「INTJだけど公務員に向いてるかどうかわからない…」 そう悩んでいる方は少なくありません。
どんな仕事にも向いてる部分と向いてない部分のどちらともが存在します。
大事なのは自分自身が「この仕事は向いてる!」と思えるようになること。あるいは心のどこかで「この仕事は向いてない」と感じてるなら辞める選択肢を持つことも重要。
この記事では、公務員がINTJに向いてる/向いてないと言える部分双方を分析しながら、INTJのキャリアについてのヒントをお届けします。
INTJに公務員が向いてる部分
指標 | 向いてる部分 | 評価 |
---|---|---|
I(内向型) | 書類仕事の多くは黙々と業務を進められる | ★★★☆☆ |
N(直感型) | 役所独特の無駄が見えすぎてストレスになりやすい | ★☆☆☆☆ |
T(思考型) | ルールに基づいた合理的な判断ができる | ★★★☆☆ |
J(判断型) | 計画性や規律正しさが求められるので適性高め | ★★★★★ |
「安定している仕事だから公務員を選んだ」
公務員になる大半の人の志望動機でしょう。向いてる向いてないは置いておいて、知的労働に高い適性を持つINTJにとっては、以下のような点は向いてると感じやすい部分だと言えるでしょう。
1.公務員試験の対策は持ち前の計画性で得意部類
正攻法で地方公務員や国家公務員になるには公務員試験に合格する必要があります。
INTJは計画性や戦略性に優れているので「公務員試験に受かる=向いてる」という意味では、適性が高い部類だと言えるでしょう。
例えば、過去問を分析し出題傾向を見抜いた上で最短ルートで合格を目指すといった戦略を立てるのはINTJの得意分野。
無駄な労力を避け、最も効果的な勉強法を考えられるため、他のタイプに比べてストレスなく試験対策を進めることができます。
2.現場単位での業務効率化もお手のもの
INTJは無駄を嫌うので「効率化」についても強い性格です。
公務員といっても、その大半は民間企業と同じくルールに則った事務仕事や組織内での調整業務となるため、工夫次第で効率化できる余地が多くあるもの。
とくに公務員の仕事では、古い慣習や無駄な手続きが残っていることも多く、INTJにとっては「もっと合理的にできるのでは?」と感じる場面が多々あります。
例えば、窓口業務で時間がかかる手続きをデジタル化したり、書類の整理方法を見直して効率化する、といった改革を進めることが可能です。
こうした現場レベルでの改善が周りから認められたり評価につながれば、一定のやりがいを感じられるでしょう。
一方で、上の承認や組織レベルでの業務改善が行えないと、イライラする場面も増えるという意味で「向いてない」と感じる場面が出ることも…。
3.嫌われ役になってもさほど気にならない
INTJは皮肉屋で、あまり他者の感情を気にしない傾向にあり、批判的なことや嫌われることを言うのも辞さない性格です。
そのため、
- 住民からの苦情が多い部署に配属されても淡々と処理できる
- 自己保身を考えず他の職員に意見が言える
という点では公務員に適性があります。
公平性の観点から住民に過剰に親切にし過ぎてはいけない公務員にとって、感情に振り回されず淡々と合理的な行動ができるINTJにとって高い適性だと言えるでしょう。
合理的な判断が感情的な反発を招くこともあります。しかしINTJは「正しいことを貫く」性格のため、それが時に職場に大きな変化をもたらすきっかけとなります。
一方でINTJにとって「嫌われることは厭わないが、嫌ってきた上で愚かな言動をするヤツは死ぬほどストレス」という特徴があります。
なので、そもそもが「バカな苦情を言ってくる住民の対応自体がストレス」「バカな苦情が生まれる根本原因を変えられない組織の無能さがストレス」「何を言っても変わる気がしない上の世代にウンザリ」と感じるのであれば、公務員は向いてないと憤りを感じることなります。
INTJに公務員が向いてない部分
指標 | 向いてない部分 | 評価 |
---|---|---|
I(内向型) | 地域住民や職員との関係性が重要な職場だと強いストレス | ★★★☆☆ |
N(直感型) | 無駄の多い業務が数多く残っており変革のスピードも遅い | ★★★★★ |
T(思考型) | 組織慣習や職員間の感情に振り回される状況だとストレス | ★★★☆☆ |
J(判断型) | 数年置きの配属転換など計画が狂いやすい | ★★★☆☆ |
突然ですが「明らかに向いてない仕事」の基準って何だと思いますか?
筆者の考えでは「耐えられないストレスが多い仕事」だと考えています。
たとえば、毎日同じようなことを何度も客や上司に説明し続けるだけの作業だと、私は強いストレスを感じます。
あるいは、そこそこ高給でも作業に集中できないで他人の感情に振り回されるような仕事は(たとえば物分かりの悪い上司の無意味な説教を何度も聞かされるような職場環境)、ムカついて途中で辞めると思います。
仮に、そのクソつまらないストレスフルな仕事が月50万以上もらえる高給の仕事なら我慢できるでしょう。しかし、平均月収の20万~30万円程度…あるいはそれ以下だとバカらしくてやってられないと思います。
要は「給料や待遇<仕事で感じるストレス」と得られる報酬やメリットと感じるストレスが釣り合わなくなると「向いてない」と感じるということです。
もし、あなたが今公務員として働いていたとしましょう。
それなら下記に紹介するような不満が「公務員を続けることで得られる将来の安定性」と釣り合うかどうか、考え直してみるといいでしょう。
1.上の無能さや組織の融通の利かなさに気づくとウンザリしがち
「もっと合理的にできるのに…」と感じる場面が多いのが公務員の世界。
特に、無駄な手続きや意味不明なルールに縛られ、「なぜこんな非効率なことを?」と疑問を抱くことも少なくありません。
上司が古い価値観にしがみつき、改革を拒む姿を目の当たりにすると、「ここにいても成長できる気がしない」とウンザリすることも。
2.根本的な業務改善が難しい
「改善の提案をしたら『前例がないから無理』と言われた」――これ、公務員あるあるです。
INTJの優れた戦略性や効率化のセンスを活かせるかと思いきや、大きな組織では変革に時間がかかることが多く、すぐに成果を出せないことにフラストレーションを感じるかも。
しかも、根本的な問題を指摘すると「出る杭は打たれる」的な扱いを受けることも…。
3.組織内での付き合いや地域との関係が重要な職場はストレス
「公務員=淡々と事務仕事をこなすだけ」と思っていたら大間違い。
地域とのつながりや職場内の人間関係が意外と重視され、論理よりも「空気を読むこと」が求められる場面も多々あります。
住民対応では感情的なクレームを受けることもあり、合理的に説明しても納得してもらえないことも。
「仕事は論理的に進めたいのに…」というINTJにとって、こうした人間関係のストレスはなかなか厄介かもしれません。
向いてないと感じたらどうする?
最後に、公務員が向いてるか向いてないかで迷える子羊の君たちに向けて、当サイトが8年以上蓄えてきた知見から導き出した実践的なアドバイスを送ります。
もちろん、キャリアに正解など存在しないので、最後に決めるのは君自信。
ただ「勤務期間これぐらいの人はこうした方がいい」「今、転職市場ではこういう求人が需要あるから狙い目」といった傾向はあります。
前もってそういった情報を知っておくだけでも無駄なキャリア情報に振り回されずに本当に自分がやりたい仕事に近づく可能性が上がるので、最後までお付き合いいだたきたい。
公務員を目指してる段階なら考え直す
もし読者のあなたが「公務員になろうかどうか悩んでる…」という段階なら、そもそもその時点で計画性があまりない証拠なので公務員になることを思い留まるべきでしょう。
1.なぜ思い留まるべきか?
なぜなら、本当に公務員になりたいなら「向いてるか?向いてないか?」ではなく「どうやったらなれるか?」を調べたり、既に公務員試験の勉強を始めているはずだからです。
さらに付け加えるとMBTI(16Personalities)系の診断は大して人生経験がないうちは結果がブレやすいので参考にしすぎるのは禁物です。
そもそも、転職市場で通用するスキルや経歴がないうちはどれだけ適性や才能があっても採用する企業側からはそうだとは思われないという視点に気づく必要があります。
ですので、公務員が向いてる・向いてない以前に現実的に就ける仕事を探したほうが懸命な判断です。
2.公務員が向いてる/向いてない以前の問題
極論、仕事を選べるほどの実績やスキルがないうちは「続く仕事=向いてた」「続かない仕事=向いてなかった」という結果にしかなりません。
仮に公務員を目指すにしても、試験勉強で半年~1年の年間レベルの時間と計画が必要、しかも確実に就ける保証は一切なし。
何も「公務員になるな!」と言いたいわけではなく「未経験から公務員を目指すのはリスクも高いしコスパも悪すぎる」ということを言いたいのです。
3.向いてる/向いてない以上に大切なこと

そんな厳しい言い方しなくても…
少々強い物言いになってしまって申し訳ありませんが、それぐらい、筆者はMBTIや診断系ツールの間違った使い方が広まり、せっかくの若い期間を無駄にしてしまう人が増えている現実に危機感を抱いております。
MBTI系の診断ツールを利用して、自己理解を深めたり、色んな職業に興味を持つこと自体は前向きな行動ですし、それはいつか「本当に合った仕事=天職」につながるかもしれません。
ただ「まだ向いてるかどうかを考えるタイミングではない」という現実に気づかないと、取り返しのつかないことになります。
そうなってから「20代の頃にちゃんと就職して経験を積んでおけばよかった…」と、当サイトを訪れた方に後悔して欲しくないのです。
4.じゃあどうすればいいの?
向いてる/向いてない以前に「現実的に採用してもらえる企業」「今までの学歴や経歴問わず年収が上がりやすい職業」を選ぶのが堅実です。
どんな仕事も多少のストレスや向いてないと感じる部分はあるものです。しかし、将来性が高かったり収入が多ければ、大半のことは我慢できます。
そういう意味で、当サイトでは下記の2社の支援サービスの利用をオススメしています。
35歳未満なら経歴がなくても将来性の高い職業に就ける「WorX(ワークス)」や、研修を通して正社員になれる「就職カレッジ」の2つです。

自分に合ったキャリア情報を見極めたり
プロに相談して話を聞いて判断できることも
社会人に求められる能力の一つです
組織内での立ち回りや配属希望でどうにかする
もし読者が公務員として働いていて「向いてない…」と感じてるなら、転職も視野に入れているでしょうが、それはあくまで最終手段に過ぎません。
公務員は組織全体が大きいので数多くの部署や仕事が存在するので、まずは「辞めないで自分の適性を活かせる方法がないか?」という基準で考えてみるべきでしょう。
1.まずは職場内で相談してみる
仮に「上司との折り合いが悪い」「希望してない部署に配属された」といった要因があって望まない仕事をさせられているとしても、まずは今の環境の中で変えてみるという意識でやると見えなかった選択も見えてくるものです。
筆者自身の経験則からも「今の状況でやれることをやる」と「自分が思ってた以上にすんなり希望が通った」と事態が好転することもあれば、逆に「こいつら話して無駄だな…」と見切りをつけるきっかけになることが多かったです。
2.誰に相談すればいいの?
なので、まずは直属の上司に相談してみて自分の希望を伝えてみたり、配属転換の機会が訪れるまで待つなど、今の状況でできる行動からやるのが鉄則です。
仮に直属の上司と仲が悪いなら、さらに上の上司や人事課など「誰に言うべきか?」「どう伝えるか?」を考えるのも、自分のキャリアを切り開くためには大事なことです。
3.話が通じないヤツばかりなら容赦なく切る
ただ、筆者自身も腹を決めて思い切って相談した末に「まるで話を聞いてないで自分らの都合で丸め込んでくる」など話すだけ無駄な結果に終わったことも、数多くあります。
そういう相手しかいない場合、説得するだけ無駄どころか「あいつは辞めるかもしれない」と信頼を損ねたり噂を流されて、職場での扱いも悪くなる…といった事態になることもあります。
正直、そういう職場は合わない人間を排除するような終わってる職場なので「お世話になったから…」「悪く思われたくない…」などと考えず、冷徹に切っちゃうほうが楽になります。
公務員からの転職先は何があるの?

辞めたあとの転職先はあるの?
収入下がらない?後悔しない?
そう不安な方も多いでしょう。
それも公務員を辞めるとなると「安定性」とトレードオフとなるため、慎重すぎるに越したことはありません。
ここでは、筆者の知見をもとに実際に公務員からの転職を成功させた人の多い事例をいくつか紹介していきます。
官公庁相手のコンサル職への転職を検討する
よく聞くのが「官公庁向けのコンサルティング系の仕事へ転職」という事例。
霞が関に務める官僚レベルの優秀層もこの例が多し。
…というのも、以下のような事情があるからです。
- DXの必要性が叫ばれてるものの官公庁内で改革が進まない
- なので外部コンサルに頼らざるを得ない
- 役所のヤツラがビジネスセンスなさすぎる
- 官公庁は予算消化して外部にやらせるのが仕事
ま、要は「内部から変革するのが無理なら外部から変革するしかない!」と意気込んだ人ほど、公務員からコンサルタントへ転職するって流れ。
公務員からコンサルタントへの転職は可能なの?

公務員からコンサルタントになれるの?
能力やスキル的についていける?
そう不安に思われる方もいるでしょうから、あと少しだけ説明します。
結論を言えば、中途採用枠のコンサルタントで最も価値が高いのは「現場経験があること」です。
なので、官公庁内部で働いた経験があり「こういうところが非効率」「非効率だけで改善できない要因はこういう事情がある」と知ってるだけでも転職市場でかなり評価されます。
INTJを始めとした「N(直感型)」は全体像を見渡せる大局眼や課題を発見する鋭い洞察力に優れる傾向にあるのでコンサルタントは天職と感じやすいことでしょう。
どうやったらコンサルタントに転職できる?
転職エージェントに相談して「官公庁向けにコンサルティングしてる仕事に就きたい」と要望を伝えておくだけでOKです。
大半の人は「自分がどの仕事に就きたいかすらわからない…」というレベル感で転職エージェントを使うので、要望がハッキリしている時点で他よりも有利になります。
最後にも改めて紹介しますが、転職エージェントのオススメは「LHH転職エージェント」です。
オススメな理由は「相談相手となる担当者の力量が高いこと」「外資系運営なのでコンサルティング系の会社についても理解度が高い」ところです。
民間企業へ一般職として転職する
そもそも、公務員試験に合格して就職できてる時点で「最低限の書類仕事はできる」ので、民間企業に就いても事務職や総務などの一般職に適応できる可能性は高めです。
民間企業からの疑問を解消するアピール材料はいる
ただ、公務員から民間企業に就く場合、採用企業側が気にするのは「公務員のような特殊な職場での経験が本当にうちで使い物になるか?」という目線です。
なので、下記のような「ちょっとした違い」には気をつけておきましょう。
希望業界や民間企業で使われてる「ワード」を意識する
転職活動時に厄介となるのが「似たような仕事なのに別のワードを使っている」という事実に気づかず、経歴書を提出しても紹介求人に引っかからないというケースです。
たとえば、公務員として「財政課」の経験があれば「書類上の数字を読み解いて予算管理したり財務分析し関係者に説明する」という共通項から「経営企画」「経理」といった職種に応用が利くのに使っているワードが違うというだけで求人紹介が受けられない…ということがよくあります。
業界知識を増やしたり企業分析を行っておく
以上のように「転職したい業界や企業の情報」を知っておくだけでも、転職の可能性をグッと広げることができます。
逆に、よく言われる「公務員は転職市場で潰しが利かない」「民間企業への転職は厳しい」と言われるのは、何も考えないで履歴書や職務経歴書を提出して、機械的に紹介された求人の中から選択しているだけの人が陥ってるだけの罠です。
事前にしっかり情報収集しておけば、今までの経歴を無駄にせず、培ったスキルや経験を活かせる仕事へ転職できるので、心配せずに転職活動に臨みましょう。
どちらにしても転職のプロに相談しておく価値は大きい
以上のように、今の仕事が向いてるか向いてないか、辞めるべきか続けるべきか、転職先は何があるか…考えなければならないことは数多くあります。
正しい決断をするためには、正しい情報を集めて正しい判断をする必要があります。
この記事で紹介した情報とて「誰かにとっては正しくても誰かにとっては間違い」の可能性だってあります。
たとえば、転職エージェントの担当者の能力によっては「公務員からコンサルタントへの転職は前例がないから無理」と言う人もいますし、力量が高い担当者なら「条件に合う求人を探して自己アピールの対策を練りましょう」と提案してくれることもあります。
自分にとっての”キャリアの正解”を見つけるためには、転職支援サービスでプロから客観的なアドバイスや実態に近い情報を得たり、本当に頼れるパートナーを見つけ出すことが最善の道です。