「専門学校を卒業したけど就職できなかった…」
「専門学校なんて行かなきゃよかった…」
そう後悔して悩んでいませんか?
「専門学校卒業」という経歴はかなり微妙な立ち位置にあり、評価される場合とまったく評価されない場合があります。
正直な話、専門学校はビジネス面が強いため、卒業からの就業支援は行ってはくれるものの、学歴自体はそこまで評価されないという事情があります。
ですので、専門学校卒が転職に向けてキャリアを考える際に考えておくべきポイントは、シンプルに一つ。
自分の卒業した専門学校で学んだことは、転職市場で必要とされているか?
自分の人材価値と企業から需要を知っておけば、キャリアプランはハッキリとします。
たとえば、ミュージシャン養成学校や同人誌専攻科で学んだスキルを活かせる企業は、転職市場ではほとんどありません。逆にプログラミング系の専門学校を卒業しておけば、IT・WEB系の求人は山ほどあります。
つまり、大事なのは「専門学校卒業に経歴が企業側から実用的と判断されるかどうか」の一点のみ。
今回は専門学校卒業の経歴を持つ人に向けて、転職に関するコツをご紹介していきます。
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専門学校に行かなきゃよかったと後悔している人の体験談
専門学校に行かなきゃよかった…と後悔している人には、どのようなものがあるのでしょうか?
アンケートサイトで集めた体験談をもとに見ていきましょう。

専門学校に行かなきゃよかったという意見で多いのが
「授業内容の質が低い」というものだな
男性/20代/ゲーム系専門学校

逆に「カリキュラムが詰め込まれすぎ」という意見もあったぞ

他にも「集まる教師や生徒の質が低い」という意見も目立ったな
専門学校で就職できなかった人の体験談
次に「専門学校を卒業したものの就職できなかった…」という人の体験談を見ていきましょう。
専門学校で就職出来なかった場合は自分のキャリアを把握しておこう
専門学校卒が最終学歴で転職を考えている方は、まずは自分のキャリア分類をしっかりと把握しておくことが、転職をスムーズに進める秘訣です。
関連:20代の転職事情まとめ。自分に合った転職情報が見つからない人は読んでおこう!
専門卒の場合は「既卒・第二新卒」層に分類されるので、自身のキャリアを把握しておくといいでしょう。
第二新卒…新卒後就職するも3年以内に辞めた、あるいは辞めようと考えている
関連:既卒・第二新卒が企業に歓迎される理由「若ければチャンスはある」は本当なのか?その真相に迫る!
「既卒・第二新卒」は卒業後3年以内を指す言葉ではありますが、実際は20代までの若手を指すことも多く、人材サービスによっては30代以降でもサポート対象にしているところもあります。
基本的に大手転職サイトの情報は一般的な大卒キャリアを対象としていますので、既卒・第二新卒層には当てはまらないことも多く書かかれています。
そのため、専門卒や高卒の技術系の職種に就く教育を受けた人にとっては、あまり役に立たないどころか、見当違いのことすら書いていますが、これは転職関連の知識が豊富でないと見抜きにくい事実です。
ですので、専門卒の方は「大卒以上のキャリアでなければ転職はできない」という先入観を捨てることが大事です。
「専門学校卒」は経歴としては評価されにくい
残念ながら、転職市場において「専門学校卒」自体が経歴として高く評価されることはほとんどありません。
専門学校はビジネスの側面が強く、その上で大学のように権威や知名度もあるわけではないからです。
また、専門学校は「職業訓練校」「養成講座」という性質も強く、即戦力人材を作り上げて専門学校とコネのある企業に就職させるという流れが一般的です。
つまり、専門学校経由での就職には強いものの、そうでない場合は経歴が飾りになりやすいわけです。
そのため、専門学校卒業後に就職が決まらずに長い空白期間が出来ると、転職市場では高卒とほとんど変わりないレベルで扱われることになるんです。
一部の国家資格を取得できるような専門学校は別ですが、技術系の専門学校では経歴上は「高卒扱い」ぐらいに考えておく方がいいでしょう。
業界分析をしておくとよりいい転職先が見つかる
就職・転職で大事になるのが「業界分析」ですが、専門学校卒業生はとくに自分が働きたい業界のことを知っておく必要があります。
専門学校は特定の業界・職種にしか通じない経歴になるからです。
たとえば、音楽学校を卒業した場合、一般の学生のように「書類選考で会社に雇ってもらう」という方法はほとんど通用しません。
人脈やコネを使って業界内に潜り込んで下積みを積んだり、作品を事務所に持ち込んでチャンスをもらうなど、工夫が必要です。
つまり「専門学校卒の経歴があるから」という理由で採用されるわけでなく「専門学校で学んだ知識や技術を活かせる職場や業界」に的を絞らなければ、高卒同様の未経験者として扱われやすいということです。
ただし、一から業界分析・企業研究をしていたらあまりに時間が足りないので、求人検索やアドバイザーから話を聞くなどして「行動しながら考える」ようにしておきましょう。
専門学校卒が転職を成功させる秘訣は?
「専門学校卒」という経歴は非常に微妙な扱いになるため、学歴にこだわらずに地道に就職・転職活動していくことが大事になります。
そもそも、転職市場においては「学歴」自体が高く評価されるものでもなく、採用の決め手になることはほとんどありません。
なぜなら、たとえば「東大卒」という学歴があったとしても、代わりになる人材はたくさんいるからです。しかも、東大卒だからといって仕事で高い成果を出してくれるとは限りません。
ですので、学歴をアテにしすぎずに地道に転職活動していく覚悟で挑みましょう。
専門学校の就職支援サポートを活用しておこう
多くの専門学校では就職支援サポートがありますので、まずは専門学校の就職支援を活用しておくといいでしょう。
また、専門学校の講師づてで仕事を紹介してもらえることもあるので、使えるコネはフル活用しておきましょう。
専門学校はビジネスの側面が強いとは言え、多くの場合は卒業後のサポートも行っているので、利用できるものは利用しておくべきです。
空白期間が長いなら職業訓練校も使っておくべし
専門学校卒業から空白期間が長い場合、専門学校で習った知識や技術が古くなっており、仕事に就いても通用しない可能性も十分にありえます。
その場合、国が主催している職業訓練校で知識や技術を学び直すという手もあります。
職業訓練校の案内はハローワークで受けられますので、興味があるなら聞いてみるといいでしょう。
国の支援で行なわれているので、完全無料で利用できます。
専門学校同様、即戦力として現場で通じる技術を習得して就職支援も行ってくれますので、専門学校卒の経歴頼みで転職を考えている方は活用しておくのも手です。
転職サービスは工夫して使い分けよう
営利企業の転職サービスを有効活用するのも、もちろん有効な方法です。
ただし「専門学校卒業生向けの転職サービス」はほとんど存在しないため、自分のキャリアや適性を確かめながら自分で使い分けることも大事です。
専門学校卒業生はキャリア分類としては「未経験者の既卒・第二新卒層」「専門学校過程で技術や知識を習得している適正のある人材」という微妙な立ち位置にあるので、どの転職サービスを使うのがベストかは断言できないのが実情です。
どんな経歴でも利用できる「リクナビNEXT」は使っておいて損はありませんが、経歴不十分であまりいい求人が見つからない・オファーも届かないという可能性もあるので、期待しすぎは禁物です。
専門学校卒業生が転職サービスを活用する際の戦略は以下の2つ。
- 専門学校卒の経歴と習得した知識・技術を活かせる職場を探す
- 専門学校卒の経歴にこだわらず未経験職を探す
どちらの選択肢も考えておくと、選択肢を狭めずに済みます。
極端な話、カジノディーラー専門学校卒のようなマニアックな人材の場合、適職が見つかる可能性は極めて低いので、未経験の一般職を探したほうが現実的です。逆にIT・WEB系の人材であれば、どこも人材不足ですので、専門卒でも経歴が評価される可能性は十分にありえます。
ただし前述の通り、業界分析を一から行うのはあまりに時間がかかりすぎるので、求人情報や転職アドバイザーから意見を聞きながら、どちらの道が現実的かを考えていくといいでしょう。
専門学校で学んだことを活かしたいなら業界特化エージェントがオススメ
専門学校卒業の経歴や学んだ知識・技術を活かしたいなら、業界特化型の転職エージェントを有効活用しておくことをオススメします。
業界向け転職エージェントは学歴や職務経歴がほとんどない方でも利用できることがあるので、使っておくだけ選択肢が広がります。
たとえば、クリエイターであれば「マイナビクリエイター」は学生でもポートフォリオ作成の支援をしてもらえるほど、利用基準は緩めです。
また、製造・エンジニア系専門の「メイテックネクスト」では、職歴なしでもサポートを受け付けているので、関連する学科を卒業している方利用してみるといいでしょう。
既卒・第二新卒向けサービスで安定した仕事の選択肢も確保しておこう
専門学校卒業生は「既卒・第二新卒」に分類されるため、既卒・第二新卒向けの就職・転職支援サービスを活用しておくのも手ですね。
最近は、既卒・第二新卒向けのサービスもかなり充実してきており、専門職への紹介もあるので、専門学校卒業で実務経験がない場合は一番マッチング率が高いと言えます。
専門職・未経験職どちらの提案にも期待できる上に、どちらの選択肢が現実的かを教えてもらえるので、使っておくだけ便利です。
どちらも無料で利用できます。
転職エージェントを有効活用しておくとベスト
万全を期すのであれば、転職エージェントを使っておくといいでしょう。
転職エージェントでは、既卒・第二新卒向けの求人も多数保有しているため、思わぬ天職と出会える可能性もあります。
ただし、大手の転職エージェントは経歴重視の傾向もあるので、職務経験がない場合はあまりサポートに期待できないことは知っておくといいでしょう。
逆に少しでも職務経験がある場合は、関連業界の求人を紹介してもらえるので使っておくだけチャンスが広がります。
「〇〇業界で1年勤務」という経歴は、どんなに本人が優秀だろうが無能だろうが、職務経歴書にまとめあげてしまえば判別がつきません。
そのため、職務経歴だけで本人の能力関係なく思わぬ仕事にありつけるチャンスが広がるわけです。
逆に言えば、前述の「業化向け転職エージェント」や「既卒・第二新卒向け」であれば、対応の丁寧さや人柄重視が仇となる可能性もあります。
ですので、自分の学歴・経歴でどれだけいい条件の転職先が見つかるか知っておくためにも、転職エージェントを活用しておくといいでしょう。
とにかく時間と心の余裕がなく、知識を深めることができなかった。
大学生のように、サークル活動などできなかった。他の学校との交流はなかった。卒業後にさらに学びたいと思っても、進む道がない、大学院へはいけない。
求人も大学卒と専門卒では扱いが違うし、初任給から違う。最初から大学卒業以上の人材を求める求人も多い。結局その時点で間口は狭まり、希望の職種につけなかった。就職氷河期でもあったが、クラスで1人しか希望に職業につけなかった。
簡単に入学できるため、レベル(偏差値)の低い生徒も多く授業の質も下がっていた。
女性/40代/インテリアデザイン