突然ですが、自分、受け身な性格なんです。
自分から積極的に動くのが苦手で、他人の指示を待つのが楽なんですよね。
そんな自分を「やる気がない」とか「リーダーシップがない」とか批判する人もいます。
だけど、そもそもみんながリーダーになる必要なんてないと思いませんか?
だって、全員が前に出たら混乱するだけ。
受け身な性格って、実はバランスを取るために必要な存在なんです。
職場でのチームワークも、全員が主導権を握ろうとすると逆効果。受け身な人がいるからこそ、スムーズに物事が進むんです。
でも、現実は「自分から動かないと評価されない」という風潮が強い。
ならば、受け身な性格を活かせる職場を探せばいいだけ。
ここでは、そんな受け身な性格の人でも評価されやすい仕事を解説していきます。
受け身な人の弱みや短所:仕事ができないと思われやすいデメリット
「受け身」と一言で言っても、それは多面的な性格傾向を示します。
以下で受け身の人が意外に弱いところや短い所、欠点について詳しく説明します。
やる気や意欲がないと見られることがある
積極的に意見を出さなかったり、自発的な行動を起こさないこと、あるいは、物事に対して無関心なことが多いと、周囲からは「やる気がない」「意欲が低い」「自発性がない」「向上心が低い」と評価されてしまうことがあります。
とくに自発性や自己主張が求められるような職場環境では、受動的な態度は「消極的である」と厳しい評価を下されることも少なくありません。
このことにより「仕事や他人への興味がない」または「単に仕事に熱心でない」「リーダーシップに欠ける」「プロジェクトへの当事者意識が希薄」などと評価されてしまい、新しい仕事を振ってもらう機会やチャンスを逃す事があり、自身の成長やキャリアに悪影響を与える可能性があります。
当事者意識や主体性が希薄な部分がある
受け身な人は、当事者意識や主体性が希薄である部分があるかもしれません。
- プロジェクトの中で彼らの貢献が最小限である場合がある。
- 新しい取り組みや改善提案を行わないため、進歩や成長が鈍いと感じられることがある。
- ミーティングや議論の中で、自分の意見やフィードバックを積極的に発信しないことがある。
この主体性の欠如は、自己肯定感の低さや自信の欠如とも関連しているかもしれません。
結果として、他人の意見やアドバイスにばかり頼ることが多くなり「自分で何かを決めることができない」「チームでの協調性がない」「責任感がない」「当事者意識が低く他人事」「流されやすい」と評価が低下するリスクがあります。
自分で課題やるべきことを見つけられない
受け身な性格の持ち主は、自らの課題やタスクを特定するのが難しいと感じることがあります。
- 他人から指示や依頼を受けるまで待機することが多い。
- 新しいアイディアや取り組むべき項目を提案するのが難しい。
- 予期せぬ問題や障害に対して、対策や解決策を考えるのが遅れることがある。
彼らは、受動的、または指示待ちの人として認識される可能性があります。
自分でタスク設定やスケジュール管理ができない
受け身な人々は、自らのタスクの設定やスケジュール管理に関しても課題を持つことが多いです。
- 期限やタイムラインの管理が甘く、遅延が頻発することがある。
- 他人からの要求や依頼にすぐに応じるため、自らのタスクが乱れがち。
- 仕事の優先順位の設定が難しく、結果として効率的な業務遂行が困難となることがある。
周囲からは、計画性がない、または組織的でないという印象を持たれることが多いです。
受け身な人に向いている職業【適性や才能を発揮できる仕事】
「向いてる仕事」の定義は様々ですが、
- 適性や才能を発揮できる
- 興味関心が持てる
- 熱中できる
- 今までの経験が活かせる
といった仕事は、長く続いて活躍できる可能性が上がります。
そのためには、まず自分を知っておく必要があります。
周りと比べて自分の欠点を気にすることはありません。
自分の強みや長所を活かせる仕事こそが「本当に向いてる仕事=適職」です。
受け身な人は、以下の隠れた才能を秘めています。
▼受け身な人が持つ意外な適性
- 組織体制が高い
与えられた仕事は卒なくこなす、指示や課題が明確なら的確に処理する、ルールや規則に従う、調和を保つ - 不動・悠然
他人の話を聞く、鈍感力があるので焦らない、他人の感情やペースに飲まれない、無駄な努力を避ける省エネ主義
こういった適性は、意外と自分でもわかってないことが多いです。
しかし、アピール次第では転職活動を有利に進めることができ、思いもしなかった天職を引き寄せます。
このような性質を踏まえ、受け身な人に向いてる仕事を解説していきます。
受け身な人に向いてる仕事はたくさんありますが、とくに就職しやすい仕事は以下の10つです。
- インフラエンジニア
- 電気工事士
- 製造工
- 伝統工芸職人
- 公務員全般
- 事務職全般
- WEBマーケティング
- 接客業全般
- コールセンタースタッフ
- 警備員
これらの仕事を分類すると、
技術職(理系)→インフラエンジニア、フィールドエンジニア、製造工、伝統工芸職人
一般職(文系)→公務員、事務職、WEBマーケティング、接客業、コールセンター職員
肉体労働→警備員
といった分け方になってきます。
どれも受け身でもこなしやすい性質の仕事で、一度入社してしまえば受け身な人でも意外と長く続けられるかもしれません。
それぞれの仕事内容や必要な適性について紹介していきますので、ぜひ仕事を選ぶ際の参考にしてみてください。
インフラエンジニア
インフラエンジニアとは、主にITサービスの基盤となるサーバーやシステムに関する保守管理を行う仕事です。
ITエンジニアの中でも、最新のプログラミングや開発や設計に関する提案も必要になるフロントエンドエンジニアと比べれば、受け身な人でもこなしやすい仕事です。
インフラエンジニアになるのは、プログラミング言語が扱えることはもちろん、ITシステムに関する基礎知識が必要となってきます。
ただ、近年ではIT人材が不足しているため、しっかりとしたスクールに通いさえすれば未経験からの採用間口は広めなので、プログラマー志望の人やIT業界に就職したい人はインフラエンジニアを目指してみるのもいいでしょう。
インフラエンジニアを目指すのであれば、株式会社UZUZの運営するオンラインスクール「ウズウズカレッジ」がオススメです。
電気工事士
ビル・オフィス・住宅などの建築物全般に対して、電気配線や電気機器の据え付け作業などを行なうのが電気工事士の仕事です。
実際の仕事内容としては「顧客からの依頼を会社が受ける→電気工事士が現場に駆けつけて点検や修理など作業を行う」という流れになるため、受け身な人でも技術さえ習得すれば務まりやすい仕事だと言えるでしょう。
電気工事士に就くためには、電気工事士試験の取得が必須となります。
そのため、予め電気工事士の資格を取得してから就職先を探すか、未経験採用後に社内研修で資格取得の補助を行っている会社を探すといいでしょう。
製造工
製造工は技術を活かして、機械の組み立てや、加工食品の生産を行う仕事全般を指します。
具体的には、以下のような製造工があります。
- 自動車製造工
- 溶接工
- 板金工
- プレスエ
- 家電修理工
- 日本酒製造工
- ウイスキー製造工
製造工の特徴として、大きめの企業であれば製造工程がしっかりしているので、マニュアル通りに行う単純作業からでも仕事があるところです。
ですので、マニュアル通りに仕事したい人や単純作業が得意人にとっては向いている可能性が非常に高いです。
機械製造関連の仕事には資格や技能検定受講の必要があるものも多いですが、ハローワーク経由で職業訓練校を活用すれば受けられるものも多いので、気になる方は確認しておくといいでしょう。
伝統工芸職人
伝統工芸品を作る職人も、受け身な人には向いている可能性があるかもしれません。
伝統工芸品職人に正式な名称は存在しませんし、制度化された資格や技術の取得もありません。
ですので、受け身であっても自分が本気で打ち込めるような職人技能にたどり着く自発性は必要になります。
また、職人になると一生をかけて工芸品つくりに打ち込むほどの情熱が必要があるため、覚悟を決めて仕事に臨む必要はあります。
2021年1月現在、国(経済産業大臣)の指定を受けた伝統工芸品は236品目あり、分類は以下の通りです。
- 織物
- 染織品
- その他の繊維製品(紐や刺繍など)
- 陶磁器
- 漆器
- 木工品・竹工品
- 金工品
- 仏壇・仏具
- 和紙
- 文具
- 石工品
- 貴石細工
- 人形・こけし
- 工芸材料・工芸用具(金箔など)
- その他の工芸品(版画、うちわ、提灯など)
伝統工芸職人になるためには、直接工芸品を作っている団体や職人に連絡して弟子入りするのが最短ルートなので、その点で自発性は必要となります。
公務員全般
意外に思われるかもしれませんが、公務員全般も受け身な人に向いてる仕事だと言えます。
というのも、
・公務員試験に合格さえすれば特殊なスキルがなくても誰でも就ける(※年齢制限あり)
・仕事内容自体も事務処理などの受け身な対応が中心
・課題を見つけて自発的に動ける人材はむしろ協調性がないと判断されてしまう
など、受け身な人の方が就職しやすい、その後も長く続きやすいという組織体質だからです。
公務員と言うと、就くのに難しいイメージがありますが、
- 国家公務員
- 地方公務員
- 教職員
- 自衛隊
- 警察
など、様々な職種があり、試験にさえ受かれば未経験からでも採用されるケースも多いため、年齢制限に引っかかりにく20代のうちなら目指してみる価値はあるでしょう。
ただし、公務員としてのキャリアを歩むと、今後の転職を考えた際にキャリアの融通が効きにくいことになるため、人生を通して様々な仕事にチャレンジしたいなら公務員になるべきかどうかはよく考えておきたいところです。
また、公務員試験合格のための勉強にはそれなりの時間が必要となり、勉強したとしても確実に採用されるわけではないので、経験が大事になる若いうちは民間企業に就いた方が結果的に人生のプラスになるかもしれません。
事務職全般
事務職の仕事は、企業に関する様々な業務を「処理」することが多くなるため、受け身な人に向いている仕事だと言えます。
「事務職」と一言に言っても、事務仕事に特化している会社もあれば、受付や接客対応などの幅広い仕事を行っている会社もあります。
スキル的な面だけで言えば、
- 基本的なパソコン操作ができる
- MicrosoftOfficeソフト(Word,Excel)が使える
- 経理の仕事がこなせる(簿記検定取得が可能な程度)
などが、事務仕事をこなすために最低限必要な適性です。
事務職に就くメリットとしては、会社を経営する上で必要な仕事が事務職の役割となるため、一度実務経験を積めばキャリアで融通が利きやすくなるという点です。
ただ、近年では事務仕事は「AIに奪われる仕事」として自動化や効率化が進み、正社員ではなく派遣社員の仕事として振られることも多く、給料も上がりにくいという問題もあります。
WEBマーケティング(デジタルマーケティング)
WEBマーケティングの仕事も受け身な人に向いている可能性が高めです。
マーケティングの仕事は営業と違って「売れる仕組みを作る仕事」とも呼ばれます。
とくにWEBマーケティングの場合、人と関わることなく仕事することも可能なため、受け身な人にとっては天職となる可能性もあります。
通常のマーケティング職の場合、クライアントへの提案行うため、自発性やコミュニケーションスキルは必要となります。
ですが、WEBマーケティングの場合は、メール営業やチャットツールの連絡が主流となっているため、外に出ずとも仕事が完結することも珍しくありません。
ただし、最新のトレンドを把握する情報感度や最低限の向上心は必要となるため、勉強しておけばどうにかなる公務員や処理の仕事が多くなる事務職とは、また違った資質が求められる点は知っておきたいところです。
接客業全般
接客業全般も受け身な人に向いている仕事の一つです。
自ら顧客を開拓していかなければならない営業職と違い、接客業は「待ちの姿勢」で済むため、人と関わる仕事であっても受け身で済みます。
「接客業」だけだと範囲が広くなりますが、以下のような仕事も接客業に含むと考えられます。
・販売員
・店長・店主(店舗管理者)
・その他、顧客対応の必要のある専門職全般(美容師など)
接客業は、店の集客は本社や代理店がマーケティング戦略を担っているため、自分自身で営業する必要がないという点では受け身な人でも出来る仕事だと言えます。
また、接客業や販売員といった仕事は、未経験者でもアルバイトから店長候補の採用まで幅広く、全国展開している大手企業も多いので、就職しやすい点では選択肢に入れておきたいところです。
コールセンタースタッフ
コールセンタースタッフも受け身な人に向いてる仕事の一つです。
対面との接客と比べ、声だけのコミュニケーションでもいいので、対人コミュニケーションが苦手な人でも勤めやすい点はコールセンターならではのメリットです。
コールセンター従業員は「テレコミュニケーター」とも呼ばれますが、実際の求人では「コールセンタースタッフ」として募集されていることがほとんどです。
警備員
警備員の仕事は、事件の発生を未然に警戒・防止することで、ガードマンとも呼ばれます。
通常は警備会社に所属し、ビルや倉庫など施設の警備を行ないます。
警備会社に入社し研修を受ければ警備員として働くことができ、未経験から高年齢者の採用も行っているため、採用の間口は広めです。
現場の保守・管理・点検が主な役割となるため、受け身な人には向いてる仕事の一つだと言えるでしょう。
受け身な人が自分に合った仕事を見つけ出すコツ~就くまでの方法
「向いてる仕事がわかっても求人が見つからない…」
「適性があっても経歴やスキルが足りない…」
「惹かれる求人がを見つかっても受からない…」
向いてる仕事を見つけたとしても、直面するのがこのような問題です。
そこで最後に、本当に自分に合った仕事を見つけ出すコツから実際に就くための方法まで、すぐに行動に移せる実践的なノウハウを紹介していきます。
向いてない仕事を見極める
世の中には数多くの転職サイトや求人があり、選択肢に迷うものです。
その中で、効率良く理想の仕事にたどり着くためには「自分はどの職業に惹かれないか?」「どんな仕事が続かなそうか?」を見極めましょう。
▼受け身な人に向いてない仕事の例
- リーダーシップが求められる職業
例:起業家、政治家、管理職(係長、主任など)、マネージャー(PM、PdMなど)、会社役員(CEO、CTOなど)
向かない理由:リーダーシップやカリスマ性、部下をまとめるための自発性が求められるため - 顧客との対応や交渉を頻繁に行う職種
例:セールスマネージャー、不動産仲介、営業担当者、カスタマーサポートマネージャー、ビジネスデベロップメントマネージャー
向かない理由:主体的に顧客と関わって相手を動かす必要があるため - 自立した判断が求められる職業
例:コンサルタント、フリーランス、プランナー(ウェディングコーディネーターなど)、コーチ(ジムのトレーナーなど)、カウンセラー
向かない理由:顧客の悩みや課題に合わせて、自発的な提案が求められるため
こういった「向いてない可能性の高い業界や職業」と「向いてないと言える理由や根拠」を知っておくだけでも、迷いが少なくなります。
また、職業そのものだけでなく、
- 一緒に働く人との相性(社員の価値観や性格傾向、上司の仕事観や方針)
- 社風(会社の組織風土や企業理念、経営者の考え方)
- 会社の扱っている商品(サービス内容や製品)
といった要素でも、向き・不向きが変わってくる点に注意です。
そのためには、仕事内容や採用条件以上に、
- 面接時に、多くの社員とフィーリングが合ったか?
- 会社の理念やビジョン、経営層の考えに惹かれるか?
- その会社が扱っている商品に惹かれるか?
といった点も重視して判断するといいでしょう。
「この職業=向いてる」ではなく
会社/人/扱ってる商品やサービスなど
様々な情報から判断しましょう
プロに相談して本当に向いてる仕事を見極める
向いてる仕事に就くためには考えるべきことが大量にあります。
これを何のキャリア知識も、求人情報を見極める能力もないまま行っても、考えもまとまらずに行動できなくて当たり前です。
なので、向いてる仕事を探しているなら、まずは転職サービスでプロに相談してみることを強くオススメします。