「仕事を辞めたいけど辞めたくない…」
「仕事を辞めたくないけど辞める…」
このようにお悩みではありませんか?
人は「心の中で思っていること」と「実際に行っている言動」が一致しないことがよくある生き物です。辞めたいと思っていても本心では続ける気が満々であったり、逆に辞めたい仕事なのに無理して続けてしまうことも、そのどちらもあります。
恋愛に置き換えて考えてみるとわかりやすいかもしれません。
本当は別れた方がいいと思っている相手でも期待していたり信じているからこそ中々別れられなかったり、逆に好きで離れたくないと思っている相手でも相手のことを想っているからこそ距離を置く…など。自分で自分をよくわかって制御できているように思えて、自分の本心さえ簡単に見失ってしまい、本当にしたいこともできずに言いたいことも言えない、そんな気持ちになったことは誰もがあることでしょう。
仕事とて、それと同じことが起こるのです。
もし読者が、辞めたいけど辞めたくないと悩んでいたり、逆に辞めたくないけど辞めるような決断をしないといけないようになっているなら、自分自身の気持ちを見失っていたり、あるいは自分の本心と向き合うことを無意識に避けて自分自身にウソをつき続けているのかもしれません。
そこで当記事では、辞めたいけど辞めたくないと悩んでいる人や辞めたくないけど辞めるしかない状況にある人に向けて、自分自身の本心がどちらなのか見極めるためのヒントをお伝えしていきます。
辞めたいけど辞めたくない7つの理由は?
辞めたいけど辞めたくない理由や原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
筆者自身の経験も交え、ご紹介していきます。
辞めた後の生活が不安だから
仕事を辞めたいけど辞めたくない理由としては、辞めた後の生活が不安に感じてしまうことが考えられます。
とくに、環境を大幅に変える際は、以下のような不安が付き物です。
「貯金は持つか?生活は成り立つのか?」
「辞めた後に次の仕事が見つかるのか?」
「世間体や周囲の評判は大丈夫か?」
「辞めた後にするべきことは?」
どれも将来に対する懸念で、自分自身が経験したことのないことばかりで、仕事を辞めた経験がない方は非常に不安に感じることかと思います。
このような不安に対し、思い切って行動してどうにかしてしまう人もいれば、慎重に調べて一つずつ解消していく人もいます。
ただ、いずれにせよ、仕事を辞める際は行動してみなければわからないことも多いのは間違いないので、不安ばかりが頭に浮かぶ方は、考えすぎないようにすることも大事でしょう。
現状維持にこだわってしまうから
リスクや変化を恐れるあまり、現状維持にこだわってしまうことも、仕事を辞めたいのに辞めたくない理由として考えられます。
筆者自身、変化をあまり好まない性格ですので、環境が大幅に変わる可能性のあることは、慎重に検討する傾向があります。
こればかりは行動してみなければわからないことの方が多く、引き返さない状況が大半のため、変化を受け入れるしかありまません。
ただ、以下の著書のように、仕事を辞めた後に、結果として「辞めるんじゃなかった」という声はほとんど聞かないのも、ひとつの事実です。
現状維持し続ければ失うものは少ないかもしれませんが、同時に得られるものも少なくなることは頭に入れておき、仕事を辞めるべきかどうかを考えてみるといいでしょう。
辞めるのが”もったいない”と感じてしまう職業だから
世の中には「辞めるのがもったいない」と言われやすい職業も、多数存在します。
具体的には「大企業・有名企業勤め」「大卒入社後の企業」「公務員」「コネ入社」など。
とくに親世代や一般の感覚からして「安定していて恵まれていると思われやすい職業」は、他人から「辞めるのもったいない」と言われやすい傾向があります。
これは前に説明した「現状を維持したい」という気持ちと重なることもあり、世間体なども関わってくるケースも多いかと思います。
もっとも、筆者は「自分がしたいと思うことや、仕事上正しいと判断したことに、世間体や一般的な価値観は邪魔」と感じることが人生の中で非常に多かったため、社会的ステータスや世間体に関しては一切気にしなくなりました。
一番大事なのは「世間体のために、自分を押し殺していないか?」を考えてみることです。
そして、大半の場合は「他人の意見や世間体のために、自分を押し殺して、思うままに行動出来ていない」と感じています。
辞めるのが言い出しにくい職場環境だから
辞めるのが言い出しにくい職場環境も、辞められない原因のひとつです。
たとえば、
「引き留められたらどうしよう…」
「辞めると言って周りの態度が変わったらどうしよう…」
「辞めた後の職場は大丈夫かな…」
「残った人に迷惑がかかるな…」
…など、色々なことが不安としてつきまとうかもしれません。
ただ、これも退職経験があるとわかりますが、意外とあっさり辞められることも多いので、ほとんどが心配に終わります。
もしそれでも不安が残るのであれば「辞めるまでは最善を尽くすけど、辞めた後のことは知らん!」と割り切ることも大事かもしれません。
周りに退職・転職経験者がいないから
周りに退職・転職経験者がいないことも、辞めたいのに辞められない原因かもしれません。
転職経験のある人であれば、大概は「辞めてもなんとかなる」と口を揃えて言います。
それぐらい、仕事を辞めることは大したことではないのです。
ですので、どうしても仕事を辞めることに不安があるなら、退職・転職経験者に相談して経験談を聞いておくなどして、辞めてもどうにかなるということを知りましょう。
仕事を辞める際の相談相手の選び方や求める意見については、以下の記事でも紹介しております。
転職活動が面倒と感じるから
転職活動が面倒だと感じることも、今の職場を辞められない原因のひとつかもしれません。
転職エージェントを使えば効率よく転職出来るものの、面談や面接、書類作成の手間がかかるため、面倒であることは間違いありません。
そのため、多くの方は「本当にヤバイと感じるまで行動しない」まま、転職活動に臨むきっかけを失いがちです。
ここだけの話、転職活動の際に空白期間(無職期間)だと足元見られて良い条件の求人を逃しがちなので、面倒だとしても在職中に転職活動を始めておくことをオススメします。
詳細は以下の記事にて、まとめてあります。
今よりもいい職場が見つからないから
今よりもいい職場が見つからないことも、辞めたくない原因かもしれません。
慣れ切った今の職場よりもいい環境を見つけ出すのは、求人情報だけでは難しいことです。
ですので、以下の点に気をつけておくといいでしょう。
- 今の職場の不満点や、次の職場に求める点を洗い出し、妥協できる点を知っておく
- 求人情報だけで企業や仕事を判断せず、面接などでも確認する
- 内定をもらった後に待遇・年収条件を確認し、その上で今の職場と照らし合わせて検討する
とくに転職活動で見落としがちなのが「内定をもらった段階で、初めて今の職場と比較・検討する」という視点です。
早い話、今の職場よりも良い条件が得られる確信がないなら、転職活動で内定をもらっても辞退し続ければいいだけの話なのです。
在職中に転職活動を始めた方がいいのも、そういった事情があります。
仕事を辞めたいけど辞めたくない時の「辞めるべきか?残るべきか?」の判断ポイントは?
ここからは、辞めたいけど辞めたくないと悩んでる際に「辞めるべきか?残るべきか?」の判断ポイントを紹介していきます。
職場に依存してないかどうかを考える
多くの人が仕事を辞められない原因として、職場に依存しているからと感じることが非常に多いです。
たとえば、以下のような情報や知識がないまま「今の職場しかない…」と思い込んでいるのであれば、それは職場に依存している証拠です。
- 今の会社で培ったスキルが他の会社でも通用するか(応用が利くか)確認している
- 自分のキャリアでどれぐらいの年収が見込めるか知っている
- 自分の職場環境が他と比べてどれぐらいのものか、把握している
- 今の職場の待遇(福利厚生など)が、一生働き続けるに値するものか考えたことがある
上記のような情報を踏まえた上で「今の職場が最善だ」と思っているのであれば、よっぽどのことがない限りは、辞めたくなることはないはずです。
辞めたくなるということは、上記のような項目に関して、何かしらの不満があるのだと思います。
多くの人が「今の職場環境しか知らない」がため、今の職場環境が異常であるにも関わらず、普通だと認識しがちです。
元々、新卒採用後に終身雇用するという考え方自体が、ひとつの会社に依存させるためのやり口なのですが、今の時代では大企業クラスでも会社に依存するのは危うい時代です。
また、よくありがちな悩みとして「自分がいなくなったらこの職場が回らなくなる…」という考え方ですが、正社員1人が抜けた程度で経営が傾くのであれば、それは経営者側の責任ですので、一社員が心配することではないでしょう。
以下の記事にも書いていますが「人手不足の職場だから辞めるのはちょっと…」という考え方も、ある意味で職場に依存してしまっていると言えるので、考えを改めてみるといいでしょう。
周りの意見よりも自分の気持ちを優先する
辞めるかどうかの判断をする際は、自分の気持ちを最優先することが、もっとも重要です。
多くの場合、仕事選びに関しては「世間体」「企業ブランド」「待遇や年収」「出勤地」などが、自分の気持ち(やりたいこと、適性)よりも優先になりがちです。
もちろん、自分の気持ちを優先して仕事を選ぶことは難しいことですが、だからと言って完全に時間を押し殺したまま働き続けては、そのうち辛くなって当たり前です。
少なからず、それなりの経歴とスキル、あるいは挑戦心さえあれば、自分の気持ちを押し通せる転職先が見つからないわけでもないの、時には自分の気持ちと向き合うことも大事でしょう。
退職しても問題ないことを知っておく
辞める際に邪魔になって来るのが「本当に退職できるのか?」「退職した後はどうなるのか?」と言った、漠然とした不安です。
これについては、知ることで不安を解消できることも多く、まずは様々な情報を得ておくことが大事です。
たとえば「退職する」「退職後の生活」についても、以下のような社会保障やサービスが存在します。
- 失業保険(退職後にハローワークで申請すれば給料の数割が半年間支給される)
- 職業訓練校(ハローワーク経由で就業支援が受けられる)
- 退職代行(仮に今の職場で辞められない場合、業者が代行して退職意志を伝えてくれる)
- 転職エージェント(転職先の提案、内定後の引継ぎ処理のサポートをしてくれる)
- 心療内科(うつ病などの場合、カウンセリングや処方箋が受けられ、社会復帰の支援を受けられる)
上記の例はあくまでほんの一部で、世の中には数多くの退職後の支援サービスや社会保障制度が存在しております。
実際に使う・使わないはともかく、存在を知っておくだけで退職する際の不安がひとつ減るはずので、退職の際に必要になるかもしれない支援サービスは把握しておきましょう。
転職エージェントを活用して転職活動を進めておく
辞めたいけど辞めたくないとお悩みの方は、転職エージェントに登録しておき、転職活動を進めておくのが一番スムーズに進むはずでしょう。
転職エージェントでは、転職するべきかどうかの相談から、求人情報の提案、面接対策まで、総合的な転職サポートを無料で行っております。
ここで具体的な自分の転職先候補を知って、今の職場を辞める決意をする人も少なくはありません。
一人で悩んで辞めたくても辞めたくないと空回りし続けるぐらいなら、転職エージェントに相談して一歩踏み出すためのきっかけにしてみると、人生が変わるきっかけになるはずです。
ぜひ、転職エージェントを活用してみて、辞めたくても辞めたくない状況から抜け出してみてください。