「向いている仕事がわからない…」
そう悩んでいる方に向けて、この記事では以下のような内容をお届けしていきます。
- 「向いてる仕事がわからないのは当たり前」という話
- 「向いてる仕事は自分では気づきにくいもの」という話
- 向いてる仕事を見つけるための具体的なステップ
筆者自身、自分の適性に悩み、様々な適職診断のための理論から心理学まで日々研究し、その結果をブログにまとめ、より多くの読者に自分らしい働き方を探してもらうための手助けを行っております。
当記事は、向いてる仕事がわからないと悩んでる人に向けての集大成とも言える、厳選された情報を掲載しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
向いている仕事がわからないのは当たり前
「向いてる仕事がわからない…」とお悩みの読者にまず伝えておきたいことは、向いてる仕事がわからないのは当たり前だということです。
極論、向いているかどうかなんて実際に働いて経験してみなければわからないので、働く前から「向いてるか?向いてないか?」と悩むだけ無駄なのです。
ですが、そうは言っても入社前に得られる情報であったり、適性診断を駆使することで、ある程度までは向いてる仕事を絞ることは可能なのも間違いのない事実です。
ただ、注意して欲しいことは、どれだけ良く出来た適性診断ツールであっても、回答する側がまだ未成熟であったり、自分をよく理解していないのであれば、正確な結果は得られないばかりか、間違った方向性に進んでしまう恐れもあるということです。
そういったことも考え、悩み抜いて、自分自身で納得して選んだ仕事が「向いている仕事」になるのです。
適性診断はあくまで「仕事を知るきっかけ」だと考えよう
ちまたには、自分に向いてる仕事のわかる適性診断がたくさんありますが、それらはあくまで「世の中にどのような仕事があるかを知るためのきっかけ」として使うべきです。
というのも、たとえば診断結果で「営業職が向いてる」と出たとしても、具体的にどのような仕事を行う職なのか、わからない人も多いかと思います。
そして事実、営業職と言っても会社によっては行っている内容はまちまちで、本当に適性があるかどうかは判断できません。
適性診断でどれだけ完璧に「向いてる仕事」が出てきたとしても、使う人の知識レベルによっては、まったく役に立たない可能性も出てくるわけです。
ですので、もし読者が「向いてる仕事がわからない…」と悩んでいて適性診断を使ったり、この記事を読んで就きたい仕事を選ぶにしても、必ず「この仕事が向いてるんだ…」で終わらせずに「その仕事は一体どのような仕事なのか?」「どういう部分が自分に向いているんだろうか?」と考えるところまで進めることを意識してください。
もちろん、そこまで考えたり調べることは労力がかかり、わからないことも多いかと思います。
ですが、自分自身で考えたり悩んだ結果、見えてきたものが「向いている仕事」という一つの答えを導き出すのです。
最後に、自分で「この仕事が向いている!」と思えたのであれば、間違いなくそれが今のあなたにとって、向いている仕事になるのです。
向いている仕事は自分では気づきにくいもの
本当に向いている仕事は、自分では気づきにくいものです。
それも実際に働いてみて、一定の成果を出すまでは、向いている実感なんて湧くはずがありません。
その途中で「向いてない…」と感じて辞める人もいます。
極論で言えば「続けられれば向いてる仕事」と言えますし、逆に「続けられなければ向ていない仕事」だったとも言えます。
大事なのは「自分でも続けられる仕事かどうか?」と思えるまで、納得のいく情報を集めるか、自分の中で成功するイメージを掴むことが大事になってくるのです。
ただ、問題があって、それは「働いたこともない職場や仕事のイメージなんてできるわけがない」ということです。
たとえば、コンビニでアルバイトすることは、日頃から目にしているのであれば想像しやすいかと思いますが、管理職のような難しい仕事や普段目にする機会のない仕事は、想像するのが難しいことかと思います。
そのため、どれだけ向いている仕事が存在していたとしても、自分が活躍できるイメージが浮かばなければ、その仕事が向いていると気づくことすらできないのです。
ですので、向いている仕事が見つかるかどうかは、本人が気づけるかどうかにかかってきます。
当たり前にできる得意なことが向いてる仕事
よく向いている仕事として「自分では当たり前に出来ること」と言われますが、筆者の経験則上、これは限りなく正解に近いと思ってます。
筆者の場合、文章を書くことは息をするように出来ますし、分析や解析、情報をパズルのようにつなげることは当たり前のように出来るため、悪い言い方をすれば「なぜ、他の人は出来ないんだ…?」という感じです。
ですが、これが一般的な感覚として「向いている」と呼ばれるのです。
また、私が転職相談に乗った方の中には「要領よく仕事内容を把握できる能力」や「人の話をよく聞き、求めているものがわかる能力」などが高いにも関わらず「自分は出来ない…」「向いている仕事なんてない…」と悩んでいる方もいらっしゃいました。
そのような人が、なぜ自分の適性に気づけないかというと「当たり前にできることは当たり前なので気づけないにも関わらず、出来ないことばかりに目が行きがち」だからなのです。
日本人は真面目な人が多いので、ついつい「出来ないこと」に目が行きがちで、実際に仕事においても出来ないことに関してはうるさく指摘される反面で、できることに対して褒められることは少ないように感じます。
ただ、そうは言っても、中々自分に向いていることが思い浮かばない方も多いかと思います。
でしたら、まずは以下のようなことを思い出してみてください。
- 長期間、続けられたこと
- 「努力する」という意識がなく毎日出来ていること
- 集中して取り組めること
- 他人に褒められたり評価されなくても続けるのが苦にならないこと
何も、仕事だけではなく、趣味でも構いません。
しっかり思い出せば、何の評価にも結果にもつながらなかったにも関わらず、続けられたことがたくさんあるはずです。
何なら「向いている仕事がわからない」とわかっていて、自分の適性を探そうとしていることも、一つの適性です。
普通の人であれば、向いてるかどうかなんて考えず、世間体や周りに流されて、ただなんとなく仕事を選びます。
つまり「仕事選びに適性がある」と気づいていること、またはそれで悩めることこそが、すでに適性のある仕事を見つけ出す努力をしている道の途中だと言えるのです。
「向いてない」と言われた仕事でも向いてることがある
筆者が転職相談に乗ってきた中で見えてきた問題として、他人に「この仕事は向いてない」と言われて真に受けてしまい、本来、適性があったかもしれない仕事への道が途絶えた人もいるという事実です。
残念ながら、大学のキャリアセンターやハローワークの、資格を持つキャリアコンサルタントでも、相談者の話をしっかり聞く前から「この仕事はあなたに向いてません」などと心ない一言を放つ、レベルの低いキャリアサポートを行っているのが、この国の現状です。
また、他のサイトにも根拠がイマイチ不明瞭な「こういう人にはこの仕事は向いてない!」という記述もありますが、どれも根拠や理由に乏しく、中には各職業の業務実態すら把握していない、性格診断の理論や背景も理解していないようなレベルの情報があふれています。
もちろん、向いてる・向いていないという情報は、最終的には本人の判断になるため、そういった情報があふれてしまうことは仕方のないことだと思います。
ですが、読者に一つだけ知っておいて欲しいことは「向いている・向いていないは最終的には自分で決めることなので、他人の意見や評価は気にしなくていい」ということです。
前述の通り、向いてる・向いていないという情報や適性診断は、あくまで世の中にどんな仕事があるかを知るためのきっかけに過ぎません。
この前提を忘れずに、自分自身の判断で、自分に向いていると思える仕事を見つけ出してみてください。
向いてる仕事を見つけ出す具体的なステップ
以上のような前提を踏まえた上で、具体的に向いてる仕事を見つけ出すステップをご紹介していきます。
当サイトでオススメしている向いてる仕事の探し方は、主に以下の5パターンです。
- 性格傾向から見つける
- 業種から見つける
- 職種から見つける
- 会社の規模や社風から見つける
- 転職のプロに相談して見つけてもらう
それぞれ、個別にメリット・デメリットがあり、どれか一つに絞るのも難しいと思いますので、どの方法から向いてる仕事を見つけ出すか優先順位を決めた上で、転職活動に取りかかることをオススメします。
性格傾向から見つけ出す
向いてる仕事を見つけ出す際、性格傾向から見つける方も少なくはないと思います。
とくに学生や20代の未経験者の場合、性格から向いてる仕事を見つけることが多くなるかと思います。
▼性格傾向から仕事を見つけるメリット
- 自分の性格でも無理なく働ける仕事を見つけ出すことができる
- 自分の特性を理解した上で面接対策の望める
- 自分の才能や適性を活かせる仕事を選べる
総じて言えば、今の自分に合った無理なく働ける仕事を見つけやすい点が、性格から向いてる仕事を見つけるメリットです。
ただ、性格傾向から向いてる仕事を見つけることには、以下のようなデメリットもあります。
▼性格傾向から向いてる仕事を見つけるデメリット
- 今までの自分の性格が基準となるので可能性を狭めがちになる
- 自分で思っている性格と他人から見た性格にズレがあると適性診断にブレが出る
- 仕事を通しての性格の変化や成長を無視する結果になりがち
総じて言えば「自分はこういう性格だから…」と決めつけてしまうことで、視野が狭くなってしまい、可能性を狭めるばかりか、成長チャンスも逃しやすくなります。
たとえば「コミュニケーションが苦手な性格だから営業職に向いていない」と言われても、実は営業職に高い適性があった場合、営業職すべてを選択肢から外してしまうと、本来、出会うべきであった求人とも出会うチャンスを逃してしまいます。
また、自分が思っているような性格が外から見ればまったく別の性格に見られていることもあり、仕事で経験を積むことで性格が変化していくこともあります。
ですので、筆者の見解としては、性格傾向から「向いてそうな仕事」を知ることは良くても「向いてない仕事」と決めつけて選択肢を狭めるのは、よくないと考えております。
そもそも、そこそこのキャリア段階になると、向いてる・向いてない以前に、営業から事務、マーケティングからプログラミングまで多くの領域の仕事をこなしている人もたくさんいるので、性格によって何らかの仕事が向いていないということは、考えにくい話です。
ただし「苦手かどうか?」「ストレスと感じやすいかどうか?」という部分はあると思いますので、あくまで目安であることは念頭に置いた上で選ぶといいでしょう。
業種から見つけ出す
向いてる仕事を見つけ出す際、業種(業界)から見つける方も多いことでしょう。
▼業種から仕事を選ぶメリット
- 業界事情に詳しくなれる
- 業界ごとに集まる人種や会社の傾向が把握できる
- 業績の良い業界を選ぶことで将来性に期待できる
- 業績の悪い業界を避けることで将来の不安を潰せる
総じて言えば「業界に集まる人のタイプ」や「業績から将来性を判断できる」というメリットがあります。
就職活動時は、業界から仕事を選ぶことが多いですが、これは未経験からの場合は職種やスキルはそこまで問われにくいからという事情もあります。
ただ、以下のようなデメリットがある点には注意です。
▼業種から仕事を選ぶデメリット
- 未経験からの転職がしやすい20代のうちでなければ業種から選びにくい
- 業種からだけでは実務内容がわからないので適性が判断しにくい
- 業績の判断に経営の知識がいるため安易な判断は禁物
- 業界特有のしきたりが多い業種だと、その後の転職で苦労する
業界で選ぶのは、あくまで就活生の主な選び方になるので、未経験からの就職・転職のしやすい20代のうちしか通用しにくく、30代以降は経歴次第では他の業界への転職は難しくなりやすい点には注意。
一部の業種には業界特有のしきたりがあり、異業種へ転職したら今までの常識がまったく通用しないこともあるので(とくに出版・マスコミ業界、公職関係など)、事前に様々な業界の事情も抑えておく必要があります。
また、一番の問題としては、適性診断を活用しても向いている業種を見つけ出すのは難しいということです。
業種と職種が被っている場合はともかく、業種の中に様々な仕事が存在する場合は、業種から選んでしまうと遠回りする結果になりやすいので、まずは職種から選ぶ方向性で行った方が、間違いなく済むはずでしょう。
職種から見つけ出す
向いてる仕事を探している方は、職種から選ぶことでキャリア上の選択肢が増えるので、優先的に選びたいポイントです。
▼職種から向いてる仕事を見つけるメリット
- 身につけたいスキルを逆算して選べる
- 将来的な年収を想定した仕事選びが可能
- 経験を積めば異業種への転職がしやすくなる
総じて言えば、職種で向いてる仕事を選ぶことで基礎的なビジネススキルが身につくため、将来的に転職しやすい・年収が上げやすいなど、キャリア的には一番メリットの多い選び方だと言えます。
その証拠として、多くの転職サイトでは職種ごとに求人を検索する構造になっており、業界から選ぶというのは稀です。
また、職種と言っても様々なものが存在し、専門性が高い職種ほど難しい用語が使われる傾向があるため、職種毎に仕事内容や業界事情を把握する過程でキャリアに対する理解が深まる点でも、職種を優先して向いてる仕事を探すメリットです。
会社の規模や社風から見つけ出す
向いてる仕事を見つけ出すためには、会社の規模や社風から探してみることも大事です。
同じ職種・業種であっても、会社が変わるだけで仕事の仕方が変わることもあるので、会社の経営方針から規模、社風や従業員の年齢層なども事前にチェックしておくことも大事です。
▼会社の規模や社風から向いてる仕事を見つけるメリット
- 労働環境の改善が見込める
- 組織体質を理解することで自分に合った働き方を実現しやすくなる
- 集まる社員や経営方針に共感しながら働ける
- 年齢層・性別ごとの事情に理解のある会社を選べる
会社の規模や社風から選ぶ場合、会社が合っているかどうかが重要となります。
そのため、ガチガチに面接対策するよりは、素の自分の性格やこれまで培ってきた仕事観、自分が実現したい労働環境に合った会社をじっくり探していく転職方針になってきます。
会社の規模から見てみると、主に以下のような傾向があるので、目安にしておくといいでしょう。
- 大企業→融通は利かないが安定している会社が多い
- 中小企業→多種多様でピンキリ
- ベンチャー企業→スタートアップなど挑戦的な企業が多い
- 零細企業→経営は不安定だが従業員の距離が近いので合う会社なら居心地は良い
- 外資系企業→国内企業と異なり個人プレイの傾向が強く実力主義
- IT/WEB企業→柔軟な働き方が取り入れられている会社が多数
安定性を第一にするのであれば大企業が望ましいのですが、転職ハードルが高めです。
また、安定と一言で言っても「給料はそこそこでいいから自由な時間や働きやすい環境を優先したい」と望むのであれば、中小企業や外資系企業、IT/WEB系企業も選択肢に入ってきます。
挑戦心を望むのであればスタートアップしたばかりのベンチャー企業も選択肢になるでしょうし、細々と経営されている零細企業でも安定性が高い場合もあります。
いずれにしても、会社によっても向き・不向きがあるのは間違いないので、余裕があるなら会社情報もしっかり事前に調べた上で転職活動に望むといいでしょう。
転職のプロに相談して向いてる仕事を教えてもらう
向いてる仕事が見つからずに悩んでいるなら、転職のプロに相談してオススメの求人を紹介してもらうのもいいでしょう。
▼転職のプロに相談して向いてる仕事を見つけるメリット
- 上記のような適性を総合的に判断してくれる
- 相談する中で自分の適性や要望が見えてくることもある
- 業界事情や職種に求められるスキルなどリアルな情報が得られる
- 向いてる仕事探しで悩んでいるなら第三者に任せた方が楽
個人的に言えば、向いてる仕事がわからないと悩んで時間を無駄にするよりは、転職のプロに相談して意見をもらった方が何倍も手っ取り早いと感じます。
とくに年収面や業界事情に関しての情報や、自分の経歴の評価は、素人が1人で悩んでいるよりかは転職のプロからアドバイスをもらった方が建設的です。