「転職しすぎてやばいかも…」と危機感があるなら、一度キャリアを振り返ったほうがいいです。
今までの「辞めてもどうにかなった」という成功体験が、次の転職では通用しなくなるかもしれません。
ただ、転職回数が多いこと自体を責めるより、辞め方・選び方・働き方のパターンを見直すことが大事です。
そこで本記事では、転職しすぎると何がやばいのか、そこからキャリアを立て直すために考えるべきことを整理していきます。
転職しすぎるとヤバい理由
転職回数が多いこと自体は、今の時代そこまで珍しくありません。
終身雇用は崩れつつありますし、ブラック企業や非正規雇用も増えています。
合わない会社を辞めることも、自分を守るためには必要です。
ただし、何度も転職を繰り返しているなら、どこかで「辞めてもどうにかなった成功体験」が自分の首を締め始めることがあります。
ここでは、転職しすぎると何がやばいのかを見ていきます。
転職回数が多いと「また辞める人」と見られる
転職回数が多いと、採用側から「またすぐ辞める人では?」と見られやすくなります。
これはかなり現実的な問題です。
企業は採用に時間もお金もかけています。
面接する。
条件を調整する。
入社手続きをする。
仕事を教える。
そこまでしても、すぐ辞められると企業側としては普通に損です。
だから、履歴書や職務経歴書に短い職歴が並んでいると、
「うちに入ってもすぐ辞めるのでは?」
「何か嫌なことがあると逃げるタイプでは?」
「人間関係や仕事への耐性が低いのでは?」
と疑われやすくなります。
もちろん、すべての退職が悪いわけではありません。
ブラック企業から逃げた。
契約期間が終わった。
家庭の事情があった。
会社都合で辞めた。
そういう事情もあるでしょう。
ただ、採用側は最初からあなたの事情を全部知っているわけではありません。
短い職歴が多いだけで、まずは「また辞めそう」と見られる。
ここが転職回数の多い人にとって、最初の壁になります。
大事なのは、転職回数を隠すことではありません。
転職回数が多くても「この人なら次は続きそうだ」と思わせる説明を作ることです。
そこを用意しないまま応募すると、かなり不利になります。
転職を繰り返す人は、いわゆる「ジョブホッパー」と呼ばれることがあります。
ジョブホッパーとは、短期間で職場を転々とする人のことです。
海外では、スキルアップや年収アップのために転職を繰り返すことが普通に受け入れられる業界もあります。
IT、外資系、医療、出版、ホテル、外食など、一部の業界では日本でも昔から転職が多い働き方はありました。
ですが、日本ではまだまだ「一つの会社に長く勤める人のほうがまとも」という価値観が根強く残っています。
そのため、同じ転職回数でも、
スキルアップのために転職してきた人。
ブラック企業を転々としてしまった人。
なんとなく嫌になって辞め続けている人。
この3つが、ぱっと見では同じように見えてしまいます。
ここが厄介です。
本当は環境が悪かっただけかもしれない。
本当は派遣や契約社員として契約満了を繰り返しただけかもしれない。
それでも職歴だけを見ると「ジョブホッパーっぽい」と判断されることがあるわけです。
だからこそ、転職回数が多い人は自分の転職が逃げだったのか、キャリア形成だったのかを言語化しておく必要があります。
言い方を変えれば、ジョブホッパー扱いされるか、経験豊富な人材として見られるかは、説明の仕方でかなり変わります。
辞めてもどうにかなった成功体験が癖になる
転職を繰り返す人が一番気をつけるべきなのは「辞めてもどうにかなった」という成功体験です。
嫌な職場を辞めた。
次の仕事も見つかった。
また嫌になったら辞めた。
それでも生活できた。
こういう経験が続くと、無意識に「辞めてもどうにかなる」と学習してしまいます。
これは短期的には悪いことではありません。
本当に限界なら辞めたほうがいいです。
体を壊すぐらいなら逃げたほうがいいです。
ですが、毎回それで切り抜けていると、危険です。
「嫌になったら辞めればいい」
「合わなければ次を探せばいい」
「どうせまたどこか採用してくれる」
この感覚が癖になると、踏ん張るべき場面でも辞める選択を取りやすくなります。
その結果、職歴だけが増えて、実績が増えない。
年齢だけが上がって、キャリアの中身が薄くなる。
これが一番怖いです。
転職できること自体は悪くありません。
でも、辞めてもどうにかなった成功体験が、次の環境で踏ん張る力を奪い始めるタイミングがあります。
「転職しすぎてやばいかも」と感じているなら、たぶんそのタイミングに近づいています。
経歴に一貫性がなくなりスキルが積み上がらない
転職回数が多くても、経歴に一貫性があればまだ説明できます。
営業を続けてきた。
事務職で経験を積んできた。
接客から販売、店舗管理へ広げてきた。
IT業界の中で職種を変えてきた。
こういう流れがあれば、転職回数が多くても「経験を積んできた人」として見られやすいです。
問題は、経歴に一貫性がなくなることです。
営業を少し。
事務を少し。
工場を少し。
コールセンターを少し。
販売を少し。
こういう職歴が並ぶと、採用側から見ると「結局、何ができる人なの?」となりやすいです。
いろいろ経験していること自体は悪くありません。
むしろ、広い仕事を経験したことで見えてくるものもあります。
ただし、それを自分の言葉で整理できていないと、単に職を転々としてきた人に見えます。
特にまずいのは、どの仕事も短くて、職務経歴書に書ける実績が少ない状態です。
「この会社で何を身につけましたか?」
「どの仕事で成果を出しましたか?」
「次の職場で何を活かせますか?」
こう聞かれた時に答えられないと、かなり苦しくなります。
転職回数が多い人ほど、職歴をただ並べるだけでは弱いです。
共通点を見つける必要があります。
たとえば、
- どの職場でも人と関わる仕事が多かった
- 短期間で仕事を覚える力は身についた
- 現場対応やクレーム対応には慣れている
- 複数業界を見たからこそ比較できる視点がある
こうした形で、自分の経歴に意味を与える必要があります。
でないと、転職回数の多さだけが悪目立ちします。
責任ある仕事を任されないので大きな実績ができない
短期離職が続くと、責任ある仕事を任されにくくなります。
これはかなり見落とされがちです。
会社は、長く続きそうな人に大きな仕事を任せます。
なぜなら、責任ある仕事には教育や引き継ぎが必要だからです。
時間をかけて教えた人がすぐ辞めると、会社側は損をします。
だから、短期で辞めそうな人には、どうしても任せる仕事が限定されやすいです。
その結果、
- 簡単な作業ばかり任される
- 重要な案件に入れてもらえない
- 裁量のある仕事を任されない
- 成果として語れる経験が増えない
という状態になりやすくなります。
これが続くと、かなり厳しいです。
転職回数は増えている。
でも、大きな実績はない。
職務経歴書に書けることも増えない。
面接で話せる成功体験も少ない。
そうなると、次の転職でもまた「誰でも入れる会社」「すぐ採用してくれる会社」に流れやすくなります。
つまり、短期離職を繰り返すほど、責任ある仕事から遠ざかり、さらに実績が作れなくなるのです。
これはかなり危険なループです。
すぐ採用される会社ほど長く続きにくい
転職回数が多い人ほど、すぐ採用してくれる会社に安心しがちです。
「こんな自分でも採ってくれる」
「面接1回で内定が出た」
「経歴をあまり突っ込まれなかった」
そうなると、ありがたく感じるかもしれません。
ですが、すぐ採用される会社ほど注意が必要です。
なぜなら、人をしっかり選んでいない可能性があるからです。
人手不足。
離職率が高い。
教育する余裕がない。
誰でもいいから人が欲しい。
こういう会社ほど、採用のハードルが低くなります。
もちろん、選考が早い会社すべてが悪いわけではありません。
ですが、転職回数が多い人をほとんど確認せず採用する会社は、入社後も雑である可能性があります。
「採ってくれたから良い会社」とは限りません。
むしろ、すぐ採用される会社ほど、またすぐ辞めたくなる環境かもしれないという視点は持っておいたほうがいいです。
転職回数が多い人ほど、内定が出ると焦って飛びつきがちです。
でも、そこで一度立ち止まるべきです。
「なぜこんなにすぐ採用されたのか?」
「この会社は人を選んでいるのか?」
「過去にも人がすぐ辞めているのでは?」
ここを見ないと、また同じループに入ります。
転職を繰り返してしまう人が見直すべきこと
ここからは、転職を繰り返してしまう人が見直すべきことを整理します。
転職回数を責めるより、次の転職で同じ失敗を繰り返さないための材料に変えていきましょう。
辞めた理由を会社のせいだけにしない
転職を繰り返している人は、まず過去に辞めた理由を振り返るべきです。
もちろん、会社が悪かったケースもあるでしょう。
人間関係が最悪だった。
給料が低すぎた。
上司が理不尽だった。
仕事内容が求人と違った。
そういう会社は普通にあります。
ですが、すべてを会社のせいだけにしていると、次も同じことが起こります。
大事なのは、会社が悪かったかどうかだけではありません。
なぜその会社を選んだのか。
なぜ入社前に見抜けなかったのか。
なぜ辞めるまで我慢しすぎたのか。
なぜ似たような会社を選び続けているのか。
ここまで見ないと、転職回数はまた増えます。
「あの会社が悪かった」
それは事実かもしれません。
でも、転職活動では「悪い会社を選ばない力」も必要です。
辞めた理由を会社のせいだけにしない。
これは自分を責めるという意味ではありません。
次に同じ失敗を避けるために、選び方を見直すということです。
書類選考〜面接の茶番も律儀に付き合う
転職回数が多い人ほど、書類選考や面接が面倒になります。
また退職理由を聞かれる。
また志望動機を作らないといけない。
また「長く働きたいです」と言わないといけない。
正直、かなり茶番に感じるはずです。
「どうせ会社側も本音で話してないだろ…」
「こっちも生活のために働くだけなんだが…」
そう思う気持ちはわかります。
ただ、それでも採用活動の茶番には律儀に付き合ったほうがいいです。
なぜなら、転職回数が多い人ほど、採用側の不安を払拭する必要があるからです。
退職理由。
志望動機。
今後のキャリア。
なぜ今回は長く働けそうなのか。
ここを雑にすると、かなり不利になります。
採用側は、あなたを疑っています。
「また辞めるのでは?」
「うちも短期で辞められるのでは?」
「本人に問題があるのでは?」
この疑いを前提に、説明を作る必要があります。
面倒に見えても、採用側が安心するための儀式だと思って付き合いましょう。
転職回数が多い人ほど、職歴の説明をちゃんと作ることが最低限の礼儀になります。
茶番に見えても、採用側が安心するための形式だと思って付き合いましょう。
キャリア計画を立て直す
転職を繰り返しているなら、一度キャリア計画を立て直したほうがいいです。
ここでいうキャリア計画は、立派な人生設計のことではありません。
次の職場で、何を積み上げるかを決めることです。
たとえば、
- 最低でも3年は同じ職種で経験を積む
- 職務経歴書に書ける成果を一つ作る
- 同じ業界内で経験をつなげる
- 資格よりも実務経験を優先する
この程度でも十分です。
大事なのは、次の転職で何を得るかを決めておくことです。
「とりあえず今の仕事を辞めたい」
「内定が出たから入る」
「嫌になったらまた辞める」
この流れだと、また同じことになります。
次の職場で何を身につけるのか。
どんな実績を作るのか。
どのくらい続けるつもりなのか。
ここを考えておかないと、転職回数だけが増えていきます。
3年後に、自分の職務経歴をどう説明できる状態にしたいか。
それを一度考えておきましょう。
自分の中で”くすぶってる”ものが何か突き止める
転職を繰り返す人は、自分の中で何かがくすぶっていることがあります。
今の仕事では満たされない。
でも、何がしたいのかわからない。
誰かに認められたい。
もっと自分に合う場所がある気がする。
こういう感覚です。
それ自体は悪いものではありません。
むしろ、現状に違和感を持てるからこそ転職できるとも言えます。
ただ、その正体を見ないまま転職を繰り返すと、どこに行っても同じように不満が出ます。
「この会社も違う」
「この仕事も違う」
「この人たちとは合わない」
そう感じて、また辞めたくなる。
これが続くと、かなり危険です。
くすぶっているものの正体は、人によって違います。
承認欲求かもしれません。
やりたい仕事への未練かもしれません。
人間関係への疲れかもしれません。
低い待遇への怒りかもしれません。
自分の能力を活かしきれていない感覚かもしれません。
ここを見ないまま転職先だけ変えても、根本は変わりません。
転職を繰り返しているなら、次の会社を探す前に、自分の中で何がくすぶっているのかを見たほうがいいです。
そこに気づけると、仕事選びの基準も変わります。
転職サービスを有効活用する
転職回数が多い人ほど、転職サービスは有効活用したほうがいいです。
ただし、求人を紹介してもらうためだけに使うのではありません。
職歴を整理するために使う。
退職理由を言語化するために使う。
次に選ぶべき会社の条件を見直すために使う。
この意識が大事です。
転職回数が多い人は、自分一人で考えていると、どうしても過去の失敗に引っ張られます。
「自分の仕事が続かない」
「どうせまた辞める」
「まともな会社には受からない」
こう考えすぎると、また選択肢が狭くなります。
一方で、第三者から見ると、意外と活かせる経験があることもあります。
短期間でも複数の職場を見てきた。
人間関係の悪い場を経験している。
いろいろな業務に触れている。
合わない会社のパターンを知っている。
これらは、整理すれば次の転職に使える材料になります。
転職サービスでは、職務経歴書の添削や面接対策を通して、転職回数が多い理由をどう説明するかも相談できます。
また、すぐ採用されるだけの会社ではなく、今後のキャリアにつながる求人を見直すきっかけにもなります。
「転職しすぎてやばい」と感じているなら、次の求人を探す前に、一度キャリアを棚卸ししてみてください。
当サイトで紹介している転職サービスの中から、自分に合いそうなものを見て、職歴の整理や今後の方向性を相談してみるのも一つの手です。
転職回数が多いことは、もう変えられません。
でも、その経験をどう説明し、次にどうつなげるかは、今から変えられます。


