「自分には能力がない…」
「自分は仕事での能力が低いと感じる…」
「自分の能力がわからない…」
このようにお悩みではありませんか?
仕事では「能力」が求められやすく、最近では人材レベルの高度化も進んでいるため、ますます、能力がないと悩んでいる人にとっては働くことに自信を失くしてしまうかもしれません。ですが、本当に能力が低い人は自身の能力の低さにすら気づくことがないため、その点で読者は自省ができたり、自分を客観的に見ることのできる人間だと言えるでしょう。
もし、読者が自身の能力が低いと悩んでいるなら、以下のいずれかの可能性があります。
- 能力を評価するための成功体験が少ない
- 能力を正当評価してくれる相手との仕事経験に乏しい
- 自身の能力を過小評価する相手の言葉に囚われすぎている
- 主に仕事で求められやすい普遍的な能力が低い(当たり前のことが苦手)
まず考えられるのが「自己評価と他者評価がズレている」という可能性で、自分自身の成功体験の少なさや他者の評価に引きずれてしまい、自分には能力がないと思いこんでいるケースです。加えて、一般的な社会人が普通に行っていることが出来ていないことの劣等感から「自分は当たり前のことすらできない…」と悩みこむケースです。
少し話が逸れますが、ある調査によると「実質的な能力が高い人ほど、自身を過小評価する傾向が強い」との結果が出ています。これは、能力の高い人ほど謙遜したり、自分より能力の高い相手を見極めて冷静に自分と比べることができるため、結果的に自分の能力を過小評価してしまうのです。
ですので、自身の能力が低いと感じている方は、もしかしたら本当は能力が高い可能性があります。それは一部の分野でしか評価されない特異な才能かもしれませんし、あるいは良い職場環境に恵まれさえすれば一気に才能が開花するかもしれません。
そこで本記事では自分の能力が低いと感じている方に向けて、能力が低いと悩んでしまう人の特徴や心理、自身の隠れた能力や適性を見つけ出すためのヒントなど、参考になりそうな情報をまとめてご紹介していきます。
能力が低い人は自分の能力が低いことに気づく能力がない
よく言われる定説として「能力が低い人は自分の能力が低いことにすら気づけない」という欠点があり、そのような人物を本当の無能だとする声が多いです。
仕事ができず初歩的なミスの多い部下が、なぜか自信満々で、いくら注意やアドバイスをしてもなかなか本人の心に染み込んでいかない。つまり「デキない部下の方が自信たっぷりで、デキる部下の方がなぜか謙虚で不安が強い」――そう感じることはないだろうか。実は、そうした声は多くの職場で聞かれる。
いくら注意してもこちらの言葉が相手の心に染み込まず、仕事のやり方が改善されない部下には手を焼くことが多いはずだが、仕事のデキない部下は自分がきちんとできていないことに気づかないということは覚えておきたい。こちらの言うことをわざと無視しているわけではないのだ。こちらの言うことを「なるほど」と聞きながら、自分はきちんとできていると本気で思っている
参考リンク:能力が低い人は、自分の能力が低いことに気づく能力も低い | イライラ・モヤモヤ職場の改善法 榎本博明 | ダイヤモンド・オンライン
実社会において、能力があるかどうかを判断するのは自分ではなく、上司や先輩、取引先など他人です。なので「他人が自分の能力をどう判断しているか?」の方が自己評価よりも重要なのです。
そう踏まえると、本当に能力がない人とは「周りから評価されない人」だということになります。
もし、読者が自分に能力がないと悩んでいるのであれば、周りから評価されていない、能力がない者として扱われているなど、今の職場環境が原因なのかもしれません。
ただ、自分が能力がないと不安な気持ちがあるのであれば、自分の無能さを自覚できているという点ではまだ救いようがあると考えることもできます。
仕事の能力が低い人の特徴や状況は?
まずは仕事の能力が低い人の特徴からご紹介していきます。
業務内容の習得が遅い
仕事の能力が低い人の第一の特徴は業務内容の習得も遅いことです。
- 周りの速度についていけない
- 一度やっただけで覚えられない
- 他人から教わっても理解できない
- 何からすればすらいいかわからない
人によって程度の差はあるかもしれませんが、上記のような悩みを抱えているなら、少なからず今の仕事での適性は低い可能性があります。
何度も同じことを言われる
言われたことを一度でできず何度も同じことを言われるような人も、能力が低い証拠かもしれません。
世の中には「1聞いて10理解できる」ような人もいれば「1聞いて1すらできない」という人もいます。
必ずしも、仕事は一度聞いただけで完璧にできる必要はありませんし、それができる方が稀な人材ではあります。
ただ、何度も同じ失敗をして同じようなことを言われる人は、何かしら仕事を行う上で必要な能力が欠けているはずなので、自分の行動や習慣を見直しておくといいでしょう。
自分で判断して適切な報連相ができない
自分で判断して適切な報連相ができないことも、能力が低い人の特徴だと言えます。
報連相とは「報告」「連絡」「相談」のことです。
適切な報連相ができないのには、以下のような原因が考えられます。
- 他人とのコミュニケーションに難がある
- 報告や連絡するタイミングを掴めていない
- 先が読めないためトラブルが想定できない
- 自分で責任が負える範囲がわからない
- 失敗を隠して相談しない
仕事では周りや上との報連相が欠かせない上に、社内の指示体系を守ることが大事ですが、的確な報連相ができない人は、集団の統率を乱すことになりがちです。
空気が読めずに間が悪い
空気が読めずに間が悪い人も、能力が低いと言えるかもしれません。
- 社内の仕事の仕方に合わせられない
- 周りのコミュニケーション方法やノリに合わせられない
- 他人が忙しい時に報告や相談を行う
- 失敗しても謝らない
- 聞いたことに反発して素直にやらない
上記のような特徴がある人は、どれだけ実務能力が高くても仕事をする上ではコミュニケーションに難があると受け取られやすいため、組織で働く能力は低いと言えます。
「わからないこと」がわからない
「何がわからないかすらわからない」という状態に陥りがちなのも、仕事での能力が低い人の特徴です。
- 指示したことしかやれないためわからないことはやらない
- 行動して試してみないのでわからないことが見つけらない
- わからないことを調べることすらしない
- 段取りを組む能力が低いので事前にわからないことについて気づけない
- トラブルやエラーを想定する能力が低いのわからないことを相談できない
仕事において「学習する」「理解する」と能力向上に必要な意識が抜け落ちていると「わからないことすらわからない」のです。
とくに第一段階として「指示されたことしかやらない」「まずは行動してわからないことを確認しておく」すら行わない人は「わからないこと」に気づけないため、一向にわからないことを理解して仕事を習得することができません。
計画や段取りが組めないで行き当たりばったり
計画や段取りが組めないことも、仕事を進める上では能力が低い証拠だと言えるかもしれません。
- 仕事の優先度を決められない
- 段取りを組んで仕事に取り組めない
- 計画的なキャリアを考えてないので仕事での当事者意識が低い
- 無視するべき意見や指示にまで悩んでしまう
チームで仕事を進める上で、段取りや計画は非常に重要になりますが、職場内で綿密に段取りを立てている職場もあれば、その場の状況で社内の人間がフォローし合う職場もあります。
前者では職場で決めた段取りや計画を乱さない能力が必要になりますし、後者では自発的に段取りや計画を立てて、必要に応じて他人と共有する能力が必要となります。
どちらも持ち合わせていない、あるいは社内状況に合わせて自分の段取りと他者の段取りを合わせられない人は、どれだけ実際の作業がこなせても、組織で働く能力は低いと言えるでしょう。
仕事の能力が低いと辛い理由は?
周りがあまりに優秀過ぎる
自分が能力が低いと感じる理由としては、周りがあまりに優秀過ぎる場合でしょう。
この場合、周りに悪意があるケースと比べて、周りにはまったく悪意がないからこそ、本人は非常に辛い思いをすることになります。
チームワークの場合ですと「周りの足を引っ張っている」という罪悪感もあり、これは非常に辛いです。
私も性格的に、自分が好きでもない分野で競争を迫られることは強いストレスになるので、周りと比べないようにしてます。
ただ、あからさまに周りに邪見に扱われているわけでもなければ、周りも大して気にしていないかもしれないので、気にしすぎないことも大事です。
それでも周りと比べてしまって相対的に無能感を感じているのであれば、以下の記事などを参考にしてみてください。
能力が低い人と悩む人のネット上の声は?【2chまとめ】
ネット上で「能力がない…」と悩む人の声を見てみましょう。
43: 名無しさん@引く手あまた 2016/10/26(水) 07:21:28.37
能力がなさ過ぎて鬱だよ、周りの人達はそれなりに仕事こなしてるのに。44: 名無しさん@引く手あまた 2016/10/26(水) 23:40:49.47
能力ないなら、違う分野で探してみな。
長くはいれないだろう。他力か自力かは分からんがいれなくなるだろうから92: 名無しさん@引く手あまた 2017/01/07(土) 10:44:58.66 ID:jLbg0Gxk0
仕事で鬱になるのは合わないから。
転職、環境をかえれば鬱は回復する
すでにご紹介している通り「周りと比べて能力がない」という悩みや、それに対して「能力が活かせる環境を見つけろ」との声が多く見受けられます。
他人の言葉を悪意や嫌味と受け取る人がいる
自分に能力がないと感じる状況としては、他人の言葉を勝手に悪意や嫌味として受け取る人がいる場合です。
たとえば、仕事でわからないことを聞いたり、意見を仰いだとしても、
「自分で調べろ」
「どうすればいいと思う?」
「余計な手間かけさせるな」
「そんなこと聞いてくるなんて嫌味か?」
…と、勝手に悪意や嫌味と受け取ってくる上司や先輩がいる場合です。
この場合、知らず知らずのうちに敵対感情が生まれてしまうので、有能・無能とか関係なく、相手としては「あいつは能力がない、無能だ」と言い張るしかない状況になってしまうわけです。
これは世代間の価値観の違いでも、生まれやすいです。
たとえば、飲み会に参加しないだけで「あいつはやる気がない」と判断したり、自分の仕事を負えて残業をしないだけで「あいつは空気が読めない」などと判断してくるのも、広い意味で「他人の行為を勝手に悪意として受け取っている」と言えます。
で、このケースで一番タチが悪いのが、なまじ部下が仕事が出来てしまうと「あいつは自分の立場を脅かそうとしているのだ」と勝手に勘繰って、部下を無能扱いしたがるタイプです。
やり方としては非常に簡単で「あいつは無能だ」「あれぐらい自分だって出来る」「あいつは自分を貶めようとしている」など、悪口やウワサを流して、職場全体で無能扱いすればいいのです。
これがいわゆる「職場いじめ」が生まれる構造なわけです。
8割の普通の人は流されやすい人種ですので、上司がそういうウワサを吹き込めば「あの人は本当は無能なんじゃないか?」「自分が痛い目にあいたくないから話を合わせておこう」などと思いますから。
仕事の能力が低い場合の対策は?
ここからは、仕事の能力が低いと感じている方に向けて、自分から出来る努力や改善方法について紹介していきます。
周りに否定的な人が多い
自分が能力が低いと感じている人は、周りに否定的な人が多いという特徴があります。
これ、割とサイコパスの洗脳手法としても有名で、たとえば、
「お前はダメな奴だ」
「お前は私がいないと何も出来ない」
「お前は能力が低いから会社に依存しろ」
…といったことを何度も言い聞かせ、相手に「自分は能力が低いから、相手の言う通りにしないといけないんだ…」と思い込ませるわけです。
言っている本人の自覚のある・なしに関わらず、周りの人が否定的な人間ばかりになると、自分も否定的な性格になっていきます。
その結果、自信をなくして挑戦心もなくなり、成長する機会を失っていくのです。
実際、会う度に他人の悪口や愚痴しか言わない人同士で固まっている連中は「お前らいつまで他人の悪口言ってんの?」という感じで、成長性ゼロで、だいたいそういう人はいつまでも底辺層から抜け出せずにいます。
こういった事情を考えてみると、よく部下の退職時に「そんなんじゃどこ行ってもやっていけねーぞ」という捨て台詞も「うちの会社以外に居場所があると思うな」という意味合いで使われるので、気にしなくていいのです。
周りに否定されて無能感を感じている場合、自分が無能・能力がないと思い込んで、本来のポテンシャルを発揮できていないだけですので、付き合う人や環境を変えるしかないでしょう。
人事(上司)が無能で教え方や仕事の割り振りが下手
自分に能力がないと感じやすい職場は、人事(上司)が無能で教え方や仕事の割り振りが下手な場合です。
基本的に、人事(上司)が致命的に能力がないと、
「すべての部下が一部の優秀な部下並みに動くと思っている」
「部下が自分と同じぐらいに動ける」
「自分が指示すれば部下が自分の思った通りに動く」
…などと、本気で勘違いしている節があります。
私はアルバイト時代、マネジメントを経験したことがあるのですが、その時に明らかに「自発的に動く人=有能な人」「教えれば出来る人=普通の人」「教えても出来ない人=無能」がいると学びました。
これは、まともに考えて仕事していれば当たり前に気づけますが、2割の無能は気づけないままで部下を無能扱いして潰します。
以下の記事では「部下が使えない」という悩みに対して書いておりますが、部下が使えないのなんて割と当たり前な話です。
私が出会ってきた人事・マネージャーでも、人事としての能力が低いと感じた人は「有能で自発的な部下しか育てられない(上の教え方が下手だから自発的に動かざるを得ない)」で、この場合は普通以下の自発的に動けない部下はまず育たないで能力が上がりません。
この状況に関して「部下が動かない」と不満を垂れている人も多いですが、客観的に見れば「部下を育てる余裕もないのに採用するな」と言われても仕方がありません。
上司が無能であれば、自発的に学んで動ける優秀な2割以外は、全員無能に成り下がるのです。
適材適所・適職に配置されていない
仕事の能力が低いと感じているのは、自分が適材適所に配置されていないからでしょう。
仕事で自分の能力が発揮できない要因としては、主に以下のものがあります。
仕事で能力が発揮できない環境要因
- 仕事自体が適職ではない
- 上司との相性が悪い
- 社風や社内環境が合っていない
たとえば、転職サイト「ミイダス」で使える適職診断では、上司と部下の相性について、以下のようなタイプ相性表が閲覧できます。
こういった診断ツールを抜きにしても、仕事で伸び悩んだり自信を失くした方で、転職して自分の適性を発揮しやすい環境に移って上手くいった人の事例はたくさんあるので、間違いなく適材適所は存在します。
当サイトでも「今の仕事に向いていない」と感じている方に向けて記事を書いていますが、これも「向いていないと思うのであれば、それをきっかけに転職活動して、自分の能力を発揮できる職場を見つけて欲しい」と考えているからです。
残念ながら、日本では自分に合った適職を見つけ出す理論や知識が普及していませんが、転職活動が盛んになることで、今後のキャリア・適職の見つけ方や考え方が変わってくるはずです。
転職エージェントを利用して転職を考える
自分の能力が低いと感じていて、明らかに周りの環境が悪いと感じている場合は、転職エージェントでプロに相談して、転職を考えておくのも手でしょう。
とくに、
- 周りの人間が否定的で自分に悪影響を与えている
- 上司に無能扱いされて不当に低く評価されている
- 周りが優秀過ぎてついていけなくて辛い
- 適材適所ではなく、今の仕事が自分に合っていない
…と感じているのであれば、転職するだけで状況が改善する可能性があります。
転職エージェントは無料で利用でき、仕事の悩みの相談からも気軽に受け付けており、そこから自分に合った転職先を紹介してくれますので、能力が低いことでお悩みの方はぜひご利用を検討してみてください。