「無能な上司が優秀な部下を潰してばかりで困る…」
「上司が無能で活躍の機会が与えられないので転職したい…」
「無能な上司を合法的な方法辞めさせる方法が知りたい…」
このようにお悩みではありませんか?
組織において「上司は優秀でリーダーシップを持つ存在」という認識がありますが、必ずしもそうとは言い切れず、不幸にも無能な上司と出くわすこともあります。
その背景として考えられるのは、
- 年功序列により勤務年数に応じてエスカレーター式に出世できる社内の評価制度
- 部下の手柄を横取りして自分の成果として上層部へゴマすりが上手い人物が管理職として抜擢される
- プレイヤーとしては優秀だった人物がマネージャーになった途端に無能となる
といった要因です。
要するに、上司の人選も人が評価する以上は完璧ではなく、判断ミスが往々にして起こり得るという事実を見落としてはならないということです。
こういった無能な上司を放置し続けることは、本当に実力や意欲がある部下にとってはモチベーションが下がる要因であるばかりか、退職を決意させるにまで追い込み社内の離職率を上げる要因になるなど、組織にとって非常に厄介な存在となります。
さらに、会社にとって従業員を辞めさせるのは労働法からしても非常に困難であることから、言わば「組織の癌」と言っても過言ではないぐらい、頭を抱える存在なのです。
当記事では、不運にも無能な上司の部下となってしまい不遇な思いをしている場合の適切な対処法から、無能な上司を見分けるための特徴や傾向に加え、無能な上司を放置し続ける組織の問題点について、まとめてお伝えしていきます。
無能な上司の特徴とは?
どうでもいい揚げ足取りや説教だけしか能がない
私が感情的・判断的にも無能だと思う上司は、どうでもいい揚げ足取りや説教だけしか能がない上司です。
たとえば、大して重要でもないプレゼン資料で細かい修正指示をいちいち揚げ足取ってきたり、あるいは目標達成出来なかった際に本質的な改善案に移らず、ここぞとばかりにミスを指摘して、挙げ句に「これだから最近の若者は~」などと人格批判してくるタイプです。
別にこれは怒られるのが嫌なのではなく「部下より自分が明らかに無能で頭も悪いこと自覚しろよ、ボケ」としか思いません。
おまけにこのタイプ、モラハラ・パワハラ・クラッシャー上司の気があるので、真面目な部下も平然と潰します。
個人的な感情と仕事での立場上の指示を切り分けて考えられないため、無能もいいところです。
対処法としては「無能を演じる」「ヘラヘラ笑っておく」「聞いてるふりだけしておく」「相手の揚げ足取りに真面目に答えない」などの方法があるのですが、どれをとるにしても精神的に消耗します。
今日日、ハラスメント対策やメンタルヘルスの関心が高まる中で、上から恫喝して理不尽に説教するだけのマネジメントしている上司を放置する会社、ハッキリ言って危機意識なさすぎです。
私としてはそういうクソな会社や上司から、若者が成長できる職場に人材流出して欲しいので、転職情報サイトを手がけている次第です。
部下の手柄を平然と盗む
無能な上司というのは、得てして部下の手柄を平然と盗むのが上手いです。
というか、部下の手柄を盗むのが上手いから上に上がってきている上司も、結構います。
しかし、部下の手柄を盗むというのは、長期的に見れば悪手です。
なぜなら、部下の手柄を平然と盗む方法は、一度だけしか通用しないからです。
少なからず、私は我が物顔で人の手柄や成果を盗む上司がいましたら、以後絶対にそいつの手柄にならないように根回し・妨害の類を行います。
これを表立ってやると、そういう無能なジャイアン上司は査定に私情を加えるなどの妨害を行ってくるのですが、どうせ自分にリターンがないなら、断固足を引っ張り続けるだけの嫌がらせをしておきましょう。
もっと上手くやるのであれば、水面下で妨害工作の準備をしておき、相手の後ろから刺すという方法もあるのですが、これは時間もかかるし神経も使います。
このように、部下の怨恨による妨害工作を想定できていない時点で、大して部下の手柄を盗むが上手くないわけですから、そりゃあ自業自得ってヤツでしょう。
価値観が古い
無能な上司は価値観が古いです。
未だに「飲み会で騒いで親睦を深めよう!」だとか言われると、こちらとしてもたまったものではありません。
仕事上でのコミュニケーションの必要性や、飲み屋での愚痴が仕事での円滑な人間関係を作り出すことは認めます。
ですが、飲み会に行ったとしても、無能な上司の愚痴と言えば「俺らの時代はこうだった…」みたいなしょうもない武勇伝語りであったり「この会社ではこうしないとやっていけないよ?」と聞いてもないお節介なアドバイスをし出したり「飲み会での付き合い方やマナーはこうやるんだ」というローカルルールを押し付けてきたり…など、部下の精神を消耗させる話ばかりじゃないですか。
んで、それを黙って聞いているだけだと「最近の若者はつまらん…」だのほざきだすから、無能な上司は始末に負えないのです。
ITに弱い
無能な上司は、とにかくITに弱いです。
未だに昭和のノスタルジーに浸って感傷に浸っている無能な上司は「エクセルは信用できないから電卓で」などと、アホなことを言ってきます。
「一流企業であるMicrosoftが開発して法人用にリリースしており、電卓よりも複雑な演算の出来るエクセルが計算ミスるとかいう想定、あなたアホなんですか?」という感じ。
仮に「エクセルに手動入力した数字が間違っている」というヒューマンエラーを考慮しているのであれば、それは「部下の仕事が信用できない」という意味で反感を買いますし、それは電卓で計算しても起こり得るヒューマンエラーです。
別に「指一本でタイピングするな!」とは言いませんが、せめて自社に導入しているツールの概要ぐらい把握しておいて欲しいものです。
そこまで理解していない分野であれば、余計なこと言わずに黙っておけばいいだけです。
挑戦心がなく保守的
無能な上司は、挑戦心がなく保守的です。
百歩譲って、上の立場がお役所的な組織体制のしがらみで身動きが取れなくなる事情は、理解できます。
しかし、そこに「部下が挑戦するのを邪魔する」「身動きが取りやすい部下の挑戦の機会を奪う」「自分の専門外の分野なのに口を出す」などの妨害要素が加わると「てめぇは黙って責任だけ取ってろ」としか思われません。
とくに理解力の低い無能上司ですと、大して理解も出来ていないのに知ったふうな口を利くだけならともかく、権限を悪用して指示・命令で介入してくるので、始末に負えないのです。
自分の立場を守るのに必死
無能な上司と言えば、自分の立場を守るのに必死なタイプでしょう。
だいたいこの手のタイプは、自分が大したことがないと自覚しているも認めたくないので、部下に嫉妬して、最悪潰しにかかってきます。
無能はさっさと自分が無能なのを認めることで、そこから成長できたり、他人に頼ればいいだけなのですが、なぜか無能な上司はそこに気づけません。
よくテレビで不正したお偉いさんが、自分の非も無能さも認めないでみっともなく落ちていきますが、あれが無能で立場を守るしかなくなった人間の姿です。
無能な上司を生む組織側の問題
「あの上司が無能だからいなくなれば…」
人は往々にして「あいつが悪い」と問題を単純化しがちです。
しかし掘り下げてみると「組織全体に問題があった」「その上司がいなくなってもまた同じ状態になる」など、構造や仕組みに問題があるかもしれません。
その場合、無能な上司ばかり敵視してもしょうがなく、組織全体や会社環境を疑う視点も大事です。
ここでは実際に私が見聞きした経験から「無能な上司が生まれるメカニズム」を見ていきましょう。
指示体系が不明確
「上司が無能」以前に「誰が責任者でリーダーなのか?」すら不明で、リーダー相当の人物に怒りの矛先が向かうケースと頻発に出くわします。
私が参加したプロジェクトの経験で言えば、そもそも「誰が上司・責任者なのか?」すらハッキリしてなかったことが、チーム間の不和を生じさせたと分析しています。
たとえば、発注元の会社員とその外注先(フリーランスや派遣社員など)が集うプロジェクトで、社員側が一切プロジェクトに指揮しない…といったケースです。
常識的に考えれば「発注元の会社とプロジェクトリーダー相当の人物(ディレクターやマネージャーなど)で調整が行われてるのであろう」と思いますが、後から振り返ってみるとどうにも行っておらぶ、チーム機能不全に陥っていたように感じます。
実際、そのプロジェクトの責任者と思しき人物と、発注側の経営者双方に「ちゃんとコミュニケーションを行ってるのか?」と聞くと、片方からは「話し合ってます」、もう一方から「してません」と両者言い分が異なるなど、予兆は出ていました。
契約書内容を踏まえても「そもそも組織間を横断する間柄でトラブルが発生するリスクを一切想定していない」としか思えない内容だったことからして、おそらく「ひとまず外注して人員集めればどうにかなるだろう」程度の甘い見通ししかなかったように感じます。
このプロジェクトの実体験から踏まえても、
- トップダウンで一貫して指揮体系を築けていない(1番上の責任にあるはずの発注会社の経営者やディレクターがプロジェクトに無関与な態度)
- 両者の言い分が食い違う(片方が嘘つきなので報告を捻じ曲げてる可能性が高い)
- 責任範囲や役割が不明瞭(本来指揮を取るべきはずの社員が取らないで外注先に押し付ける)
という問題が見えてきます。
また私自身、マネージャーとして参加してるわけでないプロジェクトで「なぜかこちらが上司相当の役割(≒他人のやることを決める)を求められる」という事案が発生したこともあります。
昨今、SESなどの請負や派遣社員、別会社も入り乱れるプロジェクトも多いことから、現実的に起こっているのは「上司が無能」以前の「誰が上司かすらわからん」という問題なのではないかと推察するところです。
残念ながら、こうした問題を問題だとすら認識していない「ただ人員を調達するだけの無能な調整役・営業担当者(派遣会社などのアウトソーシング会社)」「肩書きだけで何もしないマネージャー」も数多くいる模様。
プレイングマネージャーとしての業務負担増加
私が人事マネジメント関連のプロダクト開発に関与するようになって、決まって聞くマネージャー層の課題が「プレイングマネージャーとしてプレイヤー/マネージャーの役割を求められる。部下に構ってる時間がない」というものです。
要は「部下を指導する上司側も余裕がない」という状態が、どこかしこでも発生してるということになります。
コンサルの立場としては「一括で新人向けに研修を行え」「プレイングマネージャー層の業務負担減らせ」と言いたいものですが、どうにもどこの会社にもそうした整理をする余裕がなく、安易に「人を増やせばどうにかなる」という解決策を選びがちな模様。
育てても部下が辞める問題
ここに拍車をかけるのが「新人が入ってもどうせ転職していくから教育コストかけたくない」という、マネージャー層の無気力感です。
私自身、当サイトでは読者に転職を促す立場ですし、フリーランスとしては起業志望の若者を相手にする立場ですから、正直「上が根本的な対策しないのが悪い。辞められてもしょうがない」としか言いようがありません。
逆にこうした問題が発生しておらず定着率が高い企業ほど、従業員研修制度が充実してる印象にあります。
このあたりは当サイトの領域ではないので割愛しますが、人事マネジメント分野の知識が参考になります。
経営層が腐ってる
トップダウンの指示体系が成り立たない最大の理由として「経営層が腐り切ってる」というのが考えられます。
根本が腐ってるわけですから、どれだけ中間管理職や現場の人間が努力したところで、無駄です。
上が何も決めないで下に無茶振りするだけの組織であれば、どんなに優秀な人材も腐らばかりか、そもそもの構造上「無能でいた方がはるかにマシ」になってしまうのです。
2023年のビッグモーターの問題などが、わかりやすい最たる例でしょう。上が「やれ」と言えば、明らかな不正や犯罪行為を推奨する上司が出世する…というのが恐ろしいまでの組織のメカニズムなのです。
どことは言いませんが、特定の大手企業もこのケースに陥ってると推察できるほど、不正が定期的に露見したら、従業員の離反が相次いでると見受けられます。
たとえば、株主向けのPR情報と現場社員や元社員の言い分に天と地ほどの乖離があったり、会社ブランドを食い潰すような無能な経営層しか残ってないのだと推察できるような組織です。
使えないダメ上司でも辞めさせるのは難しい
無能な上司が使えないと感じていて「辞めさせたい…」と感じている方もいることでしょう。
結論から言えば、上司関わらず一度雇った社員を辞めさせるの非常に難しいのが現実です。
労働法を勉強したことがある方ならわかるはずでしょうが、日本の企業では社員の権利が非常に強く保障されており、どんなに無能で人格に問題があったとしても、辞めさせるのには手間や時間がかかるのです。
それも、何の権限も実績もない部下の立場から、上司を辞めさせるのはほぼ無理と考えてもいいでしょう。
社内政治を牛耳って失脚させる…という腹黒いこともできないことはないのですが、復讐に労力をかけるぐらいなら、自分を高めるためにスキルアップしたり、転職して活躍できる職場を見つける方が何百倍も生産的だと言えます。
以下の記事で、上司を引きずり下ろす方法もご紹介していますが、成功率は低い上に、政治力があるなら自分の立場を高める方法を使った方が得られるものは多いので、あくまで参考程度に読んでみてください。
関連:本当は教えたくない、上司を引きずり下ろす方法。社内政治に負けないための復讐方法とは?
上司が無能ならどうする?
上司が無能と感じている場合の対処法をご紹介していきます。
方向性としては、大きく以下の3つになってきます。
- 上司を否定しないでおだてて上手く動かす
- 報告・相談を効果的に活用し行動を促す
- 厄介な上司は他の社員を第三者に協力してもらい防衛する
単に上司が無能なだけなら、部下の立場で付き合い方を変えるだけで上手く動かせるかもしれませんが、有害な無能上司であれば他の社員や第三者に協力してもらい防衛する必要もあります。
口だけ上司は適当に流しておく
口だけの上司は適当に受け流しておくとよいでしょう。
「オレたちの若い頃は~」
「自分がやればもっと~」
このような自慢にイラッとすることはあるかもしれませんが、相手にするだけ無駄です。
もし、受け流し方に困るのであれば「褒めのさしすせそ」を使いましょう。
さ~流石です!
し~知らなかったです!
す~すごいですね!
せ~センスいいですね!
そ~そうなんですね!
部下にわざわざ自慢してくるような上司は単純ですので、単純な褒め言葉やお世辞でも気分を良くしてくれるものです。
逆に「あなたと私では年代が違います」「じゃあ、自分でやってくださいよ?」といった、否定形で返すのは相手を怒らせてしまうため逆効果です。
これは上司のみならず、あらゆる人付き合いで活用できるので、意識しておくに越したことはないでしょう。
仕事を振ってくれない上司には報告頻度を増やす
仕事を中々振ってくれない上司には報告頻度を増やすのが効果的です。
いきなり「仕事をください」「何かやることはありませんか?」と催促するのは、部下から上司にプレッシャーをかけてしまう形になりかねないので、軽めの報連相で回数を増やす方が角が立たずに済むはずです。
無能だと感じている上司の目線で考えれば、部下のことも無能でやる気がないと思っている可能性もあります。
ですので、単純に接触回数を増やすだけで「あいつはやる気があるから優先的に仕事を回そう」と考えてくれ、仕事が円滑に進むようになるかもしれません。
少なからず、まったく職場を回せていない上司でもなければ、仕事を振られない部下の優先順位は低いと考えるべきなので、部下側の勤務態度やコミュニケーション方法を変えてみるといいでしょう。
決断力のない上司は「確認」という形で判断を促す
決断力のない上司は、部下側から「確認」という形で判断を促すことが有効です。
たとえば、上司が「〇〇と△△で迷っている…」という素振りを見せたら「でしたら、○○で行きましょう」「○○を実施するということで間違いなかったですよね?」と、部下側から何度も確認して上司に認識させることで上司の判断を補強するのです。
また、これは上司側からしても「この部下は○○をしてもしっかりやってくれる気だ」と思わせられるので、後に優先して仕事を振ってもらいやすくなるはずです。
部下の手柄を盗む上司のもとでは手を抜く
始末に負えないのが、部下の手柄を平然と盗みながらも、自分の責任は部下に押し付けるような上司です。
これは素直に、仕事で手を抜くことで上司の思い通りにさせないようにするのが一番でしょう。
正直に言えば、部下が手を抜いて困るのは上司なのですが、そのことに気づくことはありません。
ただ、この方法では上司が思い通りにならないことで怒ってくるリスクだけは避けられない点には注意。
いずれにせよ、部下の手柄をすべて盗んでしまう上司の元で成果を上げても、自分自身の評価につながらないと確信したら、こちらも相応の対応をしておくといいでしょう。
部下を潰そうとする上司は他人と連携して対策する
部下を潰そうとする上司、いわゆる「クラッシャー上司」は自分1人だけでは対処できないことも多いです。
そのため、他の同僚や社内の他の部署を交えて対策するのが鉄則です。
たとえば、上司と部下の二人の面談で説教してくるような場合は、同僚内で情報共有し、面談中にそれとなく他の同僚と情報共有していることを匂わすなどして、上司を孤立させるなどの手段が有効です。
上司としての一番の恐怖は、部下が連携して上司の指示に従わないこと、または自分の部下が一斉退職して自分の社内評価が落ちることです。
おそらく、部下を潰そうとするような上司は、他の部下にも厳しく当たっている可能性があるので、愚痴や不満を漏らしている同僚とは連携しやすいはずです。
人事に相談して対処法を一緒に考えてもらう
大きめな会社であれば、人事に相談して無能な上司の対処法を一緒に考えてもらうのも手です。
少なからず、上司を昇進させる際に人事部が関わっているはずなので、末端の部下から情報共有があれば、動いてくれる可能性はゼロではないはずです。
上司と人事が話のわかる人間であれば、穏便な解決に向かうことができます。
最近はハラスメントに関して人事は敏感ですので、部下に心理的圧力を加えているような横暴な上司に関しては、まともな会社であれば早めに手を打ってくれるかもしれません。
ただし、会社全体で威圧的な教育方法が推奨されている場合は人事部に突き返されるどころか、上司に確認の連絡が入り、自分に理不尽な怒りを向けられる可能性もあります。
ですので、万全を期すのであれば、会社内に用意されている匿名の相談窓口か外部の相談窓口を頼り、問題のある上司にかけあってもらうといいでしょう。