「既卒。職歴なし」
就職しようと思い履歴書を書こうとするもあまりに自分には何もなさすぎて嫌になる…。
過去、私が抱えた悩みです。
しかし、冷静に考えてみると、既卒生に職歴がないのは当たり前のことです。
学生時代にバイトしたことがあったり、フリーターであればアルバイト経験も職歴として書けますが、そうでない場合は「職歴なし」となってしまいます。
いきなりの結論ですが、職歴なしの既卒生は「経歴よりも若さと行動力が一番重要」です。
なぜなら、社会人経験もない既卒生が企業に雇われたとして、本当に使えるかどうかなど採用前からわかるわけないからです。
企業側が若手人材に求めてるのは「すぐに辞めないか?」「長く続けてくれるかどうか?」ぐらいです。
ないものをないと受け入れることは「強さ」であり「成長」でもあります。
だからこそ、職歴なしの人ほど行動は早いほうがいいに決まってます。
その理由について、解説していきます。
職歴なしの既卒生が早めに行動するべき理由
既卒生は学歴や職歴がどうであれ、早めに行動すればするほど就職に有利です。
職歴なしであることを不安に思う人に多いのが「企業側は学歴や経歴に優れた人物じゃないと採用しない」という勘違いです。
実際、企業側はそんなこと考えておらず「すぐに辞めそうな変な挙動をしてないか?」「経歴に不自然な点はないか?」ぐらいしか見てません。
そういった現実を実感するためにも「とにかく行動してしまった方がいい」のです。
ただ、既卒生にとって「就職できなったことはマイナスポイントだ」と過剰に気にしてしまう気持ちもわかります。
過去の私もそうだったからです。
なので、ここでは私自身が「もっと早めに行動しておけばよかった…」と後悔しているポイントを3つにまとめてお伝えしていきます。
職歴なしのままだと年齢を重ねるごとに不利になる
採用されるかどうか、大きな基準となるのが「年齢」です。
ここで考えてほしいのは「企業側の目線」です。
企業側の目線で見た場合、年齢ごとに採用する人物のハードルは下記のようになります。
▼「職歴なし」の年齢ごとの正社員になる難易度
- 20代前半:
既卒・第二新卒扱いとして就活生並に優遇されている年代なので、しっかり就職活動すればどうにかなる。 - 20代中盤~後半:
年齢を理由に問答無用で不採用にする企業が増えてくるため、書類選考すら通らなくなる。非正規雇用も視野に入れない年齢層。ただしまだチャンスはある。 - 30代以降:
職歴なしでは正社員になるのは絶望的。少なからず、多くの人材会社のサービスではサポート対象外。ハローワーク通いor非正規雇用の二択。
仮に30代まで職歴なしのままで居続けると、同年代の10年以上実務経験した人材と比べられてしまうこととなります。
もう一つ考えてほしい目線が「市場全体での求人状況」です。
どういうことかというと、どれだけハローワークの求人数が増えたとしても「職歴なしの未経験者でも雇う可能性のある求人」の数は、年齢を重ねるごとに減るということです。
その証拠に、職歴なしのまま30歳を越えると極端に紹介してもらえる求人が減る傾向にあります。
そのため、転職エージェントなどの人材サービスでもサポート対象外になりやすいなど、多くのデメリットがあります。
逆に言えば、若ければ若いほど「未経験=職歴なしからでも雇ってもらえる求人が多い」のです。
それが「若いうちに早めに行動したほうがいい」とする根拠です。
極論「若手が欲しい」という企業だと、学歴や能力よりも「年齢」だけで判断してる場合もあります。
なぜなら、履歴書が送られてきたとしても、見るべきポイントが年齢ぐらいしかないからです。
「年齢で差別するなんて人を見てない証拠だ!」
そう思う人もいるかもしれません。
しかし、企業側にも「将来を担う若手層がいないので補充しておきたい」といった採用意図があります。
20代の職歴なしの人が採用されるとしたら、こうした採用意図がある企業をピンポイントで狙うことで優良企業に就きやすくなるのです。
そうした企業が「うちは25歳未満までしか雇わない」と決めていた場合、行動するのが1日遅かっただけでも年齢が25歳を越えてしまい、採用される確率が下がります。
就職に向けて行動しないと課題も見えてこない
何も「職歴なしの既卒生は、全員今すぐ行動して就職しろ!」と言いたいわけではありません。
むしろ、就職するためには「計画性」が重要なので、考えなしに行動だけすればいいわけではないです。
しかし、職歴なしなことが理由で就職できない人は「段階を踏んで計画的な行動をしない」という特徴があります。
どういうことかというと、就職を焦るばかりに「ハローワークや求人サイトを見て気になった求人があったら、履歴書や職務経歴書を作って応募」という方法を取りがちです。
「え?それの何がいけないの?」
そう思われる方もいいでしょうが、実はこれ「学歴や経歴がある人や、求人情報を的確に見抜ける、上級者向けの方法」です。
たとえば、有名大学に通ってた人なら、大学の就職支援サービスを通せば「その大学経由だから」で書類選考の通過率が上がります。
つまり「その大学だから」という信用を借りることができる状態です。
ですが、そうでない人がハローワークや一般の求人サイトを通して応募しても「この人は本当に信用できるのか?」という非常に不利な状態からスタートします。
こういった事実は、実際に就職活動をしてみて、何社か落ちなければ見えてこないものです。
さらに言えば、プロのアドバイスを受けずにやみくもに求人応募し続けていると、こういった課題にすら気づかず「採用されるかどうかが運任せ」になりがちです。
少なからず、今まで採用されずに職歴なしのままな人は「正しい就職方法」を知らないからこそ、今も職歴なしのまま悩んでいるのだと思います。
過去の私自身もそうだったからこそ今は言えるのですが「職歴なしの人は、職歴なしの人に合った就職活動方法」を行う必要があります。
そういった情報を見分けることもできず、経歴のある人向けの情報をうのみにしてしまうと、職務経歴書作成に無駄な時間を費やすなど、誤った方向に向かいがちです。
ダラダラ先延ばししてボーナスタイムを逃す
個人的に職歴なしの期間を経験して一番怖いと思ったのが「何もしないニート状態でも生きてはいける」という事実です。
これは私自身が実家に寄生しながら暮らしていたため、生活には困らなかったという理由もあります。
人間、生活に困ってないと、ついつい人生の決断を先延ばしにしがちです。
たとえば、身の回りの片づけも「後でいいや…」と先延ばしし続けると、だんだんやるのがめんどくさくなって、部屋が汚いままの状態が何年も続きます。
それと同じことで「職歴なしの状態でも困らない」ことこそが最大の恐怖です。
20代の頃は体力もあり、仕事でもそこまでハードなことは求められずに「若いから」という理由で許されやすい、いわば「ボーナスタイム」みたいなものです。
そもそも「既卒」の定義が「就職しないまま卒業して3年以内」となります。
この定義になってる背景に「既卒生を採用すると企業側に助成金が出るから」という事情があります。
つまり、卒業後3年以内の人を雇うことは、企業側にとっても「採用費が浮く」というメリットがあるのです。
なので、既卒は他と比べて採用されやすい「ボーナスタイム」だと言えるのです。
この「ボーナスタイム」とでも言うべき貴重な若い期間を逃したからといって人生が終わるわけではありませんが、選択肢が狭まることには間違いありません。
20代前半の頃に大学に通って人脈も築き、有名企業に入社して多くの仕事を経験した人。
20代前半に大学に通うも単位を取るだけ取って、就職しないまま卒業し、ダラダラ家で過ごしている人。
30歳になった時に、両者にどれだけの差がついており、どちらが社会的に評価されるかは言うまでもないでしょう。
職歴なしから正社員になるために私がしたこと
以上のように「そんなこと言われなくてもわかってる!」と怒られそうな厳しい現実を紹介してきました。
かくいう私自身が、既卒期間を無駄に過ごし、後から知った事実だからこそ、若い人にはチャンスを逃したくないのです。
何も「ダラダラするな」「今すぐ行動しろ」と言いたいわけではありません。
ただ「追い込まれてから初めて就職しよう」と考えてしまうから、職歴なしの状態が続いて気が重くなり、決断を先送りしてしまうのです。
そういう嫌な状態が続くぐらいなら、ちょっとだけでもコツコツ、毎日、自分を変えるための行動をしてみた方が良くないですか?
ここでは、私が実際に試してみて効果のあった「正社員になるためのちょっとした努力」を紹介していきます。
小さな目標を毎日クリアする
いきなり正社員になろうとしても、失敗してしまいます。
履歴書をわざわざ手書きで作って何回も落とされるうちに、挫折してしまったら、元も子もありません。
そうなってしまうのは「いきなり大きな目標を達成しようとしてしまう」からです。
ですので、まずは「正社員になるための小さな行動」を目標にしてみましょう。
たとえば、
- 1ヶ月以内に最低10社に応募する
- 就職支援サービスに数社登録してプロのアドバイスを聞いてみる
- 就職・転職説明会に参加して10社の話を聞いてみる
といった感じです。
ここで重要なのは「応募したり話を聞いてみたからといって、必ずしもその会社に就職する必要はない」ということです。
たとえば、最低10社応募するとしても「5社は受からなそうな会社、残りの5社は受かりそうな会社」と分けて応募することで、どちらの書類通過率が高いかが掴めてきます。
このように「自分なりの考えを持って行動する」ことが、結果的に、自分に合った会社への採用に結びつくこととなるのです。
情報を見る時間を減らす
インターネットには多くの情報がありますが、その中には無駄な情報も多く含まれています。
ここでいう「無駄な情報」とは「自分に合ってない情報」です。
職歴なしの人にとって、バリバリに活躍しているキャリア層の転職ノウハウはあまり役に立ちません。
かといって、有名な人材会社の情報が正しいかと言えば、そうでもないです。
「じゃあ、どの情報が正しいんだ?」とツッコまれそうですが、「どの情報が自分にとって正しいか?」を決めること自体が就職活動の一環と考えれば、わかりやすいでしょう。
ここを勘違いしてると「ブラック企業を絶対に避けるためにネガティブな情報ばかり見つけ出す」「企業ホームページに納得できる情報がないと応募すらしない」となりがちです。
私自身が、そうでした。
シンプルな話、「求人情報だけからその企業がブラックかどうか?」「自分でも受かる可能性があるか?」が判断できないなら、それは「情報を取捨選択できるほどの能力がない証拠」です。
その能力には「この求人情報だけでは判断できないから実際に話を聞いてみるよう連絡してみる」という行動力も含まれます。
それもできないまま「ネットで見つかる情報だけですべてを判断しよう」というのは、実は時間の無駄です。
極論、プロに相談すれば一発で解決したり、なんなら不明点を企業の人事に直接質問すれば答えてもらえることだってあります。
ですので、インターネットの情報だけで判断する時間を減らして、プロに相談して意見を聞いてみたり、面接回数を重ねてリアルな情報を得ることも大事なのです。
人材サービスを利用する
「さっきからプロに相談って言ってるけど、具体的に誰なの?」
そう疑問に思われてる人もいるかと思います。
就職に関して相談できるプロの相手は多数いますが、職歴なし・既卒生なら「20代向けの人材サービス」がオススメです。
理由は、
- 担当者となるプロも無職期間があったり早期退職の経験があって親身
- サービス自体が未経験者向け特化なのでノウハウが豊富
など、自分に合ったアドバイスが受けられるからです。
記事の最後にオススメの人材サービスを紹介しているため、試しに相談してみるといいでしょう。
職歴なしの既卒生へのアドバイス
最後に、職歴なしで悩む既卒生にアドバイスです。
20代の若いうちは「学歴があるか?」「有名企業に就職したか?」といったステータスが重要だと思いやすい年頃です。
そのため、就職に失敗したり、学歴に劣っていると、それだけで自分に価値がないと思い込みやすいかもしれません。
しかし、そんなものは働きながら人生経験を積むうちに、大したことではないと気づいてきます。
就職できなかったか、あえて就職しなかったかは人によると思いますが、私はそれ自体が「その人の価値観を表す一つの価値=個性」だと考えています。
周りと合わせて流されるままに就職しなかった人。
就職できなかった挫折があるからこそ長く働きたいと願う人。
人それぞれの背景があって、当然です。
だからこそ、職歴なしなことや既卒生であることに悩むのではなく、自分自身の強みだと受け入れ、その価値をわかってくれる企業で働くことが、自分自身にとって一番いい選択肢になると思います。
「就職活動は、自分が長く働けそうな会社を見つけ出す”居場所探し”」
そう考えて、就職活動に臨んでみてください。
職歴なしで正社員になるなら就職支援サービスの活用を

ここまで解説したように、職歴なしの状態で仕事を見つけても、自信のなさからブラックな求人に引っかかりやすくなるなど、自分では気づきにくい問題があります。
とくに「職歴なしでも受かる求人は?」「仮にスキル習得して就職するとしたら何を学ぶべきか?」といった悩みは、職歴がある人が転職先を選ぶ際にも迷いやすいことです。
そこでオススメしたいのが20代向けの就職支援サービスでプロに求人探しを手伝ってもらうという方法です。

20代向けの就職支援サービス?
怪しくない?ブラックばかりじゃない?
このように思われる方も多いでしょうから、20代向けの就職支援サービスが成り立つ理由について少しだけ解説させてください。
職歴なしは卒業後3年以内なら「既卒」と呼ばれます。既卒は人材市場では「若いという理由だけで価値がある人材」として需要があります。卒業後3年が経過していても、20代までは未経験職への就職をサポートしている業者は数多く存在します。
これは企業目線で考えた際にも、若手向けの人材紹介サービス経由で採用するメリットが大きいからです。
「企業は完璧な採用ができる!」と思いがちですが、実際にはそうではありません。
企業からすれば、若手の採用の際に判断ポイントとなるのが「すぐに辞めないかどうか?」「社内で問題を起こさないか?」といった点です。「職歴なしかどうか?」「経歴が足りない」「能力がない」といった要素は、実はさほど見られてません。
「採用ノウハウがなく求人を出しても人がこない」
「応募が来ても自社に合うかどうか見抜けない」
「誰でもOKな無料求人で募集したら変な人まで来て面接の負担が増える」
「すぐ辞める社員やモンスター社員の採用だけは避けたい」
こういった悩みを抱える企業の代わりに、就職支援サービスを運営する会社が採用や面接の負担を背負っている…という構図になるわけです。
ここまで説明すれば勘の良い方はお気づきかもしれませんが、就職支援サービスを利用すること自体が「採用企業の代わりに人材の選考や教育を行う=就職支援サービスのサポートをちゃんと受ければまともな職に就ける」ということになります。
自分一人で就職活動する場合に、ゼロから「求人探し→履歴書作成→面接対策」しなければならない負担を、就職支援サービスが代わりにしてくれるというわけです。その証拠に、ほとんどの就職支援サービスでは「履歴書なしで面接可能」となっています。

「自分一人で就職活動しなきゃ…」と思ってたけど
そんなことしない方が実は効率的だった…!?
企業目線で見た場合も、無料求人で「誰でも応募できる」状態にするよりは、実績のある就職支援サービスを経由して人を雇った方が「すぐ辞める人材や問題社員を採用するリスクを減らせる」というメリットがあります。
ですので、採用に慎重で「いい人ほどを雇いたい」という優良企業ほど、実は表に求人を出さず、就職支援サービスを経由して人を雇おうとするわけです。

今までハローワークや無料求人サイトで
条件の良くない求人ばかり見ていた時間が
無駄だったかも…
この記事に訪れた「仕事の探し方がわからない…」という人ほど、就職支援サービスに相談した方が間違いのない仕事選びができるはずなので、この機会にチェックしてみてください。


