「職歴なしの女性でも就職することは可能か?」
結論から言っておくと、可能です。
ただし、男性と比べて厳しい面がある事実は、否定できません。
女性はまだまだ社会的な偏見があり、立場的にも辛い目に遭いやすいのです。
ですが、それを理由に女性の権利を振りかざし、社会に文句を言っているだけのフェミニストになってしまっては、何一つ進みません。
また、若い女性の場合「専業主婦という逃げ道」を考えている方も多いでしょうが、それも今の若年層の収入低下を考えれば、あまり現実的とは言えません。
そこで当記事では、人材業界・企業側の事情を踏まえた上で、極めて現実的に「職歴なしの女性が就職するための方法」をお伝えしてまいります。
職歴なしの女性が就職する前に知っておくべきこととは?
就職・転職活動では良くも悪くも「現実を知っておき、妥協すること」が大事です。
理想が高ければなかなか内定がもらえませんし、逆にあまりに理想が低ければ妥協し過ぎてブラック企業に就いてしまう恐れもあります。
ですので、職歴なしの女性の方は、まずは以下の「現実」を踏まえておきましょう。
職歴なしの女性が就職活動する前に知っておきたいこと
- 採用には「年齢制限」がある
- 女性の正社員採用に消極的な企業も多い
- 資格・学歴よりも「行動」が何倍も大事
ひとつひとつ、詳しく解説していきます。
採用には「年齢制限」がある
職歴なしの女性の方が知っておきたいのは「採用には”年齢制限”」が暗黙の了解として、存在しているということです。
たとえば、人材業界では「既卒・第二新卒」として「卒業後3年以内の若者」は就活生同様に有利に内定をもらいやすい年齢層として扱われており、圧倒的に正社員になりやすいです。
これは「国側が助成金を出して採用を促している」「就活生から見向きされない企業が、妥協案として既卒・第二新卒層の採用に力を入れている」など、様々な事情や背景があります。
とくに女性の場合「若いほうが採用されやすい」「見た目がいい方が採用されやすい」という、偏見や差別が少なからず採用の是非に関わってくるので、若いほうが有利なのは紛れもない事実です。
医大の採用試験でも「女性の合格率を下げている」という事実が発覚して問題になりましたが、学校だけではなく、企業でもそういう”大人の事情”で年齢や性別が理由で不利になりやすいことはよくあるので、しっかり知っておきたいものです。
女性の正社員採用に消極的な企業も多い
古風な会社の場合、未だに「男尊女卑」の考え方が根強く残っているので、女性の正社員採用に消極的な企業も、残念ながらまだまだ多く存在します。
これは政治家や大企業の経営階級が、圧倒的に男性が多い事実を踏まえれば、否定できない事実でしょう。
ですので、就職・転職活動段階で、
「女性の活躍の実績がちゃんとある会社か?」
「女性の採用実績はどれぐらいある企業か?」
「女性でも正当に評価してもらえる社風か?」
…ということは、しっかり把握しておいた方がいいでしょう。
逆に「女性の仕事」と思われており、女性の採用率が高い業種・職種もあるので、現実として男女差別・職業差別があることは知っておきたいものです。
資格・学歴よりも「行動」の方が何倍も大事
女性の就職・転職を考えている人で、とくに多いのが「資格や学歴が大事」だと思いこんで、転職活動を始める前に、勉強から始めてしまうケース。
これは、職歴なしの方の場合、
「過去の学歴はどうしようもないので、まずは行動した方がいい」
「資格を取るにしても、転職活動と並行しながらの方がいい」
…と言うほかないでしょう。
以下の記事などでも紹介しておりますが「ビジネス面の強い資格は転職市場では評価されにくい(ユーキャンなど)」「カンタンにとれる資格をとったところで、経験がなければ転職で有利にならない」など、転職市場・企業側の情報を知っておかなければ、資格をとっても無駄になりがちです。
もちろん、しっかり勉強して資格を取った方が有利になる業種・職種も存在します。
たとえば「薬剤師」「看護師」などは、女性が多い職種で年収も高めです。
しかし、それも短大卒以上の学歴を求められるため、時間やお金が必要になってきます。
どうしても「職歴に自信がないから、しっかり勉強してから就職したい!」と考えている方は、資格取得・技術取得後の就職支援までしっかりとサポートしてくれるサービスを利用して、しっかりと勉強した内容も仕事に活かせるように考えた上で取り組みましょう。
職歴なしの女性が現実的に就職するための方法は?
以上のような事情を、もう一度おさらいしておきましょう。
職なしの女性が就職・転職を始める前に知っておきたいこと
- 年齢が若いほど、正社員になれるチャンスは大きい
- 女性が採用されやすい職種・業種と、そうでない職種・業種の差がある
- 女性の活躍に否定的な企業もまだまだ多い
- 資格取得・技術習得する前に転職活動しておいた方がいい
- 資格を取るにしても、就職支援まで行ってくれるサービスを使っておく
今の日本では、働き方も多様化している一方で、学校教育や政府の理念がまったく社会の状況に合っていないので、そこに気づけない人は就職・転職でも道を誤ってしまいがちなのです。
しかし、しっかりと自分に合った人材サービスを選んで利用すれば、職なしの女性でもいくらでもチャンスはあります。
具体的には、以下の方法です。
- 既卒・第二新卒向けの若手就職支援サービスを活用する
- 派遣社員という選択肢を考えておく
- 寮あり・住まい提供の人材サービスを使う
- ハローワーク・ジョブカフェなどの国の支援も活用する
- 転職エージェントを有効活用しておく
それぞれ特徴や強みがあるので、詳しくご紹介していきます。
既卒・第二新卒向けの就職支援サービスで正社員を目指す
職なしの女性の方で、20代の方にオススメなのが「既卒・第二新卒」向けの就職支援サービスです。
これらのサービスは、20代であれば誰でも利用可能で、無料で使えます。
転職エージェントを有効活用しておく
職歴なしの方であれば、転職エージェントを使っておくのもオススメです。
転職エージェントとはプロが相談に乗った上で自分に合った求人を紹介してくれるサービスで、登録しておけば自分でも採用されやすい求人が届いたり、見込みがあれば面談に呼ばれてサポートも受けられます。
「転職」と言っても、実際は職歴なしの方でも利用可能です。
ただし、一般のキャリア層も利用可能ですので、職歴なしだと対応が後回しになりがちなのに加え、職歴なしですと足元見られて質の低い求人を押しつけられることもあるので、他の人材サービスも併用しておくと慎重に転職先を検討できます。
また、アルバイト経験さえあれば、職歴として評価されて求人が届くので、フリーター・非正規経験のある方は利用しておくといいかもしれません。
派遣社員という選択肢も考えておく
職歴なしの女性の方であれば、派遣社員もオススメです。
職歴なしの女性が、派遣社員を選ぶメリットは以下の通り。
職歴なしの女性が派遣社員を選ぶメリット
- 未経験者でも採用される求人を多数取り扱っている
- 主婦層の利用も多く、女性の働き方に対して理解がある会社が多い
- 資格取得・通信講座も行っているため、勉強しながらキャリアアップすることも可能
- 大手派遣会社は全国展開・社会保険完備・福利厚生ありと安定性がある
ただし、派遣社員は以下のようなデメリットもあるので注意。
職歴なしの女性が派遣社員を選ぶデメリット
- 未経験者でも出来る派遣の仕事=会社側から重要に思われていない仕事なので、経験を積みにくい
- 派遣会社を通しての雇用なので、派遣先の社員との付き合いは自分で工夫しないといけない
- 企業側が教育してくれるわけではないので、自発的に成長しないといけない
- 資格取得・通信講座のサポートを受けるためにも自発性が必要
派遣社員の場合、一般的に正社員と比べて将来性や安定性は低いです。
ただし、派遣社員でもしっかり制度を理解しておけば、将来性や安定性のある正社員を目指すことも可能です。
たとえば、正社員になるための「紹介予定派遣制度」があるのですが、それらを活用するには、しっかりと派遣会社・派遣先企業に根回しする必要が出てきます。
逆に言えば、受け身で紹介された派遣先で働いているだけでは、将来性が低くなりがちだということです。
ですので、将来性や安定性を考えるのであれば、まずは正社員として採用されやすい「20代向けの就職支援サービス」「転職エージェント」の利用から始めておく方が、間違いないでしょう。
ハローワーク・ジョブカフェなどの国の支援も活用しておく
職なしの方の場合、ハローワークやジョブカフェなど、国が運営する機関を使っておくこともオススメしておきます。
ただし、ハローワーク・ジョブカフェなどの国が運営する就職支援サービスは、ネット情報があまり充実していないので、最寄りの事業所に足を運んで窓口で相談しないと、ちゃんとしたサポートが受けられない点は注意です。
ハローワークはその性質上「質の悪い求人も混じりやすい」ため、以下の記事などを参考にしておき、場合によっては民間企業の運営する人材サービスと併用しておくのも手です。
ハローワークのメリット・デメリットの解説記事
何かと悪評の多いハローワークですが、しっかり使いこなしたり、いい担当者に出会うことが出来れば、丁寧な対応にも期待できますし、職業訓練校なども使えるので、選択肢に入れておきましょう。
また、若者向けであれば全国展開の「ジョブカフェ」も運営されており、就職サポートだけでなく、社会復帰のためのカウンセリングなども受けられるので、利用を検討してみるのもいいでしょう。
職歴なしの女性は自分に合った就職方法を
以上、人材業界や社会状況を踏まえた上で、現実的な職歴なしの女性の就職方法をご紹介してきました。
人材ビジネスは経歴のある人向けの情報が多いため、職歴なしの方は不安になりやすいでしょうが、しっかりサポートしてくれる人材業者もたくさんあります。
また、年齢や性別によって就職が不利になる現実は否定できませんので、その点はしっかり知ってきたいです。
そういった事情さえ理解しておけば、職歴なしの女性でもいくらでも就職できるチャンスはありますので、ぜひとも今回紹介した人材サービスなどを活用して、自分に合った就職先・転職先を見つけだしてください。
職歴なしでも利用できる就職支援サービスが増えている
ここまで解説したように「正社員になるのは無理ゲー」という考えは、単に自分の中で「勝手にハードルを上げてるだけ」のことが大半です。
社会に出てみればわかりますが「こんな人でも働くことができるの?」というぐらい、仕事に大して能力や実績は求められません。むしろ、若いうちほど「経験のなさを許してもらえる」というボーナスタイムだと言えます。
経験がないうちは誰もが未知の挑戦を過剰に恐れてしまうものです。
就職するために求人選びをしようとしても、1人で考えていると「この会社はブラックじゃないか?」「ハラスメントするような上司がいないか?」「年収は上がるのだろうか?」など、ついつい不安になりがちです。
そういった「なんでも無理だと決めつけて行動できない自分」を変えるための第一歩として、まずは20代向けの就職支援サービスでプロに相談してみることがオススメです。

20代向けの就職支援サービス?
怪しくない?ブラックばかりじゃない?
このように思われる方も多いでしょうから、20代向けの就職支援サービスが成り立つ理由について少しだけ解説させてください。
職歴なしは卒業後3年以内なら「既卒」と呼ばれます。既卒は人材市場では「若いという理由だけで価値がある人材」として需要があります。卒業後3年が経過していても、20代までは未経験職への就職をサポートしている業者は数多く存在します。
これは企業目線で考えた際にも、若手向けの人材紹介サービス経由で採用するメリットが大きいからです。
「企業は完璧な採用ができる!」と思いがちですが、実際にはそうではありません。
企業からすれば、若手の採用の際に判断ポイントとなるのが「すぐに辞めないかどうか?」「社内で問題を起こさないか?」といった点です。「職歴なしかどうか?」「経歴が足りない」「能力がない」といった要素は、実はさほど見られてません。
「採用ノウハウがなく求人を出しても人がこない」
「応募が来ても自社に合うかどうか見抜けない」
「誰でもOKな無料求人で募集したら変な人まで来て面接の負担が増える」
「すぐ辞める社員やモンスター社員の採用だけは避けたい」
こういった悩みを抱える企業の代わりに、就職支援サービスを運営する会社が採用や面接の負担を背負っている…という構図になるわけです。
ここまで説明すれば勘の良い方はお気づきかもしれませんが、就職支援サービスを利用すること自体が「採用企業の代わりに人材の選考や教育を行う=就職支援サービスのサポートをちゃんと受ければまともな職に就ける」ということになります。
自分一人で就職活動する場合に、ゼロから「求人探し→履歴書作成→面接対策」しなければならない負担を、就職支援サービスが代わりにしてくれるというわけです。その証拠に、ほとんどの就職支援サービスでは「履歴書なしで面接可能」となっています。

「自分一人で就職活動しなきゃ…」と思ってたけど
そんなことしない方が実は効率的だった…!?
企業目線で見た場合も、無料求人で「誰でも応募できる」状態にするよりは、実績のある就職支援サービスを経由して人を雇った方が「すぐ辞める人材や問題社員を採用するリスクを減らせる」というメリットがあります。
ですので、採用に慎重で「いい人ほどを雇いたい」という優良企業ほど、実は表に求人を出さず、就職支援サービスを経由して人を雇おうとするわけです。

今までハローワークや無料求人サイトで
条件の良くない求人ばかり見ていた時間が
無駄だったかも…
この記事に訪れた「仕事の探し方がわからない…」という人ほど、就職支援サービスに相談した方が間違いのない仕事選びができるはずなので、この機会にチェックしてみてください。