突然ですが「転職してわずか12ヶ月で仕事を辞める決断をするのってどうなんだろう…」と悩んだこと、ありませんか?
私はそう悩んだ結果、短期離職を決意した過去を持ちます。
一般的に「仕事は3年続けろ!」と言われます。
しかし、これは人によりけりでしょう。
仮に新卒で一流大手企業に入社できたなら嫌でも3年間続けたほうがいいです。
でもそうでない中堅企業やブラック企業なら、サクッと見切りをつけたほうが将来の自分のためになることだってあります。
それはなぜか?
そして、辞めるべきなのか、続けるべきなのか?
その問いに対する答えが、この記事を最後まで読むことで見えてくることでしょう。
入社12ヶ月目は節目の月
入社12ヶ月目は、節目の月です。
とくに新卒入社の社会人1年目の方の場合、入社12ヶ月目は1月…つまり新年に当たります。
年末年始に、実家に帰ったり、新社会人になった友人と近況報告しあったりなど、自分の今後について考えさせられる機会もあったはずです。
そういった年末年始という節目を越えて、仕事初めに出社しても「やっぱり今の仕事辞めたい」と感じているのであれば、それはもう間違いなく辞めたほうがいい仕事です。
年末年始の長期休暇を挟んでなお、今の仕事に少しもやり甲斐を見い出せないということは、残念ながら今の仕事があなたに合っていない証拠ですからね。
入社12ヶ月目で辞めたくなる理由として多いトラブル
入社12ヶ月目という早期での退職を決心する人は、一体、どのような理由で辞めていくのでしょうか?
また、12ヶ月目で新入社員に辞められるような職場には、どのような問題が潜むのでしょうか?
「仕事が辛いと感じる…」
「向いてない仕事を振られる…」
「職場に慣れないでキツイ…」
「毎朝、通勤するのも嫌で会社に行きたくない…」
このように感じているなら、それは危険の兆候かもしれません。
無理に続けても精神的なダメージを受けて「うつ病」や「適応障害」になり、社会復帰に何年も要し、人生に悪影響をもたらすこともあります。
辞めるにしても、頑張って続けるにしても、精神的に追い込まれている理由をまずは知っておく必要があります。
この項目を読むことで
以下のような効果に期待できます
▼この項目を読むことで読者が得られるメリット
- 辛い理由や動機として言語化でき、退職時に理由を伝える際や転職活動の志望動機にも使える
- 自分の状態を言語化できることで、各種専門家に相談する際にも話がスムーズになる
- 自分や会社が抱える問題を認識することで、適切な対処法を見つけ出すヒントになる
- 「会社側の問題」を知っておくことで、次の仕事選びで合わない会社を避けられるようになる
- よくある事例として「みんなが辞めてる理由」を知っておくことで「自分だけではない」と気持ちが少し楽になる
精神的に余裕がない時は、ついつい、自分の状態を正しく認識できなかったり、周りの状況も見えなくなりがちです。
しかし、今自分が抱えている問題、あるいは会社側の問題を知っておくだけでも、気持ちが楽になったり、最適な対処法を考えるためのきっかけになることもあります。
ですので、これから紹介する項目の中から現在の自分の状況に当てはまるものを見つけ出してみましょう。
思ってた仕事内容と違う
入社12ヶ月の中でも、転職して中途採用枠で入社した人に多いのが「思ってたものと仕事内容が違う」というものです。
求人情報や企業ホームページからイメージと会社の雰囲気が違ったり、面接時の説明と雇用条件が異なるといったケースです。
就職したり転職する際、大なり小なりその会社に対して「こういう職場だろう」「こういう仕事を行うんだろう」と、期待やイメージを持って就くこととなります。
しかし、そういったイメージと実態にギャップがあると「向いてない…」「辞めたい…」と感じやすくなります。
以下に、とくに退職の決め手となりやすい「採用された後のギャップ」の例を紹介します。
- 希望した配属が無視され、遠方の勤務地に配属される
- 希望した仕事内容ではなく、難しい仕事をやらされる
- 逆に、経験値を身につけたいのに、雑用ばかりやらされる
- 求人には「残業20時間」とあったのに実際にはそれ以上
- 「週休二日制」とあるのに6連勤は当たり前
- 事前情報に「風通しの良い職場」とあったのに社内の人間関係が険悪なムード
求人記載の待遇や
面接時の希望条件に惹かれて入社したのに
実情と違うと「裏切られた」気分です…
こういった「仕事内容が違う」「求人情報と実際にギャップがある」ことを「ミスマッチ採用」と呼びます。
▼ミスマッチ採用とは?
企業と求職者の間に認識のズレがあり、採用がうまくいかなかったり、入社後に離職率(=人が辞める割合)が高くなる状態を指します。
ミスマッチ採用の原因は、以下のような原因で起こります。
企業側の原因
- 求人記載の職務内容や求められるスキルが明確に定義していない
- 求人情報を人材会社に作成させており広告色が強い
- 面接官がスキル不足で適当な採用をしている
- 新しく入った人に対して入社後のフォローを十分に行っていない
求職者側の原因
- 自分の能力や価値観を正しく理解しておらず「受かればいいや…」で入社している
- 企業情報や職務内容を十分に調べずに応募している
- 面接前後に雇用条件や待遇などを確認していない
採用する企業側も完璧ではないため、このようなミスマッチが起こるのです。
とくに「人手不足の職場で誰でもいいから採用したい」「求める経歴やスキルが低めな分、未経験者でも採る」といった方針の企業に就いてしまうと、ミスマッチ採用が起こりやすいです。
職場の人間関係や雰囲気が合わない
短期離職で次に多いのが「職場の人間関係や雰囲気が合わない」というものです。
「なんとなく合わない…」と感じている場合、下記のようなケースが多いです。
- 既存社員の目線が冷たい
- 社内派閥に属さないと不利になる
- 雑談や飲み会時に大事な情報が共有される
- 周りに相談しにくい雰囲気がある
- 前の職場のやり方が通用しない(中途や派遣の場合)
企業には「組織風土」や「社風」と呼ばれる、社員の間で暗黙のうちに共有される価値観や考え方があります。組織風土が合う人がその職場に残り続け、そうでない人ほど辞めていきます。大手企業や公務員は安定志向な人が集まりやすい、逆にベンチャー系や外資系は挑戦的な人が集まりやすい…といった形です。
仕事に対する価値観の違いにより、仕事のやりにくさが生じたり、評価が変わることもあります。
たとえば、安定志向の職場では「上からの指示やルールを守るのが絶対」とされ、挑戦的なことをしようとする人物は疎まれる…といった具合です。逆に挑戦思考の職場では「自発的に考えて行動するのが当たり前」なため、上からの指示がなかったり、決まったルールが存在しないこともあります。
このような組織風土の違いにより「なんか合わない…」「仕事がやりにくい…」と感じてるのかもしれません。
次に「明らかに新人や中途採用者への態度がキツイ社員がいる」というケースについても解説します。
- ことある度に否定的な発言を行いやる気を削ぐ人物がいる
- 上司の指示がいちいち細かく過度に干渉してきて苦痛
- 逆に上司が一切仕事を振らないで放置プレイ
- 新人いびりを平気で行うような人物がいる
- 職場いじめが当たり前に行われている(細かな嫌がらせ、連絡や相談を無視されるなど)
上記の例のように、ハラスメント的な言動を平気で行う社員がいる場合、職場の雰囲気は劣悪となりやすいです。
とくに職場の最高権力者となる人物がこれ該当すると、本質的に「職場の一番偉いヤツの機嫌を損ねないように余計な気を使わなければならない」ため、職場の雰囲気がまるでお通夜ムードとなります。
問題人物がいるせいで
次々と人が辞めていくので
入社しやすかっただけかもしれませんね
人間関係のストレスは仕事のパフォーマンスはもちろんのこと、プライベートにまで悪影響を及ぼします。
12ヶ月目で辞めていいのか?耐えて続けるべきか?
ただし、12ヶ月も勤務できたのであれば、今の仕事に耐えられる程度の精神力はあるはずですから、無理でなければあと3ヶ月間勤務して、1年間の勤務経歴をつくっておくべきです。
「12ヶ月で辞めるなんて甘い!」
「最低3年は勤めるべき!」
こういった意見も多いですが、逆です。
12ヶ月間も辞めたい仕事を続けたことは、賞賛に値します。
1日目で辞めたり、3ヶ月目でバックレる人も多い中、12ヶ月間も勤め続け、それでいてなお「辞めるべきか?」と冷静に考えつつも勤務し続けているわけですから、それはすごいことです。
12ヶ月間も辞めたい仕事に勤め続ける根性はあるのですから、あと3ヶ月は続けてみ「1年間勤務」という経歴をつくっておいたほうがいいでしょう。
「1年間勤務」という経歴は”強み”になります
「1年間勤務」という経歴は、今後転職していくにあたって、強みになります。
「12ヶ月勤務」「1年間勤務」という経歴では、わずか二ヶ月の差ですが、見る人によってはまったく別の印象に変わります。
12ヶ月なら「こいつは1年も勤務できなかったんだな」と軽く見られますが、とりあえず一年間勤めると「一年間は頑張って勤めたんだな」と印象がアップします。
たった2ヶ月の差ですが、今後の経歴について大きな差を生む可能性もあります。
そのため、出来ることなら勤務一年目まで頑張っておくべきでしょう。
どうしても辛ければ辞めるのもありです
ただし、うつ病手前であったり、身体的にも限界が来ているようであれば、無理をせずに辞めるべきです。
うつ病になって働けない精神状態になってしまったり、過労死してしまっては元も子もありません。
仕事を辞めたところで、健康な肉体さえあれば、いくらでもやり直しがききます。
しかし、体と精神を壊してしまっては、どんなに優秀で経歴のある人も、働くことはできません。
肉体・精神ともに限界を感じているのであれば、無理せず辞めましょう。
関連:会社に殺されそうなあなたへ。仕事に殺される恐怖に追い詰められているなら今すぐ逃げ出す勇気を
入社12ヶ月目で退職する時に気をつけること
入社12ヶ月目で仕事を辞めようか悩んでいるのであれば、まずは1年目まで耐えて働く方向で考えておくべきです。
1年目という節目まで働き抜けば、達成感を感じるとともに、経歴的にも評価されますからね。
次の仕事先を見つけておくと、スムーズに辞められます
ただし、入社12ヶ月目で仕事を辞めようと考えている人は、今すぐ新しい仕事先を探しておいたほうがいいですね。
もし、新しい転職先を見つけていないのであれば、あと2ヶ月ほどしか転職期間は残っていないわけですからね。
一度辞めてから、転職先を見つけるのはあまりオススメできません。
無職でも前年の収入に応じて所得税が発生しますし、貯金があってもダラけてしまうだけの結果になりかねませんからね。
もし「一度辞めてからゆっくり考えたい」と甘えているのであれば、今の仕事を無理にでも続けながら、新しい転職先であったり、今後の将来設計を考え直したほうがマシでしょう。
12ヶ月も続けられる仕事なら、とりあえず3年まで続けるのも、そんなに難しくはないはずですからね。
どうしても今の仕事を辞めたいのであれば、今の仕事を続けたまま、新しい転職先から内定をもらう覚悟で挑むべきです。
転職エージェントに相談して、自分に合った仕事を見つけておこう!
入社12ヶ月目で「仕事辞めたい…」と考えているのであれば、とりあえず転職エージェントに登録しておいて、一度プロのキャリアアドバイザーに相談しておくべきです。
転職エージェントは無料で利用でき、土日の面談も受け付けているので、一度ここで相談しておき、今後の具体的な辞め方や転職先をプロからしっかり聞いておくと、今後の人生においても間違いない意見がもらえますよ。
とくに新卒・社会人一年目の方の場合は、まだまだ社会についてわからないことだらけの時期ですので、プロのアドバイスをしっかりと聞き、自分勝手な判断で行動することは避けておいたほうがいいですね。
自分で仕事をガンガンもらえるぐらいの営業力があるならともかく、そうでなければ働きつつ転職エージェントに相談しておくのが間違いありません。
転職エージェントは今の職場にバレることなく転職活動できるので、次の転職先から内定をもらった上で、計画的に仕事を辞めましょう。
内定がもらえると、退職手続きもしっかりサポートしてもらえるので、転職初心者でも安心して利用できますからね。