職場に不満がある人は成長します。
冷静に考えてみてください。
現状に満足しきっている人って、それ以上努力すると思いますか?
しませんよね。
「不満がある=もっとよくする意志がある」ということなんです。
「風通しのいい職場」なんて言葉もありますが、実際は不満を隠して、当たり障りのないことばっかり言ってる大人たちばかりですよね。
たとえ、不満を言ったとしても「勝手なことを言うな」と、一蹴されるのがオチです。
断言しておきましょう。
不満を放置している会社は絶対に成長できません。
では、なぜ「不満がある人」が成長できるか、冷静に考えていきましょう。
仕事に不満がない=成長余地がない
不満がないということは「成長性ゼロ」ということを意味します。
はるか昔、人類は原始時代のような不便な生活を送っていました。それでも「食って寝る」だけで生きることはできます。しかし、その状況に不満を抱く人が何かを変えることで文明は発達してきました。
不満を抱かないということは、肉を生で食べて満足しているようなもの。
肉を焼いて焼肉にして、調味料やタレをつけて味を変えたり、家族や友人と食べることでより美味しくなることを知らないからこそ、1人で生肉を食べているだけで満足しきってるんです。
これと同じで、与えられる仕事や給料だけで満足しきっているのは家畜のように餌を与えられるだけで満足しているような状態です。
不満を抱かない呑気なやつら
逆に言えば、会社に不満を抱かない人々は「与えられるだけ」で満足している家畜みたいなもの。
たとえば、以下のような身の回りの鈍感なやつらに、無性に腹が立つことはありませんか?
我慢すること=仕事だと勘違いしている
戦前から戦後にかけての日本人には「我慢すること=美徳」という価値観がありました。
その価値観を示すスローガンとして「欲しがりません、勝つまでは」「ぜいたくは敵だ!」といったものがあります。
そして昭和世代の大半は「上が理不尽でも我慢しろ」と信じ、今ではパワハラに該当するような指導方法で育ってきたのです。
その結果、我慢することが仕事だと勘違いし続けている高齢層が今の経営層となり、時代錯誤な経営方針で日本を衰退させています。
こういった「我慢すること=仕事」だと勘違いしてる人が決まって言いがちなのが、以下のような発言。
- みんな辛いんだから我慢しろ
- オレ達の若い頃はこうだった
- 石の上にも三年
- 社会はそんなに甘くない
要は「オレたちも辛い思いをして耐えたんだから、お前らも自分と同じ思いをしろ」以上のことは言っていないのです。
逆に言えば、我慢するだけで何も考えてこなかったので、時代に合わせた仕事の仕方や新人指導の仕方がわからないで理不尽で従わせるしか術を持たないとも。

管理人が研究し続けた時代遅れな価値観については下記の関連記事でも解説しています
関連記事:時代遅れな会社/老害のいる会社/JTC(Japanese Traditional Company)/男尊女卑の会社/宗教みたいな会社/体育会系の会社/辛いのは当たり前のウソ/「みんな我慢してる」がおかしい理由/嫌な仕事を続ける意味はあるのか?
諦めてしまっているヤツラ
私が内心で「クソダセぇ…」と見下しているのが諦めてしまっている奴らです。
どういう奴らかというと「不満があるのに変えようとしない」「愚痴ってばかりで行動しない」「誰かが変えてくれるのを待っているだけ」みたいな連中です。
▼諦め切ったやつらが言いがちな発言
- 前例がないからできない
- うちはこういう会社だから
- 決まりだから
- そのうち誰かがやってくれるでしょ
こういう連中ばかりの職場で働き続けると、どんなに挑戦心のある人材もその才能を腐らし、意見やアイデアはすべて封殺されます。
不満を解決できないヤツラの末路
で、なぜそういう「諦めてしまっているヤツラ」が日本の企業に平然とのさばるかと考え続けてきた結果、以下のような結論にたどり着きました。
愚痴や不満を垂らすだけで何もしない大人=我慢してて立派で偉い
私が死ぬほど嫌いな連中。それは不満や愚痴を身内で垂れ流すだけで何も行動につなげようとしない連中。
たとえば、恋人や家族の文句を言いながら別れることも関係改善に向けて自分が変わることもせず、会社に不満があるのに変えるために動こうともしない奴ら。あるいは政治や社会に文句を言い続けてるような暇な連中。
そういう奴ら、結局は自分が変わるのが嫌で誰かが変てくれるのを待ってるだけの「自分の力では何も変えられない弱者」なんすよ。
で、そういう奴らが決まってやるのが「身内同士で傷を舐め合うように愚痴を言い合う」「会社や上に裏で愚痴を垂れ流すだけで満足」という何一つ建設的でない話ばかり。
要は、変わらない自分を肯定するために同じレベルの人間同士で徒党を組んだり、不満を解消するための知恵も行動力もないので「本当に変える力がある人」を非難しているだけ。
不満があっても改善に向けて動かない人ほど出世する仕組み
じゃあなんで、そういう「何も変える力がない人間」が会社の中にはびこるのか?
答えは簡単でそういう人間ほど出世する仕組みだからです。
組織が大きくなればなるほど、あるいは上が挑戦的でなければないほど、下記のような人物が評価され出世します。
- 上の気に入ることだけを報告したり提案する(難しいことや耳の痛いことを言わない)
- 上が明らかに間違っていても余計なことは言わないイエスマン
- ミスをせずトラブルを起こさず上の手を煩わせない秀才タイプ
要は 「自己主張しない忠犬」 のような存在が高く評価され、出世していくようにできているのです。
逆に言えば、不満をバネに本当に現場を良くしようと改善や改革を促す者や、会社の問題を指摘する人は「組織にとって邪魔」と排除されます。
自分がやらなくても誰かがやってくれて成果を横取りすればいい
で、そういう自分では何も変えられない上の言うこと聞くだけの無能な上司や現状維持ばかりで痩せ細っていく企業がなぜ存続できるのか?
その理由はシンプルで部下や下請け会社、あるいはコンサルタントの提案を自分の成果にすればいいからなんです。
実際、私がコンサルティング業務を行い出して、会社の経営層や管理職層と関わるようになってから気づいたのですが、驚くほどに「自社の問題を自社の問題とすら気づいていない」「現場で起こってる不平不満を自分事として考えていない」「自分で考えることすらせずどうすればいいかはすべてコンサル頼み」な人間が多くて、心底呆れ返っています。
そういう大して能力もリーダーシップもなく「長年我慢して勤め続けて出世しただけ」しか価値がない人間は、決まって「偉そうにすること」「本質的でない指摘や非難することで威厳を示す」を仕事だと勘違いしています。
信じられないかもしれませんが、偉くなれば部下や下請け会社、外部のコンサルタントが全部自分の代わりにやってくれる…と勘違いしているとしか思えないぐらい、自分の役割や責任も他人事のように振る舞います。
不満を適切に解消する方法や原動力にする方法を知らない
私が、企業の管理職層や経営層など、本来は尊敬に値する人物に呆れ返ることとなったのが「感情的な不満や愚痴を平気で垂れ流すことが社内の不安や不信感を生み出す」ということすら自覚がないということです。
たとえば、偉そうにして部下を非難してくる役職付きのおっさんに「これはそういう意図ではなくこういうことですが、想定されてました?」と返すと、あからさまに話を逸らしたりわかったフリするなど、端から見て「ああ、こいつ何もわかってないんだろうな…」という醜態をむざむざ晒すといった具合です。
あるいは、明らかに問題のある上司が原因で部下が辞める状況が続いているのに「こういうことをしたから大丈夫なはずじゃ…」「辞める若者のほうが悪い」などと他責ばかりし続け現実を直視して根本原因と向き合わないといったケースです。
で、それがなぜ起こるか考えた結果、私が出した結論が「本気で自分自身の不満、あるいは他者の不満を解消するために動いたことがないから」というものです。
というのも、不満を解消するために自分で動いた経験が多いほどトラブルやミスが起こっても冷静に対処できるようになるので部下の些細なミスで怒るようなことはなくなりますし、不満を抱える部下や現場の動向を察知する能力にも長けてくるからです。
自分自身が不満を抱かない、あるいは不満があったら誰かに責任転嫁して押し付ける術しか持たないからこそ、自分自身の怠慢や無能さゆえに部下や現場が不満を抱く…ということにすら思い当たらないという構図になるのです。
不満が募るメカニズム【覚醒の兆候】
なぜ、あなたはこんなにも会社に不満を抱えているのか?
それは会社があなたの不満を抱え込ませる構造があるからかもしれないですし、その不満に対して適切なケアや見返りを与えていないからかもしれません。
いずれにしても従業員に不満を抱え込ませる時点で良い会社でないと言えるでしょう。
そこで、ここでは私自身が実際に通ってきて「あいつらと縁切って良かった」と思える会社状況であり、「この人不満抱えてるのでいつか辞めそうだな…」という人を観察してても案の定辞める流れになった…
…そんな仕事に不満を抱える人が共通して通ってきた道をご紹介していきます。
兆候1.理不尽への耐性が下がる
「我慢しろ」「理不尽でも耐えろ」そんな言葉通用するのはあくまで「耐えた先に見返りや希望がある」からであって、それがなければどんなに辛抱強い人でも耐えることはできません。
「あ、この人放置してたら辞めるな…」と感じる人の第一段階として「理不尽耐性が目に見えて下がる」というものがあります。
たとえば、
- 上司のささやかな言動でも鼻についてイライラするようになる
- 「どうせやるだけ無駄」と自発的に動かなくなる
- SNSや酒場で愚痴や不満を垂れ流すことが多くなる
などが典型的な前兆です。
前なら2つ返事で引き受けていた頼まれ事も「誰がお前のためにやるか」と突っぱねたくなったり、飲み会や相談事の誘いも「お前らに話すことなど何もない」と感じることが多くなったら、この段階です。
要は今まで理不尽に感じなかったことも理不尽だと感じてしまう時点で、会社に愛想尽きているか、理不尽に対しての報酬が釣り合わなくなっている状態に陥ってるのです。

詳しくは続きの記事でも解説していきます
他にも、以下の記事で解説するような状況に思い当たる節があるなら、要注意。
関連記事:イライラするので辞めたい/上司がムカつく/上司が無能だと感じる/なぜか悪者にされる/仕事の割り振りがおかしい/上司が信用できない/仕事量が不公平/
兆候2.周りに不満を抱くようになる
理不尽への耐性が下がった次の段階が周りへの不満が表面化してくるです。
▼周りへ不満を抱く段階の典型例
- 何も言わない同僚や手伝ってくれない相手が敵に見えてくる
- 非効率なことをやる職場全体の方針に反感を持つ
- 周りの人間がバカや無能に見えてくる
- 使えない部下を現場に入れてくる上司に不満を抱く
ちなみに、こうした不満を抱く人が辞めた後、初めて「なんで相談しなかった?助けを求めなかった?」と言い出す会社も多いです。
しかし、辞めた側の言い分を聞くと「助けを求めても無視された」「相談しても話をちゃんと聞かない」「そもそも相談できる雰囲気ではなかった」など、言ってしまえば「こいつらに相談するだけ無駄」と既に愛想尽かされていることが大半です。
たとえば、不満を抱える人に仕事のしわ寄せが向かってるのに緩和するために上が動かなかったり、相談を聞くものの何一つ主旨を理解せずに挙句の果てに「みんな辛いんだ」「うちの会社はこうだから…」と見当違いの自分語りをし出す…など。
要は「てめえに何がわかる?」「こいつに話すだけ無駄だった」と不満を抱える人の地雷を踏み抜いてるパターンが極めて多いです。
たとえるなら、既に別れることを決意した恋人に「変わって欲しい」という一心で向き合っても、一切、真面目に聞いてくれずに茶化されるという、あの状態です。
関連記事:誰も助けてくれない職場/レベルの低い職場/周りが無能に見える/部下が使えない/無能な人事/意見を言わない人がずるいと感じる/やってもらって当たり前の人に不満/職場で嫌われた/
兆候3.会社全体への不満が強くなる
周りへの不満がさらに強くなると、今度は会社全体に対しての不満が強くなります。
とくに優秀な人ほど視野が広く、組織全体の問題や業界構造まで理解できるようになるため、不満の矛先が会社全体に向かうこととなります。
このフェイズまでくるとどんなに優秀で我慢強い人でもあっさり辞めていくケースが大半に感じます。
仮にそれが、将来安泰と思われてる大企業や公務員、高年収の仕事や管理職クラスの役職があったとしても…です。
実際、会社全体の方針や経営層に問題があることも多いからです。言い換えれば一個人の力ではどうこうしようもないと悟って見切りをつけるわけです。
たとえば、上が「ゴルフボールでお客の車を壊して売上を出しなさい」という命令を出していたら、どれだけ現場の上司に不平不満を相談したところで、組織全体が腐ってる上、根本原因である膿が社長本人なので、第三者機関が介入して経営レベルで変革しないと改善など無理です。
また、私がコンサルティングで関わる会社では、経営者が部下の話を都合よく解釈して不満解消に向けて動かなかったり、そもそもコミュニケーションを取らないせいで、優秀な人ほど辞められて何も考えない人ほど残り続ける…みたいな例もあります。
関連記事:会社の上層部が無能/社風が合わない/先が見えない会社/会社方針についていけない/人手不足で忙しい/ギスギスした職場/入れ替わりが激しい/まともな人が辞める/
職場の不満を解決できる会社には良い人材・良い顧客が集まる
当然ながら、不満を解消して成長できる企業は、それだけ良い人材や良い顧客が集まり、社内環境も良くなります。
人は、住みやすい環境を求めて移住し続けますが、仕事しやすい職場や満足度の高いサービスですと、一生住み続けたいと思うわけです。
言ってしまえば、転職やサービス選びなどの選択肢というのは「国選び」みたいなものです。
今、世界中で移民問題が起こっていますが、それと一緒です。
不満を解消できる環境を人は欲しているのです。
それを否定するということは、発展途上国の貧困環境で、貧しい生活をし続けろと言っているようなものです。
資本主義社会の先進国である日本の国民が、いかに思想が貧しいままかおわかりいただけることでしょう。
もし、あなたが不満を解消できない職場にいるのであったら、それは発展途上国に住み続けているようなものです。そして、周りの人間も「発展途上国のような会社での仕事に満足しような!な?」と主張しているわけですね。
不満を抱かなくなった時、人の心は死にます。
なぜなら、よりよい人生を送ることを諦めてしまうわけですから。