「職場の朝礼が嫌で辞めたい…」
「社訓斉唱やスピーチが憂鬱…」
このようにお悩みではありませんか?
古めの企業や大きめの企業には業務の一環として「朝礼」という文化が残っていることがあります。
また「製造業」「銀行・金融業」「老舗企業」「小売業」「飲食業」「教育機関」といった職場でも、朝礼が慣習として残されているようです。
これは貴重な朝の時間を拘束するものであり、仕事をスムーズに進めたい人にとっては無駄に感じるばかりか、人前に立つことやスピーチを考える手間を強いストレスだと感じる人もいます。
また、朝礼の時間に、成績の悪い部下やミスをした社員を名指しで批判するような言動を行う上司や経営者がいたり、宗教じみた社訓の斉唱を行うような時代錯誤な会社も存在します。
IT化やDXにより効率化や合理化が進む現代において、未だに朝礼を行っているような会社は何かしら組織に問題がある可能性が高いと言えます。
また、人手不足で若い頃は向いてる職業や理想な職場環境を選びやすい立場にある若手にとって、朝礼のこだわるような会社で嫌々働き続けることは、モチベーション低下や将来性の低いキャリアを歩むリスクにもなりかねません。
そこで当記事では、朝礼が嫌で退職したいと悩んでいる人に向けて、朝礼がストレスだと感じる要因から朝礼を行っている会社が抱える問題も解説した上で、辞めるべきかどうかの判断、また実際に辞めた後の転職方法も合わせてご紹介していきます。
朝礼を苦痛やストレスだと感じる理由とは?
朝礼を嫌だと感じて強いストレスを感じる理由としては「朝礼のスピーチや社訓斉唱」といった取り組みが苦痛だと感じる人もいれば、そもそも「朝礼によって貴重な朝の勤務時間を拘束される」ということ自体が嫌な人もいます。
ここではいくつかの朝礼がストレスだと感じる要因をご紹介していきますので、自分の置かれた状況と照らし合わせて読んでみてください。
人前でのスピーチや発表がストレスに感じる
人前でのスピーチや発表は、多くの人にとってストレスの源となることがあります。 特に内気な性格の方にとっては、そのプレッシャーは一層大きくなるでしょう。
製造業などの大企業では、定期的な朝礼や会議でのスピーチが求められることが一般的です。自信を持って発表することができず、毎回のように緊張して心臓がバクバクと高くなってしまい、上手く発表できないことで落ち込むこともあります。
仮に、客先で上手く話す必要のある営業職であったり、取引先相手にプレゼンを行う必要のあるコンサルタントといった職業であれば、朝礼のスピーチも悠然とこなす能力が求められるでしょう。
しかし、そうでない事務職や製造技術者など職種の人間に、朝礼時のスピーチ発表を強要するような職場は、社員の適性や職務・部署ごとの役割をまったく考えておらず、過剰なプレッシャーやストレスを与えていると言えます。
大声での社訓や企業理念斉唱が苦痛
朝の職場で行われる大声での社訓斉唱は、多くの人にとって苦痛な瞬間となっています。 朝礼が嫌いで辞めたいと考えているあなたにとっても、この状況は退職の決意を強めるかもしれません。
地方の中小企業や組合の中には、朝礼の決まりとして社訓を大声で唱和する風習があります。また、大手飲食チェーンでも朝の時間に大声で「いらっしゃいませ!」と挨拶させたり、目標を叫ばせるようなブラックな光景がテレビで報道され話題となりました。
しかし、内気な性格を持つ人にとっては、大声での発声は地獄のような体験となります。大きな声で社訓斉唱すること、他の社員と一体感を感じることを強要されるのです。
このような状況では、自分自身の個性や人格を偽りなく表現することがまるで悪であるかのような錯覚を感じます。洗脳や宗教のようなマインドコントロール手法で、強力な自己否定を促し、愛社精神を無理やり植え付けられてしまうのです。
自分の本質を押し殺してしまうような朝礼の社訓斉唱を毎朝行うことは、果たして多様性の重んじられる現代において、本当に意味のある行為なのか疑問を感じずにはいられないことでしょう。
上司や社長が人前で説教してくるのが苦痛
ひどい場合、朝礼にて上司や社長が人前で説教してくることもあります。
名指しで直接叱責してくることもあれば、回りくどく暗に自分のことを責めるような物言いしてくる場合もあります。
人前での説教や叱責が苦痛だと感じる理由の一つは、その圧力とプレッシャーです。内気な性格を持つ人にとって、他の社員がいる状況下で厳しい指摘や注意を受けることは、強烈に自己を否定されたような感覚に襲われ、仕事における自信やモチベーションを失わせるきっかけにつながります。また、上司や社長の威圧的で厳しい脅迫的な態度が、個人的な人格攻撃であると感じられることもあります。
また朝礼での説教は、場を凍りつかせ緊張した雰囲気をもたらし、他の社員が責められたり避難されている場合においても、極度の精神的なストレスを与えることができる恐怖支配的な従業員管理方法であると言えます。
朝礼自体が無駄な茶番だと感じてしまう
朝礼という行事は、多くの人にとっては日常の一部として位置づけられていますが、一部の人々にとっては朝礼が無駄な茶番劇に感じられることもります。
まず、朝礼が無駄な茶番だと思われる理由の一つは、その内容の欠如です。一方的なお知らせや形式的な挨拶、社訓の繰り返しにより、時間が無駄に消費されることがあります。参加者にとっては、それらの情報や活動に具体的な意味や価値を見出すことが難しいため、朝礼がただの「無駄な儀式や慣習」に過ぎないと感じています。
また、朝礼が一つ無駄に感じられる理由には、参加者の関与度が低いです。そのため、朝礼に参加することに対して消極的な姿勢を持つ人も少なくありません。
時代の変化や新しい働き方に合わせて、コミュニケーションや情報共有の手段が多様化しています。 古くから続く朝礼が現代の効率的なビジネス環境に合っていないと感じている人もいて不思議ではないことでしょう。
嫌な朝礼を従業員に押しつけるような会社は何が問題?
朝礼を行い社員に退職を検討させてしまう残念な会社には、多くの問題点が存在します。朝礼を行う会社における問題点は、組織や社員の時間・労力の浪費、社員の企業への愛着の低下、仕事の意義の欠如など、様々な側面があります。
読者にとっても「朝礼そのものが嫌」というよりは、朝礼を行うような会社の組織風土や体制が合っていないという可能性もあるため、会社の問題点や合わない部分を知っておくことが大切です。
仮に朝礼が嫌で後々転職することになるとして、今の会社の問題点を知っておかなければ、次の会社も似たような環境になってしまうかもしれないからです。
ここで紹介する会社の問題点が自社の状況と合っているかどうか確認してみて、次はこういった問題点をクリアしている理想の職場環境に近づけるように参考にしてみてください。
同調圧力の強い体質で合わない人には居心地が悪い
同調圧力とは「少数意見を持つ人がいても、多数側の意見に合わせるように暗黙のうちに強制する」という雰囲気や環境を指します。
朝礼を行う会社では、そのような「周りに合わせないといけないような空気感」で従業員をコントロールする方法が広く行われています。
これは、内向的で1人で黙々と作業することが得意な人や、仕事で伸び伸びと個性を発揮したい人にとっては、非常に居心地が悪いと感じると言えるでしょう。
同調圧力は、個人の意見や考えを抑圧し、自己表現や議論の場を狭める結果を招きます。これによって、自身の意見や意志を持つ社員にとっては、自分の意見や異なる視点を出してしまうと同調圧力の中で浮いた存在になってしまいます。
このような状況下では、真のコミュニケーションや創造性は阻害され、本心や意志とは裏腹な同意や表面的な賛同のみが優先されることとなります。また、組織内での革新や意思決定が適切に行われず、従業員の意志や現場の意見が無視された独裁的なワンマン経営が行われ続けることもあります。
社内研修や従業員教育が適切に行われていない
社内研修や従業員教育が正しく行われていないという課題が浮き上がるケースもあります。多くの会社では社内研修や従業員教育に適切なリソースや重点が与えられていないのが現状です。
仮に、真摯に社内研修や従業員教育の必要性を感じているなら、無駄な朝礼を行うよりも、その時間を従業員の資格取得やスキルアップなどに充てた方が建設的ですが、そうしないのは朝礼を行うことが研修や教育だと勘違いしているからです。
社内研修や従業員教育を適切に行わない会社では、多くの問題を抱えます。まず、従業員のスキルや知識の向上が停滞しされ、組織全体の競争力や生産性が著しく低下する可能性があることです。技術や業界の変化が激しい現代においては、従業員の専門性を維持し、最新のトレンドについていける人材を社内で確保したり、最新の資格や研修に従うことは極めて重要です。
さらに社内研修や従業員教育が適切に行われている会社では、従業員のモチベーションや満足度についても評価されます。多くの従業員は、会社に自身の成長やキャリアパスに対するサポートを求めていますが、会社がそれを提供できていない場合、従業員のやる気や忠誠心は下がりますし、退職や転職を検討していくものです。
企業理念や社訓が形骸化しており意味を為していない
朝礼で斉唱させている立派な「企業理念」や「社訓」が、形や理想ばかりでその意味を為していない場合もあります。企業理念や社訓が、現実的な方針や目標と一致していなければ、どれだけ多くの従業員で大声で叫んでみたところで、虚しさが募るばかりです。
朝礼などの機会に社訓や企業理念を斉唱してただ記憶するだけでは、実際の業務内容や組織に意思決定に反映されることはありません。このことにより、従業員のモチベーションや会社への信頼感が低下し、企業文化の崩壊や組織の統一性が下がることが起こります。
コンプライアンス意識が低い
コンプライアンスとは「法令遵守」のことで、企業の法律や倫理を守る意識を指す言葉です。
会社のリーダーポジションの立場にある人物がコンプライアンスを重視していない場合、朝礼においても、コンプライアンスに関する話題や啓発はほとんど行われておらず、朝礼を行うことで社員の結束を固める目的がまったく意味を為さないこととなります。
また、先述のような朝礼にて従業員を説教・叱責したり、スピーチを強要するような職場環境の場合、朝礼自体がハラスメント行為を推奨するような場になってしまっており、その点でもコンプライアンス意識の低さが垣間見えてきます。
朝礼を行う古い体質の組織で効率化が行われていない傾向にある
朝礼を行う企業の中には、古い体質を持ち、効率化が適切に行われていない傾向が見られます。朝礼は従業員が集まって情報共有や連絡事項の伝達を行う場であり、効率的な時間の活用が求められます。しかし、古い体質の組織では、朝礼が無駄に長くなったり、重要でない内容が含まれたりすることがあり、結果として効率化が阻害されます。
さらに古い体質の組織では、情報共有や連絡事項の効率化に取り組むツールやテクノロジーの活用が進んでいないことも課題です。現代のテクノロジーの進歩により、ビジネスコミュニケーションや情報共有の手段は多様化しています。しかし、古い会社では、電子メールやチャットツール、情報共有プラットフォームなどの効果的な活用が進んでいない場合があります。
これによって、朝礼での情報伝達が煩雑化し、本来参加する必要がない人まで参加させられたり、重要でない連絡ばかりが優先されるのです。
朝礼が嫌で退職したい場合はどうする?
最後に、朝礼が嫌で退職したいと思い悩んでいる時の対処法をご紹介していきます。
まずは自分の身体・精神面での健康確保から行う
そもそも「朝礼が嫌で辞めたい…」と思い悩む時点で、相当に追い詰められている可能性が高いため、まずは健康面や精神状態の回復を優先するべきでしょう。
というのも、朝礼が直接的な理由で嫌なのではなく、他の社内環境や上司との関係性など、本質的には今の会社や仕事が合っていないことが募りに募って、卒なくこなせる朝礼も嫌になっている可能性が高いからです。
退職するにしても続けるにしても、このような状況では本来の能力を発揮するは難しいです。
場合によっては、心療内科に通ってうつ病診断から休職することを検討したり、退職するにしても失業保険を受け取りながら健康面の回復を図りながら転職活動するなど、まずは正常な判断能力や健康状態の確保から考えておきましょう。
退職の段取りを計画しておく
もし朝礼が嫌で辞めたいと考えていても、いきなり辞めるということは難しいことが大半です。よって、段取りや計画が必要となります。
退職の段取りは、読者の置かれた状況や経済状況によっても変わってくるので、自分に合った方法を考えておいて、計画を立てた上で実行していきましょう。
転職活動の準備を行っておく
朝礼がない会社に転職することで、今回紹介したような人前でのスピーチ発表や社訓斉唱のストレスから解放されることが期待できます。
また、IT化の進んでいる企業や社員のモチベーションや生活・個性を重んじる会社では、自分のペースで仕事に取り組むことができ、朝礼のような無駄なストレスに振り回れることなく、効率良く仕事で成果を上げることができます。
もし、転職を検討しているなら、転職エージェントを利用しておき、自分に合った求人を日頃から受け取っておくなどして、地道に転職活動を進めていくといいでしょう。