大手企業でもそういった上澄みの優秀層を「将来の管理職候補」として採用し、入社時の配属を優遇しているなど、そういった裏があるものです。
しかし、愚かにも大半の人はそうした現実や周りの努力にすら気づかず「選択肢が無限にあるように思える新卒採用時でも、現場仕事を絶対に避ける方法なんてない」という状態にあるのです。
新卒採用時でも実際にはそうなのですから、それ以降は年齢を重ねるにつれてシビアに能力や経験が問われることとなります。どれだけ適性診断で「向いてる仕事」を探したところで、能力も経験もない人は挑戦権すら得られないのです。
ですから、能力や経験がなく年齢を重ねるほど「誰でも替えの利く現場仕事」しか選択肢がなくなります。
数年先を見据えて現場での下積み期間を耐える
結局のところ、現場仕事から離れて本社勤めや企画職といった華やかな仕事ができるのは「現場仕事で一通りの苦労をした経験のある人」になります。
そもそも、本当に優秀な人なら現場仕事だけしていたくてもリーダーポジションに任命されてしまうものですし、本社勤務になるような人はどのような現場でも安定して成果を出すものです。
で、この視点があれば、採用時の逆質問でも「御社の昇進の事例は?」「社内評価制度は?」「入社後のキャリアパスは?」といったちゃんとその会社での将来を考えてる人の発言が出てくるものです。
逆に最初から楽をしようとしてる人は「条件や待遇ばかり聞く」など、面接段階でもところどころ言動や考えににじみ出てしまうものです。
長い目で見れば現場経験がある人が勝つ
仮に現場経験を避けて企画職や本社勤めができたとしても、実は大きなリスクが潜んでいます。
それは「現場経験がないばかりに大した仕事ができない無能に成り下がる」というリスクです。
よく見かけるのが「大した経験も能力もないまま能力不相応の役職がついてしまったせいで、わからないことをわからないフリするのが上手いだけの無能な管理職」です。
で、そういう人ほど卒業大学も所属企業も立派なので、最初は周りも期待するのですが、どんどん無能さが露呈していくことが多いです。
それだけなら良いのですが、何年経っても無能なままということは「自分自身でどうにかできることが少ない」ということですから、部下や取引先にキレて動かすような方法しかできない、部下から嫌われるような人物が多いという印象です。
逆に現場経験で叩き上げられた人ほど、リーダーポジションになったり、転職してコンサルタントになっても色んな人に頼られたり相談されるので、現場仕事したくてもできない…という形でキャリアアップしていきます。
そういう人が資格を取って起業しても、営業経験や接客などの顧客対応経験がないからか、あるいは人脈がないからか、思うように仕事が取れない…なんてケースも見かけます。で、そういう人ほど下積みの苦労を知らないので「楽に儲かる方法」みたいなノウハウに騙され、事業が上手くいかなかったり…。
仮にあなたが将来的に「40歳越えた時に無能なのを隠して会社にぶら下がるだけしか能がない人材」になりたいなら別ですが、そうでないなら若いうちに「現場経験=下積み期間を積む」という意識でいたほうが、後々の人生でも大幅に仕事の選択肢が広がるのは間違いないです。
自分探しで無駄な思考をさまよい続ける
向いてる仕事が見つからない人に多いのが、自分探しに夢中になりすぎて結局何もしないまま無駄に悩み続けるというケースです。
たとえば、MBTIのような自己理解メソッドを読んで考察したり、ひどい場合には「自分はこういうタイプだからこれができない」と言い訳のためだけに自己分析ツールを用いるといったような形です。
私はこれを「自己分析中毒」と呼んでいます。
結論、このタイプの人は「自分で決断するのが嫌。運命を誰かに決めて欲しいだけ」なことが大半です。
とくに以下のような傾向があるなら、要注意。
- 占いに夢中になる
- Google検索やYoutubeで延々答えを探し続ける
- 誰かに肯定してもらえるまで愚痴を言い続ける
- 適職診断系ツールを使うも行動に結びついてない
かくいう私自身、何かに迷っているときは占いや他者の考えを参考にすることも多いのですが、それは「本当は自分は何がしたいのか?」を見極めるためです。
本当に自分が「こうしたい」と思ってるなら占いで「やらないほうがいい」と出ても無視してやるでしょう。
逆に占いであったり誰かに相談して忠告されて「じゃあやらなくていいや…」と思ってしまう時点で、それは本当はやりたくないことなのです。
私自身、無駄に考えすぎる性格な方なのでこのタイプではありますが、何度も同じ経験をすることで「あ、これ決断しないといけないけど、自分で決断するのが嫌なだけだ…」という答えに行き着きました。
判断するために情報は必要だが、決断に情報は不要
何度も自己分析したり、向いてる仕事探しに夢中になってしまうような人は「決断したくないだけ」です。
適性診断や自己分析は「判断するため」には有効です。しかし度がすぎるとかえって毒になってしまいます。
ここでいう「判断」とは「どんな仕事があるのか選択肢を知る」「自分が見落としてた職業を見つけ出す」「自己PRのための表現方法を探す」という情報集めとしては有効です。
しかし、どれだけ情報を集めたところで、最後の最後に残るのは「自分自身で決断する」という苦痛を伴う行為になります。