「自分の会社は頑張っても報われないように感じる…」
「今の仕事ではどれだけ努力されても評価されない…」
「サラリーマンは真面目に働くだけ無駄…」
このようにお悩みではありませんか?
世の中、残念ながら真面目に努力するだけバカを見るような環境の職場は数多く存在します。たとえば、どれだけ頑張って成果を出しても平然と我が物顔で自分の成果のように搾取していく上司がいれば、それだけで自分の頑張りや功績が上に行き届くなくなり、最悪、人事査定でも過小評価されるようなことが起こりえます。
あるいは、アルバイトや派遣社員の非正規雇用者に対して、本来正社員が行うような仕事を任せているような職場では、正社員が何もしていないにも関わらず、汗水垂らして努力している現場スタッフの何倍もの給料をもらっていることも珍しくない光景でしょう。
もし、読者がそういった状況に身に覚えがあるなら、今の環境のままで働き続けていても、努力が報われないままで居続ける可能性が高いです。
なぜなら、社会というものは上手く自分自身や業務上の努力を適切な形でアピールできる人間の方が評価されやすく出来てしまっているからです。
たとえば、学生時代であれば地道に勉学に励んでテストの点数を高められる人間よりも、部活で活躍したり生徒会などの活動に参加して教師に気に入られて、推薦入試やAO入試に選抜される人間の方が評価されやすいものです。
何も、他人に気に入られるようにゴマすりこねる努力をしろだとか、上司に自己アピールをしまくれだとか、そういう無理強いをしたいわけでなく、やるべきところでしっかりアピールしなければ、どれだけ頑張っても陽の目を浴びる機会すら得られないという点で、ただ目の前の仕事をこなすだけではダメだということが言いたいのです。
そして、そのためには努力が報われにく会社環境に見切りをつけるドライさであったり、自身の努力や成果を横取りしたり妨害しようとしてくる相手への対抗策は、知っておく必要があります。
そこで当記事では、頑張っても報われにくい会社環境についての紹介やその対策、また、頑張りを正当に評価してもらうためにしておきたいことなど、まとめてお伝えしていきます。
頑張っても報われない仕事や会社の特徴とは?
頑張っても報われない仕事や会社には様々な原因が考えられ、ケースバイケースとなります。単に自分が努力している方向性が会社の求める方針と一致しないこともあれば、努力している社員を正当評価できる仕組みがなかったり、頑張りに応じた見返りを与える制度がないなど、要因は様々です。
代表的な原因についていくつか挙げていくので、ぜひ、ご自身の置かれた状況に照らし合わせて考えてみてください。
社員の努力や成果に難癖つけて過小評価する人がいる職場での仕事
部下の成果や仕事内容に難癖つけて過小評価し、自分の優位性を保とうとする上司や先輩がいるケースです。
具体的な言動例としては「(提出資料に対して)誤字脱字があるから仕事ができない」「過去にこういう失態があるから信用できない」と鬼の首を取ったように揚げ足取りをしてきて貶めてくる、あるいは学歴や経歴、所属部署や性別など、職務内容とは関係ない要素を理由に過小評価してくるなどです。
いわゆる「マウント」によって相手の非を責めて優位性を保とうとする意図の場合もあれば、モラル・ハラスメント的に罪悪感に漬け込んで巧妙に追い詰めてくる輩もいます。また、自分自身に対しての言動のみならず、上司にあることないこと吹き込んで自分の評価を下げようと目論んだり、同僚に噂話を吹き込んで心象を下げてこようとする相手なども、該当します。
この場合、最終的な人事評価を行う決定者が各者の言い分をしっかり聞いて判断するのであればさほど痛手ではありませんが、そうでない場合は不当に低く評価されたり、自分の成果や貢献を上司や同僚に掠める取られるリスクがあるという点で要注意です。
働き者や自発的に動く社員を都合よく使ってくる職場
次に働き者や優秀な社員、自発的に率先して動く社員を都合よくコキ使ってくる会社も要注意です。通常、こういった社員は周りから見ても頼しいですし、上司からしても頼りになる存在で、誰もが認める「エース社員」として映ることでしょう。
しかし、このようなエース社員は周りからの協力が得られる状況や上司からの理解や信頼があるうちは有能な働き者として活躍できる一方、上司が変わったり周りが非協力的になった途端、厄介な仕事を背負わされることになります。
とくに自発的に動ける人材の場合、周りが指示待ち人間ばかりですと相対的に負担が押し寄せる立場となるので、周りにその気がなくても、結果的に都合よく使われてしまっている状況に陥るです。そうならないよう事前に上司が察知でき適切なマネジメントを施せればいいのですが、上司が使い勝手のいい部下だと思って放置していると、不平不満を募らせる原因ともなります。
責任のなすりつけ合いや足の引っ張り合いが横行している会社
お役所仕事になりやすい大きな組織ほど起こりやすい現象が、責任のなすりつけ合いや足の引っ張り合いが横行しているような職場環境です。
たとえば、率先して提案した社員や部署にすべての責任と仕事が押し付けられた挙げ句、失敗した時に責任追及されて昇格や減給されるような社内環境だと、責任回避の行動が最適解となってしまい、頑張る人ほど報われない状態になりやすいです。
前述の「難癖をつける社員」「自発的に動く人ほど損をする」の両条件が揃ってしまうと、もはや「真面目に仕事する方が損をする状態」になってしまい、大半の人間が上に指示された最低限のこと、決まった業務しかやらない状況に陥ります。
というのも、頑張っても給料が増えるわけでもなく、何か自発的にやろうとすれば責任だけ増えて失脚するリスクも増えるわけですから、最低限の仕事ならともかく「仕事しているフリ」をしているような輩まで現れる、内部が腐った組織の典型例だと言えるでしょう。
人材の使い捨てが当たり前と化している企業や業界
人材の使い捨てが当たり前と化しており、人を大事にしない会社や業界も、頑張っても報われない可能性が高いです。
具体的には、以下のような条件が当てはまる企業や業界が該当します。
- 労働力の大半をアルバイトや派遣社員などの非正規が締めている
- 人件費が安く非正規の場合最低賃金付近(コンビニ業、小売業など)
- 業界全体で離職率が高めの傾向にある(飲食業、宿泊業、不動産業など)
- 給料が低い割に業務範囲が多い正社員(零細企業の総務など)
- 専門性が高い割に待遇の悪い職種(ITエンジニア、コンサルタントなど)
非正規社員が大半を締めている職場は努力が報われにくい可能性第大
非正規雇用者の場合、まず「非正規雇用者を正規雇用する制度が整っており、なおかつ、制度を社全体で前向きに運用する意志は見られるか?」という点を見る必要があります。
というのも、非正規雇用者を「人件費が安いから」という理由のみで採用している企業は、制度があっても非正規雇用者を正式に採用する気がない場合があるからです。
ひどい場合には、非正規雇用者にも関わらず正社員相当の業務を振っているケースもあります。
ただ、中には契約社員や紹介予定派遣などを上手く利用して「正社員として雇うにはリスクが高い人材を様子見で非正規で雇う」という意図で採用している企業もあるので、必ずしも非正規社員自体が報われないという点には注意してください。
非正規雇用の労働力頼みで賃金も安く離職率も高い業種
次に、業界全体の産業構造として非正規雇用者の労働力頼みになりやすい「コンビニ、小売、飲食、宿泊」なども注意です。
これらの業種は、フランチャイズ制度や契約社員制度、シフトリーダー制度などが設けられておりますが、本社や社員との関係によっては都合良く使われブラックな勤務状態になる事例も数多く報告されている業種でもあります。
その原因としては、チェーン店舗形式で営業時間の調整がしにくいにも関わらず、アルバイト人材を確保できない場合はシフト制により、社員が無理にでも長時間・連勤出社しなければいけない状況に追い込まれやすいからです。
給料面や昇進面というよりは、どれだけ努力したり工夫しても楽になることがない状況が発生しやすいという点では、努力が報われにくい業種だと言えるでしょう。
また、これらの業種は目に見えて離職率(人が辞める割合)が高いので、それがけ長く続けることが前提となっていない、また会社側もそうするしかないと諦めてしまっているような現状が見えてきます。
給料が低い割に業務範囲が多い正社員、専門性が高い割に待遇の悪い職種
こちらは「本来、転職事情では高く評価されるはずなのに、職場環境によって低く見積もられているような人材」となる例です。
なんでも屋をこなしているうちに、成り行きで社内の基幹となる業務(総務全般)をほぼこなせるようになってしまったにも関わらず、相応の手当てや役職が与えられていない社員であったり、高い専門性を持つプロフェッショナル人材(エンジニア、士業、コンサルタントなど)であるにも関わらず派遣やフリーランスという理由だけで低単価で雇われているなどのケースです。
ただこの場合、人材使い捨てというよりは「適切な報酬や給与を与えられていない」「高い専門性を正当評価できていないため使い捨て人材感覚の単価で雇ってしまう」という理由から離職されてしまい、結果的に人の入れ替わりが激しいだけなので、同じ職場で長く続けようとした場合に努力が報われない可能性が高いという点での紹介となります。このケースに当てはまる場合、転職を通してのキャリアアップを考えたり、フリーランサーや専門派遣としての高単価の仕事を請け負うなど、正社員として続ける以外の努力が要されます。
目先の利益や結果ばかり追って過程が評価されない会社
頑張っても報われない会社は「目先の利益や結果しか評価してくれない会社」です。
具体的には、
- 即戦力制にばかり期待して「将来性」「人材育成」の視点に欠けている会社
- 短期的な利益や成果ばかりを評価して、中長期的視野で努力している人を評価しない
- 結果を重視すぎて、努力の過程をまったく大事にしない会社
…などです。
中途採用では「即戦力」が求められますが、それも会社側に中途採用者を受け入れる土壌や人材育成方針があって、初めて実現できるものです。
社会人はシビアに「結果」を求められますが、必ずしも努力しても結果を出せるとは限りません。
むしろ、若いうちは大きな結果など出せなくて当たり前なのですが、なぜか企業側は「入社数年で結果を出せる優秀な人材」を求めがちです。
もし、今の会社で努力しても報われないと感じているのであれば「あまりに今の会社は短期的な結果を求めて焦っていないか?」を冷静に見極めてみましょう。
仕事にしても人生にしても「先に焦った方が負け」という事態は、往々にしてあることです。
人事評価制度が理不尽、あるいは融通が利かない会社
日本の企業の多くは、年功序列のタテ割り型構造です。
どういうことかと言うと、
- 出身校や所属部署によって出世・昇進の是非が決まる(学歴・所属サークルなど)
- 性別や結婚の有無によって出世・昇進の是非が決まる
- 勤務年数が評価基準としての比重を占める
- 年功序列に忠実すぎて若手は評価されにくい
…など、必ずしも「能力」「努力」「結果」が評価基準になるわけではないのです。
これは会社の社風や伝統、人事の評価基準によって大きく変わるので、今の会社の評価基準を知っておくのは大事です。
極端な話、会社の経営者や上司が「実務面で優秀な人間よりも、自分の機嫌取りが上手い無能の方が評価できる」と感じている社風であれば、仕事が出来ることよりも機嫌取りが上手い方が報われてしまうわけです。
信じられないかもしれませんが、そのような会社は数多く存在します。
社内の査定・評価基準が理不尽で曖昧なものであれば、社員としても「努力の方向性」が見えないわけですから、報われないと感じても不思議ではありません。
ですので、出世・昇進などに期待して仕事するのであれば、シビアに「今の会社ではどのような”努力”が評価されるのか?」を判断しておくと、努力が無駄になることは避けられはずでしょう。
仮に、それで自分の努力の方向性と会社が求める努力にすれ違いを感じるのであれば、正当評価してもらえる会社に転職するのも手です。
関連:社内評価が低い場合に見直したいこと。仕事で評価されないなら辞めるべき?
挑戦に否定的で責任ある仕事を部下に与えない職場
努力しても報われないと感じる仕事は、新しいことに挑戦できない職場とも言えるでしょう。
新しいことに挑戦できない職場の特徴
- ルーチンワーク・同じ仕事の繰り返しのため挑戦できる余地がない
- 日々の業務に忙殺されやすいため新しいことに挑戦できる余裕がない
- 会社が古風で保守的なため新しいことに挑戦させてもらえない
- 上司が部下に新しい仕事を覚えさせたり挑戦させることに消極的
原因は色々と考えられますが、会社側に「積極的に挑戦できる雰囲気や仕組み」がなければ、社員が自ら進んで挑戦的になれるわけがありません。
たまに「社員が自発的に挑戦するべきだ!」と言う意見も見ますが、社員の成果や努力が構造的に上司の手柄になって評価されないなどの問題があるため、挑戦的になれない社員が多数なのは仕方ないでしょう。
日々の業務を処理するだけであれば、新しい仕事に挑戦して成長できるわけがないのですから、努力しても報われないと感じて当たり前です。
もしこの特徴に心当たりがあるのであれば、より新しい業務範囲に挑戦しやすい社風の会社に転職してしまうのが一番でしょう。
努力が報われる仕事や会社を見つけ出すコツは?
今の日本では非正規雇用者や下請け搾取も増えており、努力しても報われない虚しさを感じる仕事はかなり多いです。
ですので、仮に転職して少しでも努力が報われる会社を見つけ出したいのであれば、以下の点に注目してみましょう。
- 事業内容が挑戦的な会社を見つける(開発・新規プロジェクトなど)
- 成果主義・個人裁量の幅が広い会社を見つける(ベンチャー・外資系など)
- 社内の評価基準がわかりやすい会社を見つけ出す(伝統・慣習が社員の成長を妨げていないかを見極める)
少なからず「自分が行っている”努力”」と「会社が求めている”努力”」の方向性がピッタリ合う会社で働けば、両社WIN-WINの関係になれるのは間違いありません。
努力が報われない虚しさを抱えて働き続けるよりは、転職活動して自分をしっかり評価してくれる会社で働いたほうがやりがいは感じられるはずでしょう。
転職活動を通して努力が報われやすい会社を見つけ転職する
頑張っても報われないと感じている方は、この先も今の会社が自分を正当評価してくれないで不当な思いをするリスクや、そのことでモチベーションが低下するリスクを見越して、転職活動を始めておくことも自分を守るための手段の一つです。
終身雇用の崩壊や格差が広まる中、社内評価や会社の経営方針が理不尽である場合や、自分の身につけているスキルや経験が人材市場で通じないものですと「どれだけ頑張っても報われない時代」になってきています。
少なからず、今の会社で「毎日、報われない努力を続けて虚しい毎日を送る」場合、単純に「求人が送られてくる数=これまでの努力を評価してくれる企業の数」なわけですから、自分のモチベーション維持のためにも日頃より転職活動を行っておくことで、今の会社に依存して報われない可能性を下げることができます。