「職場の仲良しごっこに付き合うは疲れる…」
「職場の人間関係が馴れ合いで仕事がはかどらない…」
「同期の仲良しごっこが気持ち悪く感じる…」
このようにお悩みではありませんか?
社会人になると、自立心を持って各々の役割を果たすことが仕事ではあります。
ただ残念ながら、社会人になっても派閥を作って群れたり、学生時代のような馴れ合いを好む人も少なくありません。もちろん、業務に支障が出ない範囲であれば、それは気にする必要もないことでしょう。しかし、社内の馴れ合いの人間関係に合わせないことが遠因で、業務でも割を食ってしまうこともよくある話です。
もし、読者がそのような境遇に出くわしているのであれば、それは自分自身の仕事における対人関係の築き方や、自分自身の社内での在り方を見直すタイミングに来ているのかもしれません。
馴れ合いすぎては社内での規律や秩序は乱れてしまうものですが、逆に必要最低限のコミュニケーションがなければ仕事がやりにくいと感じる人だっています。また、馴れ合いの関係を好まない人は嫌われることを恐れないため、時に嫌な指示を出す必要もあるリーダーとしての資質を秘めているかもしれません。
職場の仲良しごっこに疲れてストレスを感じていたとしても、少し考え方を変えるだけで、自分の人生にとってプラスになることだってあります。
本記事では、職場の仲良しごっこが気持ち悪いと感じてしまう原因や心理、また職場で馴れ合いの関係が生まれてしまう原因を解説した上で、そのような状況にどう立ち向かうべきかの対処法も合わせてご紹介していきます。
仲良しごっこの職場の特徴とは?
仲良しごっこの職場は、一見和気藹々(わきあいあい)としていますが、そこには多くの人が疲れる理由が隠れています。
多くの人が感じる「なんとなくの不満」や「本音を言えない空気」は、以下の5つの特徴から派生していることが多いのです。
- 表面的なコミュニケーションが中心:
本音を言わず、平和を保とうとする姿勢が強くなり、深い関係性の構築が難しくなります。 - 意見や不満を言いにくい環境:
みんなの前では常にニコニコしているため、本当の意見や不満を表現することがタブーとされやすくなります。また、率先して意見を言う人物や緩んだ時に注意できる人物が嫌われやすくなるなどして、孤立するリスクも。 - 業務の非効率化:
人間関係を重視しすぎるあまり、実際の業務の進行や結果についての議論が後回しになることが増えます。 - 同調圧力による無言のプレッシャーを感じる:
自分だけ違う意見や行動をすると、集団から浮いてしまうような圧力が存在し、仕事がしづらくなる場合があります。 - 長時間の無駄なミーティング:
職場の雰囲気や関係性を保つためのミーティングが増え、実質的な内容の伴わない無駄なミーティングが続きます。
これらの特徴を知ることで、あなたの職場の状況がどれだけ該当しているのかを判断し、対策を考える手助けとなるでしょう。
仲良しごっこの職場を気持ち悪いと感じる人の心理や特性とは?
仕事での過度な馴れ合いは「百害あって一利なし」です。
仕事の馴れ合いがもたらす”害”
- 自分で「まずはやってみる」という考えがないので、すぐに他人に頼ってなんでもかんでも聞く
- 公私混同が出来ておらず、他人のプライベートにまで踏み混んでくるので鬱陶しい
- 仕事に対し、否定的な意見や別の意見を出しにくくなる
以上のような害があるので、職場の過度な馴れ合いは仕事において必要ありません。
馴れ合いを好む社会人は、仕事が出来ない人間が多い
率直に言って、馴れ合いを好む社会人って「仕事が出来ない人」が多いんですよ。
なぜなら「協調性」や「チームワーク」を理由に馴れ合う社会人は「自分は助けてもらって当たり前」と甘えた根性身につき、自分で努力することを放棄するからです。
少なからず「自分に出来ないことに挑戦しようともしない」「自分だけ助けてもらっておいて、恩を返そうともしない」という人が都合よく使う言葉が”協調性”という言葉の正体です。
また、日本の組織は業務範囲が不明確な職場も多く、馴れ合い=協調性を大事にしすぎると、仕事が出来る人ほど不当な思いをするハメになります。
関連:なぜ優秀な人ほど突然辞めるのか?仕事の出来る真面目な人から辞めていく職場は自分も辞めた方がいい?
ハッキリ言って、仕事が出来ないヤツが残業するハメになるのは「自業自得」ですが、なぜか「みんなで助け合おう!」と言い出すのが、日本人の嫌な所。
出来ない奴はさっさと見捨ててしまうのが、正しい競争社会・資本企業の在り方というものでしょう。
なぜなら、一度助けてもらうことが当たり前だと思った人間は、絶対に自分で努力しなくなるのですから。
仲良しごっこの職場で働き続けるとどうなる?その末路とは?
仲良しごっこの職場が持つ表面的な和気あいあいとした雰囲気は、時として会社にとっての大きな問題を引き起こすことがあります。このような職場文化は、短期的には平穏を保つかもしれませんが、長期的には会社の発展や成果を阻害するリスクが増大します。
具体的にどのような問題が浮上するか、以下の5つのポイントで詳しく見ていきましょう。
- 意思決定の遅れ:
みんなで一致団結することを優先するため、迅速な意思決定が難しくなることが多い。 - イノベーションの欠如:
新しいアイディアや意見が言い出しにくい環境では、会社としての革新や進化が鈍る。 - 人材の流出:
本音を言えない環境や圧力に疲れた優秀な人材が、他の企業へ移動してしまうリスクが高まる。 - 業績の停滞や低下:
効率的な業務遂行が妨げられることで、会社全体としての業績に影響が出ることがある。 - 内部の摩擦やストレスの蓄積:
表面上は平和でも、内部での不満やストレスが蓄積され、結果として職場の健康やモチベーションを低下させる。
仲良しごっこの職場文化の背後には、これらのような企業の大きな問題が潜んでいることがあるのです。従業員の幸福や企業の発展を真に考えるならば、この問題を早期に察知し、適切な対策を講じることが必要です。
仕事のストレスや付き合いがプライベートにまで侵入してくる
過度な職場の馴れ合いが不要だとするのは「他人のプライバシーにズケズケ漬け込んでくる」人間があまりにも多いからですね。
人の家庭の問題や恋愛事情、あるいは趣味や過去の人間関係なんて、職場の人間に教えたって何のメリットもありませんから。
そして、下手にプライベートの情報を共有しすぎると、今度は「独身だからもっと残業できるよね?」「家庭が大変だからもっと稼ぎたいよね?」など、仕事で弱みを漬け込まれる結果にもなりかねません。
「他人は他人、自分は自分」と割り切れない人間が、あまりに多すぎる。
上司にしろ、同僚しろ、どこの職場にも「社内の人間の秘密を知っておきたい!」という、節操のない人間は一定数います。
そして、そういう人間ほど実は嫉妬心や劣等感が強く、他人より優位に立っていないと気が済まないため、意外な事実を知ると「平等」「協調性」の名のもと、しょーもない価値観の押しつけを行ってくるのです。
俗に言う「てめーは私のお母さんか?」ってヤツですね。
そういった人間関係のいざこざのリスクを知っておけば、職場で過度に馴れ合ったり余計なプライベートの情報を共有することが、いかに「百害あって一利なし」かは簡単に想像できますよね。
「風通しが良い職場」と言いつつも否定的な意見が出せなくなる
「協調性」と「同調圧力」は紙一重です。
同調圧力とは「みんながこう言っているから、他の意見は言ってはいけない」という、暗黙の了解みたいなものですね。
これは第2次大戦末期の日本で例えるとわかりやすいでしょう。
神風特攻隊が飛行機で突っ込む戦略を国民に推奨したのは誰もが知っているでしょうが、常識的に考えて飛行機で船に突っ込んだところで戦局が変わるわけがありませんよね。
ですが、それを表立って声に出せば当然、非国民扱いされます。
ところが、今の日本でも似たようなことが依然として続いているのです。
たとえば、どう考えても無茶な目標設定や無駄な仕事で、職場の人間が「頑張ろう!」などと意気込んでいる時に、横から「いや、それ上手く行かないでしょ」と言っても、聞く耳を持たないのが「協調性=同調圧力」を勘違いした人間たちの心理です。
まさに「歴史から何も学んでいない」証拠ですね。
会社の馴れ合いの対処法とは?どうすれば改善できる?
以上のように筆者は「職場の馴れ合いなんてくだらない」と考えていますが、あくまで考えているだけであって、最低限合わせるべき部分は合わせてます。
…多分、この「くだらないと思いながらも合わせている」というパターンの人の方が、圧倒的に多いのではないでしょうか。
協調性とか鼻で笑いながら「合わせてやっている”フリ”」だけしておくのが、一番かしこい処世術です。
仮に自分に協調性がないと感じていたり、職場の馴れ合いが気持ち悪いと感じている人は「協調性のある”フリ”」を身につけておくといいでしょう。
面倒事は「断り方」「受け流し方」を知っておこう
「協調性」「馴れ合い」は、時に「面倒事の押しつけ」「ありがた迷惑」にしかなりません。
しかも、本人は「その人のためになる」「”良かれ”と思ってやっている」から、タチが悪い。
そう、協調性や馴れ合い好きは決して”悪意”があるわけではないのです。
もっとわかりやすく言えば「自分も楽しいから他人もそうだろう」「自分も助けてるんだから、他人に助けられて当たり前」と本気で思い込んで親切だと思いこんでいるから、話がややこしくなるのです。
ここまで言えばわかるでしょうが「相手の親切心は否定せずに、断る」という立ち回り方が一番スマートでしょう。
無駄な仕事の断り方→「別に引き受けてもいいんですが、少しは〇〇さんの方でもやってもらわないと、自分のためになりませんよ?わからないことがあれば手伝いますから、まずは自分でやってみてください」
プライベートの話の受け流し方→「そういう話は今度、飲み会の時にでも腹を割って話しましょう(飲み会にはもちろん参加しない)」
「恋人がいるか?」どうのこうの→「いえ、最近上手く行っていないんですよ…(察してオーラ全開)」
要は「論点を反らす」「話には乗るけど答えは返さない」「問題を先送りする」と、バカ正直に答えを返さないことを意識すればいいのです。
つまり「YESかNO」ではない、別の選択肢を提示しておけばいいわけですね
さらに大事なのは「話を振ってくれてありがとう」「頼ってくれてありがとう」という態度を崩さず、相手をしっかり立てておくことも大事。
割と、協調性大好き人間は「頼ってるのにあの態度は何?」「誘ってるのに感じ悪い」と、自分のお節介に気づいていないので。
馴れ合いや協調性がくだらなく感じる気持ちはわかりますが、かと言ってわざわざ敵対するのもスマートとは言えないので、程よい距離感を保つことを意識しましょう。
あえて「嫌われる覚悟」を持って仕事の臨もう
ネットではよく「嫌われてもOK」「批判される覚悟を持て!」なんて言いますが、日本の組織で生きていくためには、そんなことをマジでやってしまうと不遇な目に遭うのは明らかです。
ですが「嫌われる覚悟」を持って仕事に臨むことで、意志の強いリーダーとして成長できる可能性があることも事実です。
ですので、心底協調性や馴れ合いが嫌いだと感じるのであれば、嫌われる覚悟で我を通すのもありでしょう。
ただし、これは上司や経営陣が味方になってくれる場合のみ、とるべき選択肢です。
ついでに言えば、ちゃんと自分の仕事がこなせることも前提。
残念ながら、日本には「出る杭は打たれる」という言葉がある通り、いくら仕事が出来て優秀な人間でも、周りに嫌われたら足を引っ張られる可能性が上がります。
関連:優秀な人はなぜ嫌われる?会社で嫉妬されやすい・恨みを買いやすい人の特徴とは?
なぜそうなるかというと、集団から抜きん出た存在が出ると、以下のような心理が働くから。
- 「自分と同じ」と思ってた人間が抜き出ると「裏切られた」と思い込む人が出てくる
- 「自分より下」と見下してた人が実際に上だと、嫉妬心や劣等感が働く
- 部下が昇進すると、危機感を覚える上司や先輩もたくさんいる
…と挙げてみるとわかりますが、実は仕事において「協調性」「馴れ合い」なんて、実は裏切り・嫉妬のリスクがあるから、みんな「協調性が大事!」なんて言っていることがわかってくるのではないでしょうか?
つまり、協調性や馴れ合いを否定し、出世や昇進を志すのであれば、敵をつくることは当たり前だと意識しておかないといけないわけです。
少なからず、協調性を否定して上に上がろうと思うのであれば「仲良しではいられなくなる=仲間は敵になる」ことを、意識しておかないといけないのです。
馴れ合いにうんざりしているのは意外と当たり前だった
ここまで説明すればわかりますが「職場の馴れ合いがくだらない」「協調性とかくだらない」というのは、割とみんな思っていることです。
なぜなら、人は変わり続けて成長していく生き物だから。
協調性とか馴れ合いを重んじて、大して変化もない集団で生きていくことは、すなわち変化を否定することにもつながります。
もっとわかりやすく言いましょうか。
いつまでも学生のノリで仕事していたり、仲良しこよしでいられるわけもないのです。
少なからず、協調性の裏にある陰湿な嫉妬心・劣等感、あるいは裏切りの可能性を頭に入れておくことこそ、真の”大人”だと言えるでしょう。
そんなことにも気づかず、和気あいあいと馴れ合いに浸っているのは、現実の見えていない証拠。
ただし、それを表に出せば敵を作りかねないことも確かなので、協調性を否定するのであれば「表向き協調性のある自分」を演じておきながら、裏ではこっそり根回ししておくのが大人の処世と言うものでしょう。
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職場の仲良しごっこに疲れたなら、馴れ合いのない会社に転職することも検討しておく
職場の仲良しごっこや馴れ合いが生まれる背景には、組織風土や会社の方針として、
- 実質的な仕事よりは協調性や連帯感を重視する社風である
- 独特の内輪ノリや暗黙の了解があり、馴染めない社員に対して排他的
- 仕事での成果や目標よりも、同調圧力やチームワークを重視する
など、総じて言えば「周りと仲良くする協調性>仕事内容や成果」という評価基準や社風が強いからであると考えられます。
こういった職場では、黙って淡々と仕事をこなす社員が正当に評価されないリスクや、孤立してしまって平等に仕事の機会を与えられないなど、今後も様々な問題を抱えることとなります。
もし、職場の馴れ合いが気持ち悪いと感じており、なおかつ仕事でも支障が出ていると感じているなら、過度な馴れ合いがなく業務に集中できるような職場環境を用意してくれる会社に転職することを推奨します。