勉強が好きだけど仕事ができないと感じてる人にとって、この世には知識や勉強よりも経験や行動を求められる仕事が多く感じ、自分の適性を活かせる仕事が少ないと悩んでいるかもしれません。
ですが、世の中には勉強好きな性格を活かせる仕事はたくさんあります。
たとえば、税理士や弁護士などの高度な専門知識や資格を要する士業・コンサルタントは、仕事に就く前の勉強量はもちろんのこと、実際に働き出した後も日々の勉強が必要となってきます。
逆に、新規飛び込み営業のような考えなしで数をこなすような仕事は、勉強好きにとっては耐え難い苦痛を感じる仕事に思えるかもしれません。
大切はことは、まず自分の性格をよく理解した上で、どんな仕事が自分に合っているのかをしっかり調べて、求人情報や面接を通して自分に合っているかどうかを見極めていくことです。
そこで当記事では、勉強好きな人に向いてる適職をいくつかご紹介した上で、実際に見つけ出すためのコツや方法まで、合わせてご紹介していきます。
勉強はできるけど仕事はできない人の特徴は?
完璧主義の傾向がある
勉強はできるけど仕事が済まない人は、完璧主義の傾向があります。
100点とまでは行かなくとも、80点付近の及第点でなければ気が済まない、またはそのように学生時代から意識してきて生きてきたため、0点を取ることを前提で仕事に望むことができないわけです。
このような性格は、以下のように言い換えることもできるでしょう。
- 計画的な性格
- 慎重な性格
- 用意周到な性格
- 手が抜けない性格
仕事では完璧主義であることも悪くはありませんが、それが邪魔になること場面も少なくはありません。
もし思い当たる節があるなら、以下の記事で完璧主義との向き合い方を考えてみるのといいでしょう。
→完璧主義者が仕事で嫌われる理由と改善方法。完璧主義思考を捨てるための考え方。
事前の予習や計画がしっかりしてないと行動に移せない
勉強はできるけど仕事ができない人の特徴として目立つのが、事前の準備・予習・計画がしっかりしてないと行動に移せないという特徴です。
- 失敗や間違いを恥だと考えている
- 思い通りに事が進まないと過度に焦ってしまう
- 事前の計画や準備がしっかりしてないと安心できない
とくに社会人経験の浅いうちは、頼れるものが今まで習ってきた知識になってしまいがちなので、勉強ができることや学歴・資格などを活かさなければ、仕事で活躍できないと考えがちです。
学歴や資格はあるのに仕事では活躍できない
社会人の中には、なぜかすごい学歴や資格を持っているにも関わらず、仕事ではイマイチ活躍できない人もいます。そのような人には以下のような特徴があります。
- 学歴・資格だけが自分の取り柄だと思ってしまう
- 経験したことのない仕事に挑戦するのを避けている
- 学歴・資格を取った時点で「楽になれる」と勘違いしている
学歴や資格はあくまで「手段」であり、それそのものが仕事で評価されるわけではありません。
にも関わらず、学歴・資格が絶対的な基準となると考えている人は、仕事でも本質を見誤るあまり、大きな成果を上げられずにいることも珍しくはありません。実際、どこの会社にも学歴や勤務経歴の割には、実力がないように感じる上司がいます。
他人の感情に疎いので人間関係で苦労しがち
勉強ができるけど仕事ができない人は、仕事における人間関係面で損をしやすい性格をしていることも多く感じます。
というのも、組織で働く以上は勉強ができたり実務遂行能力があることよりも人間関係構築をしっかり行える人が評価されやすいからです。
早い話、会社側が「学歴がある人や勉強ができる人よりも、性格の良い人を評価する」という態度で社員を評価するようであれば、勉強ができて業務内容を把握する能力があっても「仕事ができない人」と判断されてしまうのです。
そして、多くの会社では「職場の人間関係を良くする人」や「社内派閥に上手く溶け込める人」を評価するような構造になりがちです。感情を差し引いた上で、仕事の成果や能力で他人を評価することは非常に難しいことです。
その結果、勉強ができるけど人間関係構築が苦手でコミュニケーション能力がない人は、自分に合った会社や仕事でなければ、過小評価されてしまい「仕事ができない」と上に判断されてしまう結果になります。
判断力・決断力がないので大きな仕事を任されない
正解のない仕事では知識よりも判断力・決断力が必要とされることが多くなります。
とくに学歴がある人が経験を積むと、会社の重要なプロジェクトなど責任ある仕事を任される機会が多くなるはずです。
その際、大事になって来るのが「経験に基づく判断力」や「責任を全うする決断力」となってきます。
ただ、このような大きな仕事を任されるには、常日頃から仕事において判断力・決断力を見せて社内で評価されるように努めておかなければ、チャンスが得られないことも珍しくはありません。
ですので、勉強ができるけど仕事ができない人は、与えられる仕事は卒なくこなせたとして、判断力・決断力がないと判断されれば、なかなか大きな仕事を任される機会に恵まれないこととなるのです。
仕事では「勉強ができること<経験に基づく判断」が役に立つ
仕事では、勉強ができることよりも経験に基づいて判断できることの方がほとんどの場面で重要視されます。その大前提としては「勉強ができることは当たり前」という考え方もあります。
いくら勉強ができる高学歴・有名企業勤めであっても、経験を積まないまま何年もダラダラ働き続けているとそうでない人では、仕事における経験にも徐々に差がつくものです。
世の中には、いい大学を出て勉強もできるのに、なぜか仕事に恵まれない、成果も出せない人もいますが、その多くは「社会人として身につけておくべき経験を身につけなかった」ことが原因にあるのです。
勉強ができる人に向いている仕事は?
勉強ができる人に向いている仕事は以下の8つです。
- バックエンドエンジニア
- 専門ライター
- 公務員全般
- 士業(コンサルタント)
- 研究職
- 教職員
- 講師
- 学者
それぞれ、勉強ができるほど有利になりやすい事情や背景のある仕事ですので、勉強ができるけど仕事が苦手だと感じているなら、チェックしておくといいでしょう。
バックエンドエンジニア
勉強ができる人に向いてる仕事で、比較的未経験からでも就きやすい仕事がバックエンドエンジニアです。
バックエンドエンジニアはプログラミングを駆使してシステムを構築したり保守・管理する仕事です。
IT人材不足に伴い、基礎的な勉強をしっかり行っておけば就職(転職)しやすい点も、バックエンドエンジニアが勉強ができる人に向いていると言える理由の一つです。
もし、バックエンドエンジニアの仕事に興味があるなら、以下の記事で適性や仕事内容について確かめてみるといいでしょう。
専門ライター
勉強ができる特性を活かすのであれば、専門ライターも向いてるかもしれません。
専門ライターは主に以下のような分類があります。
- ルポライター
- スポーツライター
- サイエンスライター
- テクニカルライター
- メディカルライター
- 健康ライター
- 美容ライター
- 料理ライター
- トラベルライター
最近ではWEBライターの需要の増加で、専門知識を極めたライターは重宝されやすいです。
また、薬事法関連で問題になりやすい医療・健康系メディアも、法知識・医療知識が必要とされ、専門知識がある人材が求められています。
実務経験があるのが理想ですが、専門知識が豊富であればあるほど選べるライターとして仕事の幅も広がりますので、興味があるならチェックです。
公務員全般
公務員全般も勉強ができる人に向いてる仕事だと言えます。
その理由は単純で、公務員になるために必須の公務員採用試験に合格するために勉強が必要だからです。
また、公務員は他の仕事と比べて、挑戦心や創造力よりはマニュアルを読んで仕事していく類の業務内容が多いため、民間企業で働くよりは勉強好きに向いてる仕事だと言えるでしょう。
士業(コンサルタント)
士業(コンサルタント)も勉強が得意な人に向いてる仕事のひとつです。
主に以下のような仕事が士業に含まれます。
- 弁護士
- 社労士
- 税理士
- 会計士
- 中小企業診断士
どの職業も国家試験に合格する必要がありますが、国家試験さえ取得してしまえば就職・転職の受け入れ口は多いため、勉強が得意なら士業を目指してみる価値は十分あります。
研究職
研究職全般も勉強好きに向いてる仕事のひとつで、とくに理系卒の学歴を持つ人にとっては天職になる可能性があります。
研究職として働くことを考える場合、民間企業ならメーカー、国の機関に関わるなら各自治体が運営する事業で働くキャリアが一般的です。
働く会社さえしっかり選べば安定した仕事も多いため、理系の学歴があるなら研究職全般を調べて自分の知識が活かせそうな仕事を見つけ出してみるといいでしょう。
教職員
勉強自体を仕事で取り扱う教職員も、勉強好きなら向いてるかもしれません。
教職員になるには教員免許を取得する必要がありますが、逆に言えば教員免許さえ取得してしまえば就きやすい仕事だとも言えます。
講師
教職員同様、勉強自体を取り扱う仕事には「講師」と呼ばれる職種も存在します。
講師は教職員と違い、学校外の民間企業や委託で仕事することになります。
講師には、具体的に以下のような種類が存在します。
- 日本語講師
- 予備校講師
- 学習塾講師
- 家庭教師
- 研究講師
- 講演会講師
民間企業で働くことになる以上は「教える上手さ」が求められることになりますが、教職員のように免許が必要ない以上、講師になるハードルは低めだと言えます。
最近ではオンラインで講師として活躍する人も増えているため、在宅ワークに対応できたり、兼業できる点も講師のメリットです。
学者
勉強好きであれば、学者を目指すのもありでしょう。
ただ、学者を目指すのであれば一般的には大学院からさらに専門的知識を追求していく必要がある上、いわゆる「ポスドク問題」で収入面に不安が残るところが難点です。
ですので、まずは研究・開発に注力している民間企業や国の機関で働き、極めたい分野で専門知識を身につけていく必要があります。
いずれにしても、著名の学者の多くは有名企業や国の機関で働いていた経歴を持つ者も少なくはないため、仕事で経験を積みながら専門知識を追求していく姿勢が大事なのは間違いのないことでしょう。
「勉強ができる人」のパターンは2種類存在する
ここまで「勉強ができる人」について紹介してきましたが、より深く自分自身の適性やキャリアを考える上で「勉強ができる人」の2パターンについて解説していきます。
暗記術が得意で既存の学問を正しく理解出来る人
一般的に「勉強ができる人」と言われやすいのは、暗記術が得意で既存の学問を正しく理解できる人でしょう。このパターンは、言わば「正攻法の努力」で勉強ができるタイプですので、以下のような適性が仕事で活かせると言えます。
- 上の指示を確実に遂行することに長けている
- 既存のルールを疑わないので組織での仕事では成果を出しやすい
- 大きな組織で働くことに向いている
- 受け身ではあるが振られた仕事は卒なくこなす
逆に、以下のような仕事の適性は低いかもしれません。
- 上の指示がそもそもおかしいブラック企業
- 既存のルールを守ることを意識し過ぎていて保守的になりすぎな会社
- 勉強ができない人でも結果を出せる成果主義の仕事
- 規則やマニュアルが明記されていない暗黙の了解が多い会社
筆者も俗に言う「頭の良い人」や「勉強の出来る人」を多く見て来ていますが、暗記術が得意で王道の努力をこなせるタイプが大半であるように感じます。このタイプの場合、上の指示や社内教育がしっかりしている会社では安定して成長できる一方で、そうでない場合は仕事ができないまま自分の適性や能力を持て余す結果になりがちなことが非常に多いです。
ですので、もし読者が身に覚えがあるのであれば、一度、今の会社の指示や業務内容自体が間違っていないかどうかを考え直してみることも大事かもしれません。仕事ができない原因はもしかしたら、自分にではなく会社にあることも知っておきましょう。
自分自身で最適解を見つけ出したり既存の学問を疑える人
勉強ができる人の中でも、天才肌タイプは自分自身で最適解と見つけたり新たな仕組みを作り出すなど、既存の学問をよく理解した上でそれを疑うこともできます。このタイプは、以下のような性質を仕事で発揮することができます。
- 自発的に課題を見つけて仕事に取り組める
- 社内のルールやマニュアルがなくてもなんとかする
- 法則や傾向を発見することに長けているので新たな仕事を作り出せる
- 特定の分野においては要領よく仕事内容を把握できる
このタイプは一見すれば、仕事では優秀な成果を出しそうだと思われがちですが、横並びの意識の強い組織や協調性の重視される職場では、かえって集団の和を乱しがちなので邪険に扱われることもあります。また、本人の経験不足や知識量が欠けている段階では、その能力を発揮できないため仕事ができない人と思われがちとなります。
ですので、このタイプの尖った能力を活かすためには、以下のような社内環境が必要になってくるかもしれません。
- 社内規則やマニュアルがガチガチではない会社
- 自発性が重視される職場
- 新しい課題に日常的に取り組める会社
- 特定の業務内容に集中できる程度には人員・資金ともに余裕のある会社
これらの条件を満たす会社を見つけ出したり、自分の適性や能力を理解するには時間がかかりますが、現状で「勉強はできるけど仕事はできない…」と悩んでいるのであれば、いずれは自分に合った仕事が見つけ出せるかもしれません。
勉強はできるけど仕事ができない人は転職を考えておくのも手
もし読者の方が勉強はできるけど仕事はできないと悩んでいるのであれば、今の職場環境が合っていないだけなのかもしれません。
考えられる社内環境としては以下の通り。
- 若手の新入社員を潰すようなブラック企業
- 社員研修や教育にあてる時間がないのに採用しているような会社
- 自発的に動く人材や挑戦心のある人材を疎ましく思うような職場
以上の条件に当てはまる会社は、勉強はできる努力家・地頭の良い人材を潰すような残念な職場と言えるので、思い当たるのであれば転職を考えてみる価値はあると言えるでしょう。
間違いのない転職を成功させたいなら転職エージェントを活用しておく
今回の記事をお読みで転職活動を始めようと考えている人は、この機会に「転職エージェント」の登録だけでも済ませておき、プロのアドバイザーに相談してみたり、今の自分でも転職可能な求人を知っておくといいでしょう。
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